最後の晩餐にはまだ早い


御茶ノ水「ビストロ・ヌー」(2016年7月) 

 外苑前「フロリレージュ」みたいに、2ヶ月前から予約して利用日を待つのもレストランの楽しみなら、或る日思い付いて直前の予約か予約なしでも利用可能な店を知っていれば、また違う楽しみ方が出来る(笑)、私にとっては御茶ノ水(末広町)の「ビストロ・ヌー」はそんな店だ。
 まず我家から地下鉄千代田線だけで行け、カウンター席があるので一人でも気兼ねなく利用出来る、ランチでもプリフィクスで数種の中からその日食べたい料理が選べ、どの料理も安定している、支払いが財布に優しい、美人サービスに会える?(笑)、そして私にとっては「第二の故郷」とも云える秋葉原見物が出来る、この店の魅力は結構ある。
 この日も直前に思い立って伺う事にした、秋葉原のメインストリートはオーディオ少年だった私が頻繁に通っていた頃とは大きく変わってしまったが、「ビストロ・ヌー」がある神田明神下界隈は、昔の秋葉原の雰囲気が少し残っていた、ところが「秋葉原神社」なるフィギュア供養をする神社(笑)が出来ていたりして、此処にも変革の波が押し寄せている。

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 店到着は開店直後の11時半、磯貝料理長とサービスの彩さんに挨拶し、いつものカウンター奥の席に座らせてもらう。

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・黒板メニュー、人の顔が微かに写っているが心霊写真でなく料理長(笑)。

 基本はアントレから1種、プラから1種選ぶプリフィクスだが、鮎と仔牛の料理が気になり、我儘言ってこの2皿を入れてムニュを作ってもらった、この日は空いていたので対応可だったが、何時も出来るとは限りません、念のため(笑)。

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・トマトのガスパチョ、奥に自家製カンパーニュ系のパン

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・各種グラス売りワイン

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・ハンガリー・トカイ・フルミント(グラス880円)

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・馬肉のカルパッチョ

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・和歌山県産鮎のソテー、肝のソース

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・仔牛モモ肉のソテー、粒マスタードソース

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・フルーツのスープ、バニラアイス

 トマトのガスパッチョは意識して繊維を残し、舌にトマトの味を印象付ける。美味しいと思えない冷凍種パンを平然と使う高額店がある中、毎日粉から練ってパンを焼くのは立派。馬肉は会津産との事で、鉄分を感じる濃厚な旨味が舌を刺激する。
 楽しみだったのが鮎の皿で、元々フランスに鮎は無いので、現地で働いた日本人料理人が、鱒やオンブル・シュバリエの料理を応用したと推測するが、肝を使う発想は日本人ならでは、この日の料理はムニエルにした鮎のフィレ身下にラタトゥイユを敷き、野菜の甘さと肝の苦味で鮎を引き立てるやり方、なかなか考えた料理で美味だった。
 北海道産の仔牛も予想以上に上質、業者から「使ってみてください」と云われたそうだが、国産の食肉もこうした料理に向いた物が出て来る様になった、ガルニのポムピュレもいい出来。
 最後は刻んだ季節果物のコンポートにバニラアイス、夏限定のトロピカルで飾らないビストロ的な一品、シンプルだけどまた食べたいと思うデセールだった。

 磯貝氏はバーテンダーから料理人になった異色経歴の持主だが、高校生の頃は有名校のバスケットボール選手だったそうだ、その話から「私は昔、NBLのスター選手カリーム・アブドゥル=ジャバー(身長218cm)を秋葉原で見た」との話題になった、現役時代の1985年頃だと思うが、磯貝氏は1981年生れなのでまだ小学校前でした(笑)。関脇時代の曙を浅草で見た時、エカテリーナ・ガモワ(ロシアの女性バレーボール選手、身長202cm)を羽田空港で見た時と並び、3大?アスリート遭遇として強烈な印象に焼き付いている(笑)。
 また彼がPARISで働いていた頃の話も出て、当時現地で共に苦闘していた日本人の仲間達が、現在日本に帰って皆シェフになっているのを聞くと、フランスも現在よりまだ外国人が働き易い環境だったとは云え、言葉も通じず、お金もコネクションも持たなかった彼・彼女達の頑張りが、今の日本フランス料理界のレベルの高さに繋がっているのだなと、あらためて思う。

 ランチタイムは余程の人気店以外は集客にムラがある、特に夏休み中は子供が居る母親達が外へ出難くなるため、平日は空いている日が多くなると聞く、ランチ訪問愛好家にはチャンスかも知れない(笑)。
 このブログも暫くはランチ行脚が続きそうだ、夏の暑い平日に一人静かに?ランチを食べている男性が居たら、それは私かも知れない、もし出会っても「老人が寂しそうに、独りフレンチしている」と指差して嗤わないでくださいな(笑)。

