最後の晩餐にはまだ早い


亀有「レストラン クリマ」

 JR常磐線亀有駅南口を出るとすぐの場所にあるのが、「リリオ」と云う大型商業施設で、南口駅前の大規模再開発に伴い1996年に誕生した。飲食店が幾つか入店しているが、現在何処も客入りに苦戦している。2006年少し離れた場所に「アリオ亀有」と云う、更なる大型商業施設が誕生し、人の流れが変わってしまったのが大きい。
 駅から一番近い建物は、当初西武百貨店が入居予定だったが、紆余曲折を経てイトーヨーカ堂に変わり、その後売り場面積が縮小されて、現在はニトリやダイソーと云った、格安系のショップが入っている。
 建物7階には葛飾区の区民事務所や図書館があるが、同フロアにラーメン店とファミレスが並んでいた、それが両方とも撤退した後に大規模な内装工事をしていたので、「何が出来るのだろう?」と思っていたら、代わって登場したのが洋食系のレストランだった。調べてみたら運営は愛媛県松山市に本社がある㈱ブシドで、ラーメン店からスタートし、現在は多業種多店舗展開をしている外食企業だった。
 今年4月2日にオープン、一度見に行ったのだが、店入口に精米機を設置する等、只の洋食店ではなさそうな雰囲気があり、後日あらためてランチ訪問する事に。

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 相当お金をかけたであろう、亀有らしくない(笑)洒落たデザインの店舗エントランス。店名の「クリマ(Clima)」は、イタリア&スペイン語で天気・天候の事らしい。
 
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 目立つ場所に置いてある店のロゴ入り精米機、米は岩手産とあるが、たぶんコシヒカリ系だと思う。

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 結構広い店内で60席以上はありそうだ、壁を2面使ったベンチシート席に、個室的なテーブル席、店中央には大テーブルを置き、更に座敷風スペースがあり、掘り炬燵みたいなテーブルを作って小さい子供連れにも対応している、天井が高くて落ち着く空間、壁にはアンリ・ルソー風な大きな絵、内装も相当お金かけている(笑)。

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 ランチメニューで「料理+ドリンク+デザート」「料理+ドリンクorデザート」「料理のみ」と3種類のセットチョイスで、それぞれ値段が明記されているのは分かり易い。
 店の看板メニューはハンバーグと聞いたので、「黄金比の超粗挽きハンバーグ」を3種選べる中から「鬼おろしポン酢ソース」で、コーヒー&デザートも付けて注文した。
 従業員はオープンキッチンには男女混合で5人位、店内サービスは女性が3人で、混雑時にはキッチン内の女性も店内を手伝っている、案内してくれた若い女性は話し方から外国人みたいだが何処の国?中国系ではなさそうだが可愛い子だった(笑)。飲食人材難の中でこれだけ人を集められるのは凄い、先日も牛丼チェーンに入って感じた事だが、今飲食業では、「綺麗で清潔な職場環境」「賃金や勤務時間等条件の明確な仕事内容」「同年代の仲間が居てパワハラ一切なし」等を完備しないと人は来ない、「フランスで〇年働いた、シェフの料理が学べます」みたいな、観念に訴える時代ではなくなった。

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・最初に来た野菜ポタージュとグリーンサラダ
 スープは塩分、脂分を抑えた自然で優しい味、サラダもファミレスで使うカット野菜ではなく自店で誂えたものだと思う、ドレッシングも良かった。

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・黄金比の超粗挽きハンバーグ、鬼おろしポン酢ソース
 ソースは卓上でかけてくれる、肉はたぶん牛豚で200g位か?たしかに「超粗挽き」だ、個人的にはもう少し細かい挽きの方が好みだが、これはこれで美味しかった。ポテトフライの量は嬉しいが味は普通(笑)。

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・自家精米ごはん
 さすがに美味しい、家庭では一度に炊く量が限られるので、このムラのない綺麗な炊き上がりにならない。

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・海老フライとメンチカツ
 同行者が注文した日替わりメインだが美味しそうだった、ちゃんとソースが盛ってあるのは好印象。

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・チョコレートムースケーキ
 これは普通に美味しい、自店で作っているものだと思う。

