麻布十番「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」
南千住(浅草)のイタリア料理「パスティチェリア・バール・アルテ」がランチタイム営業を止めてからは、まともなイタリア料理店に行っていないなと、ずっと思っていた。イタリア料理で食べたいと思うのは、まず生パスタだが、調べてみると提供している店は意外に少ない、自家製だと原価はともかく手間がかかり過ぎるので、特にランチタイムには提供し難いと云う店側の事情があると思う。往復電車賃を払ってまで、茹でた乾麺を食べるのは気乗りしないので、同じ値段払うならと考えると、どうしてもフランス料理店へ行く事になってしまう。
たまたまピッツェリアに勤めている料理人とFecebookを通じて知り合いになり、「いつか店へ行こう」と思っていたのだが、この日地下鉄に乗っている時に急に思い付いた、「そうだ、ピッツァも考えてみれば生パスタの一種(かなり強引だが)、専用釜で焼く事だし、わざわざ食べに行く価値ある筈だ」と、そのまま店へ向かう事にした、「一人だから、予約なしでも大丈夫だろう」と勝手に思い込んでしまった(笑)。

店の名前は「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」、近年グルメスポットとして注目される麻布十番にある、十番商店街を六本木方面へ向かい、「豆源」がある交差点を左折してすぐの場所だ、半地下にある店舗のドアを開け、一人である事を告げると、厨房近くの席に案内された。昼前だった事もあり、予約なしでもセーフだったが、客はこの後続々と入店して来て満席になり、2回転するテーブルもあった、予想以上の繁盛店だ。
まずは内野料理長に挨拶し、突然アポなしの訪問をお詫びする事に(笑)。その後席に戻ってメニューを眺める、ランチタイムは「Pranzo A」(税別1,000円)と「Pranzo B」(1,600円〜)の2種で、メインはパスタかピッツァのどちらかの選択になる。「どうしようか?」と悩んでいたら、それを察したのかサービスの男性が「ご希望でしたら、料理長のお任せでお出しする事も可能ですが?」と振ってきた、あとでこの人がオーナー兼サービスの渡邉氏と知ったが、そう云われたら断る理由はないと(笑)、そのお任せランチでお願いする事にした。
以下その料理を紹介したい、

・とうもろこしのフリット(画像ぶれています)

・アナゴの白焼、スモモと水ナスのサラダ、オレガノ、バルサミコ

・フォアグラムースのミルフィーユ、カンパリ蜂蜜

・ピッツァマルゲリータ

・ズッキーニのマリネ(ピッツァの口直し)

・桃のコンポートとジュレ、ソルベ、紅茶風味のグリッシーニ

・生チョコレートのタルトとビーツのヴァリエーション

・ブラッドオレンジの生キャラメルとドライいちじくのドーナッツ
・エスプレッソ
若い料理人らしく、前菜では意欲的で斬新な料理が続く、「とうもろこしのフリット」は「フロリレージュ」や高橋料理長時代の「ル・ジュー・ドゥ・ラシェット」を連想する、次のアナゴ料理は夏向けで和食的な一品、フォアグラは現代スペインや北欧調の料理だ。
専任のピッツァイオーロ(ピッツァ職人)が本格的な石窯で焼いたのは、ローマ風の「マルゲリータ」、この店はローマ風ピッツァを提供するが、ナポリと比べると生地が薄く平べったく硬めだ、ウェットなナポリに対してドライなローマと云う印象、特徴を一言でなら「都会的な軽さ」だろうか。定番のマルゲリータに使ったのは永田農法による緑健トマトと、イタリアから直輸入したモッツアレラ、特にトマトは鮮烈な酸味と旨味で、これは「イタリア人もビックリ」の味だと思った(笑)。
特筆すべきはドルチェが良かった事、パティシェは置かず料理長が考えて作るそうだが、最近のフランス料理店で出る、細部に凝り過ぎた物ではなく、美味しさが直球で到達する、特にチョコレート&ビーツの一品は秀逸だった。
サービスを担当するのがオーナーの渡邉氏で、内野料理長とは「サバティーニ青山」時代からのコンビとの事、この人「うちはピザ屋ですから」と謙遜するが、ただのピザ屋の親父ではない(笑)、肩の凝らないカジュアルな応対ながら、店内と客に気を配りツボを抑えた接客は、久し振りにプロのサービスマンらしい人物に出会ったと思った。
経験豊富なサービス出身のオーナーと、研究心旺盛な若手料理人のコンビは、富士宮の「Bio-s」等もそうだが、店としていい結果を生む事が多いと思う。若い料理人はアイデアは溢れていても、それを実現する場所も資金も不足しがちだ。

