最後の晩餐にはまだ早い


堀切菖蒲園「人と木」

 以前ブログ記事にした、京成電鉄堀切菖蒲園駅近くの「堀切せんべい」は、その後もよく利用しているが、行く途中近くに不思議な蕎麦店を発見した。
 見かけ雰囲気ある一軒家で「人と木」と云う店名があり、和食店?と思ったが、お品書きが置いてあり蕎麦だった、青山あたりの高級蕎麦店みたいな店構えと不思議な店名に興味を惹かれ、ネット上で調べてみた。

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 2010年7月の開業で、店主は「神田まつや」出身とある。まつやと云えば都内でも有数の有名蕎麦店、大晦日に年越し蕎麦を食べるために客が行列、TVニュースが取り上げる事でも知られる。

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 平日昼、堀切せんべいへ行くついでに寄ってみる事にした、ちょっと入り難い雰囲気はあるが、値段も明記してある事だし、中身の少ない財布でも大丈夫だと思った(笑)。
 店前に割と大きな樹木があり、これが店名の由来か、入口は昔の納戸に使っていたような古い引戸を流用している。開けるとそこは民家改造型の店舗、手前と奥の2部屋に分かれていて、廊下の奥が厨房だが靴は脱がずに上がれる。11時半の開店時間直後だったが、手前の部屋は2卓埋まっていた、奥の部屋に案内されるが、店の女性から「(後で)相席になるかも知れませんが」と云われる、「構いません」と応えたが、他に空き卓があるのに不思議。席が全て埋まった時点で、後から来た客にまず相席になる事を説明し、先客が了承してからが順序ではないかと思ったが。

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・お品書き(冷たいそば)

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・お品書き(あたたかいそば)

 値段は周辺店と比較すると高めに感じる、本格的な蕎麦店では冷たい蕎麦を食べる事が多く、この日も暑かったので、「鴨せいろ」(税込1200円)をお願いする。下町蕎麦店では昼時に小丼等とのセットを提供する店もあるが、そうしたものは無かった、この辺りも高級志向?(笑)。

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 店内を飾る小道具類はなかなか洒落ていて、季節の掛け軸まで下げている。奥の厨房は見えなかったが主人一人?店内はたぶん奥さんだと思う女性一人で担当している。塗りの捏ね鉢が置いてあるので、蕎麦は手打ちしていると思う。

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 暫くして運ばれて来た「鴨せいろ」。

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 蕎麦はおそらく二八割位だろう、中細で色が白っぽく包丁切りは綺麗に揃っている、蕎麦の香りより喉越しを重視する江戸蕎麦伝統の製法、「まつや」にはもう何年も行っていないが、記憶では似ている蕎麦だったと思う。

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 鴨つけ汁
 蕎麦つゆ自体は藪系等の蕎麦店と比べると甘さを感じる、そこへ合鴨の抱き身が7切れ程入り、焦げ目を付けた白ネギが加わる。
 この鴨つゆに蕎麦をくぐらせ食べると、相乗効果と云うか、美味しさが各段に上昇する、昔は蕎麦だけで満足していた江戸っ子も、今はそれでは物足りない、そこで鴨肉と云うタンパク質と脂分を加え、満足感を与えると同時に高級感を出す、この相性を考えた職人は凄いなと思う。

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 織部の片口に入れた蕎麦湯
 おそらく後から蕎麦粉を加えていると思うポタージュタイプ、美味しいがもう少し量があればもっと良かった(笑)。

 「まつや」と比べてどうなのかは怪しい記憶で云えないが、美味しい蕎麦だった事は間違いない、店の雰囲気は洒落ているし、近くへ行く用事があれば行って損ない店だと思う。
 ブログ記事にした地元の手打系蕎麦店では、亀有「木楽」や五反野「とりい」が続いて閉店してしまった、蕎麦店は今儲からないのかなと思う、駅前には1杯300円前後の路麺店があるし、コンビニへ行けば同金額位の生蕎麦がパック入りで売っている、酒を飲みたい人は格安系居酒屋に行ってしまうし、蕎麦屋で一杯やって締めに蕎麦を啜ると云う、粋な江戸文化は廃れて行くのかも知れない。
 この店は下町に在りながら貴重な本格派手打蕎麦店として、続いて欲しいものだ。
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 なお、店の近くには「堀切せんべい」の他に、夕方は客で賑わう下町的惣菜店もあり、また俗に「せんべろ(千円でベロベロに酔える)」と呼ぶ、格安な居酒屋も多い、菖蒲の季節は終わってしまったが、何かの時には堀切へ寄ってみて下さい。
 


