最後の晩餐にはまだ早い


南青山「MAMA」(2020年1月)

 この日昼は、南青山高樹町の「MAMA」のランチへ伺う事に、平垣内オーナー&市村料理長に相談したい用件があったからだが、一人では面白くないと急に友人を誘ってしまった(笑)。
 此処の料理ジャンルを何に入れるべきか迷うのだが、平垣内、市村両氏共にフランス料理それも赤い星が煌めく有名店の出身、それならフランス料理かと云われると、提供するメニューにはカレーライス、メンチカツにハンバーグ迄ある、自店を紹介するパンフレットには「和・洋・中の料理の良い部分を取り入れた、こだわりの『創作洋食屋さん』というカテゴリー」と明記しているので、一応「洋食」に分類するが、後述する料理は紛うことなきフランス料理だった(笑)。
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 予約時間の12時半に到着、店前の道路を挟んだ向かい側にマンションが建築中だった、これは飲食店にとっては吉兆、そのためではないだろうが、店は去年12月より定休日なしに変更、スタッフの交代勤務で進めていくそうだ、働き方改革に逆行するかも知れないが、種々の状況を判断して攻めていい時期と決めたのだろう、店内食だけでなくデリバリーも人気らしいので、今後の更なる展開を注目したい。
 入店時は殆ど満席、女性それもある程度年齢を重ねた人が多いと感じる、周辺に飲食店が殆どない事もあるが、客入りは好調みたいで、繁盛している店に共通するオーラと云うか、上向きでワクワクする雰囲気が感じ取れる。
 此の日の料理は「イベリコ豚(天使の羽根と呼ばれる肩甲骨部位)のとんかつ食べたい、あとは市村氏におまかせ」と勝手なお願いをしていたが(笑)、客の「わがMAMA」を叶える店、以下のようなフレンチのグランディネでも通用しそうな本格的なものになった。

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・自家製ポテトチップと黒オリーブ

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・前菜盛合せ(フォアグラといちじくのマーブル、ブランタード(鱈)とポテトのサラダ、蕪のスープ、カリフラワーのピュレ?)

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・尾長鯛のポワレ、春菊と生ハム、ブールブランソース

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・ちょっと色気づいたカレーパン

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・皮目を焼いたシャラン鴨胸肉のロースト、葡萄滓と赤ワインのソース

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・鴨モモ肉の春巻(アップルパイ仕立)

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・イベリコ豚天使の羽根のとんかつ、自家製カレー

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・栃木米ご飯、味噌汁

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・バニラのムース、ヨーグルトソース、苺、焙じ茶

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・ハンドドリップコーヒー、豆は堀口珈琲のもの

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・ショコラガナッシュ

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・平垣内オーナーが選んでくれた、私には勿体ない位のワイン(笑)。
白:Savigny Les Beaune Vieilles Vignes 2015 Genot Boulanger
赤:Château Haut Marbuzet2013

 野菜を主役にした前菜の後に、フランス料理の技法を使った尾長鯛のポワレは、皮目をしっかり焼き切り、酸味のあるソースと合わせて、これはフレンチの看板でもお金を取れる料理と思った(笑)。
 フランス料理店ならパンだが、出て来たのは「ちょっと色気づいた」と命名した一捻りあるカレーパン、これが面白い(笑)。
 この後「とんかつ」と思っていたら、何と違う肉料理が出て来た、それもフレンチの定番シャラン鴨で、皮目に細かく包丁目を入れ直焼きした後にローストする、そう市村料理長が在籍していた某高級店のスペシャリテだが、元は物故したフランス人有名料理人の料理、材料も調理法も同じだから、美味しくない訳がない(笑)。
 そしてリクエストした「イベリコ豚とんかつ」、私はこれが多分3回目だと思うが、何回食べても旨いなと納得する(笑)、ご飯も味噌汁も、そして「おまけ」に付けてくれたカレーも抜群だった。デザートもいいし、こだわっている茶やコーヒーも文句ない。
 バターやクリーム類は極力使わず、野菜を中心にして油脂も吟味しているので、フランス料理店での満腹感とは少し違う気はするが、「近い将来老人ホームを抜け出して来ても食べられる」そう思わせる料理だった(笑)。超高齢化社会を迎える此の国で、食べ応えはあるが毎日でも食べたくなる、重くない料理を提供する店が増えるだろう事を予感させる。
 私自身も見映え重視の最近のガストロノミーには食傷していて、此の店や五反野「和ろく」みたいに、「オリジンが何処だろうと、旨くて安ければ文句ない」に傾きつつある(笑)。

