最後の晩餐にはまだ早い


西新井「担々麺 琉帆」

 「また麺ですか?」と云われそうだが(笑)、食遠征を控えているので出費を抑えているのに加え、地元で興味深い店と出会ったので紹介しておきたいと思う。
 店の名前は「担々麺 琉帆(るぱん)」、場所は足立区内の西新井だが、駅からは少し離れる、「ギャラクシティ」と呼ばれる複合施設のさらに北側、ブログで紹介したジェラテリア「エスキモーカフェ」と同じ通り沿いだ。
 店の存在を知ったのはWEB情報から、2016年5月の開業で「赤坂の有名店で働いていた店主が独立開業した、ちょっと変わったスープが特色」との事だった。担担麺は「この店さえあれば」みたいな、ベストの店を見つけるのは難しい、店ごとに味の構成が違い、あとは自分の好みに合うかどうかで選ぶしかない、私が好きなのは専門店ではないが、同じ西新井にある中国料理「香府山」の少し薬膳的な味わいのある担担麺だが、噂になるものなら試してみたい(笑)。

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 我家からだと自転車で30分位、東武スカイツリーラインと環七が交差する手前の道を北上、商店街が途切れて団地の連なりが始まる場所にある。

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 店前の看板、無化調(化学調味料不使用)、自家製胡麻ダレと鶏ガラスープの飲み干せる程旨いスープがウリで、「百聞百見は1食に如ず!!」との文句に、店主の自信が感じられる。

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 他店同様、入ってすぐに券売機だが少々判り難い、担々麺(店表記のまま)は、「担々麺」(税込800円)、「香辣担々麺」(900円)、「麻辣担々麺」(900円)、汁なし担々麺(900円)の4種類、考えていたら「お客様初めてですか?今説明をします」と店員がやって来た。
 店のWEBページの説明に沿うと、
「担々麺」・・自家製の練り胡麻の風味とコクを楽しんでください!!辛さ少な目なので、胡麻の風味を楽しめます。
「香辣担々麺」・・生姜・自家製辣油・焦がし一味唐辛子等で炒めた辛口の挽肉がスープに混ざり、身体の中から熱くします!!辛さは「弱」「強」を選べます。
「麻辣担々麺」・・花山椒・焦がし一味唐辛子・ニンニク等で炒めた挽肉がスープに混ざり、舌で感じる痺れをご堪能ください!!辛さは「弱」「強」を選べます。
 店主は「!!」を使うのが好きみたいだが(笑)、初回なので無難にノーマルな「担々麺」に決め、「セット白飯」(100円)と共に購入する。

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 カウンターはL字型配置で9席、店奥には個室風なテーブル席がある、壁面に掲げてあったのが以下の詩?で、出典は不明だが不思議な店名の「琉帆」は此処から取ったみたいだ、店内装飾も「波」をテーマにしている。

此の舟の輝く球は
 行き先を照らし
此の帆に吹く風は
 舟を前に進める
琉を帆に掲げ
 大海原へ

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 味変アイテム、供用の洗い箸を使用。

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 「店主の担々麺へのこだわりはここに書ききることができません」そうだ、延々と蘊蓄を書き連ねるよりは好感が持てる(笑)。

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 「琉帆担々麺の楽しみ方」、この中で出て来る「ネギ油」については後述。

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 やって来た担々麺、まず見た目からしてユニーク、真っ赤な切立型の丼、縁の渦巻き模様を見ていると目が回りそう(笑)、そして何と云ってもこの白いスープが珍しい、具は辛味ある炒めた挽肉、モヤシ、青梗菜。
 まずはスープを一口、少しトロミを感じる鶏白湯系、胡麻のクリーミーさがコーンポタージュスープみたいな印象で、辛味は豆板醤ではなく辣油で加えるみたいだ、「辛さ少な目」とあるが見た目より辛い、最後に酸味が来るのが一番の特徴、この味の重ね方は他店では出会った事のないタイプで噂どおりに個性派だ。
 麺は中太で縮れのあるタイプ、喜多方ラーメンに使う麺みたいだ、他店で汁あり担担麺は細麺で縮れの少ない麺を使う事が多いので、これも珍しいと思う。

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 ご飯は昼の開店直後なので、炊き立てで美味しかった、コシヒカリ系か?

