最後の晩餐にはまだ早い


西新井「香府山」と「エスキモーカフェ」

 今年の1月に始めて利用し、料理が好印象だった西新井の中国料理「香府山(シャンフザン)」を再訪問しようと思った、我家から自転車で30分かかるが、秋になって日差しも和らいで来たので自転車乗りには好都合、店へ行くには殆ど環七通りを走る事になり、広い歩道があるので、特に反応が鈍くなりつつある高齢者には安心だ(笑)。
 気合いを入れて走ったせいか、開店時間の11時半前に着いてしまった、店の周りをポタリングしてみるが、あらためて住宅以外何もない処だなと思う、先代時代には出前もやっていたそうだが、今は来てくれる客を待つだけの、味が勝負の店だ。

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 時間になったので入店、前と同じカウンター席に座る。さてランチメニューから何を選ぶかなと迷う、前回の担担麺が良かったのでまず頭に浮かんだが、他の麺も味わってみたいと考えを変え、「ワンタンそば」の正油(メニュー表記のまま)に決めた、点心2種類とプチデザート、半ライスが付いて税込900円。
 オープンキッチン内は主人一人、サービスは奥さんだと思うが一人で担当する体制は変わっていない、開店後来客が続いて席が埋まって行くが皆近隣住人か勤め人だと思う。

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 出来上がって来た見た目はどこか懐かしい感じの「ワンタンそば」、ワンタンはしっかり肉入り(当たり前ですね(笑))で6個程、大きめのメンマ、海苔、綺麗に刻んだ葱、水菜、昔はラーメンに茹でほうれん草が定番だったが、最近の流行は水菜みたいだ、生のまま使えるので面倒がないからか(笑)。
 スープは鶏ベース+醤油味の昔風な印象、脂が強くないのはありがたい、麺は中細で好みのタイプ、ワンタンもいいが他の具ではメンマが特に美味しかった、全体的に懐かしいイメージだが、決して古臭い味ではない。

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 点心2種、小籠包と糯米焼売で、しっかり作ってあり美味しい、この手のセット物のレベルとしては上質な出来だと思う。

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 自家製と思われる「ごま塩」があったので、サービスのご飯にかけてみたら、これも美味しかった(笑)、自分でも今度ごま塩を作ってみようかなと思った位、こうした何気ない物でも上質なのは好印象。

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 前回の杏仁豆腐も良かったが、今回のマンゴープリンもいい出来、売っていれば買って帰りたかった。
 この日のランチも満足、内容からすれば値段安いし、出来れば月一位で来たい店だ(笑)。

 食後、同じ西新井で以前から行ってみたかったもう一店を訪れる事に、それがジェラートとコーヒーの店「エスキモーカフェ」だ。
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 下町では珍しいジェラート専門店で、場所は西新井駅から近い足立区の施設「ギャラクシティ」前、以前は竹ノ塚に近い場所だったが、去年4月に移転して来た。
 この店を知ったのはネット上の情報で、店のWEBページもあるhttps://www.eskimocafe.com/。店を入ると、手前に客席で奥が売場、この日は店主と思しき男性が一人だった。

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 ジェラート&ソルベは全部で12種類、WEBページによると、ジェラートについては卵不使用で、果物のソルベは牛乳不使用との事。
 値段はシングル税込330円、ダブルが420円、トリプルで580円、カップorコーンが選べる、ランチタイムにはサンドイッチやトーストとのセットメニューもあるそうだ。 
 ダブルサイズに決め、一つは店一番人気と云う「エスキモーミルク」(東毛らくのう63℃ミルク使用)、もう一つお勧めするものを訊いたら「蔵王高原の夏イチゴソルベ」との事で、その2種類をカップでお願いした。

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 食べてみると、エスキモーミルクの方はアイスクリームと云うより、イタリアンジェラートだ、卵不使用のためか全体にあっさりして、素材の牛乳の味をストレートに感じる。イチゴソルベも同じく苺の風味が強い、最初は「少し物足りないかな?」と感じるが、食べ終わる頃には結構満足感がある、余計なものを使っていないから後味もいい。

