最後の晩餐にはまだ早い


麻布十番「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ」(2017年9月)

 SNSやブログを続けて来たおかげで食関係の友人が増えた、元々人の好き嫌いが激しく会話も得意ではない私が、これだけ知己に恵まれたのはネット時代の恩恵と感謝している。
 今回も食の強者達に同行する事になり、店選びをしたのだが、いつもフランス料理店が多かったので、今回は少し捻ってイタリアン、それも開店後1年でまだあまり知られていない、麻布十番の「ジャニコロ・ジョウキ」に決めた、私がいいと評価している店だが、ご意見番達の感想も聞きたかったからだ(笑)。
 予約時に内野料理長には「私以外の3人は食にも飲にも相当お金を使って来た人達、なかなか強敵だが、私の隠し兵器として内野氏に期待する」と、かなりプレッシャーになる事を伝えてしまう。最近読んだ山崎豊子著「沈まぬ太陽」の影響で、政治家や上級官僚の接待に腐心する、大企業の中間管理職みたいな依頼だ(笑)。
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 過去2回の利用は昼だったので夜は初めて、9階のテラスにはテーブルの設えがあり、夜景も素晴らしくカップルには最適の席、私も20歳若かったら、この席で「君の瞳に乾杯」位云ってみたかったが(笑)。
 時間どおり集まった皆さんだが、海原雄山と岸朝子に辻静雄と同卓で食事するみたいで、私も緊張する(笑)、まずはサービスの木津氏が選ぶスプマンテで乾杯。
 内野料理長が考え抜いたであろう料理は以下のとおり、

ジョウキコース ver.12
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・生ハムと甘麹のエスプーマ(パルミジャーノのサブレを添えて)

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・スズキのカルパッチョ、生姜のジュレとトマトのサラダ

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・ハモといちじくのフリット

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・アワビのリゾット(青梅のピュレ添え、周りに擦ったライム)

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・赤海老の蓮根饅頭【スペシャリテ】

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・常陸鴨むね肉のロースト

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・ 同 切り分け後、付合せは「ハーブおから」等

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・真イワシと黄色いトマトソースのピチ

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・スイカのスープとリコッタ・サラータ(中にカカオニブ)

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・フィナンシェとレモンクリーム
・洋梨のアンフィージョン

 内野氏の話では「夏の名残を味わう」がテーマだそうだ、鱸は真ん中に置いた生姜とトマトのソースが特徴あり後を引く美味しさ、名残の鱧はカダイフで巻いて無花果とフリットに、次の鮑リゾットは特に印象に残った料理で、添えた青梅ピュレの酸味と合わせる事により、新たな旨さが引き出される。
 スペシャリテの蓮根饅頭は和食のようでいながら、食べてみるとこれはイタリア、内野料理だなと思った(笑)。常陸鴨は茨城県霞ケ浦近くで飼育されている合鴨で、東京の高級蕎麦店の「鴨なんばん」等に使われる、これを塊で焼き「フロリレージュ」みたいにまず客に見せ、その後切り分けて配膳する、火入れは抜群でシャラン鴨とは違う常陸鴨の健康的な肉質を生かしていた、付け合せのオカラは面白いだけでなく、鴨肉の質感と合っていると思う。
 パスタは水と粉だけで作る、饂飩みたいな「ピチ」を使ったもの、通常セコンドの位置に置かれるパスタを最後にしている点について、内野氏は「料理の締めの意味と、肉料理からデザートに行く前の緩衝としたかった」と話す、個人的には鰯の風味が強過ぎる気もしたので、もう少し軽めのソースにした方がよかったかも知れない。
 ドルチェには定評ある内野氏なので2品の出来はいい、特にフィナンシェは最後の小菓子に出す事が多いが、これをメインのデザートにする発想がユニーク、味的にも上手くまとまっていた。