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 「ネギ油」だが、赤坂「古屋オーガストロノム」でパンに使う「サンドゥー」みたいな印象(笑)、たしかにこれを入れると、スープのコクが増すと思った。
 担担麺はWEB上の噂どおりにユニークな仕上がりだった、特に酸味の使い方が面白いので、店主に直接訊いたら酢を加えているそうだ、他にはない味は後を引く、この記事を書いている今も「また食べに行ってみたい」と思い始めている(笑)。
 今、担担麺を提供する店の数が増えているので、その店でしか味わえない個性的なものを出さないと、すぐ飽きられてしまうのだろう、担担麺好きは一度試してみる価値ある店だと思う。
 

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仲御徒町「らーめん天神下 大喜」

 地下鉄千代田線湯島駅近く、春日通り沿いにあった「らーめん天神下 大喜(だいき)」は、私にとって懐かしいラーメン店だ。
 1999年の開業、当時私は湯島駅から職場へ通っていたので、残業帰りによく訪れた、あの頃は仕事漬けの毎日。それまで「ラーメンと云えば醤油味」の固定観念があったが、この店で初めて体験した鶏塩味のスープは鮮烈だった。
 開店後暫く通っていたが、数年後TVのラーメン特集だかで、何と「全国一位」に選ばれてから、突然大行列が始まった(笑)、物を食べるための行列は苦手なので、何時の間にか足が遠のいてしまっていた。
 その大喜が春日通りの道路拡張により閉店すると聞いたのが去年始め、もう一度訪れたいと思っていた処、閉店ではなく移転するらしいと知った。「何処か近く?」と思っていたが、日比谷線秋葉原駅と仲御徒町駅の中間地、昭和通り西側だった、文京区から台東区へ移った事になる、去年5月の移転後今回ようやく訪れる事が出来た。
 場所は蔵前橋通り沿い、昭和通りから鳥越神社へ向かう途中で、繁華街でも商業地でもなく、周りは地味な小さいビルが並んでいる界隈、昭和通り東側の秋葉原駅周辺は再開発が進んでいるが、西側はこれからだろう。なおブログ記事にした人気ラーメン店「粋な一生」もこの近くだ。

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 店の間口は狭い、湯島天神からは離れたが「天神下 大喜」の暖簾が掲げてある、此の地でも同じ名前で続けるみたいだ。

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 店前に置いてあった「お品書き」、やはり鶏塩味の「とりそば」(税込850円)を筆頭メニューにしている、湯島時代の最後から値段は上げていないみたいだ。
 入店するとすぐ券売機がある、「とりそば」にするつもりだったが、隣の「特製とりそば わんたん・味玉入」(950円)が気になってしまい、思い切って?これに決め、ついでに「ランチタイムごはん」(50円)も購入、明らかに食べ過ぎ(笑)。

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 「どちらでもどうぞ」と云われたので、入口近くの席に座る、水はセルフ式だった。

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 1階はカウンター10席、2階にも客席があるみたいだ。

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 味変アイテム、粉唐辛子入れに湯島時代の記憶が蘇る(笑)、箸は割箸使用。

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 やって来た「特製とりそば」
 具はワンタン、味玉、メンマ、海苔、白髪ネギ、カイワレ、鶏肉チャーシュー、そう云えばラーメンにカイワレを使ったのは、湯島時代のこの店が初めてではなかったか?
 まずはスープを一口、「ああ、この味だ」と20年近く前になる記憶が鮮やかに蘇った(笑)、初めは淡いが次第に深みが増す味わい、塩味ベースのスープは鶏と魚介の風味と旨味で、味を複雑にしている、淡にして濃く、静にして滾っている。
 ブログ記事で取り上げた、竹ノ塚の「武藤製麺所」の店主は大喜出身で、店のスペシャリテは「わんたんとり塩めん」、この「とりそば」とよく似ているが、味は微妙に違う、上品さではやはり本家だなと思った、細麺もスープとよく調和している。