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 店内にはお土産用のアイス&ソルベのカップも売っている。
 店主はジェラートに関して話したくて仕方がないと云う感じの人(笑)、この日平日で割と空いていたので、少し話をさせてもらった。
 店名は以前森永乳業のブランドだった「エスキモーアイス」で製造を学んだので、それに因んで名付けた、卵を使わないのはアレルギー対応もあるが、製造後に酸化(劣化)するのが嫌だったからとの事だ、それだけフレッシュ感には気を使っているそうだ。
 日本でアイスクリームショップが難しいのは、秋冬の販売落ち込みで、「ハーゲンダッツ」や「ホブソンズ」もショップは殆ど撤退してしまったし、「サーティンワン」も路面店は止め、ショッピングセンター等での出店だけになっている。

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 「下町の玉三郎」と呼ばれた人が居るが、この店は「下町のグラッシェル」だなと思った(笑)。貴重な個人専門店として続いて欲しいが、私もまた食べに来ないといけない、なお店の場所は前述のとおり「ギャラクシティ」の特徴ある建物の対面です。

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銀座「黒猫夜 銀座店」

 この日は暑い日だったが、私には場違いな銀座まで出かけた。銀座三越で開催されていた「夏を楽しむアート」展に、以前から面識がありFB友人にもなっている、栃木県益子市在住の陶芸作家、竹下鹿丸氏が出展していたからだ。
 せっかくなので、何処か近くでランチを食べてから行こうと店を探すが、やはり銀座は甘くない、調べても高額店ばかりだ、三越内もレストランは充実しているが、値段を見ても担担麺単体で2,000円とか、食べなくても汗が出そうなメニュー(笑)。
 もっと安く簡単に食べられる店は無いのかと、更にWEB上で探して引っかかったのが、銀座7丁目にある「黒猫夜 銀座店」、変わった名前だが中国料理店だ、「千円ランチの土鍋ご飯が美味しい」との情報を見て、「千円なら外しても後悔しない、此処へ行ってみよう」と決めた(笑)。

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 店の場所は銀座中央通りから一本西側の道、「とらや銀座店」の裏辺りで、第2新橋会館ビルの8階になる。「黒猫夜」は赤坂、六本木にも店があり銀座店は2013年11月のオープン、グループのWEBページでは、四川や広東等の地域ではなく「中国郷土の料理と専売地酒」を掲げている、メインは夜の営業だろうが、近隣のサラリーマン向けに千円ランチを提供している。
 エレベーターで8階に上がると、そこが店の入り口なので引き返せない(笑)。全体が薄暗くて開店前?と思ったが、近くにいた女性に「一人ですが、いいですか?」と訊いたら、「カウンター席へどうぞ、段差があるので気を付けて下さい」と云われた、話し方から中国の人みたいだ。
 「気を付けて」と云われたのに段差で躓いた、加齢で暗さに目が慣れるのに時間がかかる(笑)。客席は手前がカウンターで奥が全て円型のテーブル席、そのカウンターに座る、店内は昼でも夜みたいに暗く、お化け屋敷みたいな怪しい雰囲気、これが「黒猫夜」をイメージしている?目の前には幾つも中国酒の瓶が並び千手観音像が鎮座する。

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 ランチメニューは3種類で、
A夜市葱油鶏飯(台湾屋台風蒸し鶏の葱醤油かけご飯)
B砂鍋獅子頭(肉だんご土鍋ごはん)
C脆皮焼肉白鶏飯(パリパリポークと蒸し鶏の土鍋ごはん)
 やはり土鍋ご飯が食べたいと思い、BとCで悩んだが結局Bを選んだ。

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 店内が暗かったので画像の写りはよくない、スープはセルフサービス。

