最後の晩餐にはまだ早い


秋葉原「粋な一生」

 柴田書店が発行している料理人向けの月刊誌「専門料理」、8月号の特集が「独立開業のススメ」で、その中に「店名の由来、教えてください」と題した記事があり、書店で立ち読みしただけだが面白かった。特にフレンチやイタリアンは日本人には馴染みが薄い仏語や伊語を使うので、何処も苦労しているなと思った。フレンチでは一時料理人の名前を付けるのが流行ったが、最近では以前に戻って仏語の名詞を使う事が多くなったと思う。
 記事ではないが最近興味深いのがラーメン店の名前で、凝った文学的?な店名にするのが流行みたいだ、某ランク付サイトを見ても「一燈」「麦苗」「蔦」「吉左右」「饗 くろ喜」「金色不如帰」等々、地元には「陽はまたのぼる」と云う名前の店もある、そのうち「暗夜行路」とか「罪と罰」などと云う店も登場しそうだ(笑)。

 今回記事にするのが、その文学的店名を流行らせた一軒ではないかと思う、秋葉原の「粋な一生」。オープンは2005年12月で、現れては消える店の多いラーメン業界で、同じ場所で12年続くのは、もう老舗と呼んでいいと思う。「秋葉原、ラーメン」でWEB検索すると、ランキング上位に必ず名前が出て来る店だ。

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 店の場所は秋葉原駅を昭和通り側で出て、通りに沿って御徒町方面へ向かい、革鞄店がある角を右折し直進して左側、目立つノボリと看板がある、三井記念病院の近くで、この辺りは「裏秋葉原」とでも呼ぶべきなのか、昔から秋葉原電気街とは違う雰囲気だった、私は馴染みのオーディオショップが近くにあり、入り浸っていたので懐かしい界隈。昭和通りの向かい側は「UDX」や「ヨドバシアキバ」の開店以降再開発が進んでいるが、こちら側はまだ静かだ。住所は千代田区ではなく台東区になる。

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 今は朝型人間になったので、この店みたいに11時開店はありがたい(笑)、開店直後に入店したが、既にカウンターには先客が居た。食券方式なので何を食べるか迷う、塩、味噌、醤油と基本は三種類だが、「初訪問の店では食券機一段目の左端を選ぶのが無難」の鉄則?に従い、「塩ラーメン」(税込720円)に味玉子(100円)を購入しカウンター席に座った。

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 卓上には各ラーメンの説明書きがあるが、食券買った後では遅いと思う(笑)。東京のラーメン店では数年来塩味がブームと感じているが、この店は流行元になった一軒とも云われる。

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 厨房内は割と年齢高そうな男性が二人、店内は女性が一人で担当する、奥に麺が積んであるが、WEB情報ではラーメン好きならおそらく知らない人は居ないと思う、浅草開花楼の麺を使用しているとの事。開花楼は中華麺製造の技術を生かし、最近生パスタも作っていて、イタリア料理店で使っている処も増えている。

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 味変アイテム、容器も中身も奇麗に整えてあり、厨房や店内の清掃も行き届いている。

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 暫くしてやって来たのが塩ラーメン、塩味は透明タイプと白濁したスープ使用店に別れるが、ここは前者。具はバラ肉チャーシュー(煮豚)にメンマ、海苔に葱、水菜が入るのが珍しい。
 まずはスープを一口、鶏ベースで無化調だろう最初はあっさりしていて頼りなげだが、食べ進むうちに右肩上がりで頂点が来る、第一印象より後半戦勝負と云う感じだ、胡椒や粉唐辛子を入れると味が変化し「あなた好みになります」と云う印象(笑)。
 麺は中細で繊細系スープと合う、具はどれも良質、最後まで飽きないで食べられる。

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 ランチタイムサービスのご飯、炭水化物過剰摂取だが止められない、品のいいやり方ではないが、最後のスープに入れ雑炊的に食べてしまう(笑)。
 噂に違わず美味しかった、何処も尖ってはいないが、食べ終わるとまた食べたくなるタイプのラーメンだと思った。