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 昨年8月にオープンしたジャニコロ・ジョウキだが、私が11月にランチに訪れた時には、料理間の繋がりに少し重さを感じたが、今回はそれが殆ど解消されて、いい流れになっていると思った。過去訪れた店の経験から、店と料理が安定するまでは最低1年かかり、その料理人ならではの料理を感じるには2年かかるのではないかと思っている、来年夏頃の第一次ピークへ向かって、このまま上り坂を続けて欲しいものだ。
 スタッフの交代があり、今度のスーシェフはなんと1995年生れとの事、「若い」と思っていた内野氏が1980年生れだから、恐ろしい限りだ(笑)。

 生年は書かない方がいいと思う(笑)、ベテラングルメ達との濃い話は遅くまで続き、楽しい夜になりました。ご参加いただいた皆さん、お土産までいただき恐縮です、ありがとうございました。楽しい夜を演出してくれた内野料理長とサービスの木津氏に感謝です。
 エレベーターで降りてその場で解散と思ったら、自転車に乗った男性に呼び止められた、なんと店のオーナー渡邊氏、近くにある系列店の「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」から、挨拶のために文字どおり駆け付けてくれた、「VIP客を連れて行く」との事前の脅し?が効き過ぎたみたいだ(笑)、わざわざありがとうございました。
 

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亀有「リフージョダイニング・オリーブ」※残念ながら9月15日で閉店されました。

 地元の足立・葛飾の飲食店は関心度が低いからか、ブログ記事にしてもアクセス数が伸びない傾向がある(笑)、特に今回は今年開店したばかりで、例の口コミサイトにも書き込みはない、それでも「応援したい」と思わせる店だったので、紹介しておきたいと思う。
 店の名前は「リフージョダイニング・オリーブ (Rifugio Dining OLIVE)」、イタリア料理をベースにしているが、昼は洋食メニューのオムライスが中心。
 WEB上で実家のある亀有の飲食店情報を調べていて偶然に見つけた、動画サイトのYoutubeで店主が作っているオムライスの動画が公開されていて、見て「これ、旨そう」と直感に訴えるものがあった(笑)。
     
 開店は今年2月、店の近くは自転車で通った事があるのに気づかなかった、夫婦二人でやっている小さな店らしく私好み(笑)、とにかく行ってみようと思った。

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 店の場所はJR亀有駅北口を出てバス通りを直進する、5分くらい歩くと右側に有名なコッペパンの店「吉田パン」があるので、其処を右折して進めばすぐ左側に在る。この店舗は以前「箸で食べるフレンチ」を標榜する店で、一度だけ利用したが何時の間にか撤退してしまい、その後に入ったみたいだ。

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 イタリアンカラーの提灯(笑)、料理人はイタリア料理出身みたいだ、店名にある「リフージョ(Rifugio)」とはイタリア語で「隠れ家」の意味。

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 黒板のランチメニュー、昼はオムライスが中心でパスタ等はない。

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 店内に入ると12席の小さな空間、前店は雑然としていたが、改装して綺麗になったと思う。

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 キッチン側、上の黒板には夜の料理が書いてあるが、サラダ類、肉料理やパスタ等、リストランテと云うよりバル的なメニュー。中はコックコート姿の若い長身男性が一人、店内はたぶん奥様だろう、小柄で可愛らしい女性が担当している。
 ランチメニューは「ふわっとオムライス」(飲物付きで税込880円)、「濃厚・エビクリームオムライス」(同1,080円)、その他に「本日のランチ」(同1,180円)が2種、この日は「オムライス(小さめサイズ)&ポークカツ」と「オムライス&ハンバーグ」だった。この中から「オムライス&ポークカツ」を選び、更に「デザートプレート」(350円)もお願いして、出来上がりを待つ事に。

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 他に客がいなかったので、料理は割りと早く出て来た、ワンプレート形式。

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 オムライス部分拡大

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 ポークカツ部分拡大、ソースは黒胡麻と味噌がベースとの事。
 さすがスペシャリテ?だけあって、オムライスは見た目綺麗で美味しい、外側のケチャップが多すぎる気もしたが、中身の味付きライスとオムレツの繋がりはいい。ポークカツもキチンと作ってある、胡麻味噌ソースは濃い目の味だが、これが東京下町ならでは(笑)。