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 卵とワカメと葱のスープ、味はあっさりしたもの。

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 これもセルフの胡瓜漬物

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 黒酢と豆板醤、水ではなく冷茶なのがいい。

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 メニューにも「10分少々お時間いただきます」とあったが、暫し待って登場したのが「砂鍋獅子頭」。

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 下に炊いた細長い香り米、その上に高菜漬けとキャベツ、そして巨大な肉団子が2個乗っている。

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 カレー風味?のポテサラとレタス。

 WEB情報によると、夜は結構凝った料理を出すみたいだが、ランチは一般向けに食べ易くしていると思った。主役は肉団子だが、最初運ばれて来た時は「全体のバランスから大きすぎるのでは?」と思ったが、割と柔らかくフワッとした食感なので問題なく食べられる、醤油ダレも甘くなくスッキリとしている、私の世代には「タイ米」のイメージはよくないが、相性としてこの料理には向いていると思う。鍋に張り付いた「おこげ」までガリガリ削って食べてしまった(笑)。
 あえて言えば、副菜のポテサラがもう一工夫欲しいのと、スープの味が少々薄かった事か。

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 店員は中国系の人みたいだし、表通りではないビルの8階なので、千円でも続けられるのだろう、この日は見当たらなかったが、増加する一方の中国系インバウンド客も、この値段ならやって来ると思う。
 今の銀座で千円ポッキリの値段でまともなランチが食べられる場所は貴重、また何かの時には利用したいと思った、銀座ランチの穴場と云える(笑)。

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四谷三丁目「香港麺新記 四谷三丁目店」

 施餓鬼会(せがきえ)とは、仏教において餓鬼道で苦しむ衆生に食事を施して供養する会を指すが、現在ではお盆の時期に菩提寺に檀家が集まり先祖を供養すると共に、寺の会計報告などが行われる、一種の株主総会的なものになっている。
 この日、四谷にある菩提寺で法要があったので、去年に続いて参加した、会の趣旨から昼食も出るのだが、「所要があるので」と中座させてもらった、他の参加者に悪く不信心この上ないが、何処か近くでランチ処を見つける楽しみに勝てなかったからだ(笑)。
 行く前にある程度調べていたのだが、四谷界隈は日曜休みが多い、隣駅の新宿御苑前なら有名中華やカジュアル系フレンチがあり、行ってみようかなと思ったが、この日は暑くて移動が面倒(笑)。そこでスマホを使って検索し「面白そう」と思った店へ行ってみる事にした。

 店の名前は「香港麺新記 四谷三丁目店」、世田谷に本店がある香港発祥の麺料理が中心の中国料理店だ。店のWEBに歴史が書いてあるが、それによると1953年に香港で開業した屋台の店が起源で、その味に出会った香港在住の日本人が「この味を日本で再現したい」と、1994年に看板を借り三宿に一号店をオープン、以降虎ノ門、四谷三丁目と支店を増やしている、四谷三丁目店は2011年の開業。菩提寺があるので駅は何回も利用しているが、この店は知らなかった、四谷は意外に中華系の店が多い。
 今では駅周辺は商業地として発展しているが、父親の話では、戦後間もない頃は寺と竹藪しかなかったとの事だ、若い人達は信じないと思うが六本木・飯倉辺りも似た様な感じだったと聞く(笑)。

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 店の場所は四谷三丁目駅至近、交差点近くの集合ビルの2階で、同じビル内には牛丼チェーンやカラオケ店等多彩、最近あまり見る機会がなくなったネオンサインによる店名表示がある。

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 2階へ上る階段途中には「三宿 香港麺 新記」と赤字で大きく書かれている、中国では赤(朱)は厄除けや幸運を呼ぶ色だ。

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 店内は意外に広い、窓に面してカウンター席、奥がテーブル席で40席位ありそう、一人なのでカウンターに案内された、日曜日なので家族連れが多い。

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 メニューを見るがメインはWEB情報どおり麺料理と点心、お得なセットメニューもある、面白いのは麺類が「日本麺」か「香港麺」を選ぶ事で、香港麺の方が100円位高い。
 少し悩んだがメイン商品らしき「ワンタンつみれ麺」と「牛バラ飯(小)」のセットを香港麺でお願いした(税込1,000円)、店員は皆中国系の人みたいだ。