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広尾「Ode(オード)」

 昨年9月に文字どおり「満を持して」オープンした、元「シック・プッテートル」生井祐介料理長の独立新店「Ode(オード)」、開店の案内をいただきながら、今迄訪れる機会がなかった。既訪問の友人から「生井氏と(私の)話題になった」と聞かされ、これは早く行かないとマズイと反省(笑)、急遽WEB上で予約して平日昼間に出掛ける事になった。
 店の場所は広尾、地下鉄広尾駅を出て、商店街を恵比寿方面へ歩き、ナチュラルローソンがある角を右折、直進してガソリンスタンド手前のビルの2階、フランス料理「ア・ニュ ルトゥルヴェ・ヴー」と同じ通りにあり、此処から恵比寿へかけては東京でも屈指のフレンチ激戦地帯だ。
 店のイメージカラーはグレー、エントランスや入口ドアも全てグレーに彩色、流行?の重いドアを開けると、店内装飾やスタッフのユニホームも同じくグレーに統一されていた。
 カウンター13席(「最後の晩餐」の数(笑))に個室、半個室が各1で合計23席。音楽好きの生井氏のセンスか、BGMにポップスが流れスタイリッシュな空間、カウンターの隅に座らせてもらった。席に着く前に気付いたが、窓外に隣の寺社の墓石が見えるのが独特な雰囲気、神社仏閣の近くにフレンチの名店ありと言われるが、この店もその一つになりそう。
 カウンター内部は面白い作りで、「フロリレージュ」みたいなフルオープンキッチンではなく、客から見える部分ではドリンク等の仕上げだけ、調理は奥の作業スペースで行うので、キッチンスタジアム的面白さはなかった。
 生井氏とは久しぶりに会う事に、ご無沙汰をお詫びして始まった料理は以下のとおり、

