最後の晩餐にはまだ早い


懐かしのプリン・ア・ラ・モードを求めて

 きっかけは4月末に表参道の「グラッシェル」でプリンパフェを食べた事。1,620円(税込)の値段も納得の、本物のバニラを贅沢に使ったプリン、吟味したフルーツ、上質な生クリームが合わさり、また食べたいと思う逸品だった。

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 聞く処によると、これはシェフパティシェールが子供時代の想い出の味を表現したく作ったものらしい、何処か懐かしい深層心理に訴える美味しさがあった。
 ところで私自身で考えてみると、子供時代にプリンパフェを食べた記憶がない、「パフェ」を名乗った物は、デパートの大食堂でメニューにあったが、記憶にあるのは「チョコレートパフェ」、果物入りは「フルーツパフェ」だったと思う。いずれにしても裕福でなかった我家では、滅多に食べられるものではなかったが(笑)。
 プリンを使ったものは「プリン・ア・ラ・モード」と云う名前で、容器もパフェに使うクープ型ではなく、舟やボートみたいな横に長いガラスまたは金属製の足が付いた器だった、そこで「さて、この違いは何だろう?」と疑問がわいた。
 ここから今回の記事が始まった(笑)。そもそもプリン・ア・ラ・モードとは何かだが、ウィキペディアによると、「プリン・ア・ラ・モード (pudding à la mode) は、カスタードプディングを中心に、様々な甘味を飾った盛り合わせデザートである」と定義されている。横浜にある「ホテルニューグランド」が考案し、戦後GHQに接収された同ホテルが、米軍将校の夫人達に提供したのが始まりとあった。 考えてみれば‘pudding’は英語、‘à la mode’は仏語なので変な造語だ(笑)、そのためなのか、プリン・ア・ラ・モードと呼ぶのは、主に東京中心の東日本で、関西では同様の物は「プリン・ローヤル」または「プリンパフェ」と呼ぶ事が多いと、これもWEB上の記事で見た。

 そのプリン・ア・ラ・モード、もう何年も食べていない筈だと思ったが、頭の隅っこに何処かで出会った記憶が残っていて、それが思い出せない。自分のブログを最初から見直してやっと見つけた、表参道のフレンチをベースにした創作料理「レストランMAMA」でコース中に出たデザートだった。

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 四角い磁器製の器に入って、下はトンカ豆のプリン、パッションマンゴーのソースにバジルシードと、美味しかった記憶はあるが、少々変わり種のプリン・ア・ラ・モードだった。
 本家とされるホテルニューグランドのプリン・ア・ラ・モードはどんな物かと調べたら、現在でもカフェのメニューに載っていて、WEBページに画像があったのでお借りした。

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 まず容器が舟形のガラス器、真中にプリンが鎮座し、その周りに季節の果物と絞ったホイップクリーム、本家本元だからこれが正調版だろう、私の記憶にあるデパート大食堂の物もこのスタイルだった。
 ここまで調べていたら、正調プリン・ア・ラ・モードが食べたくなった(笑)、何処か近くで提供している店はないか?とWEB検索したが、もう流行アイテムではなくなり予想以上に無い、北千住の「サンローゼ」と云う喫茶店で出していたそうだが、残念ながら今年の3月に閉店していた。ファミレス数社のメニューにも載っていないし、これは横浜まで行くしかないのかな?と考えていた時、意外にもスーパーのスイーツ売り場で「プリン・ア・ラ・モード」の文字を発見(笑)、たまらず買ってしまったのが、

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・「プリン・ア・ラ・モード」(ドンレミー)、(税込175円)
 ㈱ドンレミーはコンビニやスーパーに置かれるスイーツメーカー、足立区内に本社があり、北千住・上野・千葉のアウトレットは、よくTV等で取り上げられる人気店。
 カスタードクリーム、スポンジ、フルーツにプリンと、オーソドックスなもの、値段から多くを期待してはいけないが、それなりに楽しめる。姉妹商品で「ベルギーチョコプリンのアラモード」があるが、これは未体験。
 以降、市販製品が気になって、入手可能な物は試してみる事にした、続いては、

