最後の晩餐にはまだ早い


浅草「オマージュ」(3月)

 この日は3月一杯で退職する人の慰労会を、お馴染み浅草のフランス料理「オマージュ」で開催する事に、この方は晴れて任期満了だが、今年職場で目立ったのが定年前に辞める人が多かった事で、その理由の殆どが「親の介護のため」と聞いた、今の日本では80~90歳の親を看るのが60歳の子供達という時代になってしまった、税金は高くても公的介護の充実した北欧の社会制度が全ていいとは言えないが、介護のために職を辞さなければならない現実を「最小不幸社会」とは決して言えない筈だ、超高齢化が進むこの国で早急に検討しないといけない問題だと思う。この日集まったのはそろそろ自分が介護される側になりそうなシニア達5名、つい年金や老人ホームの話題が出てくる(笑)。
 この日の料理は山田支配人と荒井料理長に、あらかじめ予算を言ってワインと共に全てお任せしてしまった。

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・アミューズ・ピクニック(料理長顔入りシール付サンドイッチ(笑)、からすみのムース、黄人参のポタージュ試験管入)

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・フォアグラのクレーム・ブリュレ、ヴァニラ風味、グラニー・スミスのソルベ添え

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・和歌山産釣り鰆のロティ、ジュ・ド・ポワソンと春菊のクーリ

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・西オーストラリア産仔羊のペルシャード

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・苺とパセリのヴァシュラン仕立て

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・ミニャルディーズ

 アミューズは「ピクニックのお弁当」をイメージしたそうだ、流行の北欧料理にインスパイアされたものだろうか遊び心満載。フォアグラのクレーム・ブリュレは他店でも出している料理だが、青リンゴのソルベがいいアクセントになっている、鰆のキュイッソン(火入れ)は抜群、南半球産の仔羊はこの店で何回も食べているが、低温調理で表面を削いでフィレ状にしたものより、この日みたいに骨付きで料理した方が、羊本来の味と香りが感じられて好きだ、デセールも良かった。
 現在地に移転してからの料理は個性を出そうとしてか、時としてディティールに拘り過ぎかなと思えるものもあったが、この日の料理は主役がハッキリとしていて明確、ソースも適量で軽快、この料理なら充分「一つ星」として通用すると思う。
 ワインは山田氏の選択でシャンパーニュと白はアルザスのリースリング、赤はモンテプルチアーノ「カサーレ・ヴェッキオ」と大盤振る舞いしてもらった、私は酷い花粉症であまり飲めなかったが、参加したメンバーは喜んでいましたありがとうございました。

 この店を夜に利用するのは久しぶりだが、昼とはまた違った客層で男女混合客のテーブルが多くなった、そして常連客が多いみたいで皆落ち着いて料理を楽しんでいる、やはり夜のレストランにはこうした艶のある雰囲気が似合う、私が夜に一人でレストランを利用する事がまず無いのは、一人だとどうしても浮いてしまうので、店の雰囲気を壊したくないからというのもある。そしてこの店がある場所は、見番や古くからの料亭もあり、吉原も近く浅草でも独特の界隈、駅まで距離があるし夜一人で帰るのは少々寂しい(笑)。

 浅草は商店が早仕舞いで飲食店の客が退けるのも早い、隣席のアベックは8時に来て10時前には帰ってしまった。我々は結局最後の客になったが、おかげで料理長も交えて記念撮影、皆元気で居られる事を祈り(笑)再会を願って店を後にした。


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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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