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 割と早めの待ち時間で出てきたセット、麺が細いので早く茹で上がる、これが屋台時代からの伝統か。
 まずは麺の方からスープを一口、あっさりした塩味、ベースは丸鶏か?海老の味が微かにする、豚の味は殆ど感じない、無化調なのかは不明だが、使っていても僅かだろう、淡さの中に深さも感じる奥行のあるスープ、これ私好みだ(笑)。

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 つみれはおそらく海老と豚背脂か?嫌味のない味で幾らでもいけそう、画像下には「はんぺん」みたいな練り物、見え難いがその横にワンタン、どれも丁寧に作ってある。全体的に味のトーンが統一していて、どの具材も突出していない。香港麺は細くて独特な食感、日本なら博多ラーメンの麺に近いが、もっと加水率が低そう、これがあっさりした塩味スープに合う。

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 牛バラ飯は、日本米だと思うが硬めに炊いたご飯の上に煮込んだ牛バラ肉、八角の香りがするがしつこくはない、

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 これだけだと一味足りない気がするので、卓上の自家製ラー油を少量加えかき混ぜて食べる。ご飯が硬めなので水分が欲しくなるが、麺スープと交互に食べると丁度いい、相性をよく考えている。
 予想以上に美味しかった、日本の豚骨ラーメンは毎日食べられないが、このスープと麺なら毎日食べても飽きないのではと思った、あとで友人から「近くで働いていた時には、ランチローテーションに入れていた店」と聞き、さすがだと思った、日常に食べたい麺と飯だ。

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 甘味も欲しくなって追加で頼んだ杏仁豆腐(210円)、これはごく普通でした(笑)。

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 支払い時にレジ前にあった自家製ラー油(小)(620円)も買ってしまう、お金の無い時はこれをご飯にかけて食べる事にしたい(笑)。
 此処はまた来たい店だ、駅から至近だし一人でも入りやすい、新宿駅辺りで昼食場所探すより気が利いているかも知れない、年中無休なのもいい。
 暑い一日だったが、この店のおかげで少し嬉しくなった(笑)。

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上野「晴々飯店」

 上野の東京国立博物館で開催中の特別展「茶の湯」を観に行こうと思い、その前に何処か近くでランチを食べようとWEB上で店を探してみた。上野公園近辺はあまり惹かれる店が見当たらず、お馴染みの「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」かな?とも思い、上野駅東側を見ていたら少々気になる店があった、それが今回記事にする「晴々飯店」だ。
 「四川省家庭料理の店」と云う文句に惹かれたのが理由で、どうやら大陸の人達がやっている店らしく、それなら以前の勤務先近くにあり、ランチによく通っていた春日の「川国志」みたいな店かな?と期待する気持ちになる、グルメサイトのメニュー紹介画像でも、一番人気とされる麻婆豆腐や、「本場四川の回鍋肉は日本の味付けとは全然違います」と解説のある回鍋肉等魅力的だ、歩道橋でJR線路を渡れば博物館も近い、「よし行ってみようと」と思った(笑)。

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 店の場所はJR上野駅なら入谷口、メトロなら昭和通り側の出口から出て、昭和通りを入谷方面へ歩く、左側に岩倉高校の校舎が見えたら少し先で同じブロックに在る。
 店の外観を見てまずは「これは中国の人のセンスだな」と思った(笑)、一見では何の業種か、あるいは飲食店なのかどうかも判別できない店がある東京だが、これは瞬時に店がアピールするものが判る。「晴々飯店」と「々」の文字を直した跡があり、この字は中国では使わない筈なので不思議に思ったが、後で調べたら元々「晴晴飯店」と云う名前の店があり、そこからスタッフが数人出て独立店舗を立ち上げたらしい、そしてこの店の近くに「晴晴飯店2号店」があるので、かなり紛らわしい(笑)。