 市村料理長は奇しくも私と名前が同じ(字は違うが)、そして誕生日も同じと云う偶然、どうやら味に関するケミストリーも合うようだ(笑)。昨年電撃結婚?したからと云う訳ではないが、ダイエット敢行中だそうで、顔も身体も以前よりスッキリした印象、好きだった揚げ物を避けて、野菜中心の食に替え早食いも止め咀嚼を心掛けているらしい、私も見習わないといけないと心に誓った(笑)。
 これだけ食べて飲み、平垣内&市村両氏に好きな事を喋り、何とお土産までいただいて支払いは格安、これを書いている今は申し訳ない位の気持ちで、手ぶらで行ったのを後悔している。色々とありがとうございました、差額を出世払い?するために必ずまた伺います(笑)。


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乃木坂「TABLE MOTOH(ターブルモトオ)」(2020年1月)

 昨年11月末に訪れブログ記事でも取り上げた、乃木坂のフランス料理「TABLE MOTOH(ターブルモトオ)」だが、記事UP後に予想以上の反応があった、失礼ながら料理マスコミが未だ取り上げていない店と思うが、多くの人は今この価格帯の店を求めているのではないか。私もサラリーマンだったので分かるが、家のローンも子供の教育費も圧し掛かる普通の市民生活者は、外食に自分の財布から払う金額は限られる、1回の食事に1万円以上出してもいいと考える人は、自分の職場全体の1%位では?と思っていた。2,000円ステーキの専門店が集客に苦しんでいるように、消費者が外食支出を抑える中、飲食関係者の想いと客の意識には乖離があるのでは思ってしまう。
 前記事で触れたが、初回訪問時に別のテーブルに出ていたランチのスペシャリテ、「仔羊のクスクス」がとても美味しそうで、「あれが食べたい」と年末年始ずっと煩悶していた(笑)。それで新年の営業開始日に店へ電話して、サービス担当の須山氏に「クスクス食べさせて」とお願い、翌日昼に再訪問をする事に。
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 隠れ家的な狭い階段を降りると二重扉の入口、和風な印象なのは前店舗が寿司店だった名残か、11時半の開店直後に入店、菊池料理長と須山氏に新年の挨拶をして、前回と同じカウンターに着席する。本日のランチは週替わりの「牛ハラミのステーキ」か、名物の「仔羊のクスクス」で、いずれもサラダ、パンとカフェが付いて税込1,650円、地域性を考えたら格安だと思う、私はクスクスを食べる事しか頭に入っていなかったが(笑)。
 「クスクス(couscous)」について簡単な説明をすると、元はアフリカ北部(マグレブ)で主食にしている、蒸した粒状の硬質小麦を差していたが、副菜の肉や野菜をスパイスで煮込んだスープ(「タジン」とも呼ぶ)と共に食べる事から、この料理全体を「クスクス」と呼ぶ事が多い、回教国発祥のため羊肉や野菜を多用し作られる。フランスは北アフリカを植民地としていた歴史から、この料理を自国に持ち帰り、マグレブ料理専門店やビストロ等でも提供されている。
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 まずは静岡産の冷茶がサービスされるのは前回に同じ。
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 本日のサラダ、ラディッシュや蕪、大麦などが入っている、風味あるビネグレットがさすがフランス料理店、蕪と云えば菊池・須山両氏共に、蕪がスペシャリテで有名な店に勤めていた経験あり(笑)。
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 カイザーのバゲットに自家製燻製バター、このバターが美味しい。
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 須山氏がクスクスに合わせてくれたアルザスのリースリング、生産者名「WACH」のWをBに代えたら大作曲家一族の名前だが、このワインは「ヴァッハ」と読むそうだ。
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 クスクスにはお約束のアリッサ(Harissa)、「北アフリカの豆板醤」と説明しているサイトがあったが、なるほど上手く言い当てている(笑)、チェニジア産との事だ。
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 「仔羊のクスクス」スープ部分、まず目に付くのは野菜で、茄子、椎茸、ズッキーニ、人参、大根、蕪と盛り沢山、フランスで食べた記憶ではもっとクタクタに煮込んであったが、歯応えを残すのが日本風だろう、羊は肩肉か?メルゲーズと呼ぶソーセージを入れる代わりに羊肉団子が入っている。
 味は日本人向けにスパイスを抑え穏やかに作っているが、時折「私はカレーではない、クスクスだ」の自己主張があって飽きない刺激があり、ずっと食べ続けていられそう。
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 クスクス(仏語ではスムール)部分、綺麗に粒が揃っている、二つ並ぶと札幌発祥のスープカレーに似ているが(笑)、食べ方はクスクス側にスープをかけるのが本場風。
 この料理は好きだが、過去そんなに回数を食べている訳ではない、でもその中では上位に挙げたい作りだと思う、スプーンが止まらずワインを飲むのも忘れていた(笑)、スープ割ではなく「スープ足し」迄お願いしてしまう。
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 ムース・オ・ショコラ&カシスのソルベ
 念願のクスクスを完食、ずっと想い続けていた相手とやっと二人きりになれたみたいで(笑)、すっかり気分が良くなりデセールも追加注文、甘いもの好きと云う菊池氏が作るチョコレートムースは濃厚で美味だった。
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 コーヒーはネスプレッソとの事だが結構美味しい、以前よりレベルが上がっていると思う。
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 自家製の紅茶とホワイトチョコレートのパウンドケーキ

