南青山「MAMA」(2017年1月)
昨年5月のランチ訪問時に「また来ます」と云ったまま半年以上経っていた、南青山のレストラン「MAMA」、やっと3回目の訪問が出来た。サラリーマンリアイア後は遠出が億劫になって、上野や秋葉原以西はあまり行かなくなり、表参道は大阪へ行く位に遠く感じてしまう(笑)。
高級フレンチ出身のオーナーと料理長のコンビにより、上質なワイン類の提供と箸で食べる「フランス料理の哲学、技術に基づき丁寧に仕上げられた料理」を掲げ、2015年5月に開業した「MAMA」だが、店へのアクセスは正直よくない、表参道、渋谷、六本木どの駅からでも15分は歩く、よくこの場所を選んだと思うが、繁華街の喧騒から離れた静かな場所で営業したいと云う、店側2人の意向によるものだろう。

寒かったこの日、店への到着は12時少し過ぎ、去年からランチ営業を始めた事もあり、店が周辺地域に馴染んで来た様にも見える。
一応予約して行ったのだが、12時過ぎの入店時にはカウンター席に先客が1人、テーブル席にも2人、その後続々と来店し3つあるテーブルは埋まり2回転する席もあった、周りに飲食店が殆ど見当たらない事もあるが、ランチ処として認識されて来たみたいだ。

平垣内オーナーに挨拶し、彼の労作手書きメニューを拝見する、前回は「イベリコ豚の天使の羽根定食」から「とんかつ」をお願いしたが、今回は「カツカレー」にしようと決めていた、ただ「週替定食」(1,200円)の「そぼろ丼」にも惹かれ、これも食べたかったが(笑)。
当日の料理は以下のとおり、このランチを注文しているのは私だけだが、おそらく標準仕様より品数が増えている筈だ(笑)。

・人参のピュレとラペ、胡桃

・イベリコ豚の豚汁

・フォアグラとイチジク

・Puy Redon Chardonnay 2015
平垣内セレクション、仏南西部ベルジュラック産で、この地域には珍しいシャルドネ種を使用、AOC認定ではないが、ブルゴーニュの高級白を思わせる味と香り。グラスはリーデルの高級品「ブラック・タイ」。

・左の近藤悠三作と聞く鉢中にはシーザーサラダの下にラタトゥイユ
中の河村喜太郎作ぐい呑み中は、下から紫キャベツの酢漬け、蛸のマリネ、コリアンダー風味の棒々鶏、冬野菜のエチュベ
右の永楽善五郎作の皿には鮪とビーツのユッケ風

・イベリコ豚のカツカレー

・一応皿に載せて、一般的な「カツカレー」にしてみた(笑)。皿はローゼンタール。

・大納言あずき、ココナッツのアイスクリームに焙じ茶
まずはアミューズとして出た人参の甘さと旨味に驚く、特別な人参ではなく甘味を出す加熱調理によるものとの事だが、雲丹等入れず人参そのものの味にしたのは賛成。前回もイベリコ豚汁は美味だったが、今回は「寒いので、スープ的に出します」と先に出た、地味な根菜達がイベリコ脂を纏って美女に変身している、漆椀もいいし家庭では出せない味だ。フォグラも小品ながら美味で、アルコールに弱い私でもワインが飲みたくなる。
「サラダ」&「小鉢」の次の品々は、どう見ても通常バージョンではない(笑)、夜のメニューから出してくれたみたいだが、手をかけた品が上手の器に盛られている、ワインを飲む事を想定して酸味は抑え気味。
そしてカツカレー、カツはイベリコ豚の「天使の羽根」と呼ばれる肩甲骨の肉を使用、一頭から約500g位しか取れない希少部位。カツは前回同様濃い旨味がストレートに来る、添えられた鹿児島産「デコーソース」も合っていた。市村料理長はカレー大好きだそうだが、夜にもカレーを出しているので、ワインの余韻を消さない様スパイスは控え目、ルーから「フォン・ド・ヴォー」を仕込む要領で作っているとの事。「カツカレー」と聞くと学食やカレーチェーンで食べる物を連想してしまうが、あれとは全くの別物でレベルが違う(笑)、福神漬も自家製。
小豆炊きの達人から学んだという大納言餡とココナッツアイスも良かった、お茶も美味。

ある意味、高級レストランで1万円のランチを食べる以上に贅沢な時間に感じた、作る人1人、提供する人1人、ミニマムな体制での客1人のための料理、「これを食べて欲しい」とのメッセージが直に伝わって来る、インテリアや器等のセレクションもいい。
店の本領発揮は夜の部だと思うが、ランチでもその片鱗が伺え本気度が伝わる、テーブル席の女子達の会話が聞こえたが、「素敵な店、すごく美味しい、今度夜にも来たい」の三題で、そう思ってくれるならランチ営業する面倒も報われる。
近隣のオフィスや家庭へ向け、少数だが弁当宅配もやっていて結構需要があるとの事、「注文先まで運ぶの?」と訊いたら、今は弁当専門のバイク配送業者が存在し、依頼すればGPS探知によりすぐ来てくれ、支払いはネット決済で行うそうだ、凄い時代になった(笑)。
いい空間といい料理で、つい長居してしまうが、市村料理長と平垣内オーナー、お気遣い感謝です。ランチばかりで迷惑でしょうが、次回は「イベリコステーキ」その次は「謎のイベリコ豚料理」を食べに来ます(笑)。
高級フレンチ出身のオーナーと料理長のコンビにより、上質なワイン類の提供と箸で食べる「フランス料理の哲学、技術に基づき丁寧に仕上げられた料理」を掲げ、2015年5月に開業した「MAMA」だが、店へのアクセスは正直よくない、表参道、渋谷、六本木どの駅からでも15分は歩く、よくこの場所を選んだと思うが、繁華街の喧騒から離れた静かな場所で営業したいと云う、店側2人の意向によるものだろう。

