最後の晩餐にはまだ早い


足立大谷田「大谷田温泉 明神の湯」

 私には温泉趣味がなかった、子供の頃は銭湯通いの家だったので、昨今の若い人に居ると聞く、「他人と同じ湯船に入るのが嫌」と云った潔癖症ではなく、要はただ面倒くさかっただけ(笑)、「温泉への往復や風呂に入っている時間が勿体ない、それなら音楽を聴き、本を読んでいたい」と思ってしまうのだ、そのため我家から自転車で行ける距離にある日帰り温泉(スーパー銭湯)にも興味を持たなかった。
 ところが今年3月に前職場を辞め、セミリタイア?生活を続けていると、時間の余裕が出来る、だからと云って外食ばかりしていると、何処かの国みたいに財政状況破綻が確実だ(笑)、昔と違いパチンコ店は時間を消費する場所ではなくなった、ハッキリ云うと「行く所が無い」のだ(笑)。
 それで日帰り温泉行を思い付き、自転車に乗って訪れてみた。

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 場所は足立区の大谷田、環状七号線道路の大谷田陸橋から水元方面へ向かう途中、中川に架かる飯塚橋の手前にある。施設の名前は「大谷田温泉 明神の湯」で、外食店舗や社員・学生食堂等を手掛ける㈱共立フーズサービスが運営している、埼玉県行田市にある「行田天然温泉 古代蓮物語」も同経営だ。
 開業は2004年なので、今年で12年経った事になる。実はこの施設がある場所は、私が通っていた中学の通学路だった、当時は日立亀有工場の広大な施設があり、その関連施設の跡地だと思う。

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 事前にWEBページで調べて、平日午前中が最安で一律700円で入湯可との情報を得ていたので、当然その時間を狙って訪れる(笑)。
 地上部分は広い駐車・駐輪場で、施設全体は2階にある。まずは靴を下駄箱に入れるが後で返還されるコイン式で100円、無料だとおそらく何ヶ所も使うイタズラがあるからではと思った、私も子供の頃銭湯でやりました(笑)。
 入湯料金は自販機で券を買い、フロントヘ出すやり方、700円の入浴券を買おうとしたが、食事とのセット券があるとの事で「ブランチセット」(1,000円)を購入する、つまり300円でランチが食べられる事になる、どんなものが出るのか怖い気持ちもあったが、ここは経験が大事と決めた(笑)。

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 脱衣場は結構広い、個人ロッカーも大きく使い易い、ただ此処も後で還るが100円を入れる、下駄箱と計200円必要。

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 内部の撮影は無理なので、WEBページから引用した画像、これは内風呂の「大ひば湯」。
 大浴槽は屋内外に各一、それぞれ「ぬる湯」と「あつ湯」に仕切られる、その他に小さな湯船、蒸し風呂、サウナと水風呂等に別れている。洗い場はあまり広くはないが、余程の混雑時でなければこれで足りるのだろう。
 まず驚きだったのが、平日午前中だから空いているだろうと思っていたのだが、結構人が来ている、それもお年寄りばかり(笑)。以前からリタイア世代の男性達は何処に行っているのだろう?と疑問だったが、こうした場所へ来ていたのですね、700円で何時間でも居ていいなら時間潰しには最適だ、中高年男性は家に居ても邪魔になるだけ(笑)、駐車場に車があったので、夜勤明けの個人タクシー運転手も来ているみたいだ。
 私も共同湯は久しぶりだったので最初は戸惑ったが、すぐに慣れた、特に気に入ったのが露天風呂で、青空を見ながら湯に使っていると、身体の中から澱んでいたものが抜けて行く気がする。なお通常は循環湯だそうで、週に一日だけ「源泉かけ流しの日」がある。

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 風呂上がりにはやはり牛乳だが(笑)、今はサンダーバードの格納庫みたいなハイテク冷蔵庫になっている、コーヒー牛乳かフルーツ牛乳か最後まで迷う、結局両方飲んでしまった(笑)。

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 結果はコーヒー牛乳の勝ちかな?昔大好きだった「パンピー」は2001年に製造中止になってしまった、残念(笑)。

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 そして期待と不安のランチだが畳敷きの広間で食べる、この雰囲気何処かで見たと思ったのだが、暫くして気付いた、今はなき「船橋ヘルスセンター」だ(笑)。

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 メニューは結構豊富だった、アルコール類もここで飲める。

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 そして本日のブランチメニューは「ロコモコ丼とかけそば」、肝心の味はまあ見た目どおり(笑)、おそらくセントラルキッチンで作った物の再加熱だと思うが、値段を考えたら何とか食べられる味だった。

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 館内はゲーム機にスロット、各種自販機等色々な物が揃い、家族連れで楽しめる娯楽施設になっている、私が嬉しいのは最新式のマッサージチェアがあった事(有料)、風呂上がりには極楽(笑)、頼めば「手もみ処」でマッサージも可能。
 想像していたより楽しかった、つやつやの肌が何とも気持ちいい(笑)、700円なら不満ない。
 気持ちの整理が出来ない時や行き詰った時、露天風呂に浸かっていると、何か今迄見えなかったものが見えて来るかも知れない、そんな時にお勧めです(笑)。
http://www.myoujin-no-yu.com/(明神の湯サイト)