 クスクスを出す店は他にもあるが、日本のフレンチでは主に夏に提供され、冬場はメニューに載らない事も多い。これからクスクスが食べたくなったら、真っ先に此の店へ行こうと思った。菊池料理長、サービスの須山さん、お気遣いありがとうございました、年始の料理がいいと、今年の食はきっと良い出会いが続くだろうと思えてくる(笑)。
※なお、店についての詳しい情報は、こちらのサイトを参照されてください。



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竹ノ塚「そば処 初味」

 昨年末、TBS-TVのニュース情報番組で、同局のアナウンサーがオーバーツーリズムの問題について触れ、「(局がある)赤坂で真面目に経営していた蕎麦屋3軒が今年になって商売を止めた。外国人用のホテルばかり建ち、600円で盛りそばを出す蕎麦屋が赤坂で経営出来ないのはおかしい」と憤っていた。
 たしかに私の地元でも、手打蕎麦を出していた蕎麦店が一昨年、昨年と続けて閉店している。趣味ではなく客に出してお金を取れる蕎麦を提供出来る迄、どの位の修業(訓練)期間が必要だろう?少なくても一年は要るのではないか、その間にかかった経費、出店や既存店維持における支出(投資額)を考えたら、もりそば一杯600円ではあまりにも収入(回収額)が少ない、街で人気のタピオカやパンケーキの原価や難易度と比較したら、割の合わない仕事と誰でも思う。それなら店は止めて自店舗なら売ってしまおうとの結論になるのは、ある意味当然だと思う。将来性を考えると後継は難しいだろうし、当代店主も自分の子供に継がせたい商売とは思わないだろう。
 絶滅寸前の危機にある町中の蕎麦店を応援したいと思い、このブログでも折に触れて、地元を中心に個人店舗の蕎麦店を紹介したいと思っている。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのは、竹ノ塚にある手打ち蕎麦店「そば処 初味」で「はつみ」と読むそうだ。
 店の場所は東武スカイツリーライン竹ノ塚駅西口から小滝橋通りに出て、少し西新井方面へ向かった右側、通りから1本内側の道沿いだが、店前はバイク店の駐輪場なので店の幟が見える。此の小滝橋通りには、以前ブログで紹介したカレー店「花一」や、人気のラーメン店、更には丸亀製麺や路麺蕎麦店等が最近続けて出店していて、隠れた「グルメ通り」になりつつある。私が此の店を発見?したのも「花一」へ行く時だった、我家からは自転車で30分程。
 WEB情報では2011年の開業、店主は大阪の蕎麦店で10年以上働いた後に独立し、関西風の蕎麦・饂飩を提供するのが特徴とある。
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 火曜定休で昼11時の開店なので、開店時間に合わせて到着、店前には品書きが出ている、住居兼店舗らしく見える。
 暖簾をくぐって入店、奥から体格のいい男性が出てきたが、この方が店主のようだ、カウンター席に座り「お品書き」をもう一度見る。
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 昼限定のサービスセット、アジフライのセットがあるのが下町庶民的(笑)。
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 期間限定品の紹介。ちなみに「もりそば」は600円だった、タピオカより安い?(笑)
 「かきそば」にも惹かれたが、初回なので無難そうな「本日のサービス品」とある、「他人丼セット」を冷たい蕎麦でお願いした。
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 目の前にはガラスで仕切られた打ち場、蕎麦だけでなく饂飩も此処で作るみたいだ。店内はカウンター6に、テーブルが2卓8人の14席と小規模。