この店は「ピッツェリア」を名乗っているが、実力は充分リストランテだ、また行ってみたいし、現状で留まらずに次のステップも期待出来そう、在京グルメ達はマークすべき店だ。
なお店名の「ジャニコロ」とは、ローマにある七つの丘の一つで、レスピーギの交響詩「ローマの松」中の第三曲「ジャニコロの松」でも知られている。
それにしても麻布十番はいい店があり過ぎる、何とか宝くじを当て、近くへ引っ越したいものだ(笑)。
たまたまピッツェリアに勤めている料理人とFecebookを通じて知り合いになり、「いつか店へ行こう」と思っていたのだが、この日地下鉄に乗っている時に急に思い付いた、「そうだ、ピッツァも考えてみれば生パスタの一種(かなり強引だが)、専用釜で焼く事だし、わざわざ食べに行く価値ある筈だ」と、そのまま店へ向かう事にした、「一人だから、予約なしでも大丈夫だろう」と勝手に思い込んでしまった(笑)。

店の名前は「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」、近年グルメスポットとして注目される麻布十番にある、十番商店街を六本木方面へ向かい、「豆源」がある交差点を左折してすぐの場所だ、半地下にある店舗のドアを開け、一人である事を告げると、厨房近くの席に案内された。昼前だった事もあり、予約なしでもセーフだったが、客はこの後続々と入店して来て満席になり、2回転するテーブルもあった、予想以上の繁盛店だ。
まずは内野料理長に挨拶し、突然アポなしの訪問をお詫びする事に(笑)。その後席に戻ってメニューを眺める、ランチタイムは「Pranzo A」(税別1,000円)と「Pranzo B」(1,600円〜)の2種で、メインはパスタかピッツァのどちらかの選択になる。「どうしようか?」と悩んでいたら、それを察したのかサービスの男性が「ご希望でしたら、料理長のお任せでお出しする事も可能ですが?」と振ってきた、あとでこの人がオーナー兼サービスの渡邉氏と知ったが、そう云われたら断る理由はないと(笑)、そのお任せランチでお願いする事にした。
以下その料理を紹介したい、

・とうもろこしのフリット(画像ぶれています)

・アナゴの白焼、スモモと水ナスのサラダ、オレガノ、バルサミコ

・フォアグラムースのミルフィーユ、カンパリ蜂蜜

・ピッツァマルゲリータ

・ズッキーニのマリネ(ピッツァの口直し)

・桃のコンポートとジュレ、ソルベ、紅茶風味のグリッシーニ

・生チョコレートのタルトとビーツのヴァリエーション

・ブラッドオレンジの生キャラメルとドライいちじくのドーナッツ
・エスプレッソ
若い料理人らしく、前菜では意欲的で斬新な料理が続く、「とうもろこしのフリット」は「フロリレージュ」や高橋料理長時代の「ル・ジュー・ドゥ・ラシェット」を連想する、次のアナゴ料理は夏向けで和食的な一品、フォアグラは現代スペインや北欧調の料理だ。
専任のピッツァイオーロ(ピッツァ職人)が本格的な石窯で焼いたのは、ローマ風の「マルゲリータ」、この店はローマ風ピッツァを提供するが、ナポリと比べると生地が薄く平べったく硬めだ、ウェットなナポリに対してドライなローマと云う印象、特徴を一言でなら「都会的な軽さ」だろうか。定番のマルゲリータに使ったのは永田農法による緑健トマトと、イタリアから直輸入したモッツアレラ、特にトマトは鮮烈な酸味と旨味で、これは「イタリア人もビックリ」の味だと思った(笑)。
特筆すべきはドルチェが良かった事、パティシェは置かず料理長が考えて作るそうだが、最近のフランス料理店で出る、細部に凝り過ぎた物ではなく、美味しさが直球で到達する、特にチョコレート&ビーツの一品は秀逸だった。
サービスを担当するのがオーナーの渡邉氏で、内野料理長とは「サバティーニ青山」時代からのコンビとの事、この人「うちはピザ屋ですから」と謙遜するが、ただのピザ屋の親父ではない(笑)、肩の凝らないカジュアルな応対ながら、店内と客に気を配りツボを抑えた接客は、久し振りにプロのサービスマンらしい人物に出会ったと思った。
経験豊富なサービス出身のオーナーと、研究心旺盛な若手料理人のコンビは、富士宮の「Bio-s」等もそうだが、店としていい結果を生む事が多いと思う。若い料理人はアイデアは溢れていても、それを実現する場所も資金も不足しがちだ。

この店は「ピッツェリア」を名乗っているが、実力は充分リストランテだ、また行ってみたいし、現状で留まらずに次のステップも期待出来そう、在京グルメ達はマークすべき店だ。
なお店名の「ジャニコロ」とは、ローマにある七つの丘の一つで、レスピーギの交響詩「ローマの松」中の第三曲「ジャニコロの松」でも知られている。
それにしても麻布十番はいい店があり過ぎる、何とか宝くじを当て、近くへ引っ越したいものだ(笑)。
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プロフィール
Author:オンクレ・トシ
店の点数評価等はしません、「食と人」を描きたいと思っています。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。
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