寒かったこの日、店への到着は12時少し過ぎ、去年からランチ営業を始めた事もあり、店が周辺地域に馴染んで来た様にも見える。
一応予約して行ったのだが、12時過ぎの入店時にはカウンター席に先客が1人、テーブル席にも2人、その後続々と来店し3つあるテーブルは埋まり2回転する席もあった、周りに飲食店が殆ど見当たらない事もあるが、ランチ処として認識されて来たみたいだ。

平垣内オーナーに挨拶し、彼の労作手書きメニューを拝見する、前回は「イベリコ豚の天使の羽根定食」から「とんかつ」をお願いしたが、今回は「カツカレー」にしようと決めていた、ただ「週替定食」(1,200円)の「そぼろ丼」にも惹かれ、これも食べたかったが(笑)。
当日の料理は以下のとおり、このランチを注文しているのは私だけだが、おそらく標準仕様より品数が増えている筈だ(笑)。

・人参のピュレとラペ、胡桃

・イベリコ豚の豚汁

・フォアグラとイチジク

・Puy Redon Chardonnay 2015
平垣内セレクション、仏南西部ベルジュラック産で、この地域には珍しいシャルドネ種を使用、AOC認定ではないが、ブルゴーニュの高級白を思わせる味と香り。グラスはリーデルの高級品「ブラック・タイ」。

・左の近藤悠三作と聞く鉢中にはシーザーサラダの下にラタトゥイユ
中の河村喜太郎作ぐい呑み中は、下から紫キャベツの酢漬け、蛸のマリネ、コリアンダー風味の棒々鶏、冬野菜のエチュベ
右の永楽善五郎作の皿には鮪とビーツのユッケ風

・イベリコ豚のカツカレー

・一応皿に載せて、一般的な「カツカレー」にしてみた(笑)。皿はローゼンタール。

・大納言あずき、ココナッツのアイスクリームに焙じ茶
まずはアミューズとして出た人参の甘さと旨味に驚く、特別な人参ではなく甘味を出す加熱調理によるものとの事だが、雲丹等入れず人参そのものの味にしたのは賛成。前回もイベリコ豚汁は美味だったが、今回は「寒いので、スープ的に出します」と先に出た、地味な根菜達がイベリコ脂を纏って美女に変身している、漆椀もいいし家庭では出せない味だ。フォグラも小品ながら美味で、アルコールに弱い私でもワインが飲みたくなる。
「サラダ」&「小鉢」の次の品々は、どう見ても通常バージョンではない(笑)、夜のメニューから出してくれたみたいだが、手をかけた品が上手の器に盛られている、ワインを飲む事を想定して酸味は抑え気味。
そしてカツカレー、カツはイベリコ豚の「天使の羽根」と呼ばれる肩甲骨の肉を使用、一頭から約500g位しか取れない希少部位。カツは前回同様濃い旨味がストレートに来る、添えられた鹿児島産「デコーソース」も合っていた。市村料理長はカレー大好きだそうだが、夜にもカレーを出しているので、ワインの余韻を消さない様スパイスは控え目、ルーから「フォン・ド・ヴォー」を仕込む要領で作っているとの事。「カツカレー」と聞くと学食やカレーチェーンで食べる物を連想してしまうが、あれとは全くの別物でレベルが違う(笑)、福神漬も自家製。
小豆炊きの達人から学んだという大納言餡とココナッツアイスも良かった、お茶も美味。

ある意味、高級レストランで1万円のランチを食べる以上に贅沢な時間に感じた、作る人1人、提供する人1人、ミニマムな体制での客1人のための料理、「これを食べて欲しい」とのメッセージが直に伝わって来る、インテリアや器等のセレクションもいい。
店の本領発揮は夜の部だと思うが、ランチでもその片鱗が伺え本気度が伝わる、テーブル席の女子達の会話が聞こえたが、「素敵な店、すごく美味しい、今度夜にも来たい」の三題で、そう思ってくれるならランチ営業する面倒も報われる。
近隣のオフィスや家庭へ向け、少数だが弁当宅配もやっていて結構需要があるとの事、「注文先まで運ぶの?」と訊いたら、今は弁当専門のバイク配送業者が存在し、依頼すればGPS探知によりすぐ来てくれ、支払いはネット決済で行うそうだ、凄い時代になった(笑)。
いい空間といい料理で、つい長居してしまうが、市村料理長と平垣内オーナー、お気遣い感謝です。ランチばかりで迷惑でしょうが、次回は「イベリコステーキ」その次は「謎のイベリコ豚料理」を食べに来ます(笑)。
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プロフィール
Author:オンクレ・トシ
店の点数評価等はしません、「食と人」を描きたいと思っています。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。
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