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・「うみたて卵プリンのアラモード」(シャトレーゼ)、(298円)
 豊富なスイーツで全国へフランチャイズ展開しているシャトレーゼ、本社は山梨県甲府市。値段はドンレミーの倍近いので味も当然UPしている、プリンの出来はいいが、無理やり乗せたみたいなシュークリーム?はいらない気もした。

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・「夏のなめらかプリン・ア・ラ・モード」(パステル)、(561円)
 「なめらかプリン」でお馴染みのパステル、運営は名古屋本社のチタカ・インターナショナル・フーズ㈱。値段は高いが味は前2品とはグレードが違う、フルーツやクリームの質は申し分ない、残念なのはプリンの量が少ない事で、画像ではよく判らないが2cm位しか厚みがない、全体のバランスを考えたのだと思うが、「プリン・ア・ラ・モード」なのだから、プリンをもっと強調して欲しい。

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・パステルで売っていた「なめらかプリンケーキ」5号、(3,186円)
 実際には食べていないが、直径15cmとプリン・ア・ラ・モードのお父さんみたいなケーキ、糖質や体重を気にしないで、何時かこれを抱えて食べてみたいと思った(笑)。

 プリン・ア・ラ・モードとは何か?は判って来た気がするが、やはりカップ入りではなく、昔みたいに舟形の器に乗った物が食べたい。WEB上で調べたら、新橋と大久保に正調版に近い形で提供する店があるのを知った、近いうちに行ってみようと思っている。
 プリン・ア・ラ・モードを巡る旅はまだ終わらない(笑)。

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湯島「ベッケライ テューリンガー ヴァルト」

 時間は前後するが、今回紹介するのは「ビストロ・ヌー」へ行く前に寄った店、家のパンが切れてしまったので、秋葉原・神田界隈で良さそうなパン屋はないか?とネット上で検索していて見つけた。
 WEB情報では「ドイツ人職人が作る、本場ドイツのパンを売る店」とある、PARISにあるブランジェリーの名を付けた店には、期待外れな思いばかりしていたので、「ドイツパン、それも個人店なら面白そう」と好奇心が沸き、店まで行ってみる事にした。
 店の名前は「ベッケライ テューリンガー ヴァルト(Bäckerei Thüringer Wald)」、独語のベッケライは英語のベーカリー、ヴァルトは森の事だから、直訳すれば「チューリンゲンの森のパン屋」、なかなかロマンチックな店名だ(笑)。開業は2015年10月で、店主は製パン技術指導のために来日し、そのまま日本に滞在を続け独立したそうだ、「ビゴ」や「ルコント」みたいなケース。

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 食べログの地図を印刷して行ったのだが、これが予想以上に凄い場所だった、地下鉄千代田線湯島駅の御茶ノ水寄りの出口を出て、神田明神下へ向かい三組坂下の交差点を右折、本郷三丁目方面へ向かうと左側にラブホテルが並んでいるがその裏手、近くには東都文京病院(旧:日立病院)がある。湯島天神と神田明神の中間地、ラブホと病院に囲まれ、少し先には霊雲寺と云う大きな寺社もある、まさに愛(エロス)と死(タナトス)が交錯している(笑)。

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 前の店舗は何だったのだろう?小さな店舗だ、店前には「ドイツパン マイスターの店」と店のサイズに合わない大きな看板が掲げてある(笑)。

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 ガラス戸を開けるとそこはすぐパンが並ぶ棚、欧州式の対面販売で、客側に近い列は「~クーヘン」(ドイツ語でケーキの事)と書かれた、デニッシュ系みたいなパンが並ぶ、「スマイリークーヘン」と云う人の笑顔を表したパンがちょっと笑える。個々の値段は場所柄を考えたら結構高めだ。
 その後ろにはプレッツェルみたいな甘くないパン、後方の棚には食事用のパンを並べてあった。このキチッとスキのない陳列の仕方はドイツ的だなと感じた。
 販売担当は若い日本人女性、奥が作業場になっていて、大柄でお腹の出た外国人男性が手作業でパン種を練っていた、この男性と目が合い「グーテンモルゲン」と挨拶される、何と返すべきか一瞬迷うが、「おはようございます」と無難?に日本語で(笑)。あとでショップカードを貰ったが、この人がマイスターのフランク・ウィンターベルク氏。あまり日本語が得意でないのか、それとも元々無口な職人タイプなのか、あと喋ったのは退店する時に「ダンケ」と云っただけだった(笑)。

