最後の晩餐にはまだ早い


神田須田町「雲林坊秋葉原店」の汁なし坦々麺

 この日、日本橋の三井記念美術館で開催中の「超絶技巧!明治工芸の粋」展を観に行こうと思い、その前に何処かで腹ごしらえをしようと、美術館近辺の昼食処をWEBで探してみたが、どうも高額店ばかり(笑)、あとは一食500円のサラリーマン御用達の店になってしまい両極化している。南青山の高級フレンチが展開するセカンドバージョン店に惹かれないでもなかったが、この日はもっと安くてパンチのある物が食べたかった(笑)。
 そこで思いついたのが、我家からだと少し手前になるが、秋葉原の坦々麺専門店「雲林房」、この店を再訪問する事にした、昼は11時開店なのでその後に予定がある時は、早目に食べられる店はありがたい。

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 ブログで確認したら前回利用は去年8月なので、もう10ヶ月も経ってしまった、月日の経つのは早過ぎる(笑)。入店は11時5分過ぎ頃だったが、既に2人が着席していた、正午過ぎのピーク時には行列も出来るそうで、秋葉原~神田のランチ激戦区では人気店の一つになっている。

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 注文は食券式なので、前回食べた「汁あり坦々麺」(830円)か「汁なし坦々麺」(830円)かに迷ったが、今回はWEB上で評判の高かった汁なしの方を選んだ、結構辛そうなので舌を中和させる意味で、「こしひかりご飯(中)」(120円)を追加した、炭水化物+炭水化物は、かなり危険な食べ合せ?なので、これは自己責任で選んで下さい(笑)。
 カウンター上には「汁なし坦々麺は太麺を使用するので、出来上がりの順番が変わる事があります」旨の注意書きがあった、サラリーマンにとって昼休みの1時間は貴重なので、こうした説明は大事だ(笑)。
 暫くしてから、ちょっと変わった楕円形の皿に盛られて出てきたのが汁なし坦々麺、

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 「よく混ぜてから食べてください」との店員からの言葉があり、そのとおりにした、太目の麺の上には炒めた豚挽肉、大き目に刻んだピーナッツ、辣油、甘味噌が絡んでいる。まず一口食べると肉味噌の甘みと旨味、その次にピーナッツのクリスピー感、そこへ辣油の辛さが来る、舌がそれに慣れようとしている時に、山椒の痺れ感が襲ってくる(笑)、これは東京人好みのエッジを尖らせた味だ。

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 同じ店の汁あり坦々麺に比べると、より個性的な味付けに感じた。舌の痺れ感を和らげるためにご飯を一口、これがいい炊き具合で明らかに我家より良い米を使っている(笑)。上に乗った味玉の黄身の茹で具合が見事で、かの「瓢亭玉子」みたいな感じだ。これについては別の客と店員が話しているのを耳にしたが、神田にある「雲林」の本店で作っていて、専任の「玉子茹で職人」が居るとの事だ(笑)。坦々麺はかなり刺激のある味なので、ご飯を間に入れる食べ方は丁度良かった。
 全体的に美味しかったが、あくまでも個人的な意見だが、この店では汁なしより汁ありの方が、味のバランス的には好みだ。汁なしの方はより刺激を求める若い人向けかも知れない(笑)。

 痺れた舌を舐めながら雨の中を歩いて向かったのが、銀座線三越前駅近く三井本館内7階にある三井記念美術館で、現在開催中の「超絶技巧!明治工芸の粋」展は、京都清水三年坂美術館所蔵品の「引っ越し公開」。
 明治期に作られ、主に外貨獲得のための輸出品として海外へ渡っていた工芸品に魅せられ、外国の骨董商やコレクターから買戻し、逆輸入したのが同美樹館の設立者である村田理如氏だった。今回はその代表的なコレクションを展示している。

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 七宝、金工、漆工、薩摩焼等、息をのむ程精密極まりない明治のアルチザン達の至芸を見る事が出来る。そして必見は象牙の彫刻品「牙彫(がちょう)」の作家安藤緑山の作品群、中でも代表作「竹の子、梅」は、驚異的な技巧と完璧な造形で「凄い、打ちのめされた」と思った程の作品、私が細かく解説するよりも、これは「とにかく、実物を見て」としか言い様がない、「百聞は一見に如かず」の言葉はこの作品のためにある(笑)。一応WEB上で拾った画像を載せておくが、二次元では本当の凄さが出ない。

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 この安藤緑山という作家、上野御徒町に住んでいた事位しか判らず、1885~1955とされる生没年も怪しいそうで、弟子も取らず家族関係も不明で顔写真も残っていない、超絶的な技法も未解明な部分が多く、まさに「孤高の天才職人」。昔の日本には本物の凄い奴が居た。
 7月13日(日)まで、三井記念美術館で開催中。


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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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