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 デザートプレート、左から抹茶のシフォンケーキ、トウモロコシのジェラート&キウイ、
コーヒー風味のブランマンジェ。
 見た目も味も悪くない、料理人はそれなりのレストランで働いていたと思う、しっかりとした技術あると感じた、コーヒーも美味しかった。
 特にオムライスが良かった、ここ数年で私が食べた中では、春日「ツムラ」、北千住「キッチンエッグス」と共に、三指に入れたいと思った位。痩身で寡黙そうな店主と感じの良い奥さんのコンビは、応援したくなってしまう(笑)。

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 少し日を置いて再訪問する事に、この時は「オムライス&ハンバーグ」をお願いしてみた、オムライスは変わりなく美味しい、ハンバーグは茸入りのデミグラソース、このソースがしっかり味で、ベースのドミグラスもキチンとしたものだと思った。ただこの日は土曜日だったので、前回あった平日サービスの100円引きがなかった(笑)。
 外食特に個人店には厳しい時代だが、あえて独立開業した若い人達は何とか続いて欲しいなと願ってしまう、定期的に行ってみたいと思った店。
 もし近くに行く機会があれば、一度寄ってみて下さい(笑)。

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浅草「ブラカリ」

 このブログの記事カテゴリ別では、フランス料理が圧倒的に多い、筆者の好みと云うより「偏愛」を表しているのだが(笑)、たまには他ジャンルの店も書かないといけないと反省、今回は浅草のイタリア料理店を食仲間を誘いランチ訪問する事に。
 店は浅草馬道交差点近くにある「ブラカリ(BRACALI)」、この店は以前「イル・セレーノ」と云う名前のイタリアンだったが、昨年5月にスタッフ全員が替わり、店名と共にリニューアルしたと聞く。WEB上では「特に手打ちパスタが美味しい」との情報があり、行ってみたいと思っていた店だ。
 店が在る「馬道」の由来は諸説あるが、知られているのは、昔浅草寺境内に馬場があり、僧侶がそこへ行く際にこの道を通ったので、馬道と呼ぶ様になったとの事、今は車を運転する坊さまも、昔は馬に乗っていた(笑)。

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 料理人は斯波順一氏、国内では「アカーチェ」「ラ・コメータ」「ジャルディーノ」、「ラ・ヴィータエベッラ」(川奈)、その後イタリアに渡り、トスカーナ地方の二ツ星「BRACALI」でスーシェフに就任。日本へ帰って今回「BRACALI」を名乗る事を店から許された。

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 「イル・セレーノ」を利用したのは5年以上前だが、店前に立つと少し記憶が蘇った、大きな窓前にはメニューの黒板と鉢植えの緑を置き、店内を少し隠している。
 サービス担当女性に予約名を告げテーブル席に案内される、既に2組食事中で、この後にも2組来客があった。客の会話で「今日は空いているね」と聞こえたので、いつもランチタイムはもっと混むみたいだ、今浅草への観光客は国内外含めて、昔より信じられない位に多くなった。

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 ランチメニューは4種類だが、せっかくだからと「本日の季節のコース」(3,500円)をお願いする事にした、パスタを乾麺4種と手打ち4種の8種類から選べるのが悩める処だが、今回は「生は珍しい」とトマトソースのペンネを選ぶ。
 料理は以下のとおり、

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・アンティパストミスト
(よく見えないが一番上は帆立稚貝のグラタン、時計回りにセリモナのニョッキ、ヒラマサのカルパッチョ、プロシュート、プロシュートとバルサミコのサンドイッチ、真中にリーフサラダ)

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・自家製フォカッチャとパン(美味しい)

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・ミネストローネ

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・サルシッチャとトマトのペコライヤ風リコッタアルフォルノかけ“生ペンネ”で

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・アンガス牛のタリアータ、バルサミコ風味、ルッコラとパルミジャーノ、下に白隠元豆のトマト煮