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 暫くしてやって来た「他人丼セット」。
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 蕎麦は細切り、蕎麦外皮を入れた黒い点々が見える、確認はしていないがおそらく二八割だと思う。蕎麦の香りは感じるし、口腔内感覚、喉越しも良好、素朴さより繊細さを感じる処と、蕎麦ツユの醤油味が強くないのが「関西風」なのかも知れない。ただ私は関西で蕎麦を何回も食べていないので自信はないが(笑)。
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 鶏肉と玉子を使う親子丼に対し、鶏肉以外を使うから他人丼、東京では豚肉を使う事が多い、例えば綾瀬「重吉」の丼物と比べると「かえし」の味が穏やかで、玉子の仕上がりも柔らかいが、十分美味しい作りだと思う。
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 添えられた小鉢は切干大根、甘味の白玉+黒蜜まで付いている、どちらも作りは雑でなく、美味しさが感じられる。
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 蕎麦湯は茹でた湯だけで、後から粉は足していないと思う。
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 ポイントカード(笑)。
 全体的に美味しい蕎麦と丼だった、この内容で税込900円は頑張っていると思う、私の俗な舌では「関西風」が今一つ分からなかったが、一回行けばいいと云う店ではなく、また来たいと思った。ネット上の情報では関西仕込みの饂飩も美味しいと聞くので、試してみたい。竹ノ塚はラーメン店が多い事で知られるが、こうした良質な蕎麦店もあるので訪れてみる事を勧めたい。
 「頑張れ、町の蕎麦屋さん」は、これからも続けたい(笑)。


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「マネケン」のベルギーワッフル

 きっかけは去年11月に、赤坂のフランス料理「古屋オーガストロノーム」で、最後にミニャルディーズとして出たワッフルだった。簡単に云うと練った生地を焼いて切っただけのものだが、粉の旨味と香ばしさを感じさせ、さすがは本場ベルギーで長く働いた料理人だけあると思った。
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 それ以来ワッフルの事が頭から離れず、まずは調べてみた。ワッフルの本場はベルギーだが、フランス、オランダ、米国、香港等でも食べられている。小麦粉、卵、砂糖、牛乳、イーストを混ぜ発酵させた生地を、格子模様を刻んだ2枚の鉄板(ワッフル型、アイロンとも呼ぶ)で挟んで焼く菓子で、朝食や間食として好まれている、パンと違いオーブンが無くても作れるのが特徴。「ワッフル(waffle)」の語源は、独語で同じ格子形の蜂の巣をwafel(元は「編む・織る」の意)と呼んだ事に由来するとされる。
 ベルギーのワッフルにはブリュッセル型とリエージュ型があり、前者が長方形の焼き上がりで柔らかな仕上がり、後者が丸または楕円形で固めな作りが特徴、たこ焼きにも大阪型と明石型があるのと似ている(笑)、「古屋~」で提供されたのはリエージュ型。
 正調なワッフルが食べてみたいとネット上を調べると、専門店は少ないながらあるが、新宿とか渋谷みたいな年寄には結構物騒?なエリア(笑)。あと店の画像を見て気になるのはワッフル本体だけでなく、上にクリームやら果物等余計なものを盛り過ぎの点、そうしないとお金が取れない事情は分かるが、まず粉と焼きの味わいで勝負して欲しいと思ってしまう。

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 そんな時にスーパーで見つけたのがマネケンの袋入りワッフルだった、「マネケン」は、大阪吹田市に本社がある製菓会社㈱ローゼンのワッフル用のブランド名、ワッフル専門店も運営している。一個100円位だったので、そう期待しないで買って試してみたが意外と云っては失礼だが食べられる、たしかに粉の味を感じた。勿論袋入りで焼いてから時間が経っているので、「古屋~」で出たものと比べると落ちるが、味の方向性は違っていないと思う。
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 期間限定のチョコレート(140円?)も試してみたが、個人的好みではプレーンの方か。
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 次に西友ストアで売っていた、「みなさまのお墨付き」と名乗ったPBブランドの「鳥取県大山高原特選牛乳のベルギーワッフル」を買う。3個入りで税別235円だから、1個あたり約78.3円でマネケン製より少し安い、「特選牛乳練りの豊かな風味にしっとり生地。ザクザクっとしたシュガーがアクセント」とWEBページに説明がある。実際の製造は兵庫県加西市の丸中製菓㈱、食べた印象では甘さは同程度だが食感が柔らかく、香ばしさと云うか歯応えが少々足らない、個人的好みではマネケンだが、子供や歯の悪くなったお年寄りは、こちらの方が好きな人は居ると思う。
 面白いのはマネケンが大阪で丸中製菓が兵庫、たこ焼きでもライバル関係の県だが、同じ「粉もん文化圏」なので、ワッフルでも争っている?(笑)。

