最後の晩餐にはまだ早い


大阪・天王寺「うどん 前田 天王寺本店」(2020関西食べ続け-6)

 私の生れは千葉県だが、人生の大半を東京それも城北の下町地区で過ごした、現在の行動圏でも上野、秋葉原あたりが中心で、西東京へ出る事は殆どない。渋谷など行こうものなら別の惑星に着いたみたいな異次元感覚になってしまう(笑)。それなので大阪も梅田、中之島、北浜と云った中心街はどうも感覚が合わず、繁華街の北新地も自分にはお呼びでないと思ってしまう、そんな私が歩いていて落ち着くのが大阪南側だ。
 此処数年は和歌山や上本町の定番フレンチへ行く事が多くなり、アクセスのいい天王寺駅近くのホテルを利用している。何回か行くうちにこの辺りの雰囲気に馴染んできた、「あべのハルカス」は東京的建物であまり魅力は感じないが、周辺の阿倍野界隈は適度な猥雑さがあって興味深く、歩いていて面白い。
 大阪4日目はこの近辺を歩く事から始めた、ハルカス内の近鉄で頼まれた「神宗」の昆布を買った後、外へ出て大阪市立大学医学部の脇を通って向かったのが、以前読んだ井上理津子著「さいごの色街 飛田」(新潮文庫)の舞台になった場所、一度見ておきたかった。さすがに午前10時台では営業?している店は僅かだが、街は表現が難しい独特の雰囲気で、魔界的な怪しい魅力があった、現在の東京吉原は遊郭時代の面影は全くないが、此処はおそらく往時を残していると思う。可能なら店内も見てみたく、若ければ実践も伴ったかも知れないが、今は見学だけで十分、でも次は夜の姿も見てみたいと好奇心は湧く(笑)。
 この後はJR高架下を戻り、天王寺動物園に行ってみる事に、大阪に詳しい人から「面白いよ」と聞いていた。
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 場所は天王寺駅から通天閣へ向かう一角、繁華街「新世界」の東側入口の目の前に在る。
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 入園料500円で当日中なら再入園も可、自販機でなく係員窓口で入園券を買うのは昔風でいいなと思う、画像は人気動物のベストテン。
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 この動物園で面白いと思ったのは、動物の精巧なブロンズ像がある事、これはカバのテツオ君で、実物はこの後ろにあるカバ舎に居る、何らかの都合でカバが見られない日もあるし、もしかして本人?が死んでも、記憶に留める事ができる、お金はかかるがいい試みだと思った、このテツオ君は人気9位だが私は1位に入れたいと思った、カメラを向けると寄って来る、さすが大阪人?らしいサービス精神を持った愛嬌ある姿がいい(笑)。
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 ライオンは人気3位だが、一家全員やる気なし(笑)。昼間殆ど寝ているのは、夜の狩りのため体力温存しているとの説明案内あり。
 天王寺動物園は敷地が狭く、ジャイアントパンダみたいなスター?が居る訳ではないが、動物を見せる工夫が随所に感じられ、園内を歩いていて飽きず面白かった、大阪の穴場的観光スポットだと思うので、未訪問の人は一度行ってみる事をお勧めしたい。

 此の夜はたぶん重そうなので、いっその事昼飯は抜こうかとも思ったが、昼過ぎになると胃腸は飽和状態の筈なのに何か食べたくなる(笑)、そこで行ってみようと思ったのが、徒歩圏内にある饂飩店で、カレーうどんが名物と聞いていた。
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 店の名前は「うどんの前田 四天王寺本店」、場所は「大坂の陣」の舞台になった茶臼山下に在る堀越神社からすぐ、四天王寺からも道路を渡れば近いので、参拝帰りに寄る善男善女も多いようだ。
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 この視覚的に訴える宣伝方法は、好き嫌いは別にして東京より上手だなと思う。一番人気はやはり「カレーうどん」との事。
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 ランチメニュー、「うどんの大盛も並と同じ価格」がウリみたいだ。