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 壁には額装されたレストランメニューみたいなものがあったが、これがマイスターの称号なのか?ドイツ語は全然判らないが。
 同様にドイツパンはよく判らず、店の女性の説明を受けながら選んだ、初回なので無難に食事用のパンを2種買う事に、以下はその紹介と食べた感想を。なおパンの撮影場所は「ビストロ・ヌー」のカウンターを借りました(笑)。

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・ヴァイツェンミッシュブロート(税別650円)
 一辺約11.5cm、ライ麦約20%混入との事で、フランスなら「パン・ド・ミ」みたいなパンか。スタンダードな食事パンと云う印象、粉の美味しさが伝わって来る、薄く切ってトーストにすると特に美味しい、バター&ジャムでも、ハムやチーズ等と合わせてもいい、この店へ来たら最初に買うパンとしてお勧め出来る。

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・バウエンブロート(750円)
 直径約12.5cm、ライ麦比率はたしか50%だと思った、ズシリとした重量感がある。個性的な味わいなので一般向けではないが、個人的には好みのタイプ(笑)。これと野菜と肉を入れたスープがドイツの伝統的な家庭の食事なのだろう、噛むほどに旨味が増すパン。

 ドイツパンと聞くと、広尾の「東京フロインドリーブ」を連想するが、1970年創業のあちらのパンと比べると、伝統的な作りは同じだが、より現代的な味わいになっていると思った。

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 WEB上では「値段が高い」とも書かれていたが、今、街場のベーカリーの食パンが一斤250~300円位なので、確かに高いとは思う、でも厳選した材料を使い、機械に頼らずに伝統的な時間と手間をかけるパン作りをすると、こうした値段になってしまうのだろう、この辺りをどう考えるかによって、この店の評価は変わる。
 個人的にはリピートしたいと思った、それだけの魅力はある、地味だが本物を提供しようとする、この店が継続できるなら、東京も本当の「食の街」になったと云えるのでは?(笑)。


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稲荷町「小山生菓子店」

 今回記事にする和菓子店は、上野稲荷町「キエチュード」を前回利用した時に見つけ、何とも昭和チックな店構えに惹かれた、その時は外観を見ただけだが、今回キエチュードでのランチ後に寄ってみる事にした。
 店の名前は「小山生菓子店」、場所は下谷神社とキエチュードがある道から1本浅草寄りで、この界隈は結構古い建物が残っている。WEB上での情報では、太平洋戦争時の空襲を奇跡的に免れた一帯だそうで、レトロな建築が好きな人には、昼間の散歩をお勧めしたい場所だ。

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 店名の「生菓子」だが、私が子供の頃は単に「菓子」と呼ぶ時は煎餅やあられ等の干菓子を差し、もち米や小豆餡を使う日持ちしない物は「生菓子」で、売っている店も違った、その名残だと思う。ちなみに生ケーキ等は「洋菓子店」、子供専用は「駄菓子屋」だった。
 店の開口部は西向きなので、日除けで日差しを避けている、今はエアコン万能の時代だが、昔は食べ物を扱う店はこうした工夫をしていた。
 入口に近いガラスケースの中には饅頭や団子が並び、上にはいなり寿司やのり巻きを入れたパックを置いている、和菓子店でいなり寿司や赤飯等を売るのは、東京和菓子店のスタンダード。
 ケースを見ていたら、店奥から女性が出てきた。WEB情報では「おばあさんが一人で店番している」とあったが、この方をそう呼ぶのは失礼、私と年代は変わらないと思う、せめて「おばさん」でしょう(笑)。
 この方に「初めて来ました、古い店ですね、写真撮っていいですか?」と訊いたら、女性は「昭和3年(1928年)から続いている、(撮っていいけど)私は撮らないでね」との応えだった(笑)。

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 雑然とした店内、奥が作業場でその前には歴史博物館にありそうなレジスター(笑)、その手前の空間はおそらく食堂として使ったのだろう、昔の和菓子屋ではかき氷やあんみつ等を食べるスペースがあった、すぐ近くの下谷神社参拝者の休み処になっていたと思う。