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亀有「とんかつ有馬」(2016年7月)

 殆ど地元と云える近さながら、前回訪問から2年半も経っていた亀有の「有馬」、前回ノーマルな「とんかつ定食」を食べて好印象だったので、「次回は上ロースを食べる」と決めていたのだが、3月までは私と同じ定休日だった事もあり行きそびれていた。
 街中から個人経営のとんかつ店が次々消えて行く中で、店は繁盛している評判を聞いていた、その店が流行るか流行らないは、料理人の実力や立地選択もあるが、「運」も大きいなと最近つくづく思う、その運を呼び寄せるのも実力の内なのだろうけれど(笑)。

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 店到着は開店時間に合わせ11時半、まだ照明も灯いていなくて、毎度お得意の「口開け客」になってしまった(笑)、店主から「お好きな席へどうぞ」と云われたので、壁際の4人席に座らせてもらう。

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 メニューを見ると、前回訪問時から値段が少し上がっていたが、この間の食材等の高騰を考えたら、まだ良心的な価格設定だと思う。

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 今日は「上ロースカツ定食」(税込1,400円)を注文と決めていたが、「上ロース」と「ロース」の違いについて説明している、口頭でもあったが基本は輸入豚か国産豚の違いだそうだ、今街場のとんかつ店で定食が1,000円以下なら、まず輸入豚と思って間違いないみたいだ。

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 卓上にはソース類が並ぶ、箸は共有の洗い箸で、箸立て代わりにトワイニング紅茶の空き缶、それも年季が経った物を使っているのが渋い(笑)。
 店主の他に若い女性が一人厨房と店内を手伝っているが、この人2年半前も居たと思う、従業員ではなく家族なのかも知れない。

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 とんかつが揚がるまでの間は、擦り鉢で胡麻を摺って待つ、これ「平田牧場」の店舗あたりが始めたと思ったが、今では採り入れる店が増えた。

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 暫くして運ばれて来たのが「上ロースカツ定食」、豚ロースは見た目160g位だろうか、ご飯とキャベツは1回に限りお替り可との事だ。

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 まずは塩だけでかつを食べてみる、真ん中は少し赤味がかった揚げで衣は少々厚め、噛むと肉汁が浸み出す、おそらく少し熟成をかけていると思う、肉の旨味は充分感じる、肉質だけなら御徒町「山家」の上ロース(定食1,200円)と同等ではないか?あちらは3店舗営業によるコストダウンで、少し安価で提供出来るのだろう。

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 ご飯は炊き立てで美味しい、前回訪問時にも「ご飯がとても美味しい」と店主に話したら、「特に銘柄米ではないです」との答えだった、やはり米は氏(ブランド)より育ちみたいで、炊き方、特に一度に炊く量(少ないと美味しく無い)と、炊き立てである事が重要だと思う、止めておこうと思いながらお替わりしてしまった(笑)。

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 豚汁ではなく味噌汁、漬物はごく普通(笑)。

 久しぶりの「有馬」のとんかつは美味しかった、この日は平日昼だったが来客が続き、退店時には4卓が埋まっていた、意外だったのは年配女性が多かった事で、私より年上と見えるが、皆さん当然ながら一人前のとんかつを注文している、下町女性はパンケーキよりとんかつの方がお好き?(笑)。
 街中からとんかつ屋、鰻屋、蕎麦屋、和菓子屋等、昔からあった個人経営の飲食店が姿を消している、これも「消えゆく昭和の風景」なのかも知れないが、昭和世代としては寂しい限りだ。
 店主の高齢化、後継者不在に従業員不足、食材料の高騰、大手チェーン資本の業界参入、コンビニの台頭等の複合要因だと思うが、街中がコンビニとチェーン店ばかりになって、何処へ行っても同じ景色ばかりになるのは詰まらないと思う。「そうならないために、何をしたらいいか?」の名案はすぐ浮かばないが、まずは個人店をもっと応援しないといけないなと思う。

 先日亡くなられた大橋巨泉氏が、久米宏とのTV対談で「最後の晩餐には何を食べたいか?」と訊かれて、「ブルゴーニュワインとフォアグラ」と答えていたが、今の私なら「白いご飯とロースとんかつ」と、たぶん答えると思う(笑)。


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東麻布「ローブ‘L'aube’」

 過去「新規開店直後の店」にはあまり行っていなかった、中でもフランス料理店はオペラ上演みたいに、綿密にリハーサルを重ね瑕疵を排して本番に望むのが理想だが、オープン間もない店は、料理やオペレーションに準備不足を感じる事もあり、客としてはストレスを覚えてしまう、そんな事もあって最低でも一ヶ月位経ってから訪れる事が多かった。
 ところが今回訪れる店「ローブ‘L'aube’」は6月30日に開業、訪問は7月11日と過去最短記録かも知れない(笑)。友人から誘われたのもあるが、料理長の料理とパティシェールのデセールは前店で体験済みだったので、ある意味安心感もあり、早速に訪れる事にした。