 入店して、真中の共用テーブルに座る、間髪を置かず女性店員が「何にします?」と聞いてくるが、大阪はこの間が短い、座った時には注文を決めていないと遅く、井之頭五郎氏みたいにメニューを見て悩む時間は必要ないと思われている(笑)。
 注文は一番人気の「カレーうどん」(税込880円)を、夜を考えてご飯は付けなかった。
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 大阪は大体において料理の出て来るのが早い、割と短い待ち時間で出て来たカレーうどん。カレーの粘度があり、かけうどんに別に作ったカレーを足す作り方か。
 カレー汁は、スパイスを重ねた複雑な味わいと云うより、中庸で万人向けの分かり易い美味しさ、以前やはり近くにある別のカレーうどんが有名な店に入ったが、決して悪い意味でなく「ボンカレーの味がする」と思った、このカレーもそうした普遍性のある味、ボンカレーよりココイチに近いかも?(笑)。
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 うどんは細からず太からず中庸、特筆する程ではないが、普通に美味しいと思う。
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 こう云っては失礼だが、予想したより美味しかった(笑)、上手くバランスが取れていて、「また食べたい」と思うカレーうどんだった。店は結構年季が入っていて、13時過ぎでも客がやって来る、人気がある店のようだ。
 カレーは胃を活性化する作用があるみたいで、重かった胃が動き出した気がする、コロナウィルス耐性にカレーがいいとの噂(あくまでも噂です)も聞いたし、もしかしたら「カレーは世界を救う」可能性があるかも知れない(笑)。
 ホテルに帰ってから、ライオンみたいにベッドに横になり一休み、夜の戦いに備える事に。


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京成関屋駅前「雑賀屋」

 或る料理人から「このブログは面白い」とのお褒めの言葉をいただいた、その理由が「(一人)1万円超えのフランス料理の次に、800円のラーメン店が出て来たりするので、その落差が面白く、親しみが感じられる」そうだ。要は高級(高額)店へ行き続けられる程余裕がないからだが、成程そうした見方もしてもらえるのだと思った(笑)。
 たしか丸谷才一だったと思うが、谷崎潤一郎を「王朝の文学にも親しんだが、淫靡な文学世界も開拓した、だから幅のある作家になった」みたいな事を何処かに書いていた、それに倣って王侯貴族でも庶民の料理でも、今後も取り上げたいと思っている(笑)。
 今回はその庶民派からで、地元に詳しいB級グルメ通から、「一度は行ってみるべき」と教わっていた、京成電鉄関屋駅前にある路麺立食の店「雑賀(さいか)屋」を訪問、我家からだと荒川に架かる堀切橋を渡って行くので、自転車で30分以上かかった。
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 京成関屋駅と東武牛田駅は50m位離れているが、店は両駅間に在り関屋駅から徒歩0分の場所。東武=京成を乗換する間に蕎麦を食べていく客も結構いるみたいだ。
 店前にはテラス席?(笑)もあるが基本立食い、朝7時から夜0時までの通し営業で、正月三が日以外は年中無休、こう書くとあまり旨いものは出て来ない気がするが、その予想を超えるレベルとの噂で楽しみにしていた。
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 入店すると右側に券売機があるが、種類が豊富。蕎麦・うどんに中華そば、カレーにカツ丼まである、更にトッピングも天ぷら数種にコロッケ、もつ煮込みと盛沢山、目移りしてしまう。事前情報で「太麺の蕎麦を食べるべき」と聞いていたので、「かき揚げ極上太麺そば」(510円)とミニカレー(220円)を食券購入する事に。
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 本当に椅子は無く立ち食いだった、客に媚びない潔さはいい(笑)。調理は男性が一人、他に女性が二人手伝っていた。
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 こう説明する事に、かえって店の自信みたいなものを感じた。店内は情報発信の貼り紙が結構ある、TV取材も何回か来たみたいだ。
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 説明どおり注文後にかき揚げを作るので、少し時間はかかるが、到着した「かき揚げ極上太麺そば」と「ミニカレー」。
 まずは蕎麦ツユを味見、女性店員によると出汁は自家製だそうだ、業務用の濃縮ツユを使う立食蕎麦でありがちな、ケミカルな後味は感じない。濃い目な味付けだが、東京下町育ちの私は特に気にならない、かき揚げは揚げ立てなので勿論美味しい。
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 麺は製麺所への特注品だそうで、「きしめん」的な幅広でモチモチとした歯応えがある。通常の細麺も用意しているが、此の店ではまずこの太麺を試すべき。
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 ミニカレー、これも自家製との事、大量に煮込んで少し置いてから提供するのか、馴染んだ味になっている、カレー専門店とは違いスパイス感は弱めで親しみやすい味。添えたスプーンが、ユリ・ゲラーが曲げた(古い!)後に直したみたいになっている(笑)。
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 店員が見せてくれた生太麺蕎麦、蕎麦と云うよりタリアテッレやフェトチーネみたいな印象。
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 此の店舗は元々別の立食蕎麦だったが、経営者が変わり現在は「雑賀グループ」が運営している、店の評判が上がったのはそれ以降らしい。創業者は和歌山出身か?
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 「都内最強立ち食い蕎麦7選」に選ばれた事があるそうだ、その実力は十分感じた。
 気に入ったので、翌週さっそく再訪問する事に。
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 2回目はちょっと捻って「中華そば半カレーセット」(税込670円)にしてみた。
 中華そばは予想したとおり昭和の東京ラーメンそのもの、脂の少ないスッキリしたスープに濃い目の醤油味、メンマ、チャーシューもいい出来、縮れた細麺も昔のまま、あえて云えば茹でたホウレン草とナルト巻スライスがあれば文句なしだったが(笑)。
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 「メガ唐揚げ定食」(550円)、こんな危険?なメニューもある(笑)。
 此処はいい店だ、店の近所に住む人が羨ましくなった。たぶん次回もあると思う、店まで何とか辿り着けるよう、脚力を維持しておきたいものだ(笑)。
※なお次回のブログ更新は2月22日の予定です。


