最後の晩餐にはまだ早い


亀有「JUN’S PIZZA(ジュンズ・ピッツァ)」

 私の実家がある亀有に、去年7月忽然と出現したのが「JUN’S PIZZA(ジュンズ・ピッツァ)」、薪窯で焼いたナポリピッツァを提供する店だが、赤提灯と酔客で澱んでいた昔の亀有を知っている人間にはそれが信じられず(笑)、一度自転車で店前まで行き、予想以上に洒落た店で、本当に自家製のピッツァ生地を練っているのが外から見え驚いた、行ってみようと思いながら、なかなか勇気?が出なかったのだが、今回思い切ってランチ時に初訪問してみた。
 場所は亀有駅南口から南へ10分程歩く、亀有アリオから綾瀬方面へ向かう道沿いにある道上小学校の近くで、この近辺にはブログ記事にした「イタリア家食堂マルショ」「ブランジェリー・トモヒロ」、更には洒落たカフェ等も誕生していて、ちょっとしたグルメストリートになりつつある。

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 11時半の開店直後に入店、店ファサードの装飾がなかなかセンスいいが、ママチャリが置かれるのがさすが亀有(笑)。

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 店内は意外に広く天井も高い、20席以上あるが都心のピッツェリアに比べたら、席間も余裕があって店内装飾もいいセンスだ、奥のテーブル席に座らせてもらった。

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 ピッツァメニューは昼夜共通で、ランチタイムに限りサラダとドリンクが付く、ソフトドリンクだけでなく、グラスワイン(赤・白)、生ビールも同料金なのは珍しい。

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 写りよくないがピッツァメニュー、結構種類豊富だ、ピッツァ以外の料理もあるが、ランチタイムに注文可なのかは未確認、やはり初回は王道の「マルゲリータ」(税込1,050円)だろうと、これをお願いする事に、自転車運転手なので飲物はコーヒー(笑)。

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 まずはサラダから、昔の洋食店みたいな金属皿に乗っているのは、ロメインレタス(たぶん)とプロシュート、キューピーのフレンチドレッシングみたいなソースがかかっているが(笑)、自家製だろう酸味が効いて美味しい、量も結構ある。

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 サラダを食べ終わる頃、出来上がって来たのがマルゲリータ、これも金属製の丸盆に乗っている、サイズはかなり大きい、25cm径位ありそう。
 マルゲリータはナポリピッツァの代名詞的存在だが、伝承では伊王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイアがこれを食べ気に入り、「バジリコの緑、モッツァレラチーズの白、トマトの赤がイタリア国旗を表している」として、自らの名を冠したとされる。日本で皇室の方が、お好み焼きやたこ焼きを召し上がる機会があるのかを、つい考えてしまうが(笑)、元々は南イタリアのソウルフード的食べ物と云えそう。
 フォークとナイフで食べるのが正調と聞くので、それで食べてみる、湯島の「アランジャルジ」に較べると生地は薄い、この薄さは麻布十番の「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」のローマピッツァに似ている、ただ額縁(コルニチョーネ)と呼ぶらしい縁の部分は盛り上がっているので、これはナポリ風だろう。
 味は予想以上に本格派、生地、トマトソース、モッツァレッラのバランスもいい、これなら都心まで食べに行く必要なさそう(笑)、大きいので結構お腹が満たされる、あえて言えば味が単調なので、途中で飽きてしまうのが難点、2人で別々の種類を頼んで、途中で交換すればいいのかも知れないが、WEB記事によると現地ナポリでシェアするのは邪道だそうだ(笑)。

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 すっかり気分が良くなって、ドルチェも食べたくなり、カッサータ(500円)まで頼んでしまう、これも結構量があり味もいい本格的なカッサータだった。

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 コーヒーもエスプレッソではないが、ちゃんとしたマシンで淹れたみたいで美味だった。