 店の場所は都営大江戸線赤羽橋駅近く、麻布十番からも歩いて10分位だ。あまり大きくはないビルの2階にあり、入口が目立たず隠れ家的な印象、階段を昇ってドアを開けると照明を落とした店内、窓際には星空や海を思わせるデザインの穴を開けたスクリーンが下がっている、メートルの案内で着席するが、眼の前にオープンキッチンがあり、ライブ感漂う雰囲気だ。
 キッチン中央に立つ主役は1980年生れの今橋料理長、横浜で料理人歴を開始、2006年に渡仏しブルゴーニュやニース、パリで働く、2009年から原宿「Rstaurant-I(現KEISUKE MATSUSHIMA)」、2013年から同店料理長に就任、今回独立開業した。
 そしてキッチン左側、舞台なら下手の位置に立つのが、本物の女優みたいなオーラを放つ平瀬パティシェール、2003~2011年までパリのパティスリー&レストランで働き、2013年から「KEISUKE MATSUSHIMA」シェフパティシェールとして今橋氏とコンビを組んでいた。
 私は2014年11月に同店で両者の料理とデセールを体験し、どちらも才能を感じていたので、今回の訪問は楽しみだった。
 夜ムニュは9,000円のおまかせ1種のみで、当夜の料理&デセールは以下のとおり、

HARMONIE(調和)
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・ウェルカムジュース

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・アオサ?のチップ

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・フォアグラのクロケット、プランダード

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・自家製ブリオッシュ

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・鎌倉野菜 ハーブ(ガラス器が二重になっていて、下に畑の土←食べられません(笑))

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・功刀鱒 アーモンド

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・花ズッキーニ 浅利

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・穴子 フォワグラ

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・土佐鴨 無花果

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・ブリアサヴァラン ヘベス

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・バラ 桃

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・中目黒「カフェファソン」水出し珈琲(冷)

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・パティシェ自家製ショコラ

 今橋氏の料理は前店からそう大きくは変えていない印象、開店直後なので抑え気味にしているのもあると思う、全体的に鎌倉野菜を多用しライトな印象ながら、随所に非凡なセンスを感じさせ、夏場と云う事もあるが、油脂は抑え目にして南仏的な料理を意識している様に思える。本人はキッチン内で大声を出す事なく物静かなタイプ、繊細さと一歩後ろに引いて、次のデセールに客を集中させる様な料理構成の仕方は、もっと饒舌な1970年代生れの料理人達とは違う(笑)。特に印象に残ったのは、料理長自ら探して来た素材と云う、イチジクの葉に包んで焼いた土佐鴨の料理だった。
 そして食べている途中で「今年一番、それも二番以下とは相当差がある」と確信したのが、平瀬パティシェールのデセール、前店よりスケールUPしている、と云うより今迄はバンケット等もあったので、多少抑えていた部分があり、本領を発揮しているのかも知れない(笑)。一皿目のヘベスは「平兵衛酢」と書く宮崎産の柑橘、これをブリアサヴァラン(チーズ)と合わせ、鮮烈な酸味と香りを強調。二皿目の桃も過去日本で体験した最良の桃デセールだと思った、果物を使ったデセールは元の素材を超える事が難しいのだが、この二品はパティシェの手を経る事により果物以上のものになっている、最後のショコラも存在が強過ぎず、料理とデセールの余韻を消していない。

 店内サービスを担当する関支配人も「KEISUKE MATSUSHIMA」時代からの同僚で、新店ながらストレスを感じさせない柔らかな対応、更にこの日は不在だったが、世界ソムリエ選手権出場の石田博氏がソムリエ&アドバイザーとして就任していて、新規立ち上げとしては見事に役者が揃った、それでも夜ムニュが9,000円で且つサービス料が7%なのは、かなり思い切った価格設定だと思った、同時期には夜2万円ムニュの店もオープンしている(笑)。
 此処はまた訪れたいと思う、特に秋冬はどんな料理とデセールになるのか期待が持てる、また東京にリピートしたい店が増えてしまった(笑)。


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麻布十番「コメット」

 順番が逆になるが、前記事の麻布十番「グリグリ」へ行く前に寄ったのが、7月1日にオープンしたてのブランジェリー「コメット‘comète’」。WEB上で麻布十番の店を調べていたら、偶然見つけた記事で此処が紹介されていて、何か良さそうと訴えるものを感じて、ランチ前に寄ってみる事にした。