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 ランチタイムサービスのごはん、これ50円は安い(笑)。私の記憶では店主の奥さんが台湾出身で「魯肉飯」からヒントを得て、この肉かけご飯を作ったと聞いたが、WEB上で調べてもよく分からなかった、もし違っていたら失礼。
 肉の味付けのバランス良好、日本人向けに香辛料は抑えているが、幾らでも食べ続けられそうで、ちょっと怖い(笑)。

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 大喜と云えば、この鶏チャーシューを流行らせた元祖だと思った、本家本元だけあって、昔と変わらず美味しかった。
 久し振りの大喜の塩味ラーメンだが夢中で食べ終えた、昔好きだった人に再会したみたいな、懐かしくて嬉しくて、少々照れ臭い気分(笑)。厨房内の店主の髪も真っ白になり、やはり過ぎた月日を感じてしまう、食べる客の方もそれだけ年齢を重ねているのだが・・。
 御徒町には月一位の割合で買物に来ているので、ランチローテーションに入れようと思った(笑)、次は違うメニューも試したい。
 「継続は力なり」との言葉があるが、移転しても味は変わる事なく、信じるやり方を続けて来たからこそ「名店」なのだろう、これからも残って欲しい店だ。


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亀有「木楽」

 年末になると蕎麦店が混み合うので、その前に蕎麦を食べておこうと向かったのは、実家のある亀有北口商店街中にある「木楽」、今の店になってからは初訪問だ。
 此処は元々街中の出前もやる普通の蕎麦屋だったが、代替わりしたのか自家製粉で手打蕎麦を出す店に変わった、数年間やっていて私も一度だけ利用した事がある、それが急に店名が変わってしまった、噂では経営者も交代したとの事だが詳しい事は不明。
 最近、出前もやっていた街中の蕎麦屋から、手打蕎麦に変身する店がある、同じ亀有の人気店「吟八亭 やざ和」やブログ記事にした五反野「松月」がそうだが、経営が代替わりすると、今迄のやり方では将来性はないと思って手打蕎麦を勉強するみたいだ。寿司職人は一人前になるのに時間はかかるが、蕎麦はやる気さえあれば、構成要素が少ないだけに、寿司やフレンチ程には技術習得時間はかからないのかも知れない、ただ転換が全て成功するとは限らないようだ。
 
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 「木楽」の場所はJR亀有駅北口を出て、バスローターリーから東部地域病院の方へ向かう途中に、小さな商店街がありその並び、近くには行列で知られる、つけ麺店「道」がある。
 昔風の間口の広い店舗、内装は変えているが外箱は相当年月が経っている、隣が人気の青果店で年末なので人で賑わい、客が自転車を蕎麦店側にも駐輪する、この辺りは下町なので揉めずに上手く共存しているのだろう(笑)。

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 外から見える蕎麦打ち場、この日の蕎麦産地は秋田との事。

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 店前にはランチの品書きが、「牡蠣蕎麦」や「にしん煮蕎麦」など、なかなか魅力あり(笑)。

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 入店して打ち場前の席に座らせてもらう、逆光で見えにくいが蕎麦を挽くための電動石臼を備えてある。

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 蕎麦茶ではなく普通の焙じ茶、店内は女性が一人、厨房は男性一人の二人体制、ご夫妻だろうか?

