最後の晩餐にはまだ早い


2011年記憶に残るデザート

 いつもレストランでは料理中心に語ってしまい、デザートの記憶が薄れがちなので、2011年で印象に残ったデザートを記録しておきたい。

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・青山「フロリレージュ」の「オムレット・オ・ショコラ、エスプレッソの香り」
 人気店のスペシャリテ・デセール、納得の美味しさ、でも人数分を作る時は厨房大変そう。

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・浅草「オマージュ」の「黒トリュフのアイスクリーム」
 これは説明不要ですね(^^;)。

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・小石川「チッタアルタ」の「熱いチョコランダー、液体窒素で作るミントのソルベ」
 味よりプレゼンの面白さで。

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・三田「コートドール」の「小田原蜜柑のスフレ」
 まさにコートドールの世界そのもの、「何も足さない、何も引かない」(^^;)。

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・広尾「ラ・トルチュ」の「クイニーアマン」
 これも説明は不要でしょう、伝統菓子の美味しさ

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・大阪「Fujiya1935」の「ホワイトチョコレートの冷たいスフレ トラベンモスト コーヒーのくず」
 モノトーンの世界、現在の料理人夫妻の料理観を表現している。


 レストランのデザートはかくあるべしという名作揃い、これらを見ると「シャリオデセール」は、遠い過去の時代になったなと思う。



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2011ベストレストラン

 2011年に訪れた中でベスト・レストランを選ぶなら、和歌山「オテル・ド・ヨシノ」、この店を於いて他にない。
 今年3月に訪れた時の料理を紹介したい。

・アミューズ(アンショワ入クロワッサン)
・シマアジと和歌山産デコポン

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・熊野牛のコンソメ、雉のクネル、トリュフのジュリエンヌ

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・和歌山産猪とフォアグラのパテ・アンクルート、奄美大島産タンカン他
・オコゼのファルシ、黒鮑、ロマネスコ、赤タマネギ他

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・熊野牛ヒレ肉のロッシーニ風、ソースペリグー
・プレデセール(和歌山産苺のバルサミコ風味)

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・ティラミスのシュルプリーズ
・ミニャルディーズ(カヌレ、マカロン他)

 手島料理長の料理は一年振りだが、去年より精度が増し緻密になったのと同時に、パワーもUPしたと感じた、この一年間にかなり筋肉増強トレーニングをした筈。
 まずはコンソメで度肝を抜かれた。今時こんな手間を掛け中身の詰ったコンソメを引く店は、採算ベースに合わないのでまず無いと思う、「宮中晩餐会」なら出るのかも知れないが、招待された事はないので不明。
 大胆に横方向に切ったパテ・アンクルートは見事な出来、手島料理長の師匠である吉野建氏の直伝魚料理「オコゼのファルシ」も、古典手法の恐ろしく手間を掛けた一品だ。
 そして圧巻は料理長が「特に思い入れのある料理」と語っていた、ロッシーニとソースペリグー、今フランスでもこの料理がカルトに載る店は少ないと思う、「P・ボキューズ」で見た記憶があるが、古典料理が売りの限られた店だけの筈だ。その古典中の古典を極めて真っ当で、且つ現代人にも訴える料理にするのは、省ける部分と省けない部分を的確に見分ける、経験と判断力が必要だが、この若い料理人にはそれがある。料理全体の方向性は「古典」なのだが、古臭さを微塵も感じさせない。
 パティシェが優秀なのもこの店の特質だ。

 そしてロケーションが素晴らしい、12階の見晴らしの良いメインダイニングからは、和歌山の夜景が一望出来て昼とは違った艶のある雰囲気、これは若い女性連れて来たら、かなり本気度が増す筈、そのためのホテル併設?。
 国内では過去5指に入る料理体験、素敵で忘れ難い夜になった。

  

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神楽坂「ピアッティ・カステリーナ」

 私が店のポテンシャルを測る上で参考にしているのが、営業時間中の電話、これが頻繁に鳴る店は、人気店間違いなしと思っている、反対に営業中に全然電話が鳴らない店は、将来性は厳しいのではと思う事が多い、実際に料理もそうだった。

 先月に続いて訪れた、神楽坂に今秋オープンしたイタリア料理店「ピアッティ・カステリーナ」、食事中少なくとも10本は電話がかかっていた、これは私の予想では来年早い時期には「予約困難な店」になる可能性は高い。
 それはともかくとして、昨日の料理は、

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・アミューズ(一口ブランタード、グリッシーニ)

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・帆立のグリルと鴨の生ハム、野菜のミルフィーユ、ラディッシュのグリル添え

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・白子のムニエル、ういきょうのソテーとケッパーベリーのフロット添え