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 店の場所は、麻布十番駅から一の橋を渡って芝公園方面へ直進、中之橋交差点手前にある。更に進むと都営地下鉄の赤羽橋駅になり、次にブログで取り上げる予定のレストランを始め、界隈に飲食店が幾つか開業しているので、これから面白くなるエリアだと思う。店外観は洒落た水色の塗装なのですぐ判った、この水色フランス語なら‘bleu clair’を店のイメージカラーにしている。
 以下どうでもいい事だが、日本を含めて世界的にヒットしたフレンチポップ「恋は水色」の原題は‘L'amour est bleu’、bleuはフランス国旗の色つまりナショナルカラーなので「水色」に変えてしまうと本当はいけない、でも「恋は青色」だったら、そのイメージから日本ではヒットしなかったかも知れない、だから翻訳は難しい(笑)。
 WEB情報によると、店主はパリ10区にあるブランジェリー「デュ・パン・エ・デジデ‘Du Pain et Des Idées’」で働いていたそうだ、私は知らなかったが、最近高評価の店らしい。私がパリをよく訪れていた1990年代末は、「ポワラーヌ」「プージョラン」「カイザー」あたりが「御三家」だった、20年経つとレストラン同様ブランジェリーにも新世代が生まれている(笑)。

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 店自体は小さい、ドアを開けるとすぐ目の前にパンが並べてあるが、レイアウトはさすがパリ仕込みで洒落ている(笑)、フランス式の対面販売方式、販売を担当する女性が3人いたが、そのうち一人が店主の奥様で、年配女性は夫婦どちらかの母親か?

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 パンの種類はそう多くないが、それでも何を買おうか迷う、この後フランス料理なので、日持ちを考えてプレーンなパンを買う事にした。購入後に「店内の写真撮っていいですか?」と訊いたら、奥様と思われる女性が快く承諾してくれた。
 実際に買ったパンを食べたのは、当日夜から翌日だったが、その紹介と感想は以下のとおり、

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・コメット(1/2で税込560円)
 訳あって買った時より少し小さくなっているが(笑)、実測で一辺22cmの四角形の半分。珍しい四角形のカンパーニュ系パン、立てかけて置いてあったが、まるでクッションみたいに見えた、円形の方が成形は楽だと思うが、あえて四角に拘ったのは、修業先で似た形のパンがあったみたいだ。
 食べてみると微かに米の香りがする、WEB記事によると主材料の国産小麦に米糠を混ぜているとの事、「コメット」の品名は「米と」の意味もあり、店主の「日々の食卓で料理と食べて欲しい」との願いからだそうだ。
 食感はハード過ぎず食べ易い、粉の旨味も十分感じるし、日常のパンとして楽しめると思う、買った当日より翌日の方が、味が落ち着いて美味しく感じた。

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・クルミとレーズン(380円)
 ブランジェリーではお馴染みの「ノア・レザン」だが、割と小型で食感も重くなく穏やか、歯が弱って来た老人でも大丈夫だろう(笑)、食べると微かにシナモンの香りがする。

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・スコーン(レーズン入)(2個入で430円)
 プレーンタイプも売っていたが、これはレーズン入り、原材料表示には、小麦粉、バター、卵、牛乳、砂糖、ベーキングパウダー、塩とある。良質な粉の香りが立って美味しい、粉に限らず他の材料もいい物を使っているのが判った。1個215円は安くはないが、食べれば納得する。

 全体的に穏やかな味の傾向で、製作した人間の人柄が滲み出ている印象、作られた物は作った人を物語る、これは料理にも云えると思う(笑)。
 店名の「コメット」は勿論「彗星」の事だが、WEB記事によると、フランスでは「出来もしない事」を、「彗星に図面(計画)を描く‘Et si on tirait des plans sur la cométe?’」と云う事があるそうだ、日本なら「口では大阪の城も立つ」みたいな感じか?店主はこの言葉から店名を採ったとの事。
「皆は出来もしない事と云っていたが、俺はパン屋を出したぞ」みたいな開き直りの表現かも知れない(笑)、この言葉がショップカードにさりげなく書いてあった。

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 素敵なブランジェリーでした、これからも成長しそうな予感がある、元々小規模個人店は応援したいと思っているので、麻布十番にランチへ来た時には、必ず寄る店にするつもりだ(笑)。


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麻布十番「グリグリ」(2016年7月) 