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八丁堀「シック・プッテートル」(2016年6月)

 「この前行ったのは、何時だっけ?」と、自分のブログを調べるのも失礼になる位に、前回訪問から月日が経ってしまった、八丁堀の「シック・プッテートル」。去年10月末に某百貨店のフェアでイートインに出店していた時、「近々、店へ行きますから」と、星オーナーと生井料理長に約束?してからも半年以上過ぎている(笑)。
 決してレストランに不満があった訳ではなく、超人気店になって満席が続き、なかなか利用できないとの噂を聞き、私みたいに開店半年後から訪れていた人間は、もう他の客に譲った方がいいのかな?とも思い、特に4月以降は一人平日ランチ行が増えたので、一人での予約利用は店側の1席損失になり、遠慮する気持ちもあった。
 でもこれは某元知事みたいな「下手な言い訳」にしか聞こえない(笑)、星オーナー、生井料理長、サービスの北野さん、まずはご無沙汰をお詫びします。
 この日も、直前に「今週、来週でランチに空いている日、何時でもいいですから」と潜り込ませてもらった予約、駅からの道順も忘れて、一本違う道を歩き近所にフランス料理店が何時の間にか出来ていたのを知った(笑)。
 盛夏みたいな暑さの中、入店は12時半で既に他は満席、現在は通常4卓しか作っていないみたいで、MAXでも14名、それに対するスタッフは店内が2人で厨房が3人の計5人なので、客に対してかなり手厚い体制と云える。
 星オーナーに挨拶して着席、窓際の明るい昼光はブロガーには嬉しい(笑)、そして久しぶりの生井ワールドが始まる、

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・バスク産サラミ「ジェズ」、ラングドック産オリーブ漬(以前からの定番)

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・ジャガイモとキャビア、サワークリーム(食べられるのは天辺の一つだけ(笑))

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・フォアグラのムース、新玉葱のチップ

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・地ハマグリと豆、マイクロクレソンのスープ仕立て

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・緑アスパラとトリ貝、カモミールの花のサラダ、チーズ風味のメレンゲ

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・長崎五島産、海中放血神経〆して2週間寝かせたスジアラのポワレ、オゼイユソース

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・煮込んでポワレした仏ペリゴール産仔牛、軽くサバイヨン仕立てにしたモルネソース

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・キャラメルのムース、アメリカンチェリー、ゴルゴンゾーラのメレンゲ、黒牛蒡

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・「ウォーリーをさがせ」みたいに、この中から探すギモーブとマカロン(笑)

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・カップとマシンが替わったからか、以前より美味しくなった気がするエスプレッソ

 和テイストも感じたスープ仕立ての蛤に続くアスパラとトリ貝は、繊細でいながら野性と大胆さも感じさせる生井料理長の真骨頂、貝を扱わせたら東京でもトップクラスの料理人だと思う。
 続く魚料理のスジアラはこの日最も感心した皿で、ハタ科の大型魚を「海中放血神経〆」と云う特殊な活け締めをした後に出荷、寝かせた後に調理する、大型魚は味が散漫になり易い傾向があるが、この料理は全くそれを感じさせず、繊細な肉質とそれを生かす的確な火入れが見事だった。
 仔牛料理は煮込んだ骨付バラ肉を一旦冷ました後にソテー、仔牛独特の風味が生きていた。キャラメル風味のデセールは料理長の得意技だ(笑)。

 久しぶりに生井料理長の料理を味わい感じた事は、他の料理人にない独自性と感覚。伝統的なフランス料理は油絵技法に似ている、まずは下地をしっかり作って、その上に油絵具を何層にも塗り重ねていく、一方生井料理は皿の上で魚貝や肉、野菜やハーブと云った幾つかの要素が一気に集合する、まるで水彩やアクリル絵具で短時間に描き上げた絵画みたいに。これは「炊き合せ」の様な和食の方法論と似ている、和食の経験値が少ない外国人には、とても新鮮に感じる料理ではないかと思った。
 こうした即興性を感じるのは、生井氏が元音楽志望だった事と関係ありそうな気がする。私が過去体験した中では、P・ガニェールとその門下生達の料理と共通性がある。
 この店を初訪問した当時、一人だった厨房内は現在三人体制、料理は細部まで手をかけられる様になり、以前より精巧になった、ただ絵画と同じくディテールに拘り過ぎると、全体の流れが停滞する事もありがちだが、現在の処その心配はないと思った。