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小川町「野らぼー 錦町本店」

 靖国通りに沿った都営地下鉄神保町駅と小川町駅の間は、書店&古書店が並ぶ事で知られ、私が若い頃足繁く通った界隈だ。太宰治に「東京八景」と云う作品があり、郷里青森から東京へ出てからの十年間を、街と己の心象と共に語った物語だが、もし私自身の東京八景を選ぶとすれば、隣の秋葉原と共に必ず入れたい思い出深い街の一つだ。
 平成以降だがこの界隈に饂飩を提供する店が増えた、元々ラーメン店は多かったが、それに続くように饂飩店が開店している。行列が出来る事で知られる讃岐系の「丸香」の開業が2003年、2010年代になると「大宮」(2011年)、「ささ吟」(2012)、「直白」(2014)、更に神田方面へ向かうと「香川 一福」(2015)が開業している、この他にも大阪発祥の「かすうどん」や関東出自の「武蔵野うどん」を提供する店も登場、「丸亀製麺」や少々御茶ノ水駅寄りだが「はなまるうどん」も出来ている、靖国通りは別名「うどん街道」と呼びたい位に盛況だ(笑)。
 今回紹介するのは其の中の一店、讃岐系の「野らぼー錦町本店」で、1999年(平成11年)開業だから「丸香」より古参、界隈では老舗になる。私が此の店を知ったのは、現役時代に買いに行く事が多かった、本郷の鰹節卸販売「鵜飼商店」で、「こちらの鰹節を使っている店」として教えてもらったからだ。
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 店の場所は小川町交差点を大手町方面へ向かい、最初の信号を過ぎた右側にあるビルの地下、道の斜め向かいには「デニーズ」がある。
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 変わった店名の由来は、四国方言で「野らくらぼー」の略、畑仕事をせず一日ボーっとしている怠け者をこう呼ぶそうだ(笑)、農家出身の創業者が「食事をする時ぐらいは仕事を忘れてのんびり食べて頂きたい、そんな願いをこめて名付けました」とWEBページで紹介している。店のマークも帽子をイメージしたものだろう。
 現在この錦町本店を含め8店舗で営業しているが、WEB情報によると本店は去年半年ほど休業していたそうで、理由は「人手不足」との事らしい、今更ながら飲食業の人材不足は深刻だ。

 暗い階段を降りると席待ちスペースもあるので、昼ピーク時は相当混雑するようだ。店内は結構広くカウンターとテーブル席で30以上ありそう、カウンターの端席に座った。
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・うどんメニュー1
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・うどんメニュー2
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・定食メニュー