 八丁堀「シック・プッテートル」、神楽坂「ビズ」に続いて「また来ると云っておきながら、訪れていない店へ行く」シリーズ(笑)、今回は麻布十番のフランス料理「グリグリ」でした、此処も最終訪問から1年以上経っていた。東京は店の数が多過ぎで、頻繁に回るには、体力・資力・時間が必要、他の二つは無いが時間だけはあるので、主に昼間だがこれから少しずつ再訪、再々訪をしたいなと思っている。
 現在「グリグリ」は金・土・日の週3日だけランチタイム営業をしているが、麻布十番の人混みが少なそうな金曜日を選んで席をお願いした。
 盛夏を思わせる暑さの中、麻布十番商店街を上って店の入っているビルに到着するが、前回訪問時にあった地下と1階の店舗が空き家になっていた、このビルは「グリグリ」と同じ2012年開業の筈で、都内では飲食に限らず、現れては消えるテナントが何と多い事か(笑)。

 2階のドアを開けるとマダムが迎えてくれる、店内は少しレイアウトが変わっていた、今回は初めてカウンター席へ座らせてもらう、このカウンターはラーメン店等にある二重構造で、厨房とカウンター間に人が一人通れる隙間がある。
 伊藤料理長にカウンター越しに挨拶して始まった夏のデジュネ、料理は以下のとおり、

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・青トマト、トマトウォーター

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・薫製した鶉卵とミガス(ポルトガルの郷土料理)をイメージした粉末

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・帆立のチップ、コーヒー風味

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・長崎産白烏賊のタルタル、シトロンヴィネガーとレモンのジュのエスプーマ、ヘーゼルナッツのカップに入れて、上は烏賊墨を固めた物。

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・自家製カンパーニュ系パン、後ろ左の水牛乳バターが珍味

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・ホロホロ鳥とフォアグラの冷製、ヴァンジョーヌのソース、カルダモン風味

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・サンピエール(的鯛)とキュウリ、バターソース

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・神奈川産デュロック種豚のロースト、サーディンとズッキーニ

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・ブルーベリー、スミレ、ホワイトチョコレートとパンデピス

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・エスプレッソドゥーヴルと自家製チョコレート

 まずはトマトの鮮烈な酸味で目が覚める(笑)、次の燻製鶉卵はグラスの七味唐辛子状の粉末の中に入れて食べる、これは「ミガス」と云うポルトガルのパンスープをイメージしたものだそうだ。
 白烏賊のタルタルは、シトロンの香りにヘーゼルナッツのビスキュイ生地の風味を加え、不思議で絶妙な味のバランス。次の的鯛はこの日一番感心した皿で、おそらくコンベクションでの調理だと思うが、身がしっとりとして繊細、過去日仏で食べたサンピエール中でも最上質な料理だと思った。
 牛肉とサーディンを合わせる料理は他店でも経験したが、今一つ必然性が判らないでいた、この日は牛より淡白な豚肉だったので、ようやくその意味を理解した、これは古代ローマの食卓で使われていた魚醤「ガルム」みたいに、外から味を付加する調味料なのだ、ただ醤油味を知っている日本人には少し難しい料理かも知れない、豚肉の火入れは抜群。
 ブルーベリーと菫のデセールは初めてだが、この店の夏のスペシャリテなので安定して美味しい、自家製ショコラもいい。

 久しぶりに伊藤料理長の料理を体験して感じたのは、ランチだった事もあるが、以前より構成要素が減って料理がシンプルになり、酸味を強調する様になったと思う。湿気の多い日本の夏にフランス料理を作る場合、特に前菜系は「昆布出汁ジュレ」みたいな物を使って和へ逃げるか、こうした酸味を使って脂分をマスクするか、どちらかへ行く事になる、もう「フランスそのまま」では受けない(笑)。
 そしてこの日の料理に、六本木「ル・スプートニク」の高橋料理長と共通するものを感じた、1976年生れの伊藤氏に対し高橋氏は1977年、どちらも天才肌と云うより職人気質を感じる料理人で、共に2000年代にフランスで働いている。料理の構築の仕方や、夫婦二人で営む「グリグリ」と、スタッフ数人でチームを組む「スプートニク」では店形態も違うが、料理に「和」を殆ど取り入れない点や、見かけはモダンでも根底にフランス、それも古典を感じさせる点に於いて似た部分がある。
 私みたいに1995~2005年頃の、一時代を築いた巨匠達がまだ健在だったフランスのフランス料理に憧れる人間には、両人の料理に大いに共感するものがある(笑)。

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 明るくフェミニンな印象のある店内、でもバブル景気の頃あった、イケメンのサービスを揃えた「蝶よ花よ」的マダムランチ専門店とは違う(笑)、隠れ家的で落ち着くし、何より伊藤夫妻と話していると、私も毎年の様にフランス食べ歩きをしていた時代に戻れる、そう思わせるのはこの店が提供する料理が、決してまがい物ではなく本物だからだと思う。
 お気遣いありがとうございました、夜利用は素敵なカップルに譲り、私はまた平日昼にそっとお邪魔します(笑)。