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・コーヒー

 料理もサービスもファミレスの少し上と云うコンセプトに感じた、値段も「ロイヤルホスト」あたりに近い。味も飛び抜けて美味しい訳ではないが、どれも安定して外れなく、それなりに満足出来る。店内の居心地もいいので、特に長居する傾向の女性客は安心して利用出来る、この日も老若女子が多かった。駅至近、10時から20時までの通し営業で年中無休、一人でも子供連れでも利用可能な自在性があるので、利用価値は高いと思う。
 こうした店へ来ると、飲食業はもう個人で営む時代では無くなりつつあるのかな?と思ってしまう、好立地に出店出来る資金力、人材を集められる組織力、適正価格で料理とサービスを提供出来る運営力など、個人ではとても企業に敵わない。
 個人店を応援したい気持ちに変わりないが、難しい時代になった事は間違いない、個人店主には頑張って欲しい(笑)。



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南青山「MAMA」(2018年5月)

 『フランス料理の哲学、技術に基づく、素材そのまま(MAMA)の持ち味を大切にした料理』をコンセプトに、高級フレンチ出身の料理人、サービス担当の二人が2015年5月南青山にオープンさせた、新しい感覚のレストラン「MAMA」、私は夜に初訪問した後、ランチに3回訪れて「イベリコ豚の定食」を、とんかつ、カツカレー、とんテキと3種類制覇して来た。この完食者に限り、次回特別メニューを体験出来る特典があり、引換券?を貰っていたので、それを行使するため遠路を訪れる事にした(笑)。 
 来る毎に思うのだが、不便な場所に店を作ったなと思う、表参道、渋谷、広尾、六本木で囲まれる真中あたり、一番近いのは表参道駅だが歩くと15分はかかる。店の近辺は商業地ではなく、大使館や学校がある位で静かな住宅地の中、特に昼利用するのは地域住民がメインだ。

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 過去の訪問記をブログ記事にしているので、「其処って、どう云う店?」と訊かれる事あるのだが、これが説明難しい、「お勧めです、行ってみてください」としか云えないのだが、いい料理といい酒がある事は間違いない、気になる人は以下を読んで判断してください(笑)。
 客席担当の平垣内氏、市村料理長に挨拶、この日厨房にはヘルプの女性が一人来ていた。当日の料理は以下のとおり、

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・前菜にあたる時代朱塗盆に並べた小鉢類、基本仕様より増えている気がする(笑)。
 手前右:ビーツのマリネ、左:ポテトサラダ、斜め左:白アスパラのスープ
 奥右から左へ:ウドの煮浸し、ホタルイカ煮、キャロットラペ、グリーンサラダ

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・水では寂しいので、平垣内氏に「白を一杯ください」と云ったら、出してくれたのが、
 Meursault 1et Cru CHARMES1998 Romuald Valot
 私にこんな高級ワインは勿体ない、ただ「美味しいワイン」としか云えない(笑)。

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・特別メニューは「イベリコとんかつ」を使った「かつ丼」でした。添えたのはこれもイベリコ豚を使った豚汁。

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・自家製べったら漬、嫌な甘さがなく美味。

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・何とメインのpart2があった(笑)。

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・ストウブ製プチココットの中はタイ風グリーンカレー、これをジャスミン米にかけて食べる。

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・切子のグラスに入れたマンゴージュース。

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・「ショコラ&ショコラ」(ガトーショコラとショコラガナッシュ)、焙じ茶。

