最後の晩餐にはまだ早い


麻布十番「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」(2016年5月)

 3月まで同じ職場だった仲間から連絡があり、「退職の慰労会をやりたい、ついては何処か場所(店)を探してくれ」との依頼だった、「普通はそちらで手配するのではないの?」とブツブツ言いながら、それでも店を探してしまうのは、これ一種の「業」みたいなものだ(笑)。
 でも連絡があったのは開催予定日の10日前で、しかも金曜夜で人数は5名との事、これは厳しいぞと思いながら候補店を考えた。旧職場から一番行き易いのは飯田橋・神楽坂だが、予算幾らでもいいと云う訳ではなく、何とか一人福澤諭吉さん1枚には納めたい、でも安いだけでは駄目で料理も良く、それなりに雰囲気いい店となると難しい。一店心当りの店へ電話したが、案の定満席で「さて困ったぞ」と暫し悩んだ。
 こうした時に役立つのが自分のブログで(笑)、過去行った中で条件の合いそうな店を見ていたら、麻布十番の「ピッツェリア・ロマーナ・ジャニコロ」に気づいた、「無理かも知れないが」と電話してみたら、幸運にも席が取れて一安心、旧職場からは少し離れるが、この店なら満足してもらえるだろうとの確信あった(笑)。

 予約時に予算とメンバー構成を伝え、料理内容は内野料理長に全ておまかせにした、過去2回の利用はランチタイムなので夜利用は初めて、どんな料理が出るのか私も楽しみだった。
 店到着後、渡邉オーナーと内野料理長に挨拶、始まったお任せメニューの内容は以下のとおり、

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・アサリとパンの詰め物をした花ズッキーニのフリット

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・皮付きヤングコーンのロースト

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・マグロの頬肉のコンフィ・ローマ風アーティチョーク・グリンピース

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・ジャニコロ風ピッツァ・マルゲリータ

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・千葉県産、豚のロースト、ういきょうとアメリカンチェリー

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・ボローニャ風スパゲッティ

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・マンゴーとオリーブオイルのジェラート

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・キャラメルナッツを纏ったジャニコロ風ティラミス

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・米と梅
・コーヒー

 料理自体の印象はランチ時とそう大きく変わらない、私以外の参加者は初利用だったので、それを考え店のスペシャリテである、マルゲリータとパスタを両方入れたと思う。
 先ずはイカ墨を使った大胆なデザインのズッキーニ料理で、皆のハートをひと掴み(笑)。次のコーンの上に載るのは上質なラルド(豚脂)で、これを使う事によりコーンの味が一段UPしている。
 マグロ頬肉はこれから本番の夏料理、頬肉の脂分にイタリア産グリーンピースの風味が加わると、鮮烈な印象になる。
 ローマピッツァは安定の美味しさで、それに続くのが本日主役の豚ロースト、今回は低温長時間調理バージョンで、まるで「フロリレージュ」の「分かち合う」塊肉みたいだ(笑)、各皿に盛りつけた肉は餅の様な食感が見事、ういきょう&アメリカンチェリーと合わせたセンスもいい。
 締め?のパスタの後は、内野料理長の得意分野でもあるドルチェ2品、味構成・デザイン共に秀逸で親しみ易く何処か懐かしい味、甘党女子&男子は「やられたな」と思う(笑)。ミニャルディーズ代わりの「米と梅」は、お粥の上澄みと青梅のコンポートを合わせ「オニギリ」をイメージしたそうだ、このセンスに座布団一枚(笑)。

 内野氏が作る料理は皿から飛躍している。以前に読んだ或る料理人夫妻をモデルにした小説で、主役料理人の作る料理を「皿からはみ出している」、そう見える位に力強いと表現していたが、それに近い感じがした。最近日本のフランス料理店では、皿の片隅で蹲っている様な、チマチマとした料理に出会う事もあるが、それとは一線を画している(笑)。予算からそう高い食材は使えないが、優れた感覚と技術によって完成度の高い料理になっていた。
 今の東京でも最も乗っている若手料理人の一人だと思う、これは店側が公表しているので、ブログに書いても大丈夫だと思うが、今夏には同じ麻布十番に第2店を開く予定との事、現在の店はピッツェリアとして残し、今度は本格的なリストランテになるらしい、内野氏はそちらに行く予定との事で、どんな店になるのか今から楽しみだ。
 店内は何時の間にか満席に、渡邉オーナーが勧めてくれたイタリアワインも料理に合って美味しく、この日の参加者は充分満足していたと思う、ありがとうございました。

 今年になって東京で訪れた店は、神楽坂「bisous」(1982)、御茶ノ水「ビストロ・ヌー」(1981)、新橋「スブリム」(1982)、稲荷町「キエチュード」(1981)、カッコ内は料理人の生年で「ジャニコロ」内野氏は1980年。
 私が東京で本格的なレストランに初めて行ったのが1978年頃なので、それ以降に生まれた世代が東京食舞台の主役になりつつある、どうやら「君たちの時代がやって来た」みたいだ(笑)。


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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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