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御徒町「ベジキッチン」

 上野~御徒町駅間にあるアメヤ横丁、通称「アメ横」は私が子供の頃から馴染んだ場所で、歳末になると父親に連れられ、恐ろしい位の人混みの中を、蛸や鱈子などの正月食材に買いに行った。
 社会人になってからも、勤め帰りに豆や昆布等乾物を買っていた、特に珈琲豆は地元で買うよりかなり安いので、勤めを辞めた今でも月一回位の割合で出かけている。現在は時間があるので、買物だけでは交通費が勿体ない、ついでに近辺でランチを食べる事にしているが、最近はそちらの方が楽しみになっている(笑)。

 上野・御徒町界隈でランチ処を探すとなると、フレンチ&イタリアンは殆ど無いので、どうしてもラーメン、トンカツ、カレー等から選ぶ事になる。中でもカレーはインド、ネパール、パキスタン系の人達が働く店が増えていて、「リトルインド」とでも呼びたい地域になりつつある、このブログでも取り上げた「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」や「アーンドラ・キッチン」はレベルの高い店だ。
 今回選んだ店は「ベジキッチン」で、店名のとおりベジタリアンも対応可の菜食インド料理店。調べると「ベジタリアン」と一言で括るのは難しく、動物・魚介以外はOKから、卵・乳製品・蜂蜜等一切採らない「ヴィーガン」まで多種ある、この店は基本肉・魚はNGで卵・乳製品はOK、アルコール飲料も提供するが、希望があればヴィーガンも対応可と云う姿勢みたいだ。

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 店の場所は日比谷線仲御徒町駅近くで、昭和通りにある有名な「多慶屋」から秋葉原方面へ歩き、次の信号を左折して3本目の通り、飲食の居抜きだと思える2階建店舗で2014年の開業。
 昼11時の開店直後に入店し、1階のテーブル席に案内される、2階にも客席があり、WEB情報では1・2階合計で34席との事、とてもそうは見えないが(笑)。

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 ベジタブルのインド料理店は多分初体験なのでメニュー選択に迷う、ランチセットはカレー1種の750円(税込)からあるが、せっかくだから種類を食べてみたい、「南インドランチ」(1,300円)か「ベジキッチンセット」(1,350円)で迷うが、「ほうれん草ナン」とデザートが付く事に惹かれて、後者をお願いする。

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 カレーはホワイドボードに記されたものから3種選べるがよく判らない(笑)、あとは勘で「5種類の豆」「蒸したジャガイモ」「南インドの野菜」の3つを選んだ。
 店員はインド・ネパール系(たぶん)の4人でそのうち3人が厨房担当、話し声が大きく結構騒がしい(笑)。TV画面ではショップチャンネルをやっていたが、何時の間にかインド舞踏のビデオに変わっていた、これ他店でも見たパターン(笑)。

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 まずはサラダからで、インド料理店ではお馴染みのサウザン・ドレッシングではなく醤油味、まあこれはいたって普通。

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 そして登場したのがベジキッチンセット

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 精進カレー3種、下からジャガイモ、野菜、豆だと思う

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 ほうれん草ナンの上に乗るのはパパド

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 パスマティライス

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 セリモナ粉のデザート

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 ホットチャイ

 本来ならミールスみたいに、盆の中でパパドやナンを千切りながら手で食べるのだろうが、手で混ぜるのは勇気が要る(笑)、日本的にナンを千切りカレーに付ける方法で食べた、ナンはあまり膨らまないタイプで歯応えあり、カレーはどれも美味しかったが、特に気に入ったのが5種類の豆を使ったダルカレー、次がジャガイモで野菜か。肉がないのに結構ボリューム感あるが、難を云えば味が少々単調、カレー1種だと飽きるかも知れない、2種類以上のカレーセットを頼んだ方が良さそう。
 セリモナ粉で作ったデザートは「甘くしたポレンタ」みたいで、なかなか美味、ホットチャイも濃くて好みだった。
 全体的には満足したが、以前ブログ記事にした、この店からそう離れていない「アーンドラ・キッチン」の「ランチ・ミールス」(1,290円)と比較すると、肉断ちをしていない凡俗な私には、どうしてもあちらに惹かれてしまう(笑)。でも肉嫌いの人も居るし、「今日は肉食べたくない」と思う日もある、暑く湿気の多い日本の夏に素麺ばかりでは身体が持たないから、インド4千年の知恵で生まれた精進なら元気になれそうだ(笑)。

 なおこの店主は、昭和通りを挟んだ近くの、通称「ひすいアベニュー」沿いにある、菜食インド料理「ヴェジハーブサーガ」の出身との事なので、そちらも近々訪問したいと思っている、上野・御徒町・秋葉原カレーランチ行脚はまだまだ続く(笑)。