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 入口には各種料理の紹介の上に、「本日の日替わり定食」が「回鍋肉」とあった。

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 店内は20席位でそう広くない、2階にも客席はあるが昼は使っていないのかも知れない。スタッフは全て中国系の人みたいだ、厨房から聞こえるのは中国語のみ、中華厨房らしい雰囲気充分。

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 ランチ定食メニューを見るが、「麻婆豆腐」(税込750円)か「リアル回鍋肉」(880円)で迷う、サービスの中国人(だと思う)女性に「このリアル回鍋肉と、日替わりの回鍋肉とは違うの?」と、念のため訊いたら「ゼンゼン違うヨ」との事、その一言で決めた(笑)。

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 店の造りは古そうで何かの居抜き店舗だろう、インテリア等をみても中国人の美意識だなと思う、天井近くのTV前には「翠玉白菜」のレプリカ(笑)。

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 暫くして出来上がって来たのが「リアル回鍋肉定食」、手前に主菜の回鍋肉とご飯、真中には何故かキャベツの千切り、奥にトマト&玉子スープに中国風漬物、杏仁豆腐まで付いている。

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 問題のリアル回鍋肉、「リアル」とは本場(四川)式の意味だろう、メニューにも「葉ニンニクと芽菜が入った本場の味付け」と説明がある、日本で見慣れたキャベツを使った回鍋肉とは見かけからして違う。
 まずは一口味見、辛さはそう強くない、味のベースは豆板醤と豆鼓だと思う、特に豆鼓を多く使い、日本で出回っている物に比べ独特の風味がある、ニンニクの茎、玉葱、人参の火の通しは浅く歯応えを残している、厚切りの豚肉も結構食べ応えある。

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 ご飯の質はもう一息か、キャベツは謎だが箸休めになる、スープはなかなかいい。
 全体的には美味しかった、日本の回鍋肉は甘辛味の印象が強いが、もっと複雑な味を感じた。この味付けが四川そのままなのか、日本人の嗜好に合わせたものかとなると、おそらく後者だと思うが、日式中華の他店では味わえない料理なので、食べに来る価値あると思った。

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 店内は何時の間にかほぼ満席に、男性が多いのはインド・ネパール料理店と同じ、注文は一番人気の「麻婆豆腐定食」が多い、次回はこれを食べようと思う(笑)、また夜は一品料理に加えてコースメニューもあり値段は安い、何かの機会に利用してみたいと思った。
 なお前述のとおり「晴々飯店」と「晴晴飯店2号店」があるので要注意、今回の店は前者で昭和通りからJR線路へ向かう途中の店だ。

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 食後は歩道橋を渡って線路向こうの上野公園へ行き、「茶の湯」展を観に行く、平日昼ながら結構混んでいた、内容は充実していて、特に印象に残ったのは、何かと話題の曜変天目茶碗「稲葉」(公開は5月7日で終了)と、楽家初代長次郎作の黒楽茶碗、前者は宇宙の流星群を、後者は宇宙の闇深さを連想させる逸品だった。
 6月4日迄の会期なので、茶に興味のある方、興味がなくても日本文化に関心のある人は見逃さない様に、これだけの名品が揃う機会はそう無いと思う。

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大阪・南森町「香味」(2017関西食べ続け⑤) 

 何かを食べ、その移動だけではあまりにも芸がないと思い(笑)、大阪3日目は少し観光的な事もしておこうと、向かったのは中之島にある大阪市立東洋陶磁美術館、陶磁器好きに垂涎の朝鮮・中国の名品ばかり収めた、旧安宅コレクションを土台にした美術館だ。