 サービスを担当する星オーナーと北野さんの動きと客対応も、時間を重ねて洗練さが増した、他卓を見ると殆どの客が食べているのは2,800円のショートコースみたいだが、居心地の良さも含めて、十分満足している様子が伝わって来た。
 開店後4年を迎える店、今ではレストランの総合力に容れ物が足りなくなった気もする、ブカブカで緩い制服を着た中学一年生が、三年間に成長し制服が小さくなってしまったみたいな印象を受けた(笑)。
 星氏の話では、同業者(料理人等)の来客が増えているとの事だが、その理由も納得出来る、飲食店供給過剰の東京でも、途切れる事なく客を呼び続ける店は、やはり何かを持っている、同業として学ぶ事はある筈だ。

 美味しくて楽しい午後になりました、お心遣いありがとうございました、次はこんなに間を開けないで来たいと思います(笑)。


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御徒町「アーンドラ・キッチン」

 この日も上野で用事があり、何処かでランチを食べてと思ったが、「山家」と「キエチュード」は先日行ったばかり、ラーメンを食べたいと思う日ではなく(笑)、そうするとこのブログではお馴染みの、「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」のビリヤニかな?と思ったのだが、ブロガーの宿命みたいなもので、過去何回か取り上げた店&料理は、どうも気乗りがしない(笑)。
 出かける前に「上野には他にもインド料理がある筈」と思いWEB検索したら、これが沢山出て来た(笑)、上野~秋葉原間は東京でもインド・パキスタン・ネパール系料理の激戦地になっているが、その中でも一番人気の店が「アーンドラ・キッチン」だった、取りあえず此処に行ってみる事にした、もし満席だったら近くには別のインド料理店もある。
 店の場所は上野よりJR御徒町駅に近い、この店がある辺りは昔から宝石・貴金属類の問屋・販売店が多く、宝石取引をするスリランカやインド系の人達向けの現地料理店があった、それが一時殆ど無くなり隣の秋葉原へ移っていた、これは秋葉原にIT関連のインド人が、多数働く様になったからとの説があったが、実際にそうだったのかは不明。その後再び上野~御徒町駅近辺にインド系料理店が増加している。

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 開店時間は11時15分と云う中途な時間で、これに合わせて店前に行くと、まだ開いていなくて客だけが居た、そのまま待っていたら地下から店員が出て来て開店し、同時に3組が入店した。

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 店奥の厨房に近い席に案内される、厨房内はインド・ネパール系の男性2人、店内は日本人男性が1人で対応する。
 WEBではこの店では「ミールスを食べるべき」との情報があった。「ミールス」について本気で説明すると長くなるから(笑)、ごく簡単に留めるが、主にインド南部で昼に食べられている盆に盛った「定食」の事。米やチャパティを数種のカレーと共に食べるのだが、食べる側の好みにより盆の上で混ぜるのが特徴、インドではバナナの葉を器にする地域も多い。

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 その「ランチ・ミールス」(税込1,290円)を含めてランチは5種類、でも迷わずにミールスをお願いする事にした。

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 厳格なインド料理店では禁アルコールの店もあるそうだが、此処は冷蔵庫の中にインドビールやインドワインらしき瓶があった。

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 先に出て来たのがラッシー、本当はチャイを飲みたかったが、ランチ時提供はラッシーだけみたいだ、日本人向けにはカルピスを入れると聞いた事あるが、この店は不明(笑)。

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 そして登場したのがミールスだ、真ん中にある白い薄焼き煎餅みたいな物がパパド、その下にチャパティ、よく見えないがパスマティマライスとインドの漬物ピッケルもある。

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 カレー3種で、下からチキン、野菜、羊肉

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 合っているかどうか不安だが(笑)、下からサンバル、ラッサム、ポリヤルだと思う。

 ミールスの正調な食べ方は、盆(ターリ)の中でライス&チャパティの上にパパドを細かく割り、そこへ小鉢(カトリ)に入っている各種カレーを、自分の好みで少しずつ加えて混ぜる、本場では手でやるそうだが、日本では手で食べるのは少々勇気が要る、周りを見回しても皆スプーンでやっているので、私もそれに倣った(笑)。
 日本のカレーライスみたいに、長時間煮込んで素材が手を繋ぎ合った味ではなく、食材、スパイス、チャパティ、ライスがそれぞれの特徴を主張し口中に入った後に混ざる印象、刺激があるのと同時に、自分の配合で味の変化が作れるのが面白い、食べ終わりまで飽きさせない。
 感覚的には韓国の「ビビンバ」に近いが、日本にはこうした食べ物はないと思う、もっとも、おかずからご飯まで全部一度に卓上に並べる旅館食は、形態的には「ミールス」と云えない事もないが(笑)。

 パスマティライスがなくなる頃には、「ライスお替わりいかがですか?」と訊いて来るしラッサムの追加もあった、インド系の人達の陽気な対応とは違うが、客席の進行状況を把握する男性のサービスは、なかなか優れたものだった。
 12時前には店内はほぼ満席に、1,290円のランチはサラリーマンには高額だが、内容は十分満足出来た。これなら「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」のビリヤニランチ(1,030円)と甲乙付け難いと思った、値段のお得さと店の雰囲気なら「ビリヤニ」、多彩で充実感ある食印象なら此処の「ミールス」と云う感じ、どちらも捨て難い。
 「カレーが食べたくなったら、上野&御徒町へ行きなさい」と云いたい(笑)。