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 そうした訳で、約一か月後に再訪問、この時は第2人気らしい「味噌ラーメン」(780円)にしてみた。
 容器の丼も塩とは変えている、赤・白・八丁の三種味噌をブレンド使用との事、麺も太麺を使っていた、注文の毎に鍋でモヤシを炒めスープを注いで味を調える、昔の作り方を踏襲している。スープは何処か懐かしい味、今から何十年前に初めて味噌ラーメンを食べた頃を思い出した、優しく温かく、これは真夏より冬に食べたい味と思った。

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 塩・味噌・醤油と三種類の味を用意している理由を店主が書いている、これ読むとラーメンへの愛が伝わる、まさに「ラーメン食堂」だなと思った。
 この店もっと早く来るべきだった、また訪れたいと思う温かく美味しい店、いや食堂だった(笑)。


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綾瀬「手打ち蕎麦重吉」(2017年7月)

 私の母親は信州長野の生れだが、名産とされる蕎麦はあまり食べなかった。母から聞いた話では、昔から蕎麦は山間地で農作物が少ない地域の食べ物で、他の県内では米や小麦加工品を食べるのが一般的だったそうだ。昭和のグルメブームで蕎麦が人気になり、今では長野でも蕎麦は高級作物扱いされているが、収穫量としては北海道や茨城県に比べたら少ない。反対に父親は東京下町育ちなので蕎麦好きだった、特に「名店巡り」みたいな事はしていなかったが、地元の蕎麦屋から出前を取る事が多かった。
 食べ物の好みは、その人が生育した場所や環境、親の嗜好等で決まるものなのだろう、私自身は東京圏に生まれ、幼い頃からの東京育ちなので蕎麦好きだ、勿論饂飩も食べるが、「どちらが好きか?」と訊かれたら、やはり蕎麦と答える。

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 私と同じ蕎麦好きの身内から、「綾瀬の重吉に行きたい」との話が出て付き合う事になった、「重吉」はこのブログでも取り上げているが、綾瀬が自慢出来る蕎麦の名店、ミュージシャン出身の店主が昼夜打つ蕎麦は本格派だ。
夫婦二人で始めた小さな店だが、蕎麦好きに知られて来て、最近土日は席待ち客が店外に並んで居るのを見る、真面目にやっている店が認められるのは嬉しいが、反面あまり有名になり過ぎないで欲しいなと、勝手な思いも持ってしまう(笑)。
 久しぶりの木扉を開いて、電動石臼がある側の椅子席に座る、まずは何を食べるかだが、品書きは、

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・冷たい蕎麦(「休止中」は田舎せいろだと思う)

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・温かい蕎麦

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・セット物(平日昼限定)
 やはり蕎麦だけでは寂しいかなと、「天丼セット」(税込1,200円)をお願いしてしまった(笑)、この店はご飯ものも美味しい。

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 開店時間の11時過ぎに入店したが既に2組先客が居て、この後も次々と来店し満席になった。客層は電車に乗って来たと云う感じではなく、おそらく地元周辺の人達だろうが、フリで入ったのではなく、この店を目当てに来た客だと思う。
 店内の配膳を担当するのが小柄な奥様、暖簾でよく見えないが、厨房には店主ともう一人居る様子で、息子さんが手伝っていると聞いた。

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 待つ事暫し、まず運ばれて来たのが蕎麦つゆと薬味、この店は高価な物ではないが、なかなかセンスのいい器を使っている。

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 先に天丼が来た、勿論待って居られず先に食べ始める(笑)。海老2本と茄子としし唐、江戸前の胡麻油を多く使い揚げた天ぷらとは違い、軽めの仕上がりで美味しい、ご飯の質もいい。以前に同じ天丼を食べた事あるが、仕上がりは良くなっている気がした、厨房が2人になり分業で余裕が出来たのかも知れないと思った。