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葛飾水元「蓮」

 葛飾区の水元公園近くに、美味しい讃岐うどんの専門店があるとの噂は以前から聞いていた、2012年に開業し、自宅を改装した店舗で本格的な手打ちうどんを提供しているとの事。場所的には我家から自転車で行ける距離だが、元来私はラーメンor蕎麦派なので、なかなか「今日は饂飩を食べよう」と云う気にならず、土日は結構混んでいるとの情報もあり、つい見送っていた。
 4月以降は家に居る事が多くなったので平日に動ける、この日やっと訪問を実行、遠路?自転車で向かってみた。
 場所は中川に架かる飯塚橋から水元公園に向かう広い道を直進、左手にある葛飾清掃工場の建物と敷地を横目に見て、ツタヤがある手前で左折するとすぐ暖簾が見える、実はこの日予想より早く着いてしまい、ツタヤで料理雑誌を立読みしていた(笑)。

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 11時半の開店時間になったので店前まで行ってみる、見かけは本当に普通の一軒家だ。ドアを開けて店内に入るとそこが玄関、「靴を脱ぐのかな?」と思ったが、先客が居ながら靴が置いてないので、靴のまま入っていいみたいだ、玄関左手が厨房と客席になる、想像していたより広く20人位は入れそう、カウンター席もある。

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 自宅改造型のうどん店は、ブログに取り上げた事のある亀有の「菊屋」も同じだが、あちらは住宅のリビングを開放したみたいな店、それに較べると初めから店舗を想定したと思われる造りだ、近所に専用の駐車場まで用意してある。金町駅からはかなり歩くしバスもあるが、殆どは地元客みたいだ。

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 カウンター席に座ってメニューを開く、注文の仕方がちょっと変わっていて、まずは、かけ、ざる等の饂飩の種類を選び、次に麺のサイズを選ぶ、小(150g)税込380円、並(250g)420円、中(350g)485円、大(500g)590円、特大(750g)755円、メガ(1kg)860円、メガ盛りなんて誰が食べるの?と思うが(笑)、値段は饂飩の量で決まり、種類は違っても同一料金と云う明瞭会計、他に天ぷらがオプションで注文出来る。更に平日ランチ時は「半かやくご飯」がサービスとの事だ。
 お腹具合を考えて、「かけ出汁うどん」の中(485円)に、かしわ天(130円)とごぼう天(95円)を加えて注文する、食べ過ぎかも知れない(笑)。この日は結構暑い日だったが、出汁の味を確認したく、あえて熱い饂飩にしてみた。

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 饂飩は茹でるのにどうしても時間がかかるので店内観察、玄関には手打用の粉が積んであり、「かえし」等も置いてあった、2階は住居部分になっているが、WEB情報では客席としても使用しているみたいだ。厨房は店主の男性と奥様が手伝う、店内は女性が一人担当。

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 饂飩一式が出来上がって来た。

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 まずは「かけ出汁うどん」の中盛り
 出汁は昆布∔鰹節に加えて4種類のイリコ使用とあるが端麗で繊細、これは美味しい、おそらく讃岐の醤油だと思うが風味もいい、饂飩自体は変に歯応えを強調するのではなく、ツルっとした食感で出汁と合う。

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 天ぷらは鶏と牛蒡、特に手前の牛蒡が良かった、かき揚げではなく、太目の牛蒡を削いで揚げた物で、牛蒡の食感、香りが生きていた。

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 ランチサービスの小炊込みご飯、鶏肉と青菜のシンプルさだが、出汁が良いからだろう美味、我家でも炊き込み飯を作るが、量が違う事もあり、こうした味にならない(笑)。

 噂どおり美味しい饂飩でした、お腹一杯になって支払いは計710円也、内容を考えたら安いと思う。前述のとおり私は頻繁にうどん店巡りをしている訳ではないが、それでも過去東京で食べた中では、行列が出来る店として知られる、神保町「丸香」クラスの実力はあるのでは?と思った。
 自転車で来られる距離なのに、今迄訪れなかった事を後悔する、「幸せの青い鳥」は意外にも身近にいた(笑)。

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 店内は次々と来客があり、近くの清掃工場の関係者ではないかと思える作業着姿の男性も数人、店内は男性客が殆どだ「饂飩は男の食べ物」?道路を挟んだ向かいにはパンケーキで有名な大手珈琲チェーン店があり、チャイルドシートの付いた自転車が並んでいるので、女子会ランチはあちらでと云う事かも知れない(笑)。
 此処は再訪するつもりだ、次は冷たい饂飩を試してみたいと思う。


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神楽坂「ビズ‘bisous’」(2016年6月)