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北千住「博多炉ばた焼やまや 北千住店」

 私の身辺では今、「北千住のやまやのランチ、行きましたか?」が挨拶代わりになっている(笑)。この時「やまやって何処?」と聞く人はもう話題に付いて行けないので、「明太子で有名な」と云うと大抵知っているが、北千住との関連が判らない人には「北千住マルイの中に食事出来る店がオープンして、ランチがお得」と教えてあげる事になる。
 「野菜を売っていて、フードコートもレストランフロアもあるマルイ」として知られる「北千住マルイ」だが、そのレストラン街が4月28日にリニューアルし、四川飯店系「チェンズダイニング」や、プリンで知られる「パステル」のレストランが営業終了、替わって参入した数店の中に、福岡「やまや」の直営店「博多炉ばた焼やまや 北千住店」がある。
 此処のランチがお得なので行くべしとの情報を得て、早速北千住ランチレポートの一環として、平日の開店一番を狙って訪れてみた(笑)。

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 店は北千住駅前のマルイ9階フロア―で、「千寿万彩」と名付けられたレストラン街の一角、以前はたしかパステルが入っていた場所だと思う、全面改装していて「お金かけているな」が第一印象(笑)。なお同じフロアには「うまや」と云う名前の、やはり福岡資本の焼鳥&鍋の店があるので、間違えない様に要注意。

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 店の入口には「やまやのランチ」と記した案内、そこには「やまやの辛子明太子・からし高菜 お好きなだけどうぞ!」と、6種類のランチを並べて記してある、この日の内訳は、
・鶏の唐揚げ明太風味定食
・博多郷土料理 がめ煮定食
・じっくりたれ漬け 豚しょうが焼き定食
・塩さば定食
・牛丸腸の鉄板味噌焼き定食
・華味鳥の親子丼
 値段は全て税込1,000円で、さらに「定食はご飯おかわり自由」「丼はご飯大盛り無料です」と、赤色下線で強調している(笑)。
 開店時間の11時になり「よし、入いるぞ」と思ったら、入口で店員から「先に料理を決め、支払いを済ませて欲しい」との事、この種の店にしては珍しい先払い方式を採っている、真っ先に目が止まった「がめ煮定食」に決めて代金を払う、本当に税込1,000円ポッキリだった(笑)。

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 席に案内されるが、開店直後で空いていた事もあり、カンター席ではなく4人掛のテーブル席だった、新しいから当然だが店内は綺麗だ。

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 このテーブル席は間仕切りを高くして、半個室風になっている居酒屋的感覚、日本人特に会社勤めのサラリーマンは、このスタイルが落ち着くのか、好まれるみたいだ(笑)。

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 席に座ると目の前に色絵の蓋付き鉢、蓋を開けると噂の明太子とからし高菜が入っている。料理が来るまで少しずつ食べてみたが普通に美味しい(笑)、明太子は「切子」と呼ぶ、製造過程で薄皮が破れたりして、完全な製品に出来なかった物だと思う。

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 暫くしてやって来たのが「がめ煮定食」で、奥にがめ煮とひじきの煮付、手前にご飯と味噌汁、「がめ煮」は九州北部の代表的郷土料理で、別名「筑前煮」「炒りどり」とも呼ぶ。ウィキペディアによると秀吉の朝鮮出兵時に、兵士達が現地のスッポン(別名「どぶがめ」)と野菜等を煮込んで食べたのが発祥で、「亀煮」⇒「がめ煮」になったとの説を紹介している。

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 現在では鶏肉を使い、根菜類と炒めてから醤油味で煮る、甘口に仕上げる事が多く、この店のがめ煮も一口食べて「少し甘過ぎるのでは?」と思ったが、食べ進むと気にならなくなった、私の母(長野出身)が作った煮物もこの位甘かったので、何処か懐かしい家庭的な味だ(笑)。

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 そしてご飯が美味しい、産地は不明だがふっくらとしていながら歯応えもある、「美味しいご飯を食べたいなら、炊き立てが出る開店直後が狙い」は私の持論だが、そのとおりだと思った、このご飯に明太子とからし高菜の組合せは、何杯でもいけそうで怖いが、この日は2杯で自制した(笑)。
 隣席に運ばれていた「鶏の唐揚げ明太風味」も美味しそうだったし、此処はまた来てみたいと思った(笑)。

 なお秋葉原にも「博多炉ばた焼やまや 秋葉原店」が4月2日にオープンしている、どうやら東京進出にあたり、宣伝効果も兼ねランチでのサービス展開をしているのだと思う。お茶出しはセルフ、代金前払い式で省人力化しコストカットを図る、まずは店の存在を知らせて客単価の高い夜にも来てもらう、これが狙いなのだろう。
 個人店には強力な競争相手出現だが、ランチ提供価格の参考にするためにも、一度行ってみる事をお勧めしたい。明太子とからし高菜は無くなれば補充してくれるとの事だが、魚卵の食べ過ぎは痛風への近道でもあり、ほどほどに(笑)。