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 そしてお待ちかねの「せいろ」、店奥に蕎麦産地を知らせる紙が貼ってあるが、この日は常陸(茨城)との事、東京の蕎麦店で使用する蕎麦は茨城産が多い。
 細く固さのある江戸前蕎麦、伝統の「二八」だと思う、喉越しは申し分ない。新蕎麦が出回る前の夏場は、国内産を使う手打蕎麦店には厳しい季節だったが、今は冷蔵技術が進んで、一年中味は安定していると思う。
 此の店は蕎麦つゆもいい、辛口で後に残る嫌な甘さがなくそれでいて辛過ぎない、「キレがいい」とは、こうした蕎麦つゆを指すと思う。

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 最後は蕎麦湯で締める、単なる茹で汁ではなく、後で蕎麦粉を加えるポタージュみたいな蕎麦湯、つゆを割ってもお互いに上質なので最後まで美味しく飲める。
 久し振りの「重吉」だったが美味でした、最近自転車で行ける範囲の蕎麦店を回ろうと未訪問店も訪れているが、やはりこの店は頭一つ抜けていると思った。蕎麦だけでなくご飯物も美味しいのが、非酒飲みの私には嬉しい(笑)。

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 すっかり気分が良くなり、甘味が欲しくなって入ってしまったのが、近くのスーパー内にあった「サーティワンアイスクリーム」(笑)、過去十年以上は利用していなかった、迷った末に選んだフレーバーはチョコレート(カップで税込350円)で、これが意外と云っては失礼だが美味しかった、甘いだけでなくビターな風味も感じさせる。
 コンビニが台頭し、何処も競争相手が多い中で何とか生き残ろうと、商品改良に努めているのだなと、妙に納得した(笑)。

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亀有「めんこや 亀有店」

 今回記事にする「めんこや亀有店」は、去年12月に実家がある亀有に開店したうどん店で、「武蔵野うどん」を提供するチェーン展開店舗だ。都内に5店舗あり、幡ヶ谷に本店、五反田、京王閣(調布)、高円寺に続いての亀有店だが、他4店が東京西部なのに、何故亀有に飛んでやって来たのかは不明(笑)。面白いのが京王閣で競輪場内に店がある、定休日はレースの開催が無い日だそうだ。
 運営会社は㈱ドリームハーバー、「武蔵野うどん」については、ウィキペディアによると「東京都多摩地域と埼玉県に伝わるうどん、(中略)一般的なうどんよりも太く、色はやや茶色がかっている。加水率は低く塩分は高めである。コシがかなり強く、食感は力強い物でゴツゴツしている。」とある、冷たい「ざるうどん」にして食べるのが一般的との事。北関東は保水性の低い関東ローム層により米作にあまり適さず、昔から粉食の伝統があった。店名の「めんこや」とは「麺小屋」の事らしい。

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 店の場所はJR亀有駅至近で、北口を出ると両さん像があり、右に曲がるとすぐ高架下に店が在る、隣はコメダ珈琲、同じ高架下には飲食店が幾つか並んでいるランチ激戦地だ。
 店は間口が狭く奥に伸びていて、カウンターはなく椅子席のみ16席。厨房内に二人従業員が居て、一人が配膳も兼務する。

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 新しいので店内は奇麗だ、壁にはテレビ、腰板の前にはベンチシートではなく、居酒屋等でよくある壁付の畳席。

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 券売機ではなく口頭注文なのでまずメニューを眺める、ウィキペディアの記載どおり、冷たいうどんが多い。

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 値段は少し高めに感じたが、他店と共通?