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・ドルチェミスト
(右からアメリカンチェリーのタルト、バニラのジェラート、キャラメルのパンナコッタ)

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・エスプレッソ(美味しい)

 料理全体の印象は、見栄え重視の派手な処がなく、どれも伝統的な料理をベースにしたもの、インスタグラム映えはしないかも知れないが(笑)、何処か懐かしくて安らぎを感じる美味しさ。
 生ペンネを使った料理はアラビアータみたいな辛みあるトマト味がベース、毎日食べ続けられそうな家庭的な親しみ易さがあるが、これはプロでないと出せない皿だ。
 タリアータはイタリア料理店ではポピュラーな料理だが、下に白隠元豆のトマト煮込みを敷いているのが日本では珍しい、豆をよく使う料理人は大体本場欧州で働いていると思って間違いない。
 パンもドルチェも美味しかった、最近はフレンチでもイタリアンでも、この二つで各店の勝負が決まる感じがする(笑)。エスプレッソも外れない。

 サービスの女性がとてもいい接客で印象に残った、眼鏡をかけおっとりとした口調の話し方が、青山にあったフランス料理店「アテスエ」に居たサービスの女性を思い出す。
 彼女の話では、この店のオーナーは以前から浅草の靴問屋で、その関係で地場産業である製靴業の人達が訪れるそうだ、彼らが「この店の料理は、自分がイタリアで学んでいた頃の料理を思い出す」と話すとの事。たしかに青山、六本木辺りのミラノ系北イタリア料理とは一線を画すと思う。
 最後に斯波料理長が挨拶に出てきたが、「自分がやりたいのは(イタリアの)地方料理です」と話してくれた、リニューアルしてまだ1年なので、これから楽しみな料理人だと思った、特にランチタイムで自家製生パスタを出す店は少ないのでありがたい。
 また来たいと思える店だ、浅草に行く時あれば、寄ってみる事をお勧めしたい。
 

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亀有「JUN’S PIZZA(ジュンズ・ピッツァ)」

 私の実家がある亀有に、去年7月忽然と出現したのが「JUN’S PIZZA(ジュンズ・ピッツァ)」、薪窯で焼いたナポリピッツァを提供する店だが、赤提灯と酔客で澱んでいた昔の亀有を知っている人間にはそれが信じられず(笑)、一度自転車で店前まで行き、予想以上に洒落た店で、本当に自家製のピッツァ生地を練っているのが外から見え驚いた、行ってみようと思いながら、なかなか勇気?が出なかったのだが、今回思い切ってランチ時に初訪問してみた。
 場所は亀有駅南口から南へ10分程歩く、亀有アリオから綾瀬方面へ向かう道沿いにある道上小学校の近くで、この近辺にはブログ記事にした「イタリア家食堂マルショ」「ブランジェリー・トモヒロ」、更には洒落たカフェ等も誕生していて、ちょっとしたグルメストリートになりつつある。

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 11時半の開店直後に入店、店ファサードの装飾がなかなかセンスいいが、ママチャリが置かれるのがさすが亀有(笑)。

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 店内は意外に広く天井も高い、20席以上あるが都心のピッツェリアに比べたら、席間も余裕があって店内装飾もいいセンスだ、奥のテーブル席に座らせてもらった。

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 ピッツァメニューは昼夜共通で、ランチタイムに限りサラダとドリンクが付く、ソフトドリンクだけでなく、グラスワイン(赤・白)、生ビールも同料金なのは珍しい。

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 写りよくないがピッツァメニュー、結構種類豊富だ、ピッツァ以外の料理もあるが、ランチタイムに注文可なのかは未確認、やはり初回は王道の「マルゲリータ」(税込1,050円)だろうと、これをお願いする事に、自転車運転手なので飲物はコーヒー(笑)。

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 まずはサラダから、昔の洋食店みたいな金属皿に乗っているのは、ロメインレタス(たぶん)とプロシュート、キューピーのフレンチドレッシングみたいなソースがかかっているが(笑)、自家製だろう酸味が効いて美味しい、量も結構ある。