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・ドラ〇ン ボール

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・生カラスミ/キュウリ

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・キャビア/エダマメ

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・グレー2018

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・鱧/ガラムマサラ

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・自家製フォカッチャ風パン

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・ツルムラサキ/ウニ

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・鱸/ズッキーニ

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・仔羊/茄子

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・パッションフルーツ/コリアンダー

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・小さなお菓子
・黒文字茶

 まず料理全体の印象から云うと、八丁堀時代とは趣を変え、料理の細部にまで精緻な仕上げを施し、外見的な店の印象と同じくモダンでスタイリッシュ、一見現代北欧料理調だが、食べてみると何処か和的な懐かしさも感じ、「これは生井料理と云うしかない」と思った。
 著作権の関係か伏せ字にしたアミューズはオマール出汁の球体、見かけと味の面白さで「掴みはOK」的作品(笑)。続く2品は夏を感じさせる前菜、その後の「グレー」は生井氏の代表的料理、中に尾崎牛のタルタルとイワシのマリネ、その上にイワシ骨を加えたメレンゲ板を被せる、ビジュアルもいいしインスタ映えする事間違いない(笑)。鱧はカレー風味が独特だった。
 ツルムラサキ&ウニは和を感じさせる、続く和歌山産ヒラスズキはこの日一番印象に残った皿、肉厚の鱸の身と夏野菜を上手くまとめている。肉料理はソルトブッシュラム、そう云えば私が「シック・プッテートル」を初めて訪れた、2013年5月の肉料理が同じソルトブッシュラムだった、料理は勿論進化しているが、八丁堀の狭い厨房で先鋭的な料理を作っていた時期も妙に懐かしく、今思うとある意味奇跡的な店だったなと思う。
 デセールは無難にまとめた印象、楊枝に使われる黒文字を使った茶が面白かった。
 サービス専任は女性が一人、他は厨房兼務で担当して料理説明は料理人が行う、このスタイルどうしても「フロリレージュ」を連想してしまうのだが、まだ細部には詰めの甘い処も感じたので、これから開店一年へ向け、もっと良くなって行く事を期待したい。
 来る前は「頭で考えないといけない料理かな?」との懸念もあったが、素直に美味しさが理解できる料理だったので安心した、表参道あたりと比べると、広尾の客層が年齢高めに感じたので、多少意識はしているかも知れない。
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 調理を終えた生井氏と色々と話す事が出来た、オーナーシェフになり何か吹っ切れたみたいで、表情も以前より明るくなったと感じる(笑)。スタッフは総勢8名だそうで、料理に感じた緻密さはこの人数だから出来るのだろう。
 去年から今年へかけて、東京のフレンチは新店&リニューアル店の登場が続いている、全て行った訳ではないが、訪れた店は何処もレベルが高く、あらためて東京の食は凄い状態になっているなと思う、その中でも最も注目されている一店がこの「Ode」だろう、まずは順調にスタートを切ったと思う、あとは先頭集団をキープして後半でどう勝負を仕掛け、35㎞以降にトップに立つか、生井料理長はきっとデザインしていると思う(笑)。
 なお店名の「Ode」は頌歌の事で、ギリシャ発祥とされ英国で発達した、パーセルの「メアリー女王の誕生日のためのオード」や、ヘンデルの「聖セシリアの日のためのオード」が知られる、ベートーヴェン第九交響曲の「歓喜に寄す」もシラーの頌歌から、また英語圏のポピュラー音楽でも形式はともかくタイトルによく使われる、音楽好きの生井氏ならではのネーミングだ。


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北千住「いのこ菓子店」

 このブログを読まれている方はお気付きかも知れないが、私は小規模飲食店が好きだ、料理一人、サービス一人程度のミニマムな店に共感してしまう。厨房で多くの料理人が作業、サービス担当も多数、客はただ座っているだけでいいみたいな、グランドメゾン的なレストランに若い頃は惹かれたが、自分が年齢を重ね色々なものの裏側も知る事になり、最近はどうも大店は避ける傾向がある。
 千利休は茶の湯の到達点として、主人一人客一人が対峙するだけの、僅か二畳の茶室を作った、余計なものを全て排除し、もてなす側ともてなされる側一対一の真剣勝負、今の私が憧れるのは、こうした世界だ(笑)。
 レストランだけでなくベーカリーやパティスリーも同じで、店奥のラボで数人が流れ作業でパンやケーキを作る店より、基本一人で全て制作している店に惹かれてしまう、当然作るアイテムに限りがあり、夕方店へ行ったら売切れで何も無かったと云う事もありがちだが、それでも味わっていると、作った人間と対話しているみたいな感覚になれる。企業が作った工業製品よりアルチザンが作ったクラフト品、こうしたものをこれからも追いかけて行きたいと思う。
 今回紹介するのはミニマムもミニマム、女性一人で運営するパティスリーで、前記事の「ビストロウエハラ」と同じ北千住駅東側に在る、存在を知ったのはWEB情報からだ。
 名前は「いのこ菓子店」、場所は千住旭町で駅東口から商店街を進み、右側に足立税務署への案内がある道角を過ぎたら、二つ目の細い道を右折、そのまま歩き左側、一見普通の民家にしか見えないので、初回はまず通り過ぎると思う、私がそうだった(笑)。

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 店の入口と云うか玄関の前に立つと、「ああ、この店にはきっと美味しいものがある」と、何か直感に訴えるものがある、これは長年の勘と云うか経験から導かれた予想値だ(笑)。

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 ドアを開けると其処は民家そのもの、玄関部分を改造して販売スペースにしている、左奥がキッチンで制作スペース、目の前には焼き菓子が並べてあった。

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 待ち客用に学校教室で使うみたいな椅子が置いてある、右は羊を模した椅子で子供が喜びそう。奥から黒いコックコート姿の小柄な女性が出てきた、初めて訪れた事を話し、店内撮影をお願いしたら快諾してくれた。