 こうした店であまり悩んでいてもと思い(笑)、メニューの一番初めにあった「ぶったまうどん」(税込840円)を注文する事に。
 WEBページを見ると、チェーン店でも集中キッチンではなく、各店でうどんを打っているそうだ、この店も目立つ場所に打ち台があった。

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 手打ちの生うどんはどうしても茹で上がりに時間がかかる、しばらく経って出来上がって来たのが「ぶったまうどん」。見かけは「ざるうどん」と云うより「つけ麺」そのもの(笑)、麺とつけ汁部分とに別れている。

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 うどんは中太、ツヤがあって食べるとコシがあり喉越しも悪くない、関東の地粉だけではないと思うが、十分美味しい麺だと思った。

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 つけ汁はおそらく鰹出汁と濃口醤油ベース、チャーシューみたいな豚肉と茹で玉子半分、モヤシと青ネギが入っている、豚と玉子なので「ぶったま」と云う事だ。
 うどんをこのつけ汁に浸けながら食べるのだが、鰹+醤油味は東京で育った私にとって、たぶん母乳の次に覚えた味(笑)、記憶を呼び覚まされるので、どこか懐かしくて美味。
 スタイルはつけ麺だが、つけ汁の脂分が少ないので私には好印象、その分背脂好きの若い人達にはもの足りないと思うかも知れない、でも「万人向けの味」などと云うのは、どっち付かずになり易いので、この路線は賛成(笑)。

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 「茹で湯ご希望の方 お申し付け下さい」と貼り紙があったのでお願いする。蕎麦湯みたいものだが、つけ汁を割って飲むと、なかなか味のあるものだ。

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 麺、つけ汁共に期待したより美味しかった(笑)、なかなか考えたなと思う、昔風な「ざるうどん」をそのまま出しても特に若い客層には受けない、そこで「つけ麺」のスタイルを踏襲して出したら、期待以上に受けたので店を増やしている、そんな事業展開なのだろう。

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 印象が良かったので、しばらく経って再訪問し、「つけカレーうどん」(890円)を注文、カレーは鰹出汁の効いた昔ながらの「蕎麦屋のカレー」味で、これもなかなか良かった(笑)。
 
 駅から至近なので、もし亀有に行く事あれば、気軽に入れる事もあってお勧め出来る、夜は酒も飲める様に一品料理の用意もある。
 亀有は昔からラーメン店の激戦区だったが、最近うどん店が増えている、以前から北口にあり夜だけ営業の「琴ひら」(讃岐系)、住居を一部改造した店「菊屋」(讃岐系)、東京では珍しい富士吉田うどんの「五葵(いつき)」、亀有アリオ内には「丸亀製麺」(讃岐系?)まである、そしてこの店が加わり更にもう一店出来るらしい、うどん激戦区にもなりつつある(笑)。


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青井「松月」

 私の友人にも一人居るが、飲食店の二代目は本当に大変だなと思う。昭和40~50年代位なら、これからも日本は右肩上がりで成長し、人口も増加していくと皆思っていた。ところが今は超少子高齢化社会、特に若年労働人口の減少は深刻だ、この状況で店を引き継いでも、従来と同じ事をしていたら先細りするのは目に見えている。町中で蕎麦店、鰻店、とんかつ店、和菓子店等、個人経営の飲食店が後継者不在により閉店しているのは、仕方のない事だと思う。
 それでも何とかしようとする二代目が居る、今回紹介するのはそうした店の一つで、「松月(しょうげつ)」という名の蕎麦店、店の場所は足立区弘道で、交通はつくばエクスプレス「青井」駅か東武スカイツリーライン「五反野」駅になり、どちらからでも10分は歩く、五反野駅前から続く商店街が終わった処で、目の前には都立江北高校がある。
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 WEB情報では先代時代は出前もあるごく普通の街場の蕎麦屋だったが、二代目になって方針転換、自家製粉による手打蕎麦を提供する店に変えたとの事だ、亀有にある人気蕎麦店「吟八亭 やざ和」も同じケースだったと思う。
 自転車で店の前は通った事があり存在は知っていたが、店構えからかあまり入ろうと云う気にならず、今回WEB上でこの店の蕎麦を褒めている記事を見たので、興味を持ち行ってみる事に、我家からは自転車で行ける距離だ。
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 11時半の開店直後に店へ着いたら、店内から鯉口を着た若い男性が出て来た、この人が二代目みたいだ、鯉口とは昔から男性が着ていた和装用下着で、七分袖で入れ墨みたいな絵柄が描かれたものは、江戸の粋として愛用された、名前の謂れは袖口が鯉の口に似ているためで、私が子供の頃の東京下町では男性のスタンダードな仕事着だった。今では着る人を殆ど見なくなったが、大谷田「蕎」の主人も着ていたので、愛用している人は居る。
 店前には各種のメッセージ?を書いた紙や黒板が置かれている。