 この他に「本日の定食」があり、此の日は「まぐろ中落ち丼、たこすり身天+選べるうどん」(税込900円)だった、うどんだけでは寂しいかなと、これに決め「かけ」でお願いした。
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 夜は「飲み」が中心になるようだ、酒肴も種類多く揃え宴会対応も可。蕎麦店が減り饂飩店が増えているのは、この辺りも関係ありそう、蕎麦屋で宴会は似合わない気がする。厨房内は男性3人、店内サービス担当は女性2人だった。
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 暫くしてやって来た「かけうどん+まぐろ中落ち丼」。第一印象は美味しそうに見える。
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 かけうどん、真中のチクワが目を惹く、出汁は讃岐伝統のイリコ+昆布に鰹節も使っているのでは?醤油も香川のものだと思う。饂飩は自家製なので疲れていない、そんなに強い歯応えではなく中庸な印象、全体に唸るような旨さではないが、値段相応で安心して食べられる一杯。
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 中落ち丼もまあ普通の美味しさ、醤油が関東の辛口ではないので、何となく「讃岐の味」になるような気がする(笑)。
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 「たこすり身天」とあったので、丸亀製麺にあるような天ぷらを想像していたが違った、関東で云う「さつま揚げ」の練り物だった。同じ食べ物が地域によって別名になるのは他にも例があるが、日本人でも戸惑うから外国人観光客はもっと混乱すると思う(笑)。でもエスカレーターの乗り方は統一すべきと思うが、食文化は地域性を尊重すべきなのだろう。

 他店に抜き出て美味しいと云う程ではないが、値段を考慮すれば納得の内容、もしこの近くで働いていたら週一位で来るだろうなと思った。
 「神田うどん街道」、これから他店も訪問して記事にしたいと思っている(笑)。


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竹ノ塚「そば処 初味」

 昨年末、TBS-TVのニュース情報番組で、同局のアナウンサーがオーバーツーリズムの問題について触れ、「(局がある)赤坂で真面目に経営していた蕎麦屋3軒が今年になって商売を止めた。外国人用のホテルばかり建ち、600円で盛りそばを出す蕎麦屋が赤坂で経営出来ないのはおかしい」と憤っていた。
 たしかに私の地元でも、手打蕎麦を出していた蕎麦店が一昨年、昨年と続けて閉店している。趣味ではなく客に出してお金を取れる蕎麦を提供出来る迄、どの位の修業(訓練)期間が必要だろう?少なくても一年は要るのではないか、その間にかかった経費、出店や既存店維持における支出(投資額)を考えたら、もりそば一杯600円ではあまりにも収入(回収額)が少ない、街で人気のタピオカやパンケーキの原価や難易度と比較したら、割の合わない仕事と誰でも思う。それなら店は止めて自店舗なら売ってしまおうとの結論になるのは、ある意味当然だと思う。将来性を考えると後継は難しいだろうし、当代店主も自分の子供に継がせたい商売とは思わないだろう。
 絶滅寸前の危機にある町中の蕎麦店を応援したいと思い、このブログでも折に触れて、地元を中心に個人店舗の蕎麦店を紹介したいと思っている。

 前置きが長くなったが、今回紹介するのは、竹ノ塚にある手打ち蕎麦店「そば処 初味」で「はつみ」と読むそうだ。
 店の場所は東武スカイツリーライン竹ノ塚駅西口から小滝橋通りに出て、少し西新井方面へ向かった右側、通りから1本内側の道沿いだが、店前はバイク店の駐輪場なので店の幟が見える。此の小滝橋通りには、以前ブログで紹介したカレー店「花一」や、人気のラーメン店、更には丸亀製麺や路麺蕎麦店等が最近続けて出店していて、隠れた「グルメ通り」になりつつある。私が此の店を発見?したのも「花一」へ行く時だった、我家からは自転車で30分程。
 WEB情報では2011年の開業、店主は大阪の蕎麦店で10年以上働いた後に独立し、関西風の蕎麦・饂飩を提供するのが特徴とある。
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 火曜定休で昼11時の開店なので、開店時間に合わせて到着、店前には品書きが出ている、住居兼店舗らしく見える。
 暖簾をくぐって入店、奥から体格のいい男性が出てきたが、この方が店主のようだ、カウンター席に座り「お品書き」をもう一度見る。
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 昼限定のサービスセット、アジフライのセットがあるのが下町庶民的(笑)。
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 期間限定品の紹介。ちなみに「もりそば」は600円だった、タピオカより安い?(笑)
 「かきそば」にも惹かれたが、初回なので無難そうな「本日のサービス品」とある、「他人丼セット」を冷たい蕎麦でお願いした。
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 目の前にはガラスで仕切られた打ち場、蕎麦だけでなく饂飩も此処で作るみたいだ。店内はカウンター6に、テーブルが2卓8人の14席と小規模。