 失礼ながら亀有でこれだけ本格的なナポリピッツァが食べられるとは、昔は夢にも思わなかった(笑)。
 スタッフは店主らしきピッツァを焼く男性と、もう一人厨房に入って居る男性の二人、店内サービスは女性が一人で担当している、ピッツァ窯はタイルで装飾した洒落たデザインではなく、「ロボコップ」を連想する様な(笑)、金属加工したままのシンプルな物。
 WEB情報によると、店主は湯島のピッツェリア「ファンタジスタ」で働いていたらしい、不思議な事に湯島~上野広小路は、前述の「アランジャルジ」「ファンタジスタ」に「ダ・ジョルジュ」と、薪窯使用の本格派ナポリピッツェリアが続いて開店している。

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 ピッツァはインド料理店のナンと同じく、仕込みさえしておけば短時間で焼き上がるので客回転が早くなる、ランチ特に一時間で職場に戻らないといけないサラリーマン&OLに向いている、都内でピッツェリアが増えているのも、そうした事情と関係あると思う。
 亀有では、この店からそう離れていない場所に在った老舗のおでん屋が今年閉店した、おでん屋が閉めてピッツェリアが開店するのが、今の時代なのかも知れないが、この店も老舗と云われる迄続いて欲しいものだ。

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 ポイントカードも貰ったので、また行かないといけない(笑)、いい店だ。


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麻布十番「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ」(2017年4月)

 「友、遠方より来たる~」の出典は論語の「有朋自遠方来不亦楽 」で、「友人が遠方から訪ねて来てくれる、こんな嬉しい事はない」との意味に解釈される。老境になりつつある身には、新たな人付き合いはもう面倒になったと強がりを言いながらも、友人が会いに来てくれるのは、孔子先生でなくても嬉しい事だ(笑)。
 2月の関西食旅行時にレストランへ同行してもらった、在関西の食仲間が急に東京に来る事になり、「何処かでランチを一緒に」との話になったのだが、困ったのが月曜昼だった事、ご存知のとおり東京のフレンチ&イタリアンは月曜休みが多く、営業していてもランチはやらない店が結構ある、それでも数店候補を探して、友人に行きたい店を選んでもらったのだが、それが麻布十番のイタリア料理「ジャニコロ・ジョウキ」だった。
 電話をしてみたら利用OKだったので、当日麻布十番駅で待ち合せてから店へ向かう、私は昨年8月のオープンングレセプションに参加、その後11月にランチ利用したが、丁度米大統領選の開票日で、予想外の展開に街が騒然としていたのを覚えている(笑)。初回の料理印象では、内野料理長らしい発想の面白さはあったが、料理の繋がりに重さも感じたので、その辺りどう変えて来るのか楽しみだった。

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 ビルのエレベーターで9階に昇り、扉が開くとそこはもう店内、このトリップ感覚は何回来ても面白い、天気もいいので大きな窓からは六本木ヒルズを始め、近隣の高層ビルが眺められる贅沢感あり(笑)。
 内野料理長とサービスの木津氏に挨拶し、始まった当日の料理は以下のとおり、

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・ホタルイカとブラッドオレンジのサラダ

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・自家製パン2種

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・グラス提供出来る白ワイン3種

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・蒸気蒸しにしたホワイトアスパラガスと牛タン

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・サクラマスのソテー、アサリのフレーグラ

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・鴨もも肉のロースト(花は飾り)

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・切り分けたものと春キャベツのシュークルート

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・マグロほほ肉のピチ

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・苺のスープと水牛のモッツァレラ

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・生八ッ橋とホワイトチョコレートのムース

 店内は採光に恵まれているので、ブロガーにとっては何よりありがたい、自分の撮った画像を見て嬉しくなるのは久しぶり(笑)。
 ホタルイカ料理は見た目も味も春、桜餅みたいな香りもするが、テーマは「桜」だそうだ。イカに添えたのはカンパリオレンジのバーニャガウダ、葉桜のジュレに桜花塩と塩メレンゲ、緑はうるいの葉と云う手の込んだ一品。
 続く白アスパラは牛タンのコンソメに浸かり、卵黄のコンフィを崩しながら味わう、これも面白い料理。シンプルなサクラマス(これも桜)のソテーに添えたのは、サルディーニャの極小パスタ「フレーグラ」、「あまどころ」と云う名の山菜を使ったスープを合わせ、個性的で香り高く美味な皿になっている。
 鴨料理は割と直球系だが、「フロリレージュ」みたいな供し方が凝っている、鴨の火入れも良かったが特にキャベツが美味だった。最後のパスタは粉と水だけで作る、トスカーナ地方の「ピチ」、まるで細い饂飩みたいだが、タンポポ葉と合わせ春を感じさせる。
 ドルチェ2品が秀逸、内野氏は「ロマーナ・ジャニコロ」時代からドルチェが良かったが、此の店でも本領発揮している、特に自家製生八ッ橋(これも桜色)とホワイトチョコレートの組合せは、一見銀閣寺の隣に新凱旋門を並べたみたいだが(笑)、味わうと不思議なマッチ感があった、これは内野氏ならではの発想の勝利。