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 何処かから譲り受けたのだろうか?「稲荷町 与志乃家」と書かれた木箱が積んであった。店内はお世辞にも奇麗とは云えないので、潔癖な人にはお勧めしないが、私はこうした雰囲気は懐かしく惹かれてしまう(笑)。
 店前に自転車が置いてあったので、店主の住まいは別にあり、朝に主人が作りに来て、昼間は奥さん(たぶん)が店番しているのではないかと思う。

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 買い物をして店を出たら、道の向かいにある内科医院の建物に気付いた、此処も相当な時代ものだ、私が幼少時代を過ごした墨田区の向島界隈にも、こんな感じの町中医院があった。

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 この日買ったもの全部、総額で税込950円だから安いと思う、それぞれの紹介を。

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・いなり寿司(1個100円)
 「正調東京下町いなり」と云う印象、中身は詰め過ぎだったが、私の母親が作っていた物に似ている(笑)。照りとツヤを出すために油揚げをザラメで煮る店もあるが、これは普通の砂糖を使っていると思う。

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・のり巻き(1本90円)
 下町伝統の具はかんぴょう煮で細巻きタイプ、釣りが「鮒で始まり、鮒で終わる」なら、のり巻きは「かんぴょうで始まり、かんぴょうで終わる」、私も年齢を重ねてこの美味しさが身に染みる(笑)、酢飯は伝統の甘口。

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・生姜
 この生姜の甘酢漬けが、また泣ける(笑)。

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・みたらし団子(1本120円)
 昼間買って夜に食べたのだが、団子部分は硬くなり始め翌朝には結構硬くなっていた、これは昔ながらの搗いた餅を使っている筈。最近は団子でも大福でも、餅粉を練って片栗粉やトレハロースを加え、長時間硬くならない様にしている物が多いが、硬くなる団子は本物感がある(笑)。

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・漉し餡団子(1本120円)
 東京伝統の漉し餡が美味しい、この餡だけ舐めていたい位(笑)、最近若い人達に小豆餡が好まれないとも聞くが、嫌う前にこうした本物を味わって欲しいと思う。

 東京下町育ちの私には、泣きたい位に懐かしい店構えと味、もっと早く来るべきだった(笑)、昼のみの営業だがキエチュードや下谷神社に来る時には寄ってみて下さい、昭和に戻れる店です(笑)。


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表参道「グラッシェル」(2017年5月)

 私が「表参道のスイーツパラダイス」と呼んでいる、アントルメグラッセ&生アイス専門店「グラッシェル」で、5月末に開催された夏の新作発表会に、ブロガーとして招待をいただいた。招待されたからにはレポートを書くのは当然の義務と思い、今回記事をUPさせてもらう事に。

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 まさに新緑の季節だが、店前の植込みの緑も鮮やかで、此処で「目に青葉 山ホトトギス 夏アイス」(笑)。
 発表会場は2階のカフェスペース、平日の夕方だが満席で参加者の殆どが女性だった、シェフも女性なので、女性の感性で作った物を女性が評価紹介し、女性達が買い求めにやって来る、これが「女性達の世紀」と思う21世紀を象徴している(笑)。

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 各席上には紙資料が置かれている、1枚目からして向日葵のイメージで、夏だなと思わせる。

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 時間になり、本間シェフパティシェールの挨拶と説明が始まる。まずは新作のアントルメグラッセホール3種の紹介から。

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 手前から奥へ「パルファン ダンファンス‘Parfume d'enfance’」「フェットエスティバル‘Fête estival’」「バルーンデテ‘Ballon d'ete’」

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 試食用にそれぞれをカットしたもの、以下資料説明の概略と私個人の食べた感想を。