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 暫くしてやって来た「他人丼セット」。
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 蕎麦は細切り、蕎麦外皮を入れた黒い点々が見える、確認はしていないがおそらく二八割だと思う。蕎麦の香りは感じるし、口腔内感覚、喉越しも良好、素朴さより繊細さを感じる処と、蕎麦ツユの醤油味が強くないのが「関西風」なのかも知れない。ただ私は関西で蕎麦を何回も食べていないので自信はないが(笑)。
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 鶏肉と玉子を使う親子丼に対し、鶏肉以外を使うから他人丼、東京では豚肉を使う事が多い、例えば綾瀬「重吉」の丼物と比べると「かえし」の味が穏やかで、玉子の仕上がりも柔らかいが、十分美味しい作りだと思う。
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 添えられた小鉢は切干大根、甘味の白玉+黒蜜まで付いている、どちらも作りは雑でなく、美味しさが感じられる。
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 蕎麦湯は茹でた湯だけで、後から粉は足していないと思う。
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 ポイントカード(笑)。
 全体的に美味しい蕎麦と丼だった、この内容で税込900円は頑張っていると思う、私の俗な舌では「関西風」が今一つ分からなかったが、一回行けばいいと云う店ではなく、また来たいと思った。ネット上の情報では関西仕込みの饂飩も美味しいと聞くので、試してみたい。竹ノ塚はラーメン店が多い事で知られるが、こうした良質な蕎麦店もあるので訪れてみる事を勧めたい。
 「頑張れ、町の蕎麦屋さん」は、これからも続けたい(笑)。


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札幌・大通「Japanese Ramen Noodle Lab Q」~「徳光珈琲 大通店」(2019札幌食べ続け-7)

 今年の札幌食べ続けも最終日になった、此の日の昼も現地から予約、あるいは予約なしでも利用可なヨコメシ系店へ行くつもりでいたが、帰りの飛行機の時間を考えると、長時間の食事は難しい事が分かった。初日に新千歳空港のバス切符売場で往復券を買った時、窓口の女性から「空港までは渋滞が予想されるので、1時間半から2時間は余裕をみてください」と云われていたからで、滞在時間が少なくて済みそうなランチ場所に方針変更。
 ネット情報が当てにならないのは、初日と3日目の麺専門店で経験している。ここは地元人に聞いてみようと、前日「メリメロ」の佐藤料理長に、「(ホテルのある)すすきのからあまり遠くない場所で、何処か行くべき店あります?」と訊いた処、教えてくれた店へ行ってみる事にした、やはり麺専門店だったが(笑)。
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 店の名前は「Japanese Ramen Noodle Lab Q」、地元の人は単に「Q」と呼んでいるみたいだ、2014年開業のラーメン専門店で、佐藤氏によると「スープに特徴があり、相当手間をかけて作っている」との事、料理人がそう話すのだから間違いないだろう。
 店の場所は中央区北1西2、「日本3大ガッカリ名所」の一つとも云われる、札幌時計台(札幌の方、失礼)のすぐ裏手、「時間によっては行列する」と聞いていたので、開店時間の11時少し前に店前に到着した、店は地下だがまだ並んでいる人は居ない。
 初めてのラーメン店で口開け(一人目)の客になると、システムが判らない不安があるので、二番目を狙って?歩道で誰か来るのを待っていた。やがて男性一人客が降りて行ったので後を付いて行った(笑)、外国人客のためか幟や案内は全て英語で店名表示している。
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 階段の下には自動販売機、先に食券を買ってから入店、満席なら階段で待つことになる。何を注文するかだが、一番ベーシックタイプと思われる「清湯/醤油」が900円(税込)、「清湯/塩」が950円と東京と同等以上の値段、チャーシュー、わんたんの追加が300円、結局「Qオススメ!!」と黒板に協調している「清湯醤油わんたん麺」(1,200円)に決める。
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 扉は入った事ないが(笑)牢獄を思わせる重そうな鉄扉、開店時間前に中で朝礼?をやっていた。11時になって扉が開き、女性店員の案内でカウンター席に座る、この時点でも7、8人の来客、この後続々と来客があり席が埋まっていく、見た感じでは観光客ではなく、地元の若い人が中心。
 客席はカウンターが前後二列と間に大きなテーブル席、全部で20~25席位か、「ラーメン以外は撮影しないでください」と云われたので撮っていないが、全国各地の日本酒一升瓶を並べている、窓のないコンクリート打放し空間は、ラーメン店より今時な和風ダイニング的。
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 事前にセットされた箸とレンゲ、ル・クルーゼのナイフレスト、割り箸ではなく共用の洗い箸を使う。卓上には胡椒等の味変アイテムは無い、店員は厨房内に店主と思われる男性を含め4人、店内が女性2人と、ラーメン店にしては手厚い体制だ。
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 運ばれて来た「清湯醤油わんたん麺」、見た目はとても綺麗だ、濁りや脂浮きが見えないスープ、手前に自家製雲吞、奥に低温調理系のチャーシュー、これ肉屋で使うスライサーで注文の毎に切っていた。その下にメンマ、葱は使っていない。
 WEB情報では全国から選んだ地鶏だけでスープを採り、醤油も数種ブレンドして使っているとの事。まずはスープを一口啜る、いい香りが鼻腔を刺激し、雑味のない深く奥行のある味が舌を包む、これは聞いたとおり上質なコンソメみたいに相当手をかけている。何処が特徴と訊かれると表現が難しいが、淡にして濃、清楚にして妖艶な味わい。
 続いて自家製と聞く麺、縮れのないストレートな中細麺で素材の良さは分かった、ただ個人的な好みを云ってしまうと、少しだけ柔らか目だった、これは茹で時間の長短ではなく加水率の多さではないかと思う、真偽は確認していないが、札幌では加水率多めの麺が好まれるとも聞く、初日と3日目の麺でもそれを感じた。
 全体的な味傾向では、東京春日にある「信濃神麺 烈士洵名」に似ているかな?と思った、「Q」程は広くないが店内の雰囲気も少し似ている。
 札幌ならではの地方色は感じないが、美味しいラーメンであるのは間違いない、空港で同じ金額払うなら、時間の都合を付けてこちらへ行った方がいい(笑)。