 先日、あるレストラン店主と話をしていて、「1回だけの利用客が増えている」と言っていた、つまり「一見さん」だ。店評価サイトや雑誌情報を見て、高評価の店や話題になっている店には取りあえず行ってみる、そして食べた感想を書き込みサイトに書いて終わり(笑)、こうした客が増えているみたいだ。
 私も「この店ならブログ記事になりそう」と思い店選びをする事はある、ただ料理を体験して、「この店(料理人)はもっと伸びそう」と感じるものがあれば、再訪したいと思う、中には次また行こうと考えていたら、もう予約が取れなくなっていた店もあったが(笑)。
 店は2回、3回と訪問を重ねて見えてくるものがある、男女(とは限らないが)の相性と同じく、店と客がお互いに歩み寄る事もある、これは私自身の反省も込めて「1回行っただけで結論を出すのは早急」とあえて云いたい。

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 この日再訪問をしたのが、神楽坂に昨年オープンしたフランス料理「ビズ‘bisous’」、今年の1月に初訪問し、驚く位のキャリテ・プリと新しいセンスを感じる料理や店造りを手掛ける、1982年生れの若い料理人の感覚に注目し、また行きたいと思いながらも機会がなかった、思い立ってこの日ランチタイムに伺う事にした。
 前回訪問は夜だったので、周りの環境がよく判らなかったが、昼間だとこの店が入っているビルの隣には小さな公園があり、車が入り難い細い道な事もあり、神楽坂の賑わいとは違う静かな雰囲気、なかなかいい場所を選んだなと思う。

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 階段を昇って2階の店舗に入店、村田料理長に挨拶し、カウンター席に座らせてもらう、前回は料理人だけのワンオペだったが、サービス兼任の若い男性料理人が加入していた。
 ランチメニューは1,000円からの4種類だが、予約する時は1,600円以上の注文が必須、魚と肉を両方選べる2,300円(税込)に、プラス料金で選べるデザートを追加した。

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・パテ・ド・カンパーニュ ピクルス添え

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・北海道 奥尻ワイナリー ピノグリ2015(グラス840円)

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・青森産大根の冷製スープ

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・自家製パン

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・宮島アナゴのカダイフ包み

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・骨付き鶏もも肉のコンフィ

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・青森県産フジりんごのガボット仕立て キャラメルアイス添え(+600円)

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・村田料理長の父親が栽培した緑茶

 ランチメニューでも前回利用時と印象はそう違わない、全体的に野菜を多用してライトな構成ながら、しっかりした技術が感じられた。
 パテ・ド・カンパーニュは軽めの仕上げだが、それを補うフォアグラブリュレが美味、野菜特に豆がいい。シンプルな大根スープは杏のコンフィチュールを加えて大根の青臭さを抑え、爽やかな一品だった。
 カダイフ包みは村田氏が下で働いていた有名料理長のスペシャリテ、ポワレ等と違い短時間で提供出来るので、ランチメニューに向いているそうだ(笑)。最も感心したのが肉料理で、これもコンフィさえ事前に作っておけば、短時間で調理可なので、他店でもランチメニューに載る事が多いが、実際にはなかなか美味しい物がない、この鶏は身はしっとりと柔らかく、外側のパリッとした食感と合わさって、絶妙な味になっていた、鶏、鴨を問わず、これだけジャストなコンフィに出会ったのは久しぶりだ(笑)。
 デザートの「ガボット」とはブルターニュ地方の伝統菓子の事で、それに似せて作った物、軽やかな焼き生地に挟んだのはリンゴのピュレ、キャラメルアイスも美味で、これ600円なら安い、別のデザートも追加で食べたくなった(笑)。
 そして私の退職を慰労するプレートまで作っていただき感謝、これは「キエチュード」「MAMA」に続き3店目、決して私から知らせた訳ではないので、手配書が回っているのに違いない(笑)、皆様お気遣いありがとうございます。
 静岡出身の料理長の父親が栽培していると聞く、最後の緑茶も香り高く美味しい。
 値段からして高級食材は使えないが、それを補うセンスで充分楽しませてくれる、店内は既に満席で2回転する卓もあった、リーズナブルでも美味しい物を食べたい客は知っている、私も家が近かったら月一位で来たい(笑)。
 
 4月以降は時間に余裕が出来たので、外食はランチタイムが中心になっているが、フレンチやイタリアンだと女子(年齢問わず)達の中での独り席は結構勇気が要るもの(笑)、その点この店はカウンター席があり、隠れて?いられるのでありがたい。
 稲荷町「キエチュード」、御茶ノ水「ビストロ・ヌー」、浅草「エヴ?」、表参道「MAMA」に、この「ビズ」を加えて、カウンター席のある店でランチ巡りをしながら、若い才能ある料理人達と付き合えるのなら、やがて来る年金暮らしの老後も悪くないのではと、思い直してもいる(笑)。
 元気な村田料理長と会って元気をもらい、美味しい午後になりました。
 
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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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