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 ランチメニュー以外の品書き、夜は蕎麦居酒屋的な感じになるみたいで、この他に酒のつまみ系も結構揃えている。値段は亀有の相場からすると少し高めな気もした。
 迷ったが、蕎麦だけだと少し寂しいかなと、「天丼定食(天丼+せいろ)」(税込1,150円)」をお願いする事にした。
 時間が早かったので、私の他には男性が一人、昼間の蕎麦店では男性一人客に遭遇する機会が多い気がする(笑)。

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 天丼定食、蕎麦は江戸伝統の二八割(小麦粉2:蕎麦粉8)だと思う、あまり蕎麦の香りはしないが喉越しはいい、少し水分が多めな感じがするが普通に美味しい蕎麦だ。ツユは甘目かな?とも思ったが、気になる程ではない。
 天丼は海老、ピーマン、さつま芋、舞茸だと思った、揚げもいいし天つゆが下町風な辛口で美味しい、ご飯もよかった。

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 蕎麦湯は後から蕎麦粉を足したものではなく、普通の茹で汁みたいだった。昔風の塗りの容れ物。

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 我家から自転車で行ける範囲の蕎麦店を回っていて、今の処は綾瀬の「重吉」が一番好みに合うが、この「木楽」も真面目に作った蕎麦で美味しい、店の雰囲気も何処かレトロで落ち着く空間だった。個人的には蕎麦は「遠くの名店より、近くの佳店」だと思うので、思いついてすぐ行ける場所に、こうしたいい店があるのはありがたい。
 今年(2018年)は今まで以上に蕎麦店巡りをしようかなと考えている、そのうち道具を揃えて蕎麦打ちを始めるかも知れない(笑)。

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 木楽の帰りに、同じ商店街にある和菓子店「梅むら」に寄ってみた、昔からこの場所で続けている店で、下町的雰囲気と下町値段が特徴、サービス品の「栗むし羊羹」(350円)を買ったら、親父さんが石油ストーブの上で焼いていた餅をサービスしてくれた(笑)、スーパー等で売っている餅菓子は餅粉を固めたものが殆どで、こうして搗いた餅を作る店は少なくなっている。後継者不足から街中から和菓子店が減って来ているが、これからも続いて欲しいと願ってしまう。


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秋葉原「粋な一生」

 柴田書店が発行している料理人向けの月刊誌「専門料理」、8月号の特集が「独立開業のススメ」で、その中に「店名の由来、教えてください」と題した記事があり、書店で立ち読みしただけだが面白かった。特にフレンチやイタリアンは日本人には馴染みが薄い仏語や伊語を使うので、何処も苦労しているなと思った。フレンチでは一時料理人の名前を付けるのが流行ったが、最近では以前に戻って仏語の名詞を使う事が多くなったと思う。
 記事ではないが最近興味深いのがラーメン店の名前で、凝った文学的?な店名にするのが流行みたいだ、某ランク付サイトを見ても「一燈」「麦苗」「蔦」「吉左右」「饗 くろ喜」「金色不如帰」等々、地元には「陽はまたのぼる」と云う名前の店もある、そのうち「暗夜行路」とか「罪と罰」などと云う店も登場しそうだ(笑)。

 今回記事にするのが、その文学的店名を流行らせた一軒ではないかと思う、秋葉原の「粋な一生」。オープンは2005年12月で、現れては消える店の多いラーメン業界で、同じ場所で12年続くのは、もう老舗と呼んでいいと思う。「秋葉原、ラーメン」でWEB検索すると、ランキング上位に必ず名前が出て来る店だ。

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 店の場所は秋葉原駅を昭和通り側で出て、通りに沿って御徒町方面へ向かい、革鞄店がある角を右折し直進して左側、目立つノボリと看板がある、三井記念病院の近くで、この辺りは「裏秋葉原」とでも呼ぶべきなのか、昔から秋葉原電気街とは違う雰囲気だった、私は馴染みのオーディオショップが近くにあり、入り浸っていたので懐かしい界隈。昭和通りの向かい側は「UDX」や「ヨドバシアキバ」の開店以降再開発が進んでいるが、こちら側はまだ静かだ。住所は千代田区ではなく台東区になる。