 春と桜をテーマにしたメニュー、物語性も感じたし、味的にも淡⇒中濃⇒濃、薄甘⇒濃甘の流れが澱みなく、重過ぎず且つ軽さに逃げず食後感も良かった。漫画好きの内野氏の料理は発想とデザインが面白く飽きさせない、食味的には各素材の個性を矯めずにぶつけ合う印象、このやり方は「フロリレージュ」の川手料理にも通じるものを感じた。

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・内野氏が考案したインスタグラム用の記念撮影窓枠(笑)、こうした物を考えて作ってしまうのが彼らしい処。
 
 名店「サバティーニ青山」出身の木津氏のサービスも居心地よく、気持ちのいい午後になりました、遠来の友人も満足してくれたみたいだ(笑)。
 料理、ドルチェ、サービス、居心地、眺望良好と揃っているので、此処はもっと注目されていい店と思う、食後にはオマケのガチャガチャ(ガチャポン?)チャレンジがあり、ちゃんと「当たり」が出る、何が当たるかはお楽しみにした方がいいので、黙っています(笑)。
 

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芦屋「オステリア・オ・ジラソーレ」(2017関西食べ続け⑥)

 関西3日目の午後は大阪から西へ向かい、一旦JR灘駅まで出向き、兵庫県立美術館で開催されていた「アドルフ・ヴェルフリ-二萬五千頁の王国」展を観る、ヴェルフリはスイス出身のアール・ブリュット(生の芸術)の作家で、精神病院に収容されながら描き続けた「物語」は圧巻、「妄想の大伽藍」との説明があったが、妄想だけで此処まで描けるのは天才としか云い様がない、絵画だけでなく作曲も手掛けた、残念ながら会期は終わってしまったが、興味のある人は「アドルフ・ヴェルフリ」をWEB検索してみてください、独自の世界を知る事が出来る。
 その後芦屋まで戻り、駅前のショッピングセンターで夕方まで時間を繋ぐ、東京人の私は「芦屋」と聞くとまず高級住宅地を連想し、そのため東京と鎌倉位の位置関係なのかな?と漠然と思っていたが、実際には大阪からは何と云う事もなく近かった(笑)。

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 周りが暗くなり冷えて来た頃に駅から南へ向かい、住宅街にあるイタリア料理「オステリア・オ・ジラソーレ」を目指す、今回初訪問をとても楽しみにしていた店だ。関西に在って東京で名前が知られているのは、南側の県にあるイタリア料理店だが、交流がある関西の食仲間達が高く評価しているのはこちらの店だったからだ。
 人の多い大阪から来ると、歩いている人が少なく夜は寂しい雰囲気も感じる道沿いに店はある、ファサードの青い照明が独特の雰囲気、南イタリア料理の店だが、これだけ見るとNYのイタリアンみたいな印象(笑)。
 ドアを開けると其処はバールの造りになっていて、レストランはその奥、こうした店の仕様はスペインのバル&レストランでも見たので、おそらくイタリアにも在り、それを取り入れたのだと思う。奥の内装はシックで落ち着いた雰囲気、壁の絵等所々に忍ばせたイタリアのテイストが心憎い。店名に‘Girasole’を使うイタリア料理店は東京にもあるが向日葵の事、そうソフィア・ローレンの「ひまわり」(笑)、「オ」を入れるのが正しい使い方か。
 この店の近くに住み、常連になっている食友人とのディナー(伊語ではcena)なので、店側も相当本気になっている筈だ。まずは料理全品について紹介したい、 