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・フェットエスティバル(婦人画報コラボ商品)、ホール価格:4,500円(税抜)、販売期間:6月24日~8月31日
 商品名は仏語で「夏祭り」、向日葵の花の周りを飛ぶテントウムシとミツバチをあしらっている。タルト生地の中にアプリコットのコンポートをからめたバニラアイスとアプリコットソース、その上にミルクチョコレートのアイスを乗せ周りにはマンゴーアイス。長野「やまさ農園」のアプリコットを使用しているとの事。
 マンゴーとチョコレートの組み合せが意外で大胆、好き嫌いあるかも知れないが、私はいいと思った、インパクトある外観、見栄えがいいのでプレゼントに喜ばれると思う。

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・バルーンデテ 4,000円、6月10日~8月31日
 従来の「バルーンデテ」はグラッシェルで一番人気だそうだが、それを夏用にバージョンUPしたもの。桃の風味のバニラアイスにフランボワーズを合わせたベリーソース、ライチ風味のアイスを重ね、ベリー、ライチ、桃のシャーベットを乗せた。
 これは桃とライチが主役、定番の美味しさに加え夏らしい爽やかさがある、色も形も女性に好まれそう、今年の夏は「花よりアントルメグラッセ」を贈るのがいいかも知れない(笑)。

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・パルファン ダンファンス 3,600円、6月24日~8月31日
 チーズケーキをアントルメグラッセにしたいと考えたそうだ、レモン風味のバニラアイスの中にパイナップルのコンポート、レモンソースを流し、上にはクリームチーズとマスカルポーネのアイスを絞る。愛媛「山崎農園」のレモン、沖縄「玉城忠雄農園」のパイナップルを使用。
 個人的には今回これが一番気に入った(笑)、クリーム味とレモン&パイナップルの酸味が絶妙にマッチしている、爽やかでいながらコクがあり、このままレストランデセールにも使えそうだ。

 資料だけだが、「アンディヴィヴィエル グラッセ‘Individuels glac'es’」の商品名で、ミニサイズのアントルメグラッセがリニューアルされた事が紹介された。
 最後にカフェスペースで提供される季節の新商品「メロンパフェ」の紹介と試食があった。

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・提供する状態の試作品(税別1,500円で販売予定)

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・試食用サイズ

 本間シェフの説明によると、メロンは茨城「方波見農園」の「イバラキング」を使用。クープは下から ポルト酒のグラニテ、 レモン&ミントのジュレ、 マスカルポーネのアイス、メロンシャーベット、仕上げに生クリームを絞りメロン、メープルのパウンドケーキ、ポルトのジュレ、ミント&レモンで仕上げたとの事。
 まずはルビーポルトの香りが鼻に抜ける、続いてメロンの豊潤な香りと味、これらを上質なクレームシャンティが柔らかく包む。メロンとポルトは相性抜群だそうで、たしかジャン&ピエール兄弟が健在だった頃の「トロワグロ」のデセールに、メロンをくり抜きポルトと果肉を入れるスペシャリテがあったと思う。
 これは贅沢なパフェ、私が子供の頃メロンは高価で食べられず、「死ぬ間際なら食べられる」と信じていた(笑)、そのメロンを材料にした豪華版パフェが、今では1,500円で誰でも食べられる時代になった。ただアルコール分が高いので、子供やお酒に弱い人、これから運転をする人は控えた方がいいと思う、これぞ「大人のパフェ」だ。

 本間シェフ、招待ありがとうございました、長く生きていると良い事あります(笑)。またスーシェフで9月に水戸でパティスリー「le sucrier」を独立開業すると聞く小薗君、健闘をお祈りします。

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金町「ラ・ローズ・ジャポネ」

 JR常磐線金町駅近くのパティスリー「ラ・ローズ・ジャポネ」は2012年3月の開業、WEB情報によると店主は優秀なパティシェを何人も輩出した「ホテル西洋銀座」出身で、現在上野桜木で人気パティスリー「イナムラショウゾウ」を営む稲村省三氏の下で働き、その後マンダリンオリエンタルホテルのシェフパティシェに就任、5年前に地元葛飾で独立した。
 2010年7月には「菓子界のワールドカップ」とされる、2年に1度開催の「ワールド・ペストリー・チーム・チャンピオンシップ」で日本人初の優勝者になっている。錚々たる経歴の持主だが、あえて金町と云う都心から外れた地域を選んだのは、一種の賭けでもあったと思う、現在では葛飾区を代表する人気パティスリーとして知られるまでになった。
 以前から行ってみたかったのだが、我家から自転車だと結構距離あり、電車ではメトロ&JRの乗り継ぎで往復交通費もそれなりで、つい見送っていた、現在時間があるのでパティスリー巡りをする機会が増えたので、他店との比較のためにも味わってみたくなり、今回意を決し自転車で向かう事に、距離があるので道路が空いている日曜日を狙った。