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外苑前「フロリレージュ」(2016年6月)  

 2ヶ月前の話だが、十年近い付き合いになる北国の友人から電話があり、「6月東京に行くからランチをご一緒しましょう、toshiさんがよく行くイケメンシェフの店って、予約取れるのですか?」との事、「イケメンシェフ」は自称を含めると何人も居るので(笑)、誰の事か?と思ったら、外苑前「フロリレージュ」の話だった。
 「取れるかどうか訊いてみるけれど、もし駄目なら違う店で」と答えたが、今回は一度で電話が繋がり、意外にもあっさりと予約が取れた、あの友人は常に陽のあたる道を歩いて行けるような運を、きっと「持っている」に違いない(笑)。
 2ヶ月は意外に早くやって来るもの、前日に関東地方の梅雨入りが伝えられたこの日、直前まで「塩生姜ラーメン」を食べていた(笑)友人と外苑前駅で待ち合せ、向かうは熊野神社横の「フロリレージュ」、私は今年2回目の訪問だ。
 階段を降りてレセプションの女性に案内され、一番奥のカウンターに着席する、此処は料理長のポジションから一番近い「かぶりつき席」になる(笑)。川手料理長に挨拶し料理が始まるが、今回初訪問の友人に合わせて、通常のランチメニューではなく、11品+αのディナーメニューを事前にお願いしていた、内容は以下のとおり、

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・投影、蕗の薹

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・芽吹き、アスパラガス

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・旨み、骨髄

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・初夏の予感、鮎

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・到来、鮑

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・花ズッキーニ

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・甘鯛の漬け物

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・分かち合う(岩手産ホロホロ鳥)

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・テクスチャー、キャラメル

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・異国情緒、マンゴー

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・旬、よもぎ

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・奈良かぶせ茶
・苺のパートフィロ

 アスパラと牡蠣を使った前菜は、見た目の美しさと味の積層で唸らせる、続く経産牛の料理はまるで上品な麻婆豆腐(笑)、季節の鮎とフォアグラは絶妙な相性で、次の鮑は旧店舗時代の「鮑のビゴリ」の進化系、そしてズッキーニと仔猪はこの日私が一番感心した料理で、和歌山から来た食材を使いながら、優れた「トキオ・キュイジーヌ」にしている(笑)。
 粕漬にした甘鯛をフリットにした魚料理の後は、店のスペシャリテである岩手石黒農場のホロホロ鳥、私は前店から通算すると3回目だと思うが、その都度料理が進化している、決して自作のコピーでは無い(笑)、今回はレバーを使ったソースが秀逸で、やはり創作系でもフレンチならソースが重要。デセールもパティシェールが参入してから、移転時よりレベルが上がって来ている。
 私の席が料理長から近かったので作業を見ていたが、この人は本当に料理が好きなのだなと思った、最後には飴細工みたいな物を試作していたが、その眼はまるで子供が泥団子を作る時みたいに輝いていた(笑)。

 川手料理長は前週スタッフ数人を連れて台北に出かけ、台湾出身で話題の料理人アンドレ・チャンと、彼の店「RAW」でフェアを開催して来た、現地の反響は大きかったそうだが、参加したフロリレージュのスタッフ達も、台湾の潜在的なパワーに圧倒されて得る処が多かったとの事だ。自店の名を知ってもらうだけでなく、スタッフのスキルを高めるためにも、こうした試みはいい事だと思う。この種のフェアには料理長一人で行くケースも多いが、その場合自店はスーシェフ以下に任せる事になる、川手氏みたいに店は閉めスタッフも連れて行くのと、どちらを選ぶのかは料理人の考え方次第だが、一利用客としては店へ行ったら、料理長はやはり居て欲しいなと思ってしまう。
 この日のオープンキッチン内は、人が多く見慣れないスタッフもいたので、ソムリエに尋ねたら、台北「RAW」のスタッフが数人研修で来ているそうだ。隣席には韓国人の料理人らしき二人組、個室には欧州系の外国人団体と、すっかりグローバルダイニング状態(笑)、それでもレストランとして違和感がなかったのは、フランス料理をベースに和の精神を感じさせる料理が、以前からブレていなかったからだと思う。

 退店時にもレセプションで料理長と少し話をさせてもらい、以前から聞きたかった事を聞いてみた、それは「これだけ人気店になると〇〇〇〇みたいに、第2店を出す話にならないのですか?」だが、それには「話はあります、でも(自分が)両方居られないし、僕は料理作っているのが一番好きですから」、つまり誰かに任せるより、自分の店は自らの目が届く範囲で仕事をしたいとの事で、この言葉に店の真の実力と人気の一端を、あらためて知った思いがする。
 北方の友人も期待以上に満足してくれたみたいで、同じキュイジニエとして思う処あったらしく、この夜は寝付けなかったと後で伝えて来た、本人は「食べ過ぎだ」とは云っていたが(笑)。
 川手料理長、札幌話に無理矢理参加させてしまったスーシェフの田原氏、ユニークで且つ楽しいペアリングを考えてくれた、ソムリエの廣田&中村両氏とスタッフの皆さん、ありがとうございました。
 何時かまた行ける様に、「フロリレージュ貯金」を今から始めたいと思う(笑)。