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 現在開催中の特別展「台北國立故宮博物院―北宋汝窯青磁水仙盆」が目的だった。
 http://www.moco.or.jp/exhibition/current/?e=366    
 汝窯とは中国河南省にあった宮廷用の窯場で、北宋時代(960~1127)に最も栄え主に青磁が焼かれた、独特の色合いは「雨過天青」と呼ばれ、雨が上がって雲間に見える透き通った青空の色に例えられる。
 北宋青磁の代表類型が、器の中で水仙を育てたとされる楕円形の水仙盆、勿論宮廷で使われた物だ、この世界的名品が4点、台湾の故宮博物院から貸し出され、更には後年景徳鎮で焼かれたレプリカと、元々東洋陶磁美術館の所蔵だった水仙盆も加えて計6点が特別展示されている、やきもの好きとしては必見の展覧会だ。

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 会場は2階で、一番目立つ部屋に陳列されていた、中でも海外初公開の無紋(貫入がない)の大型盆は「人類史上最高のやきもの」との説明がある、史上最高かどうかは別にしても、これは見る価値のある歴史的逸品、深く吸い込まれそうな奥行き、滑らかな質感と今焼き上がったみたいな色の鮮やかさは「凄い」としか表現できない、照明に工夫はあるが、自然光の下ならもっと素晴らしく見えるだろうと思った。当時の技術で青磁の完品を作るのは大変難しく、一個の完成品を得るために無駄になった未完成品は相当数あった事だろう、製作に関わった職人達の情熱にも思いを馳せる。
 これだけの名品が日本で一堂に揃う事は、おそらく二度ないと思うので、興味のある人は見逃さない様に、会期は3月26日迄です。

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 この日の夜は芦屋まで出かけるので、ホテルのある天王寺まで戻るのは面倒、何処か近くでランチと思い、向かったのは昨年も昼に訪れた南森町の「中国菜 香味(シャンウェイ)」、中之島から歩いて行ける場所だ。
 入店は開店時間の11時半直後で一番乗り、矢谷料理長に挨拶して奥のテーブルに座らせてもらった。

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 「本日のランチ」(税込850円)は3種類、選んだのは日替りの「牛肉と色々野菜のオイスターソース炒め」に。
昼休み前なので他の客は居なかったが、食事中に続いて来た、大阪地方裁判所が近いからその関係者が多いらしく、13時迄が勝負時だ。

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・牛肉と色々野菜のオイスターソース炒め

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・主菜部分

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・玉子スープ

 「551蓬莱」でも感じた事だが、大阪中華は総じて一口目はあっさり目、普段刺激味に慣れている東京人には少し塩気が足りない印象もする、だが食べ続けて居ると味のベースになる湯がしっかりしているので、この薄味が必然になって来る、前半より後半勝負と云う感じだ、牛肉喰いの伝統が東京よりあるので、中国料理での牛肉の扱いも長けている、高温で炒めても硬くならず、味が抜けないよう工夫がされている。
 最近はスーパーでも見かける中国野菜のターツァイ(搨菜)だが、元は千葉県柏市の老舗中華「知味斎」が使い始め、他の中国野菜と共に近隣で栽培もしていた、矢谷氏はその店で働いていたので、中国野菜使いに関しては正統派、美味しい理由がわかる、この日のターツァイは矢谷氏の父親が栽培している物と聞いた。
 玉子スープも上品な上湯が特徴的な優しい味でした。

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 店の在る場所は官庁街なので、昼は850円の定食だけだが、夜席はかなり本格的な中国料理も提供している、入口に近い円卓では先日食の専門家達がマニアックな料理を堪能したと聞く(笑)。関西へ行くとなると、どうしてもフレンチ等のヨコメシ系中心になってしまうが、一度この店の本格料理も食べてみたいものだ。
 作った料理人の人柄が偲ばれる優しい味わいの料理、ご馳走様でした。去年はランチ延長戦として、続きで近くにある本格手打蕎麦「荒凡夫」へ行ってしまった、今年も髪は少ないながら、後ろ髪惹かれる思いだったが、夜も考えて自制する(笑)。
 私はこのまま梅田駅まで歩き、夜の食事のため芦屋へ向かう事に、関西食の修行(苦行?)はやっと道半ばです(笑)。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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