 マネケンにワッフル専門ショップがあるのは前述のとおりだが、ネット上では「スーパーやコンビニで売っている物より美味しい」との声が多い、そこで買いに行ってみる事に。調べると都内に4店舗あるが、我家から行き易いのは秋葉原店で、2007年にJR秋葉原駅構内にオープンしていた。秋葉原はよく訪れるが、地下鉄利用が殆どなので気付かなかった、昭和通り出口の改札を出てすぐ左側、裏手はヨドバシアキバだ。
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 結構目立つ外観、Xmas前だったのでパッケージもそれ用のものを置いている。イートインスペースはなく販売のみ、此処で全品焼いているのかは不明だが、そのスペースは無さそうに見えた。
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 ワッフルだけでなく他の菓子類も売っているが目的はワッフル、7種類あったがそのうち4種類を買う事に(撮影の承諾は受けています)、以下に食べた印象を。

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・プレーン(税別130円)
 まずはプレーンだろうと、2個買って1個は昭和通りを歩きながら食べていた(笑)、味の傾向は袋入りの物に似ているが、歯応えとフレッシュ感?が違う、全体にグレードが上がる印象、「どちらが美味しい?」と訊かれたら断然こちら。

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・ロイヤルミルクティー(150円)
 よく見ると、紅茶の葉が生地に練り込んであり紅茶の香りがする、嫌味にならない加味なので気にならない、紅茶との相性はいいと思う。

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・チョコレート(150円)
 袋入りのチョコレートは表一面にチョコがコーティングされているが、こちらは格子部分だけ、そのため袋入りに感じたしつこさは無い、チョコ味好きには好まれると思う。

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・むらさきいも(150円)
 まず色がインパクトある(笑)、味も「これが紫芋の味か」と感じる程度、紫色好き(笑)におススメしたい。

 どのタイプもなかなか美味しい、スーパーで売っている袋入の物より間違いなくいいと思った、値段も手頃だし、特に人数の多い職場等へのお土産・差入れにはドーナツより気が利いていると思う、買いに行き実際に体験出来たのは良かったが、こうなると残るはベルギーへ本場物を食べに行く事か?
 ワッフルを求める旅は未だ終わらない(笑)。



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銀座「ラール・エ・ラ・マニエール」(2019年12月)

 明けましておめでとうございます。
 2011年12月に始めたこのブログも丸8年が過ぎ、遂に9年目に入る事に。同年3月に起きた東日本大震災後、日本のそして地元の飲食店を応援しようとの意気込みだけはあったが、それが此処まで続くとは自分でも思っていなかった(笑)。
 先日も訪れた或る店で、「このブログを見て来たと云う客が数人居ました」との話を聞き、嬉しい反面「いい加減な事は書けない」とあらためて責任を感じている(笑)。年々気力も体力も落ちつつあり、あとどれだけ続けられるのか自分でも分かりませんが、取りあえずは今年も宜しくお願いします。
 暫くは年末に訪れた店の記事が続くが、まずは新年らしく華やかでセンスある銀座の店から。

 例年Xmasとその前後は静かにしているので、これが年内最後のフレンチだと思い、普段行かない場所に遠征する事に、それが2012年2月以来の、銀座3丁目「ラール・エ・ラ・マニエール」だった。2009年9月の開業で私は2011年11月が初訪問、料理長が現在初台「アニス」の清水氏、支配人が吉岡氏の時代だった。翌年に再訪したがそれ以来なので約8年ぶり、月日が経つのは本当に早い(笑)。現在の料理長は4代目にあたる小清水寛美氏、そしてサービス担当は就任したばかりだが、旧知の田村友佳さんなので再会を楽しみにしていた。
 予約時間の12時に到着、店前のビルが東京電力から無印良品とホテルに変わっていて驚いた(笑)、現在階段は降りられないようにしてあり、ビル奥のエレベーターで地下へ、ドアを開けると、目の前のレセプションにあるノエルの華やかな花飾りが「銀座へ来た」と思わせる、以前とは少しエントランスのレイアウトが変わった気がする。
 田村さんに案内されて着席、店内を見渡すと少しずつ記憶が蘇ってくる、相客もやって来て始まったデジュネはディナー内容と殆ど同じものだそうだ。