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亀有「たん担めん麺 炎真」

 実家がある亀有に担担麺の専門店がオープンした。私がラーメン系では一番見る事の多い、この「麺好いブログ」で知り、担担麺好きの私はじっとして居られず、すぐ自転車に乗って店へ駆け付けた(笑)。
 店の名前は「たん担めん麺 炎真(えんしん)」で、結構辛そうなイメージだ(笑)、場所は亀有駅南口を出て直ぐの場所、「リリオ」と云う名の再開発ビルが3棟あり、一番駅側の「壱番館」の一階、環状七号道路へ抜ける道に面している、4月15日のオープンだそうだ。

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 遠くからでも結構目立つ店舗デザイン、亀有はよく行っているが「この店、前は何だったっけ?」と思い出そうとするが思い出せない、後日亀有の住人に訊いたら、前はペットショップだったそうだ。飲食店は新築物件以外、居抜きでもスケルトンでも、前店舗は飲食店だったケースが多い、次いで美容・理容店だろうか、水回りには配慮してあるで、あとは火を使うか否かの違いだ(笑)、ペットショップは珍しいかも知れない、でも内装外装共すっかり変わっていて、前店舗を思わせるものは何もない。

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 店内は全てカウンターで13席、新しいから当然だが綺麗な上に、目障りな荷物等を置いていないので好感が持てる。
 注文は食券購入式、メニューは担々麺(店名表示のまま)、汁なし担々麺(各税込880円)、他には鶏塩そば(800円)、棒々鶏冷麺(850円)、ライスは50円だが、担々麺とのセットだと合計900円のサービス価格、初訪問なのでまずは店のスペシャリテだろうと、ノーマルな坦々麺+ライスのセットを購入する。食券を渡す時に辛さの程度を聞かれるが「普通で」とお願いした、カウンター内は男性が二人で作業していて配膳も兼ねる。

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 卓上には調味料とその説明、山椒は置いていなかったが、云えば出してくれるみたいだ。

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 上にレンゲ、下には箸が収納してある、優れた省スペース仕様だが、同じ物を神田須田町の「雲林房」で見たので、もしかしたら店主が働いていたのかも知れない。

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 やがて出来上がって来たのが黒い陶製の丼に入った担担麺、経験を積むと見ただけで味はある程度予想出来る、これは一目見て「穏やか系」だなと思ったが、そのとおりだった(笑)。ヴィシソワーズみたいな白いスープ、所々に唐辛子油の赤い文様で、上の具は肉そぼろ、白髪葱、青はパクチーかな?と思ったが青葱だった。
 まずはスープを一口啜る、胡麻の香りが立ってクリーミー、牛乳や豆乳みたいな風味も感じる、辛さは穏やかで甘さの後にやって来る感じ、私はこの位でOKだが、辛いのが好きな人は少し物足りないかも知れない、最初から「辛口で」と注文するか、卓上の辣粉を加えた方がいいと思う、スープのコク自体はあるので美味しい。
 麺は中太タイプ、自家製麺ではないみたいだが、主張が強過ぎず、穏やか系なスープには合っていると思う。

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 ご飯は開店直後だったので炊き立てで美味しかった、炭水化物過剰摂取は怖いが、プラス20円ならご飯自体は原価だろう、頼んだ方がお得(笑)。

 全体の傾向としては、北千住の「鶴亀飯店」の担担麺と共通点あり、日本人に合った穏やかさで万人受けすると思う、特に下町亀有では変にマニア向け本格派を狙うより、子供からお年寄りまで好まれる味にしたのは、商売上からも賛成できる。
 なかなか美味しかったので間を置かずに再訪問した、つまり「裏を返した」(笑)。

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 今度は「汁なし担々麺」にしてみた、本場四川ではこれがノーマルなタイプ、楕円形の陶製鉢に入っている。
 汁ありタイプより太い麺を使っているみたいで、具は肉そぼろ、もやし、茹でほうれん草、これもベースは胡麻の甘味で辛さは強くない、イメージ的には例えがよくないが、太麺のソース焼きそばみたいな感覚(笑)、でも日本人が好きな味だ。
 味のバランスは良かった、担担麺専門店では大抵汁ありを注文する事が多いが、これなら交互に食べてもいいなと思った。

 知り合いのラーメン店主に「担担麺はどうして(値段が)高いの?」と、単刀直入に聞いた事があるが、「本格的に作ろうとすると胡麻を大量に使うので、原価計算するとどうしても1杯900円近くなってしまう」と云っていた、そうすると安価な担担麵は簡略版の胡麻ペーストを薄めて使っているだけかも知れない、コンビニ等の冷凍担担麺が安いのは大量生産によるスケールメリットか?(笑)。
 「過去最高」とは云えないけれど、交通費のかからない自転車で行けるエリアに、リピートしたいと思う店が出来たのは嬉しい、定期的に行ってみたい店だ(笑)。