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 店の場所は、金町駅南口を出て線路沿いの道を江戸川方面へ向かうと間もなく左側に在る、広い道沿いにあるが周りには商店等がなく、少々意外な立地にも見える、隣は空き地で仮囲いがあり、近々マンションが建つのかも知れない。
 店前に立った第一印象は「何とお洒落な店」(笑)、これは従来の金町センスではない(金町の方失礼)、入口には開店5周年祝いの胡蝶蘭の鉢が置かれていた。

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 店内に入っても洒落たセンスに溢れている(撮影は承諾を得ています)、入口正面に作業場がガラス張りで見られ、手前には焼き菓子等を並べている。

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 生ケーキ類が並んだ冷蔵ケース、結構種類豊富だ。スタッフの数も多くラボに4人、売り場には3人と充実している。
 毎回の事ながら目移りして何を買うか迷うが、初回なので店のスペシャリテと聞く「ピクシー」、パティスリーの基本商品であるシュークリーム(この店では「シューパリジャン」の名)にモンブランの3種類を選んだ。
 値段は地域の他店と較べると高目、この立派な店構えとスタッフの多さを考えると仕方ない事か。店員さん達の対応は笑顔で感じがいい、少し年配と思う女性はシェフの奥さんだろうか?売場女性はマロン色と云うかチョコレート色のユニフォームが皆似合う(笑)。

 実際に食べた印象は以下のとおり、
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・モンブラン(税別430円)
 自転車の前カゴには入れず注意したつもりだが、少し傾いてしまった、実際にはもっと綺麗に自立している(笑)。パティスリーのモンブランは寿司屋の鮪握りみたいなもので、これが美味しくなければ駄目だと思うが、表面の栗クリームと中の生クリームのバランスは良好、ベースはメレンゲでもジェノワーズでもなく、パウンドケーキみたいな焼き生地を使っているのが珍しい、安定の美味しさと云う印象。

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・ピクシー(520円)
 イングランド・コーンウォール地方での「妖精」の呼び名だが、日本ではストイコビッチを連想する人が多いのでは?(笑)。WEB情報によるとこのケーキが、コンクールでの優勝作品だそうだ。表面のムースはピスタチオ、中に苺のジュレとクリーム、上には苺と煎ったピスタチオ。さすが優勝作だけあって味のバランスは見事、ピスタチオの脂分を苺の酸味が中和し、緑の中から現れる赤の色合いもいい、私がコンクール審査員でも高採点を付けると思う、この店へ来たら初回には買うべきアイテム。

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・シューパリジャン(240円)
 以前にも書いたが、モンブランが鮪握りなら、シュークリームはカッパ巻きみたいなものだと思う(笑)、パティスリーの実力を知るには一番のアイテム、この店では「シューパリジャン」と呼んでいる。堅いシュー生地の中に上質なクリームで美味しい、最近食べた中では竹ノ塚「エデュー」と双璧と云えそう、エデューの方が少しクリーム分は濃い気がしたが、優劣より好みで選べばいいと思う。

 全体的にはどれも瑕疵がなく安定した上質な出来、人気店の実力を知った思いだ。ただこれは個人的感想だが、パティシェ一人だけで作る「エデュー」や東和「アンティーム」等に較べると、スタッフ数人の手を経た工房作品と云う印象も持った。
 これはレストランの料理やデセールにも云える事だが、数人の手を経て作るか、一人で全てを作るかによって、完成品の傾向は違って来る、スタッフを多く雇えば当然値段にも反映する。安定と完成度を選ぶか、出来不出来の差はあっても値段と個人作品ならではの手作り感を選ぶかは、客側が判断すべきだろう。

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 誰にでも勧められるパティスリーの良店である事は間違いない、金町近辺に行く事あれば、寄り道して行く価値ある店だと思う。
 

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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