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・堀口珈琲をハンドドリップで。
 
 小鉢類は昼夜共通だと思うが、手をかけた物を少量ずつ並べるのは面倒極まりない、このやり方は提供する二人の美意識だと思う、7皿の料理を一つにまとめたとも云えるが、それぞれの作りは優しく、味がブレていない。
 マル秘メニューはイベリコ豚を使った「かつ丼」でした、カツが美味しいのは勿論だが、ベースの丼ダレが後を引くので、あとで市村氏に「『かえし』を使っていますね、中身を教えて下さい」とお願いしてしまったが、市村オリジナルで私が作るものとはかなり違っていた。
 「かつ丼美味しかった、満足」と思っていたら、平垣内氏が「この後、もう一品あります」と意表を突く一言(笑)。続いて出て来たのが「タイ風グリーンカレー」で、市村氏が働いていた店がタイ・バンコクでフェアを開催、その時に現地の料理人から作り方を教えてもらったそうだ。カレーベースは鶏とオマールの出汁にバイマックル、具は鶏、小海老、茄子、香辛料は客層に合わせて抑えているが、ジャスミン米との相性抜群、「完食出来るかな?」の不安も忘れる(笑)。
 デザートも良質、添えられた焙じ茶、平垣内氏が淹れた珈琲も美味でした。
 この二人の実力なら今流行の、席数10前後で昼6,000円・夜12,000円位、おまかせムニュ1本で固定客中心と云う店も出来た筈だ、それをしないでもっとカジュアルに、一品料理それもカツ丼だけでも注文可な店にしたのは賛成、これからの高齢化社会を考えると、レストランの在り方も変わって行くべきだと思う、私も家の近くにこの「MAMA」みたいな店があれば週一位で通いたい、ランチなら年金生活になっても出来ると思う。平垣内氏の話によると、弁当宅配も好調だそうで、一個からでも注文出来る(配達は専門業者に依頼する)、それなら歩けなくなっても利用可能だ(笑)。

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 料理もフレキシブルだが店の体制も柔軟で、フルタイムではないながら店のヘルプに来てくれる人が居るそうだ、その中の一人がパティシェ経験ありで、作った菓子類も販売する様になった、「いいですね」と見ていたら、何とお土産にいただいてしまった(笑)、ありがとうございました。

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 オープンして3年経つと色々と行き詰る店があり、3年持たなかった店も知っているが、「MAMA」に関しては店のポテンシャルが上がって来ていると感じる。これから独立を考えている料理人やサービスの人には、いい店の実例として見ておく事を勧めたい、勿論食べる目的だけに行っても、十分楽しめて満足出来る店だ(笑)。


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亀有「欧風食堂 ペパン」

 今回紹介する「欧風食堂 ペパン」は亀有在住の人に教えてもらった店で、2017年10月の開業。店のジャンルは一応洋食に入れたが、料理人はフランス料理出身と聞く。
 実家がある亀有は私が20年以上を過ごした街で、当時は赤提灯系の飲み屋が多く、まともな飲食店は希少、期待出来そうな店が出来ると数年で潰れると云うパターンが多かった。少し変わったのは2006年の複合商業施設「アリオ」開業からで、その後は昔の亀有では想像も出来なかった洒落た店がオープンしている。
 「ペパン」がある場所は、人通りの多い亀有駅の南側ではなく、再開発に取り残された感がある北口側にある。
 駅から続くバス通りを直進して5分程、右側にコッペパンの人気店「吉田パン」がある角を右に曲がり、そのまま進むと正面突き当りが美容室だが、隣がペパンで以前は洋品やアクセサリー等を売る店だったと思う。

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 失礼ながら亀有には似合わない(笑)、都心のプチレストランみたいな外観。

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 店外に黒板があり、本日のランチメニューが3種類書いてある、物価の安い亀有ランチとしては少し高めの部類に感じる。

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 扉を開けて店内に入る、テーブル席が12でカウンターが4の計16席。開店してまだ半年のため店内は綺麗で、内外装共に結構お金をかけている。店は男性2人で、あとで聞いたが兄弟だそうだ、弟が料理担当で兄がサービスにあたる。
 テーブル席に座り、メニューをもう一度みるが、黒板を見た段階で「牛スジとマッシュポテトのパイ包み焼き」にしようと決めていた、「パイを焼くので少し時間かかりますが宜しいですか?」と聞かれたが、暇人なので無問題な旨を伝える(笑)。

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 ワイン等は結構揃えている、これも後で知ったのだが、兄弟は秋田県出身で、食材等は出来るだけ秋田産の物を使うそうだ、秋田銘酒も置いてある。

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 ポタージュスープ(サラダかスープの選択)
 じゃがいもベースだと思う、普通に美味しい。

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 パンかご飯(あきたこまち)の選択だが、牛スジ料理にはパンが合いますとの事でパンをお願いする、何処かの店売りパンだろう。