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 サラダを食べ終わる頃、出来上がって来たのがマルゲリータ、これも金属製の丸盆に乗っている、サイズはかなり大きい、25cm径位ありそう。
 マルゲリータはナポリピッツァの代名詞的存在だが、伝承では伊王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイアがこれを食べ気に入り、「バジリコの緑、モッツァレラチーズの白、トマトの赤がイタリア国旗を表している」として、自らの名を冠したとされる。日本で皇室の方が、お好み焼きやたこ焼きを召し上がる機会があるのかを、つい考えてしまうが(笑)、元々は南イタリアのソウルフード的食べ物と云えそう。
 フォークとナイフで食べるのが正調と聞くので、それで食べてみる、湯島の「アランジャルジ」に較べると生地は薄い、この薄さは麻布十番の「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」のローマピッツァに似ている、ただ額縁(コルニチョーネ)と呼ぶらしい縁の部分は盛り上がっているので、これはナポリ風だろう。
 味は予想以上に本格派、生地、トマトソース、モッツァレッラのバランスもいい、これなら都心まで食べに行く必要なさそう(笑)、大きいので結構お腹が満たされる、あえて言えば味が単調なので、途中で飽きてしまうのが難点、2人で別々の種類を頼んで、途中で交換すればいいのかも知れないが、WEB記事によると現地ナポリでシェアするのは邪道だそうだ(笑)。

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 すっかり気分が良くなって、ドルチェも食べたくなり、カッサータ(500円)まで頼んでしまう、これも結構量があり味もいい本格的なカッサータだった。

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 コーヒーもエスプレッソではないが、ちゃんとしたマシンで淹れたみたいで美味だった。

 失礼ながら亀有でこれだけ本格的なナポリピッツァが食べられるとは、昔は夢にも思わなかった(笑)。
 スタッフは店主らしきピッツァを焼く男性と、もう一人厨房に入って居る男性の二人、店内サービスは女性が一人で担当している、ピッツァ窯はタイルで装飾した洒落たデザインではなく、「ロボコップ」を連想する様な(笑)、金属加工したままのシンプルな物。
 WEB情報によると、店主は湯島のピッツェリア「ファンタジスタ」で働いていたらしい、不思議な事に湯島~上野広小路は、前述の「アランジャルジ」「ファンタジスタ」に「ダ・ジョルジュ」と、薪窯使用の本格派ナポリピッツェリアが続いて開店している。

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 ピッツァはインド料理店のナンと同じく、仕込みさえしておけば短時間で焼き上がるので客回転が早くなる、ランチ特に一時間で職場に戻らないといけないサラリーマン&OLに向いている、都内でピッツェリアが増えているのも、そうした事情と関係あると思う。
 亀有では、この店からそう離れていない場所に在った老舗のおでん屋が今年閉店した、おでん屋が閉めてピッツェリアが開店するのが、今の時代なのかも知れないが、この店も老舗と云われる迄続いて欲しいものだ。

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 ポイントカードも貰ったので、また行かないといけない(笑)、いい店だ。


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麻布十番「リストランテ・ジャニコロ・ジョウキ」(2017年4月)

 「友、遠方より来たる~」の出典は論語の「有朋自遠方来不亦楽 」で、「友人が遠方から訪ねて来てくれる、こんな嬉しい事はない」との意味に解釈される。老境になりつつある身には、新たな人付き合いはもう面倒になったと強がりを言いながらも、友人が会いに来てくれるのは、孔子先生でなくても嬉しい事だ(笑)。
 2月の関西食旅行時にレストランへ同行してもらった、在関西の食仲間が急に東京に来る事になり、「何処かでランチを一緒に」との話になったのだが、困ったのが月曜昼だった事、ご存知のとおり東京のフレンチ&イタリアンは月曜休みが多く、営業していてもランチはやらない店が結構ある、それでも数店候補を探して、友人に行きたい店を選んでもらったのだが、それが麻布十番のイタリア料理「ジャニコロ・ジョウキ」だった。
 電話をしてみたら利用OKだったので、当日麻布十番駅で待ち合せてから店へ向かう、私は昨年8月のオープンングレセプションに参加、その後11月にランチ利用したが、丁度米大統領選の開票日で、予想外の展開に街が騒然としていたのを覚えている(笑)。初回の料理印象では、内野料理長らしい発想の面白さはあったが、料理の繋がりに重さも感じたので、その辺りどう変えて来るのか楽しみだった。