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 今は朝型人間になったので、この店みたいに11時開店はありがたい(笑)、開店直後に入店したが、既にカウンターには先客が居た。食券方式なので何を食べるか迷う、塩、味噌、醤油と基本は三種類だが、「初訪問の店では食券機一段目の左端を選ぶのが無難」の鉄則?に従い、「塩ラーメン」(税込720円)に味玉子(100円)を購入しカウンター席に座った。

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 卓上には各ラーメンの説明書きがあるが、食券買った後では遅いと思う(笑)。東京のラーメン店では数年来塩味がブームと感じているが、この店は流行元になった一軒とも云われる。

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 厨房内は割と年齢高そうな男性が二人、店内は女性が一人で担当する、奥に麺が積んであるが、WEB情報ではラーメン好きならおそらく知らない人は居ないと思う、浅草開花楼の麺を使用しているとの事。開花楼は中華麺製造の技術を生かし、最近生パスタも作っていて、イタリア料理店で使っている処も増えている。

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 味変アイテム、容器も中身も奇麗に整えてあり、厨房や店内の清掃も行き届いている。

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 暫くしてやって来たのが塩ラーメン、塩味は透明タイプと白濁したスープ使用店に別れるが、ここは前者。具はバラ肉チャーシュー(煮豚)にメンマ、海苔に葱、水菜が入るのが珍しい。
 まずはスープを一口、鶏ベースで無化調だろう最初はあっさりしていて頼りなげだが、食べ進むうちに右肩上がりで頂点が来る、第一印象より後半戦勝負と云う感じだ、胡椒や粉唐辛子を入れると味が変化し「あなた好みになります」と云う印象(笑)。
 麺は中細で繊細系スープと合う、具はどれも良質、最後まで飽きないで食べられる。

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 ランチタイムサービスのご飯、炭水化物過剰摂取だが止められない、品のいいやり方ではないが、最後のスープに入れ雑炊的に食べてしまう(笑)。
 噂に違わず美味しかった、何処も尖ってはいないが、食べ終わるとまた食べたくなるタイプのラーメンだと思った。

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 そうした訳で、約一か月後に再訪問、この時は第2人気らしい「味噌ラーメン」(780円)にしてみた。
 容器の丼も塩とは変えている、赤・白・八丁の三種味噌をブレンド使用との事、麺も太麺を使っていた、注文の毎に鍋でモヤシを炒めスープを注いで味を調える、昔の作り方を踏襲している。スープは何処か懐かしい味、今から何十年前に初めて味噌ラーメンを食べた頃を思い出した、優しく温かく、これは真夏より冬に食べたい味と思った。

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 塩・味噌・醤油と三種類の味を用意している理由を店主が書いている、これ読むとラーメンへの愛が伝わる、まさに「ラーメン食堂」だなと思った。
 この店もっと早く来るべきだった、また訪れたいと思う温かく美味しい店、いや食堂だった(笑)。


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綾瀬「手打ち蕎麦重吉」(2017年7月)

 私の母親は信州長野の生れだが、名産とされる蕎麦はあまり食べなかった。母から聞いた話では、昔から蕎麦は山間地で農作物が少ない地域の食べ物で、他の県内では米や小麦加工品を食べるのが一般的だったそうだ。昭和のグルメブームで蕎麦が人気になり、今では長野でも蕎麦は高級作物扱いされているが、収穫量としては北海道や茨城県に比べたら少ない。反対に父親は東京下町育ちなので蕎麦好きだった、特に「名店巡り」みたいな事はしていなかったが、地元の蕎麦屋から出前を取る事が多かった。
 食べ物の好みは、その人が生育した場所や環境、親の嗜好等で決まるものなのだろう、私自身は東京圏に生まれ、幼い頃からの東京育ちなので蕎麦好きだ、勿論饂飩も食べるが、「どちらが好きか?」と訊かれたら、やはり蕎麦と答える。