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南青山「MAMA」(2016年5月)

 昨年9月に或る食事会で利用したのが、南青山のレストラン「MAMA」、フレンチ高級店出身の料理人とワインに精通したオーナー2人が作った、箸を使い日本茶も出す新しいタイプのレストランだが、今年からランチ営業を始めたと知って、行きたいと思いながら、我家から遠方な事もあってなかなか伺えないでいた。
 4月から昼の自由時間が大幅に増え(笑)、やっと訪れる事が出来た、前回利用からもう半年以上経っている。東京は行ってみたい店が多過ぎで、一度訪れた店に「また行きたい」と思いながらも、再訪出来ないでいる店が増えて行くばかりだ(笑)。
 前回は夜暗くなってから行き、表参道駅周辺の賑わいから10分歩いただけで、随分寂しい場所にあるなと思ったが、今回は昼で車の往来も多く界隈の雰囲気もかなり違う、そのため店を何時の間にか通り過ぎていた、「こんな下り坂の道だったかな?」と後ろを振り向いたら、店らしき入口が見えた(笑)。

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 エントランスには特設のベンチ、そこにはランチメニューの案内と、一周年を迎えた店からの挨拶があった。
 入店後、オーナーの平垣内氏に挨拶しカウンターに座る、前回この場所は左右から座れる大テーブルだったが、通常はカウンター席として使用している。奥では年配の男性二人が食事中、偶然かも知れないがこの日のランチ客は私も含めて全員男性だった。

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 本山 賢司氏のイラストみたいな絵心あるメニュー、ランチはカレーライス(税込800円)からあり、1,200円の「日替わり定食」は「そぼろ丼」との事、迷ったが事前に調べて「今日はこれ食べたい」と思っていた、「イベリコ豚のとんかつ定食」(2,200円)、これをお願いする事にした。店のWEBページでは「スペシャリテのイベリコ豚の天使の羽根を使用 、肩甲骨のあたりの部位で一頭から約500グラムほどしか取れない希少部位。 やわらかくて味のある部位は、豚肉の域を超えてます。」と説明がある。

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まずは小鉢が出て来るのだが、これはどう見ても通常のバージョンより品数が増えている(笑)、平垣内氏が私の退職を知り配慮してくれたみたいだ、内訳は右上より時計回りで、 
・グリーンサラダ
・アスパラと蕪のマリネ
・キャロットラペ、クルミ
・富士宮サーモンのマリネ
・マカロニサラダ
・白アスパラのヴルーテ
 料理人の市村氏はフランス料理出身ながら、バターやクリーム類を殆ど使わず、店名のとおりに素材の持ち味を「そのまま」出す事を心がけているそうだ、それは食べて理解出来るし、何気ないグリーンサラダやマカロニサラダでも、「これはプロが作った味だ」と納得させる。

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・イベリコ豚のとんかつ定食
 一周年記念で、この他にカダイフによるエビフライが付いたが画像撮り忘れ(笑)。

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・イベリコ出汁の豚汁

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・ご飯(栃木米)

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・ファーブルトンを使ったパフェ
 実はもう一品あったが、個人的事情により割愛させてもらう(笑)。

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・素敵なカップに入ったコーヒー

 コーヒーは記念日サービス、デザートも本来品よりバージョンUPしている、もし同じ物が食べたかったら、事前に要相談です(笑)。
 イベリコ豚は別名「プルマ」、日本だと「かぶり」と呼ぶ部位で、前回はローストだったが、揚げるとまた違った味わいになる、個人的にはこちらの方が好み。ロース部分に比べて肉自体に味と香りがあり、噛むと肉汁が湧いて舌を刺激する。
 そして「定食」の基本であるご飯と豚汁が美味しい、料理長の出身地である栃木米だそうで、多めに炊いて炊き加減のいい部分を提供している、イベリコ豚風味の豚汁は絶品、これとご飯だけでも充分満足出来ると思う(笑)。
 デザートも良かった、平垣内&市村両氏共に甘い物好きみたいなので、「何か出せばいいだろう」で作ったものでは決してない(笑)。

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 この店の近くに引っ越して来たくなった(笑)、料理だけでなく店のインテリアや食器類も洗練され、とても居心地がよく落ち着く、二人が以前働いていた店は何度か利用したが、銀行のロビーで食事しているみたいで、料理はともかく雰囲気はどうも好きになれなかった。
 稲荷町の「キエチュード」が「女性が来たくなる店」なら、此処は「男性が来たくなる店」だと思った(笑)。私もリタイア世代になって、街中に高齢男性の居場所が本当に少ないと感じている、パチンコ店しかない(笑)。これから超高齢化社会を迎えるこの国において、カレーライス一杯でも落ち着いて食事出来る場所があるのは嬉しいし、これからもっと増えて欲しいと願う。