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・オリーブとビスコッティ

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・お米とキャベツの煮込みと牡蠣を包んだモルタデッラハム

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・自家製酵母から起こすと聞いた自家製パン(美味しい)

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・この日グラス提供可な白ワイン4種

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・ミル貝のカルパッチョ、フリアリエッリとカリフラワーのクレマ

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・イイダコと蕪、里芋のフリット、ブラッドオレンジヴィネガーで

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・マナガツオの炭火焼、赤ワインと玉ねぎのソース

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・手打ちのパッケリ、潮の香のソース

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・鳩の炭火焼、ニラとレバーのソース

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・フォンダンショコラと栗のスープ、マスカルポーネの雪見仕立て

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・カンノーロ
・エスプレッソ

 前菜4種と秀逸な自家製パンを食べ、この料理人は何を表現したいのか、客に何を感じ取って欲しいのか理解出来たと思った、魚介はどれも近海物みたいで、複雑な味付けや余計な調理より、素材の本来持っている力を生かす方向で提供する。
 ミル貝料理は同じカリフラワーを使った「オテル・ド・ヨシノ」の、「甲殻類のジュレ、カリフラワーのクリーム」を連想したが、繊細さではあちらだが、ストレートで鮮烈な旨さはこちらだなと思った。
 パスタはこの日最も印象に残った料理、パッケリとは極太の筒状パスタで、魚介の旨味を凝縮したソースは辛味を忍ばせて癖になる美味しさだった。「レバニラ炒め」を連想させる鳩料理は面白い、炭火焼は美味だがニラの量はもう少し抑えた方が鳩の肉味を生かすかも知れない。
 ドルチェも良かった、伊語では「パスティッチェーラ」と呼ぶそうだが、料理兼務の女性が作った品は、見かけは地味だが味に関しては今回の食旅行では最上のデザートだった。このパスティッチェーラは若く眼の輝きがいい、これからもっと伸びると思う。

 漁師の親父が捕った魚や貝を奥さんが料理する、やがてそのマンマが作る料理が近所で評判になり皆が集まって来る、客の「マンマ、お店出したら?」の言葉から始まった店が繁盛し、家族も手伝い口コミで有名になり遠くからも客がやって来る。こんな南イタリアでのリストランテ誕生物語を連想させる、この日の料理だった。
 料理長は杉原一禎氏で1974年兵庫生れ、名門調理師学校卒業後国内イタリアンを経て渡伊、おもにナポリ中心の南イタリアで働く、2002年に帰国し地元で独立開業、2007年に現在地へ移転した。
 食後に話をさせてもらったが、「きょうの料理」に出演しているアンドレア・ポンピリオ氏(日伊ハーフ)に少し似ている(笑)、上背があり体格がいいのでコックコートが似合うし、たぶんスーツ姿もピッタリだと思う、この日隣席の男女客と何故か映画「ゴッドファーザー」話で盛り上がったが、帽子を被って葉巻を銜えたら、あちらの世界でも通用しそうな雰囲気がある(笑)。
 「関西一のイタリアン」なのかどうかは、料理を評価する人次第だが、「関西一イタリア人的な料理人」ならトップ争い間違いないと思う(笑)。

 この夜は風が冷たく寒かったが、南イタリアの陽光と青い海を感じさせてくれる骨太な料理で、帰り道の寒さも忘れる楽しくて美味しい夜になりました。料理長とスタッフの皆さんありがとうございました。
 また関西でリピートしたい店が増えてしまった、これは困った事だ(笑)。


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麻布十番「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ」(2016年11月)

 今年8月下旬に麻布十番にオープンした、イタリア料理「ジャニコロ・ジョウキ」、オープニングレセプションに参加して以来、「近いうちに行こう」と思いながら3ヶ月経ってしまった、会う人毎に「今度、麻布十番に出来たイタリアンはいいよ」と薦めながら、自分が行かないのは駄目だなと反省(笑)、ようやく重い腰を上げランチタイムに伺う事が出来た。
 土日なら人が頻繁に行き交う商店街も平日は静かだが、この日は某大国のトップを決める選挙経過で、スマホ歩きの人達が何処か落ち着かない印象の白昼だった。
 店は駅を出て商店街を上り、ダイエー近くにあるビルの9階、そのまま歩くとフランス料理の「グリグリ」が入ったビルがある。 
 エレベーターを出ると、其処はもう店内と云う珍しい造りは前回経験済みだが、人が多かったレセプション時と違い、いきなり異空間にワープする感覚で、このエレベーターの扉は「どこでもドア」みたいだ(笑)。