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 「牛スジとマッシュポテトのパイ包み焼き」
 仕上がりは綺麗でフランス料理出身なのは見て分かった。パイ皮の中は牛スジ肉の煮込みとジャガイモで、フランス料理の「アッシュ・パルマンティエ」をパイに包んで焼いたみたいな印象、ソースは赤ワインベース?付合せの野菜もちゃんと火入れしている。味は驚く程ではないが作りは真面目で丁寧、好感が持てる。

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 ミニデザートは苺のムース、これは兄の奥様が作るそうだ。

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 コーヒー、マシンだが濃い目に淹れてあり私好み(笑)。

 各料理は皆丁寧に作ってあり味も悪くないが、亀有と云う地盤を考えると、値段からしてもう一つ何か訴えるものが欲しい気もした、サラダorスープではなく両方出すとか、あと肉料理の皿が小さくて見映えがよくなかったか。
 食後に兄と話しをしたが、特に亀有に縁があった訳ではなく、兄弟で何処かで店を始めようと色々と物件をあたったが、これからは下町だろうと此処に決めたそうだ。フランス料理の店にする事も考えたが、亀有の客層から畏まって食事するより、気軽に料理と酒を楽しめる場にしたかったとの事。

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 黒板に秋田県の食材名産地が書いてある、今迄は秋田と云うと「あきたこまち」のイメージしかなかったが、鴨や鶏、羊や馬肉等、結構豊富に揃っている、こうした地産の食材と生産者をこれから紹介したいみたいだ。
 店のWEBページで店紹介をしているので此処に転載したい、
『秋田県三種町出身の兄弟とその家族が、小さなお店を開きました。お店の名前はペパン。フランス語で「種」の事です。2017年10月11日に、葛飾の亀有に、その美味しい「種」が一つ蒔かれました。ふるさとを想いその地名から、そして皆様に喜んで頂ける様な料理を作り続ける事によって、地元の方々に育んで頂けるように・・・という願いを込めて名付けさせて頂きました。下町の気取らない「我が家」の様な、素敵な時間をお過ごし下さい。皆様のご来店を、心よりお待ちしております。』
 こうした店は亀有ではまだ少なく、長く続いて欲しいと願ってしまう、また訪れたいと思う。


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三郷「林や」(2018年3月)

 現在、お金はなくても時間だけはある身なので(笑)、桜の季節は花見ぐらいしておこうと思った、ただ「桜の名所」なる場所は、桜より人の方が多い処が多く、特に地面に敷いたブルーシートは見ると不愉快なのでパスしたい、人の少ない処で桜を見たいなと考え、思いついたのが葛飾の水元公園だった。
 「そうだ、あそこなら『林や』のとんかつが食べられる」と気持ちも浮き立った、こうなると花見が目的なのか、とんかつが目的なのか不明になる(笑)。そう云えば去年「林や」を初訪問したのが4月初旬で、桜が咲いていた時期だった、今年は桜の開花が早いが約一年経っている、月日の進行は悲しい位に早過ぎる(笑)。

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 我家から自転車で約30分、水元公園の西側出入口を過ぎるとすぐの場所にあるのが、明治42年建造の「閘門橋」で、その下を流れるのが大場川、此処が東京都と埼玉県の都県境になる、この川辺に咲いている桜が良かった、千鳥ヶ淵もそうだが、桜の木はこうして少し離れた位置から水辺に映る姿を見るのが一番いいと思う。

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 幅の狭い川を渡ると右手にあるのが人気の鰻店で、この日も開店前から行列が出来ていた、その隣が「とんかつ 林や」になる、とんかつ屋なのに羊の絵が描いてある暖簾が不思議だ(笑)。
 開店直後に入店、店奥の座卓席に座りメニューを見る。前回好印象だった「特上ロースカツ(240g)定食」(1,320円)が第一候補だったが、「数量限定 エビ(有頭)&ロース(120g)」(1,610円)も気になった、さらに提供期間が間もなく終わる「広島産 カキフライ(5ヶ)定食」(980円)も目に入って悩む、結局「とんかつ定食(120g)」(890円)に加え、カキフライ5個を単品(900円)でお願いしてしまう、明らかに食べ過ぎだ(笑)。