 平垣内&市村さん、美味しく心温まる午後になりました、我家から往復560円かかりますが(笑)、それでもまた伺いたいと思います、ありがとうございました。


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麻布十番「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」(2016年5月)

 3月まで同じ職場だった仲間から連絡があり、「退職の慰労会をやりたい、ついては何処か場所(店)を探してくれ」との依頼だった、「普通はそちらで手配するのではないの?」とブツブツ言いながら、それでも店を探してしまうのは、これ一種の「業」みたいなものだ(笑)。
 でも連絡があったのは開催予定日の10日前で、しかも金曜夜で人数は5名との事、これは厳しいぞと思いながら候補店を考えた。旧職場から一番行き易いのは飯田橋・神楽坂だが、予算幾らでもいいと云う訳ではなく、何とか一人福澤諭吉さん1枚には納めたい、でも安いだけでは駄目で料理も良く、それなりに雰囲気いい店となると難しい。一店心当りの店へ電話したが、案の定満席で「さて困ったぞ」と暫し悩んだ。
 こうした時に役立つのが自分のブログで(笑)、過去行った中で条件の合いそうな店を見ていたら、麻布十番の「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」に気づいた、「無理かも知れないが」と電話してみたら、幸運にも席が取れて一安心、旧職場からは少し離れるが、この店なら満足してもらえるだろうとの確信あった(笑)。

 予約時に予算とメンバー構成を伝え、料理内容は内野料理長に全ておまかせにした、過去2回の利用はランチタイムなので夜利用は初めて、どんな料理が出るのか私も楽しみだった。
 店到着後、渡邉オーナーと内野料理長に挨拶、始まったお任せメニューの内容は以下のとおり、

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・アサリとパンの詰め物をした花ズッキーニのフリット

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・皮付きヤングコーンのロースト

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・マグロの頬肉のコンフィ・ローマ風アーティチョーク・グリンピース

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・ジャニコロ風ピッツァ・マルゲリータ

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・千葉県産、豚のロースト、ういきょうとアメリカンチェリー

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・ボローニャ風スパゲッティ

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・マンゴーとオリーブオイルのジェラート

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・キャラメルナッツを纏ったジャニコロ風ティラミス

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・米と梅
・コーヒー

 料理自体の印象はランチ時とそう大きく変わらない、私以外の参加者は初利用だったので、それを考え店のスペシャリテである、マルゲリータとパスタを両方入れたと思う。
 先ずはイカ墨を使った大胆なデザインのズッキーニ料理で、皆のハートをひと掴み(笑)。次のコーンの上に載るのは上質なラルド(豚脂)で、これを使う事によりコーンの味が一段UPしている。
 マグロ頬肉はこれから本番の夏料理、頬肉の脂分にイタリア産グリーンピースの風味が加わると、鮮烈な印象になる。
 ローマピッツァは安定の美味しさで、それに続くのが本日主役の豚ロースト、今回は低温長時間調理バージョンで、まるで「フロリレージュ」の「分かち合う」塊肉みたいだ(笑)、各皿に盛りつけた肉は餅の様な食感が見事、ういきょう&アメリカンチェリーと合わせたセンスもいい。
 締め?のパスタの後は、内野料理長の得意分野でもあるドルチェ2品、味構成・デザイン共に秀逸で親しみ易く何処か懐かしい味、甘党女子&男子は「やられたな」と思う(笑)。ミニャルディーズ代わりの「米と梅」は、お粥の上澄みと青梅のコンポートを合わせ「オニギリ」をイメージしたそうだ、このセンスに座布団一枚(笑)。

 内野氏が作る料理は皿から飛躍している。以前に読んだ或る料理人夫妻をモデルにした小説で、主役料理人の作る料理を「皿からはみ出している」、そう見える位に力強いと表現していたが、それに近い感じがした。最近日本のフランス料理店では、皿の片隅で蹲っている様な、チマチマとした料理に出会う事もあるが、それとは一線を画している(笑)。予算からそう高い食材は使えないが、優れた感覚と技術によって完成度の高い料理になっていた。
 今の東京でも最も乗っている若手料理人の一人だと思う、これは店側が公表しているので、ブログに書いても大丈夫だと思うが、今夏には同じ麻布十番に第2店を開く予定との事、現在の店はピッツェリアとして残し、今度は本格的なリストランテになるらしい、内野氏はそちらに行く予定との事で、どんな店になるのか今から楽しみだ。
 店内は何時の間にか満席に、渡邉オーナーが勧めてくれたイタリアワインも料理に合って美味しく、この日の参加者は充分満足していたと思う、ありがとうございました。

 今年になって東京で訪れた店は、神楽坂「bisous」(1982)、御茶ノ水「ビストロ・ヌー」(1981)、新橋「スブリム」(1982)、稲荷町「キエチュード」(1981)、カッコ内は料理人の生年で「ジャニコロ」内野氏は1980年。
 私が東京で本格的なレストランに初めて行ったのが1978年頃なので、それ以降に生まれた世代が東京食舞台の主役になりつつある、どうやら「君たちの時代がやって来た」みたいだ(笑)。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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