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 サービスの男性と内野料理長に挨拶し、窓際の絶景席に座らせてもらう、視線の先には六本木ヒルズ、まるで自分がセレブの一員になった錯覚を覚える、云わば「シンデレラになれる店」で「これが夢ならずっと醒めないで欲しい」(笑)。
 この日のランチメニューは以下のとおり、

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・薫製した生ハムと甘麹のエスプーマ

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・カツオのカルパッチョと青リンゴのピュレ

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・イノシシと山ぶどうの煮込みのリガトーニ、牡蠣のコンフィを添えて

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・氷室豚の炭火焼き(焼き上り)

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・カット後、上はドライほうれん草

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・パンチェッタと京芋の自家製タリオリーニ

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・洋梨のコンポートとワサビ

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・黒糖のパンナコッタと柿のキャラメリゼ、黒胡麻のチュイエル

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・さつま芋のソルベ(画像なし)とポテトチップ
・洋梨のハーブティー

 一品目は甘麹の甘味が特徴的、続く鰹は赤身に青リンゴ味を被せる意外感だが、これが不思議に合っている。
 続くパスタはコッテリとした印象だが葡萄の酸味で中和させる、肉料理の「氷室豚」とは群馬県で生産される「氷温熟成豚肉」の事で、今回はシンプルな炭火焼きだが、脂の旨味が独特、柚子胡椒に似たレモンハーブペーストを付け食べる、これは肉味も噛み応えも良く美味な豚だった。締め?のパスタはあっさり目で自家製麺の良さを感じさせた。
 料理長が得意とするドルチェも安定の美味しさだった、洋梨に本山葵を合わせるのは大胆技だと思う(笑)。
 一品一品丁寧な作りで、意外な食材組合せの美味しさは「フロリレージュ」にも通じる。少し気になった点を挙げると、猪ラグーのパスタ~氷室豚~パンチェッタのパスタと続いた構成が、食べている時はあまり気にならないが、食後感が少々重かった、この辺りは今後修正して行くだろうと思う。
 内野氏は7月まで近くにある姉妹店の、「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」で料理長だった、今迄は「ピッツェリアなのに、こんな本格的な料理が出る」と云うサプライズ感があったが、今度は本格的なリストランテだ、客の期待値もより高くなる、色々と試行錯誤しているのは感じ取れるので、より良い方向へ進む事を期待している。

 食器は料理長が選んだ和食器が中心、カトラリーは「イタリアのクルストフル」とも云われる「サンボネ」の使い込んだ品、閉店したイタリア料理店から譲り受けた物との事だが、上質な重量感で和食器とも意外にマッチする。
 店内は改装されたばかりで新しく綺麗、インパクトのあるゴールデンイエロー色の椅子やナプキン、オーナーのセンスで集めた抽象画が明るい空間に映えている。前述のとおり9階から眺める景色は抜群、ランチは1,800円からあるので、一階店舗で1,500円の高級ハンバーガー食べる事思えば、非日常感も含めお得だと思う(笑)。

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 退店時には「ガチャガチャ」まで登場した(笑)、これが何であるかは是非店へ行って体験して欲しい(一部ランチを除く)ので詳しく書かないが、店名の「Giochi/ジョウキ」=(伊語で)「遊び心」と「常軌」=「常に行うべき道」を上手く表現していると思う。
 これからが期待出来る素敵なリストランテ、今年のノエル(イタリアだから「ナターレ」か)に素敵な人と過ごす場所を探しているなら穴場だと思う、今ならまだ間に合うかも知れない(笑)。
 

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麻布十番「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ」(オープニングレセプション)