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 ビルのエレベーターで9階に昇り、扉が開くとそこはもう店内、このトリップ感覚は何回来ても面白い、天気もいいので大きな窓からは六本木ヒルズを始め、近隣の高層ビルが眺められる贅沢感あり(笑)。
 内野料理長とサービスの木津氏に挨拶し、始まった当日の料理は以下のとおり、

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・ホタルイカとブラッドオレンジのサラダ

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・自家製パン2種

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・グラス提供出来る白ワイン3種

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・蒸気蒸しにしたホワイトアスパラガスと牛タン

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・サクラマスのソテー、アサリのフレーグラ

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・鴨もも肉のロースト(花は飾り)

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・切り分けたものと春キャベツのシュークルート

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・マグロほほ肉のピチ

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・苺のスープと水牛のモッツァレラ

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・生八ッ橋とホワイトチョコレートのムース

 店内は採光に恵まれているので、ブロガーにとっては何よりありがたい、自分の撮った画像を見て嬉しくなるのは久しぶり(笑)。
 ホタルイカ料理は見た目も味も春、桜餅みたいな香りもするが、テーマは「桜」だそうだ。イカに添えたのはカンパリオレンジのバーニャガウダ、葉桜のジュレに桜花塩と塩メレンゲ、緑はうるいの葉と云う手の込んだ一品。
 続く白アスパラは牛タンのコンソメに浸かり、卵黄のコンフィを崩しながら味わう、これも面白い料理。シンプルなサクラマス(これも桜)のソテーに添えたのは、サルディーニャの極小パスタ「フレーグラ」、「あまどころ」と云う名の山菜を使ったスープを合わせ、個性的で香り高く美味な皿になっている。
 鴨料理は割と直球系だが、「フロリレージュ」みたいな供し方が凝っている、鴨の火入れも良かったが特にキャベツが美味だった。最後のパスタは粉と水だけで作る、トスカーナ地方の「ピチ」、まるで細い饂飩みたいだが、タンポポ葉と合わせ春を感じさせる。
 ドルチェ2品が秀逸、内野氏は「ロマーナ・ジャニコロ」時代からドルチェが良かったが、此の店でも本領発揮している、特に自家製生八ッ橋(これも桜色)とホワイトチョコレートの組合せは、一見銀閣寺の隣に新凱旋門を並べたみたいだが(笑)、味わうと不思議なマッチ感があった、これは内野氏ならではの発想の勝利。

 春と桜をテーマにしたメニュー、物語性も感じたし、味的にも淡⇒中濃⇒濃、薄甘⇒濃甘の流れが澱みなく、重過ぎず且つ軽さに逃げず食後感も良かった。漫画好きの内野氏の料理は発想とデザインが面白く飽きさせない、食味的には各素材の個性を矯めずにぶつけ合う印象、このやり方は「フロリレージュ」の川手料理にも通じるものを感じた。

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・内野氏が考案したインスタグラム用の記念撮影窓枠(笑)、こうした物を考えて作ってしまうのが彼らしい処。
 
 名店「サバティーニ青山」出身の木津氏のサービスも居心地よく、気持ちのいい午後になりました、遠来の友人も満足してくれたみたいだ(笑)。
 料理、ドルチェ、サービス、居心地、眺望良好と揃っているので、此処はもっと注目されていい店と思う、食後にはオマケのガチャガチャ(ガチャポン?)チャレンジがあり、ちゃんと「当たり」が出る、何が当たるかはお楽しみにした方がいいので、黙っています(笑)。
 

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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