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 パティスリーではお馴染みの生ケーキ類を並べた冷蔵ガラスケースはなく、奥の冷蔵庫から見本(これも商品だが)を見て選ぶ、毎日大体5種類前後の品揃えみたいだ。後方の棚は自家製のジャム類。

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 店主が「今焼き上がったばかりです」と、奥から持ってきたタルト。

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 クッキー類、下町ではいかにも子供ウケしそうなアニメキャラ等を使う店もありがちだが、そうした処は感じさせず、大人も子供も楽しめる店づくりだと思った。
 他に客が居なかったので女性店主と少し話をする、元々北千住出身で子供の頃の愛称を店名にした、旧姓が井上〇子さんで、最初と最後の字を合わせ、そう呼ばれていたそうだ。
 2013年7月の開業で、民家改造店舗だか此処には住んでいない、夫氏もパティシェで別の店で働いているとの話だった。スイーツ作りが好きな人なら「いつかこんな店を作りたい」、そう思う店だなと思った。色々と難しい事もあっただろうと想像するが、自分の夢を叶えた人は輝いて見える。
 この日買ったのは以下のアイテム、どうも私はジェノワーズ(スポンジ)生地よりタルト系のものに惹かれてしまうので、偏ってしまったが(笑)。

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・ブルーベリーのタルト(税込500円)
 長野産の大粒ブルーベリーが美味しい、それを生かしたクリームとタルト生地は秀逸、季節ものだが、もしあったら買うべき。

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・黒豆と紅茶ゼリーのせパンナコッタ(520円)
 綺麗に煮た大粒黒豆、紅茶味のジュレ、パンナコッタの意外な相性が抜群、今回一番気に入ったもの。

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・焼タルト(とうもろこし)(350円)
 シンプルなタルトだが、とうもろこしの風味が香ばしく美味しい。

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・焼タルト(ショコラ)(380円)
 同じタルト生地の中にビターチョコレートを刻んで入れている、これも普通に美味しかったが、何かもうひと捻り欲しいなと思った。

 技術は高く、パティシェとして相当経験を積んだ人だと思う、味の決め方もいい、値段はこの種の店にしては高めに感じるが、素材の良さは食べると納得する。
 素敵な店だった、また来てみたいし、有名ブランドに捉われないスイーツ好きや開業を考えている人は、一度行ってみる事をお勧めしたい。
 なお店舗は火・水曜日休、営業時間も11時から18時と短く、他に臨時で休む時もあるみたいで、詳しくはWEBページを見てから行ってください。


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北千住「ビストロウエハラ」

 この日久しぶりに北千住へ向かったのだが、目的は以前から一度行ってみたかったパティスリー訪問で、我家から何とか自転車で行ける距離だが、ケーキ類を買って帰る事を考え千代田線に乗って行く事に。でもそれだけでは面白くないとブログ記事になりそうなランチ処を調べてみた、ブログのために店を探すのは、色々な意味で末期かも知れない(笑)。
 千住は日光街道の宿場町として栄えた、江戸日本橋から出発した際の最初の宿場で、発展したのは当然街道沿い、往時は遊郭もあったそうだ。街道より東側に国鉄北千住駅が開業したのが1896年(明治29年)、以降東武鉄道、東京地下鉄(2路線)、つくばエクスプレスと乗入れが続いた。
 そうした歴史から駅西側の方が発展していたが、2012年に東京電機大学の千住キャンパスが東口駅前に開設、以降は此処を中心として再開発が進行している、「東京住みたい街ランキング」にも名を連ねる常連になった。同時にそれ迄居酒屋系が中心だった飲食店も変わった、これから紹介するフランス料理店も、昨年10月に赤坂溜池山王から移転して来た店だ。

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 店の名前は「ビストロウエハラ」、赤坂では「バティチ」と云う店名で営業していたそうだ、調べてみたら衆議院議員宿舎が至近、魑魅魍魎が跋扈する地から(笑)、平和?な下町北千住へ引っ越したのは勇気が要ったと思うが、新たなビジネスチャンスを求めたのかも知れない。