 中野新橋「タクティー」を出て向かったのは麻布十番で、過去数回利用させてもらった、ローマピッツァとイタリア料理の店「ピッツェリア ロマーナ ジャニコロ」が、第二店として本格的なリストランテを開業し、オープニングレセプションの招待をいただいたので伺う事にした、「今更遅い」と云われそうだが(笑)、簡単なレポートを挙げておきたいと思う。

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 店の場所は第一店と同じく麻布十番、商店街を上り切った辺りの9階建てのビルの9階で、店名は「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ(Ristrante Gianicolo giochi)」になる、イタリア語の‘giochi’は英語の「ゲーム」にあたり遊ぶ事を表す、つまりこの場所で、やって来た皆が心の底から楽しんで欲しいと云う、店側の気持ちの表れだ。
 料理長は前店でピッツェリアとは思えない位に、斬新で美味な料理を提供していた内野拓料理長が、そのまま異動して就任する事になった。
 9階なのでエレベーターがアクセス手段になるが、扉が開くともう其処がすぐ店内、いきなり遊びの空間にワープする感覚だ(笑)。
 オーナーの渡邉氏が居たので、挨拶して空いていた席に座らせてもらう、明るい店内は18席前後と、それ程広くはないが、レストランに来たと云うより、高級ペントハウスに招かれたみたいな感覚、残念ながらそんな金持ちの知人友人は一人も居ないので、店にいる間だけのセレブ気分に浸るしかない(笑)。

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 店内にはオーナーが収集した現代絵画が数点、一応ギャラリー勤務経験がある私に言わせてもらえば、お金を使って有名作家の絵を集めたのではなく、無名でも選んだ人のセンスの良さが感じられるいい絵、この空間に似合っていると思う。

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 高層ビルと違ってベランダがあり、外へ出て外気を感じられる、此処からは六本木ヒルズ、六本木ミッドタウン、虎ノ門ヒルズと云った東京の有名高層ビルが近くに見え、東京タワーも遠くない、これは夜景も素晴らしいだろうなと思う、「今日こそ決めてやる」みたいな勝負デートの場所を探しているなら、まさに最適だと思った(笑)。

 以下に当日提供された料理の一部を紹介するが、あくまでもレセプション向けの料理な事を理解した上で見て欲しいと思う、

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・とうもろこしのフリット

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・スパゲッティアマトリーチャ

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・プロシュート、レフォール?のエスプーマ

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・豚肩肉のロースト、ローズマリー風味

 オーナーの気前いい振る舞いで、各種アルコール類が提供されていたが、私は訳あって水ばかり飲んで居た(笑)。
 たまたま隣に座った、私より年配と思しき男性がとても粋な人で、高級そうなジャケットにボルサリーノのパナマ帽、オーナーとはサバティーニ青山時代からの旧知の間柄みたいで、グルメな会話の内容が濃い(笑)。私が若い頃はレストランでこうした振る舞いが出来る大人達に憧れたものだ、濃い客の相手をしていたのが、現「フルヤオーガストロノーム」非常勤支配人?の秋葉さんみたいな人だから、お互いに丁々発止の会話が続く、それは濃厚な時間だったと思う(笑)、最近高級店にあまり行かなくなったのもあるが、レストラン空間でこうした素敵な大人達を見かけなくなった、今は楽しむために来たのか批評をするために来たのか、判別不能な客が増えた、昔を知る人間には寂しい事でもある。
 ただ自分も年齢を重ねて、かつて憧れたこうした大人に成れたかと云うと、自己採点では残念な答えしか出ないが(笑)。

 次々と客がやってくる、料理雑誌やWEB上で見かけた顔もあって、それだけ新店への期待度が大きいと云う事だろう。個人的にも内野料理長の料理には以前から注目していたので、彼が料理に専任出来、本領を発揮する場が新たに出来たのは嬉しい事だ(笑)。
 なお、渡邉オーナーはピッツェリアの方に専任し、新店ではサバティーニ青山出身のサービス担当が就くとの事、スタッフは当面男性ばかりになるみたいだが、麻布十番の天空レストランで、内野料理長のリードによってどんなハーモニーを響かすか、期待したいと思う。

 9月以降少し落ち着いた頃に訪れ、また改めて記事にしたいと思っている、渡邊オーナー&内野料理長、ご招待ありがとうございました(笑)。

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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