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 最初に運ばれて来たのが胡麻摺り一式、この店のレシートには「ごますりとんかつ林や」と書いてある、香の物は奈良漬、沢庵と梅干という珍しい組合せ、空の茶碗はこの店では炊飯ジャーが別置され、ご飯食べ放題だからだ。

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 調味料類一式、箸は割箸使用、ソースは一種類だけ。

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 暫く経って料理が運ばれて来た、まずは大粒のカキフライ、広島産との事だが身が丸々としている、10月頃に食べた牡蠣はまだ痩せていたが、シーズン終わり頃になって一番美味しくなるようだ。一口食べると口中に牡蠣のエキスと香りが広がる、的確な揚げの技術によって旨味が増している、この店ではタルタルソースは別注文(140円)だが、これだけ中身の味があれば必要ない気がする。

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 続いてロースカツ、120gと云う事だがもっと大きく感じた、確認はしていないがおそらく輸入ではなく国産豚だと思う。

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 断面、最近ロース肉でも中心をピンク色の火入れで止める店あるが、この店では昔風にしっかり火を通している、あくまでも個人的嗜好だが、私はこちらの方が好みだ。
 まずは塩だけで食べてみる、カラっと揚がった衣と厚みのある肉のバランス良好、脂身の香りも立っている、肉味で食べさせるより味のバランスを重視している感じだ。続いてソースを付けて食べてみる、これはもう子供の頃から親しんだご馳走「東京とんかつの味」だ、あえて云えばこのソースがもう少し美味しいものなら文句なしだが。添えられたマカロニサラダがまた昔風で泣ける(笑)。 前回は240gの特上ロースだったので、120gでは食べ応えがないかな?と心配したが、これでも十分とんかつの旨味を堪能できる、定食で890円は都心に比べたら格安と思う。

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 味噌汁は白味噌で具はワカメと豚挽肉を使っている、何処か家庭的で親しみが持てる味。

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 ジャーから盛るご飯は美味しい、粒の大きさと粘りからおそらく関東産のコシヒカリ系ではないかと思う、家庭で少量炊くのとは炊き上がり感が違い、ふっくらしていて幾らでも食べられそうで怖くなり(笑)、2杯で止めておいた。
 約一年ぶりの「林や」だったが美味しかった、ロースかつ+カキフライ一人前は多いかと思ったが問題なく完食、昼一番の客だったので、揚げ油も新鮮で疲れておらず後を引かない。
 都内のとんかつ有名店では行列必至の処もあるが、私には自転車で行けるこの店があれば、わざわざ其処迄行かなくていいなと思ってしまう(笑)。

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 帰りは運動も兼ねて水元公園を自転車で一周、満開の桜もいいが、この公園の名物であるメタセコイアの森が良かった、一番の見頃は10月頃らしいので、またとんかつ食べた後に来たいと思っている(笑)。


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南青山「MAMA」(2017年9月)

 2年前に或る食事会に参加し、夜に初訪問をしたのが、南青山にあるレストラン「MAMA」、その後ランチ営業を始めたので2回訪れる事が出来た。ランチのスペシャリテに「イベリコ豚の天使の羽根定食」があり、A「とんかつ」、B「ステーキ」、C「カツカレー」と3種類揃えている、このうちAとCは体験済み、今回三部作を完結?するために遠征をする事に(笑)、最寄りの駅からは結構歩くので、涼しくなったのはありがたい。
 前回までは地下鉄表参道駅からだが、今回は乃木坂駅から歩いてみた、青山墓地の真中を通って行く事になる、夜は一人歩きだと心拍数上がりそう(笑)。墓地⇒根津美術館⇒ブルーノート前を歩くのは、なかなかいい散歩コースだと思う。
 店到着は12時過ぎ、市村料理長とソムリエ&サービスの平垣内氏に挨拶し、カウンター席にしている大テーブルに座る。一応メニューは見せてもらったが、やはり注文はイベリコ定食の最後のピース、B「ステーキ(とんてき)」定食をお願いする事に、店側もそのつもりでいたみたいだ(笑)。