 店内に入りテーブル席に座って昼の献立を眺める。
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・「店主一押しメニュー」

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・「選べるデザートセット」

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・「本日のミニ丼セット」

 結構種類が豊富、あらかじめWEB上で調べていたので、初回なのもあり「店主一押しメニュー」から一番先に書いてある「鴨汁そば」(税込900円)をお願いする事にした。ミニサラダか白米or五穀米のライスがサービスされるので、炭水化物過剰摂取にならない様(笑)、サラダにしてもらった。店内は中年女性が一人で担当している。

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 店前にも色々な注釈があったが、店内の壁一面にも同様に「お品書き」や「注意書き」が所狭しに貼ってある、「大丈夫かな?」と心配にもなるが、この店主はたぶん言語で相手に意思を伝えるより文字にする方が得意なのだろう、私も同類なので理解は出来る(笑)。だいぶ前だが上野に意味の分からない貼り紙を書く飲食店主が居て、ネット上では「電波系」と揶揄されていたが(笑)、此処の店主が書いたものを読んでいたら、中身はとても真面目だった。

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 運ばれてきた鴨汁そば、第一印象は「量が多い」(笑)、大盛ではなく普通盛だが、他店なら大盛以上の量がある。その理由についても壁面に注釈があり、「(量が多いのは)家族経営のため、お待たせしてしまう場合があります、少しでも満足して頂きたい為、頑張っています」と書いている。

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 まずは蕎麦を一口、おそらく二八割だと思う、色は白っぽく加水多め?で少し柔らかいが、十分蕎麦の味がする、山盛りにするのではなくこうして横に並べるのは水切りが良くなるし、食べ易くていい。
 鴨汁は蕎麦つゆに合鴨切身と長葱を入れたものだが、辛過ぎず甘過ぎず味のバランス良好、蕎麦の風味が強くないので、これに浸ける事で相性が良くなる。薬味は山葵でなく柚子胡椒、これも鴨の脂分と合うと思った。

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 サービスで出た揚げ蕎麦、香ばしく美味でした。

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 最後は蕎麦湯で締め、濃いのでおそらく後から蕎麦粉を足していると思う。

 予想以上に美味しかった(笑)、これで900円は安いと思う、インテリアに凝った有名蕎麦店の風味の強い蕎麦とは違い、親しみ易く肩肘張らずに食べられる。
 考えてみればラーメン店の「つけ麺」が一杯800~900円、それと競合する訳だから、幅広い年齢層客を呼ぶには何をすべきかと、この若い店主は考えたと思う。
 別のメニューを食べにまた来てみたい、地元にも私の知らない良店はまだありそうだ(笑)。