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 私と同じ蕎麦好きの身内から、「綾瀬の重吉に行きたい」との話が出て付き合う事になった、「重吉」はこのブログでも取り上げているが、綾瀬が自慢出来る蕎麦の名店、ミュージシャン出身の店主が昼夜打つ蕎麦は本格派だ。
夫婦二人で始めた小さな店だが、蕎麦好きに知られて来て、最近土日は席待ち客が店外に並んで居るのを見る、真面目にやっている店が認められるのは嬉しいが、反面あまり有名になり過ぎないで欲しいなと、勝手な思いも持ってしまう(笑)。
 久しぶりの木扉を開いて、電動石臼がある側の椅子席に座る、まずは何を食べるかだが、品書きは、

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・冷たい蕎麦(「休止中」は田舎せいろだと思う)

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・温かい蕎麦

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・セット物(平日昼限定)
 やはり蕎麦だけでは寂しいかなと、「天丼セット」(税込1,200円)をお願いしてしまった(笑)、この店はご飯ものも美味しい。

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 開店時間の11時過ぎに入店したが既に2組先客が居て、この後も次々と来店し満席になった。客層は電車に乗って来たと云う感じではなく、おそらく地元周辺の人達だろうが、フリで入ったのではなく、この店を目当てに来た客だと思う。
 店内の配膳を担当するのが小柄な奥様、暖簾でよく見えないが、厨房には店主ともう一人居る様子で、息子さんが手伝っていると聞いた。

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 待つ事暫し、まず運ばれて来たのが蕎麦つゆと薬味、この店は高価な物ではないが、なかなかセンスのいい器を使っている。

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 先に天丼が来た、勿論待って居られず先に食べ始める(笑)。海老2本と茄子としし唐、江戸前の胡麻油を多く使い揚げた天ぷらとは違い、軽めの仕上がりで美味しい、ご飯の質もいい。以前に同じ天丼を食べた事あるが、仕上がりは良くなっている気がした、厨房が2人になり分業で余裕が出来たのかも知れないと思った。

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 そしてお待ちかねの「せいろ」、店奥に蕎麦産地を知らせる紙が貼ってあるが、この日は常陸(茨城)との事、東京の蕎麦店で使用する蕎麦は茨城産が多い。
 細く固さのある江戸前蕎麦、伝統の「二八」だと思う、喉越しは申し分ない。新蕎麦が出回る前の夏場は、国内産を使う手打蕎麦店には厳しい季節だったが、今は冷蔵技術が進んで、一年中味は安定していると思う。
 此の店は蕎麦つゆもいい、辛口で後に残る嫌な甘さがなくそれでいて辛過ぎない、「キレがいい」とは、こうした蕎麦つゆを指すと思う。

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 最後は蕎麦湯で締める、単なる茹で汁ではなく、後で蕎麦粉を加えるポタージュみたいな蕎麦湯、つゆを割ってもお互いに上質なので最後まで美味しく飲める。
 久し振りの「重吉」だったが美味でした、最近自転車で行ける範囲の蕎麦店を回ろうと未訪問店も訪れているが、やはりこの店は頭一つ抜けていると思った。蕎麦だけでなくご飯物も美味しいのが、非酒飲みの私には嬉しい(笑)。

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 すっかり気分が良くなり、甘味が欲しくなって入ってしまったのが、近くのスーパー内にあった「サーティワンアイスクリーム」(笑)、過去十年以上は利用していなかった、迷った末に選んだフレーバーはチョコレート(カップで税込350円)で、これが意外と云っては失礼だが美味しかった、甘いだけでなくビターな風味も感じさせる。
 コンビニが台頭し、何処も競争相手が多い中で何とか生き残ろうと、商品改良に努めているのだなと、妙に納得した(笑)。

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
店の点数評価等はしません、「食と人」を描きたいと思っています。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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