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・ウェルカムドリンクとしてパッションフルーツのジュース

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・和食の八寸みたいに時代盆に盛られた前菜
 手前は富士宮「くぬぎ鱒」のマリネ、リーフサラダ、奥のぐい吞みの中は、牛蒡の和え物、白コンニャク、胡瓜の酢の物、ビーツ和え 

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・盆中のガラス器は、下にラタトゥイユを敷き、上にビーツのジュレ、その中にはコーン、ピーマン等。

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・平垣内セレクション、ブルゴーニュ‘GIVRY’2011 Remoissenet Pere et Fils

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・イベリコ豚の天使の羽根定食B「ステーキ(トンテキ)」

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・肉部分アップ、一頭500g位の肩甲骨近くの希少部位

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・不思議な卵型容器に入った、ヨーグルト、ココナツ、ビーツのデザート

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・堀口珈琲のペルー「アラディノ・デルガド」農園の豆を使ったコーヒー

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・一口チョコレートムース

 前菜は間違いなく標準仕様から増えていると思う(笑)、中でも印象に残ったのはガラス器に盛られた一品で、ラタトゥイユにビーツのジェレを加え、その中にまた野菜と手の込んだもの、夜のコースに出している料理で、フランス料理の技法を感じさせる。
 備前の俎板皿らしい大皿に乗ったイベリコステーキは、予想していた以上に和食的な印象、旨味を増すためにバター等を使いたくなるが、余計な油脂分を感じさせない、店名のとおりに「素材のまま」だ。独特の和風ダレを付けながら食べると未体験の味になる、ご飯や味噌汁も上質、町中の定食屋とはレベルが違う。
 デザートも量は少な目ながら、変わった器と共に印象に残る、平垣内氏がハンドドリップで淹れる堀口珈琲の豆を使ったコーヒーは、ピュアでナチュラルな美味しさだった。

 前々回ブログ記事にした新橋「コフク」の赤木料理長、今や日本代表的存在になりつつある外苑前「フロリレージュ」の川手料理長、そして今回の「MAMA」の市村料理長、この3人は同じ1978年生れだ、共通するのは、フランス料理人として経歴をスタートし、フランス国内のレストランでも働き、日本のフランス料理店では、スーシェフもしくはそれに近いポジションを任されていた事。
 現在では3人共にフランス料理から一歩先へ進み、料理の各所に「日本」を感じさせる点が共通している、「コクフ」は全ての料理に純国産食材を使う事、「フロリレージュ」でも国産食材を積極的に使用、料理提供の仕方には板前割烹的スタイルを取入れている、そして「MAMA」ではバター・クリーム類を控え、箸を使って食べる和食的スタイルが特徴だ。
 フランス料理界で日本人料理人の優秀さは世界で認められている、ただ今迄は「模写」が中心だったと思う、過去でも現役でも料理書に載る料理は、完全に近い位に再現が出来る技術は身に着けた、今では同レベルの料理人は何人も居る、これからは模写を卒業し個性を表現しないと認められない時代、自分は世界の中の日本人なのだと意識し、それなら今どんな料理を作るべきかを日々考えている、3人の料理にはそんな印象を受けた。

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 ランチ初回訪問時は男性客が多かったが、この日見た限りでは私以外全員女性、一人で予約なしで入って来て、週替わりランチ(税込1,200円)の「海鮮丼」を食べている女性、テーブル席では白髪の品のいい高齢女性3人が、ワインを嗜みながらランチメニューを楽しんでいる、個室からは小さな子供の声も聞こえた。
 フレンチ高級店のスーシェフ&サービスの2人が始めたこの店、開店後2年が過ぎた今ではすっかり地域に馴染み、上質な料理と時間を提供する、いい空間になっていると感じる。これから超少子高齢化社会を迎える日本で、「星」など目指すより、もっと大切なものがあるのではと考えさせられる。
 イベリコ定食A.B.Cを制覇した客には、マル秘メニューとして「D定食」があるとの事で、その引換券?もゲット出来た、次に何が出て来るか今から楽しみだ(笑)。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
店の点数評価等はしません、「食と人」を描きたいと思っています。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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