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竹ノ塚「武藤製麺所」

 私の地元に昼時は行列が出来るラーメン店があるが、最近2ヶ月位休業している、聞く処によると店主が体調不良との事で、見かけはそんなに歳いっている人ではないので、悪質な疾病でなければいいのだが。
 飲食店主は何より身体が資本だ、企業・組織等に勤務するサラリーマンなら病欠期間の休業補償や、辞めれば雇用保険の失業給付もあるが、日銭が基本の飲食店では休んだ日から収入ゼロ、テナント家賃を払っていればその分マイナス負担になってしまう。自分の代わりに営業してくれる従業員が居ればいいが、人材不足の飲食業界の現状ではそれも困難となると、あとは病気にならない様に徹底して自己管理するしかない、禁酒禁煙でスポーツジムに行って体力を鍛える、事故防止のため運転もしない、こんなストイックな日常生活をしないといけなくなる(笑)。
 調理師学校を卒業しても個人経営店には勤めず、社会保障のしっかりした企業系に就職したがる人が増えているのも、こうした背景があるのだと思う。

 この日寒かったのもあり、急にラーメンが食べたくなった、漫画家の東海林さだお氏がエッセイで書かれていたと思うが、ラーメンは食べたくなると「今すぐ食べたい、待っていられない」となる(笑)、ラーメン店は大体昼の開店時間が11時と11時半に別れるが、この30分の差が大きい、最近訪れるのは早くオープンする店が増えた。
 我家から行ける11時開店の中から選んだのは、竹ノ塚の人気店「武藤製麺所」で、天気もいいし久しぶりに行ってみようと、愛車(自転車)に乗った(笑)。

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 店到着は11時の開店時直後で、いいタイミングだったが既に先客が居た。

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 店前には「先に食券をお買い求め下さい。」の案内看板が置かれている。

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 店一番人気で以前食べた事のある「わんたんとり塩めん」にするつもりだったが、食券機で目に入った「特濃らーめん」(700円)が気になり、ついボタンを押してしまった(^^;)。ランチタイムは+100円で小ライスと餃子3個が付くサービスがあるので、これもお願いする事に。

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 店内は清掃が行き届いて整理され、店員にも活気を感じる、昼前だったからか厨房一人店内一人の体制。

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 卓上の調味料類や水ポット、この店は割り箸派だ。

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 そして出来上がって来たのが「特濃らーめん」、名前のとおり見かけは濃度の高そうなスープ、まずは一口吸ってみるが、ベースは多分鶏、魚粉、野菜だと思う、ドロっとしているが意外に端麗、よく言われる「ベジポタ」とは少し違う。
 続いて麺だが自家製の細麺、この店は食券を渡す時に細麺か太麺か選べるが、私はスリム好きなため(笑)細麺を選んだ、この麺が濃い目のスープとも合っていいバランス、麺に絡んだスープで鼻腔に芳香が抜けていく。無化調なので最後まで飽きない味で楽しめた。今年2月の和歌山「オテル・ド・ヨシノ」での「ジビエのビスク」を何故か思い出してしまった(笑)。

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 ご飯には豚肉の佃煮みたいな物が乗っている、コシヒカリ系だろうか?少し柔らか目の炊き具合、美味しいがラーメンの相方としてはもう少し固い炊き方が好み。

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 餃子3個、これはまあ普通そのものでした(笑)。

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 席背後の壁には「スープ」と題して、スープ作りのポリシーが書いてあった、こうしたものは概して意気込みと材料自慢で、読んで白けるものが殆どだが(笑)、これは一応まともな事が書いてあった、ベースは鶏と煮干しとの事だ。
ラーメンスープはお金をかけようと思えば幾らでもかけられる、ただ一杯千円は取れない、原価率を考えたらどうバランスを取っていくのか、この辺りに経営者としてのセンスが問われると思う。
 久しぶりの武藤製麺所は美味しかった、勿論全部回った訳ではないが、過去訪れた足立区内の店では、今の処一番自分の好みに合っている。暫く来ていなかった事を後悔した、今は時間があるので、また寒くない平日11時を狙って行こうと思っている(笑)。
 帰りに店前を通ったのだが、以前訪れた洋食「かちゃくり」が閉店しているのを知って驚き、開店後まだ2年位の筈だが、此処も店主の体調等何か事情があったのだろうか?料理も店の雰囲気もなかなかいい店だったので残念な事だ。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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