 食後まだ時間があるのでコーヒー位飲もうと、店前に在るタリーズに入ろうと思ったが、札幌まで来てタリーズは無いなと思い直し、2日目に行った大通ビッセ内に珈琲店があったのを思い出し、近くなので行ってみる事に、荷物はホテルに預けてあるので助かる。
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 店は「徳光珈琲 大通店」でビッセの2階に在る。道内に3店舗ある内の1店で、珈琲豆販売とカフェスペースを兼ねている。
 「Q」とは正反対な外光が多く明るい店内はホッとする雰囲気、カウンター含めると40席近くありそう、スタッフが全員若い女性なのもいい(笑)。
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 ノーマルなブレンドの他に季節のおすすめ珈琲があり、「秋色ブレンド」(税込600円)を選んだ。
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 これが秋色ブレンド、スタバやタリーズとは大違いで器類もセンスあり好印象。カウンター内で女性スタッフがハンドドリップで淹れていたが、まず香りがいい、味わうと濃い深さを感じた、南米系で深煎りした豆を使用しているか、そして札幌は水がいいので珈琲が余計美味しく感じる、過去にも珈琲が特に良かった街は京都、神戸、軽井沢なので、水との関係は大きいと思う。
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 甘味も欲しくなって、追加でお願いしたフィナンシェ(220円)、「リヴゴーシュ・ドゥ・ラ・セーヌ」(セーヌ川左岸)と云う名前の、北20条にあるパティスリーのもの、粉も油脂も上質で美味しい、次に札幌来る時には寄ってみたいと思った。
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 この後ホテルに戻り、預けていた荷物をピックアップ、「すしざんまい」の前から空港行のバスに乗車する。
 駆け足で観光もせず食べ続けていたが、楽しい4泊5日でした。お会いできた皆様ありがとうございました。札幌は来る毎にあらたな魅力を感じる街、石原裕次郎が歌った「恋の町札幌」の中に、『寂しい時 むなしい時 私はいつも この町に来るの どこかちがうの この町だけは なぜか私に やさしくするの』と、浜口庫之助作詞の歌詞があるが、そんな人に優しい街、仕事や人生に疲れたら札幌へ行きましょう(笑)。
 

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
人はそれぞれに「見方、感じ方、考え方」が違います。私が美味と思ってもそう思わない人が居て当然です、味覚とはそれだけ不安定で不完全なもの、あくまでも筆者個人の嗜好による感じ方である事を承知の上で読まれてください。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに赤坂、麻布十番等。
混雑電車が苦手で加齢による朝型人間化のため、ランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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