・フォアグラのフラン
・自家製トロフィエ、丹波産猪の赤ワイン煮

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・豚頬肉のポワレ、アプリコット入りブルグルとバルサミコクリームのソースで

・トマトソースのスパゲッティー(好きな量が選べるが、この日は50g)

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・フォンダンショコラ、パッションフルーツのソルベ

 この店の料理の特徴は、穏やかな柔らかさと優しい美味しさ、盛り付けも繊細で綺麗だ、5,750円というメニュー価格から高価な食材を使えないのはやむを得ないが、だからと言って「ギリギリでやりました」みたいな切迫感は感じさせず、料理が伸び伸びした印象を感じるのは、この料理人の稀有な才能だろう。一言で言えば「センスがいい」、全体のバランスが良く考えられていて、食べ終わっての満足感が大きい。

 ここは西麻布に本店がありその二号店だ、通常こうした場合、一号店は自分の部下に任せて料理人は二号店に回るケースが多いが、この店のオープンにあたり、オーナー料理人は他店で働いていた若い女性料理人を抜擢し、自分はサービスを担当していている。
 今の日本では料理人の質が向上し層も厚くなっているが、サービス陣はまだまだ人材不足だ、自分が厨房に入ると客席は見え難くなってしまう、サービスを担当すれば客席と厨房両方を観察出来るため、この形態を採ることにしたのではと想像するが、経営者としてはこの選択は正しかったと思う、もちろんその期待に応えた料理人も立派だと言えるが。

 この日は月曜日だったので空席はまだあったが、これだけ電話の問合せが多いので、やがて人気店となる事は間違いないと思う、その実力は十分感じられた。
 ここ数年で行った東京のイタリア料理店では出色の店、この価格とこの好調が続けられるのなら、メニュー内容が変る毎に行ってみたい気がする。


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桜新町「ラ・クレ」

 今日の昼は、桜新町にあるフランス料理店「ラ・クレ」を再訪問する事に。
 前回の利用は10月初旬で、暑い日で上はシャツ1枚で行った記憶があるが、2ヶ月後の今日は凄く寒かった。

 我家からは約1時間かかるが、ここはまだ知れ渡っていないので当日予約が可能だし、思い立った日にランチに行くのには今の処は最適な店。
 前回は2,500円の通常ランチメニューだったが、今日は3,500円の「おまかせメニュー」を注文する事に、その内容は、
・アミューズ(赤ピーマンのムース、鶏レバーのムース)

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・鯛のミ・キュイ、サラダ仕立て

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・寒鱈のポワレ、ブランタード、白子のフラン、白菜

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・イベリコ豚肩肉のロースト、茄子、ブロッコリー、エリンギ

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・洋梨のコンポート、紅茶のアイス

 使っている食材を考えると、この価格でこの内容は立派だと思う、昼はサービス料も取らない。厨房1人、サービス2人と最低限の布陣なのでこの値段でやっていけるのだろうと思うが、結構「ギリギリ」の線の筈だ。尖った処がなく穏やかで心休まる優しい料理だと思う、ただこのスタイルは今の料理マスコミの受けは良くないかも知れない。
 今年7月に開店(移転)だが、地元では既に知られてきたようで、この日も平日昼ながら1卓だけを残してほぼ満席、夜の集客はまだムラがあるが、昼間は結構埋まる事が多いそうだ、他の席の料理を見ると、殆どが1,900円のスープ・メイン・デザートの料理でそれも水での食事なので、店の「上がり」は少ないとは思うが、でも客が入らないよりは席が埋まった方がいい事だけは間違いない。

 食後に奈良料理長と少し話をさせてもらった、「40歳位では」と思っていたら、店のWEBページによると1973年生れなのでまだ30代、十分若いのに人間も料理も落ち着いた印象を受ける、フランスでは「クロ・デ・シーム」「ルカ・キャルトン」「マクサンス」で働き、帰国後は広尾「アラジン」で川崎料理長の二番手として重責を務めていた、こうした下積みの経験が人間を丸くさせるのだろう。前店では家主との間で色々とあって随分苦労したみたいだが、新店舗は今の処は順調だそうだ。
 オーナーシェフとなると、料理だけに専念出来ずそれ以外の問題にも関わり合う場面が出てくる、奈良氏が言うには「とにかく時間が足りない、ブログも更新したいのだが、なかなか出来ない」との事だった。

 「予約の取れない店」に一ヶ月、二ヶ月前から予約して行くのも、レストランの楽しみ方の一つかも知れないが、休日の朝に思い立ってレストランへ出かけようという時に、それに良い料理で応えてくれる店が、自分にとっての「名店」である事は間違いない、ここはそんな店だ。



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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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