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・鹿角に乗った蝦夷鹿のテリーヌ、煮詰めた苺

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・紫大根のブーケ、中にオマールと雲丹

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・白子のポシェ、毛ガニとフカヒレ、下にリゾット

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・自店製パン2種、セップ茸のプードルを混ぜたバター

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・甘鯛のウロコ焼き、レンズ豆

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・シャラン鴨(ビュルゴー)のロースト、蓮根、椎茸、根パセリのピュレ

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田村さんセレクションのワイン、
白:Saint-Véran Cuvée "Unique" 2013 / Guffens Heynen
赤:Connétable Talbot 2015

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・林檎の熱いスフレ、麹のアイスクリーム

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・ラベンダーと洋梨のスフレグラッセ

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・ミニャルディーズ(フィナンシェ、食用ホオズキ)

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・エスプレッソ

 料理全体の印象から云うと、国際都市になった今の東京銀座を表現するような、繊細で上質なセンスを感じさせ、綺麗で手がかかっている。特に紫大根を使った前菜は細密抽象画のようで、第一印象で圧倒する。
 白子料理は雑味を削いだ調理法で味も盛付も和食的な印象、これで出汁を注げば椀物になる(笑)。続く甘鯛は中国料理の技法にある、高温の油をかけ続けて調理するらしく、鱗の香ばしさが際立つ。
 肉料理のシャラン鴨は皮目を極端に焦がすのが特徴、まるで「鰹のタタキ」みたいだと思った(笑)、レストラン食材として安定した質のシャラン鴨だが、時に皮下の脂身が嫌味に感じる時がある、この脂を焼き切る調理法は秀逸だと思う、見た時の焦げ目が気にならないでもないが、加熱した野菜と合わせる事で上手くまとめている。
 デセール2品はもう少し量があれば尚嬉しいが、丁寧に綺麗に作られていると感じた。
 小清水料理長は仏での勤務歴が長く、帰国後は会員制ホテル内のフランス料理店で副料理長だったと聞く、甘鯛の下に敷いたレンズ豆を見て「此の人はフランスで、研修だけでなく働いた人だ」と思ったが、豆それもレンティルを料理に使う人は、大体フランス勤務歴ありと思っていい(笑)。
 最後に挨拶に現れてくれて、筋肉系でイケメン過ぎるのが少々気になるが(笑)、和食や中国料理も勉強しているのは料理から想像できる、まだ若いので今後が楽しみと思う。
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 田村さんのサービスは盤石、「経験豊富」と書くと「そんな年齢じゃない」と叱られそうだが(笑)、銀座ならではの柔らかさと一歩下がった日本的なサービスは、心地よい時間を過ごさせて貰える。
 あらためてレストランは料理だけではないと思った、料理が美味しいのは勿論だが、それに加えて上質なサービスとセンスある空間演出、そして場慣れした時間を楽しめる客が居て完成する。2019年に訪れた店の中でも、料理もサービスもいい、でも帰り道に充足感が乏しい店があったが、何が足りないのかを考えると、フランス語で云う‘ambiance’、別の云い方なら「わくわく感」「ときめき感」が少なかった。たしか玉村豊男氏が「料亭は(客が)空間にお金を払う、レストランは時間にお金を払う」と云っていたが、お金を払って惜しくない時間だったか?の見方は大事だ(笑)。
 華やかな銀座お買い物マダムと同じ空間に居る、我々みたいな年寄客は場違い感もあったが、年末だから其処は見逃してもらいたい(笑)。素敵な料理とサービスで一年を締め括る事が出来ました、小清水料理長、田村さんありがとうございました。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
人はそれぞれに「見方、感じ方、考え方」が違います。私が美味と思ってもそう思わない人が居て当然です、味覚とはそれだけ不安定で不完全なもの、あくまでも筆者個人の嗜好による感じ方である事を承知の上で読まれてください。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに赤坂、麻布十番等。
混雑電車が苦手で加齢による朝型人間化のため、ランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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