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 店の場所はJR&地下鉄日比谷線の北千住駅東口を出て最初の四つ角を左折、「学園通り」と云う商店街を少し歩くとすぐ右側に在る、店前には「梅の湯」と云う銭湯好きには知られた、昭和2年開業の公衆浴場がある。
 予約もせず、平日ランチタイムの飛込み入店、店前に置いてある黒板には「平日限定 フルコースランチ 1,500円(税込)」の内容が書いてあり、もう殆ど「これに決めた」と思った(笑)。
 11時半の開店直後に入店、一人である事を告げ、カウンター席に座る。ランチメニューは1,500円の他に料理が選べる2,500円、3,500円もあるが、初回で「お手並み拝見」と云う事で、平日限定ランチをお願いする。
 厨房内は男性が二人、中年男性がご主人で、若い方はどうやら息子さんみたいだ、サービスの女性は主人の奥様だろう、人材不足の業界なので理想の家族経営か。カウンター3席とテーブルが2卓、2階にも客席がある。

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・ナス、トマト、ズッキーニのキッシュ、紅芯大根とレタスのサラダ

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・冷製コーンスープ

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・バゲットはポンパドールのもの、フォカッチャ風パンは自家製

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・(右)鱒のポワレ、バルサミコソース、(左)十六穀を詰めた若鶏のロースト

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・コーヒー

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・パンナコッタ、白桃のコンポート

 実際の調理は息子さんが担当し、ご主人が仕上げをしている。料理は何処か懐かしい1990年代風な印象あり、値段を考えれば当然だがそう高価な食材は使えない、それでも上手くまとめているなと思った。魚でも肉でもただ焼いただけではなく、一工夫しているのは好感が持てる、鱒と鶏詰物の皿はどちらも良かった。
 一家でやっているからか、親しい人の家に招かれ料理を食べさせてもらっている、何かそんな印象も持った(笑)。
 私の後に若い女性客が2組、昔の北千住では見かけなかった客層だ、街はこうして時代と共に変わっていくのだなと、昭和人間は感傷的になってしまう(笑)。

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・カウンターに置いてあった、素敵なヴェネツィア・ムラーノ製のガラスベース

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・父親は大阪出身?エスコフィエ協会員みたいだ。

 1950年代迄NYに在ったMLBの人気チーム、ドジャースとジャイアンツは揃って西海岸へ本拠地を移転する、新たな観客層増に期待したからで、結果移転は成功したと評価されている。
 超少子高齢化が進行するこの国で、飲食店は今商売が成り立つかどうかも大事だが、10年後20年後を見据えた展開をしないといけないのだろう。
 北千住へ行く事あれば、店利用の選択肢の一つにしていい店だ、もし息子さんがこのまま店を継ぐのなら、京橋「サカキ」や東長崎「セビアン」みたいに、将来面白い店になるかも知れない(笑)。
 食後はもう一つの目的地だったパティスリーへ向かったが、それは別の記事で紹介したい。


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外苑前「フロリレージュ」(2018年7月)  

 去年11月の利用以来ご無沙汰していた外苑前「フロリレージュ」、この間に店は以前より更に国際的に有名になり、大げさではなく世界中から客がやって来るようになった。予約が取り難い事に加え、私みたいな貧乏グルメには縁遠い店になったとの僻む?気持ちもあり(笑)、つい後回しになっていた。
 それでもこのままだと、フロリレージュゼロの年になり兼ねないと思い、或る日思い立って、繋がり難い電話にリダイヤル、サービスの中村氏に「ランチタイムに空いている日、何時でもいいから入れて」とお願いし、急な訪問が実現した。加齢と共に我家からの遠距離訪問が面倒になるが、フロリレージュだけは特別、期待感で外苑前駅までの時間が長く感じなかった(笑)。
 8ヶ月ぶりのフロリレージュだが、スタッフの交代があった、青山旧店舗時代からサービスと店内装飾担当だった廣田氏が退店、これで川手料理長以外は皆移転してからのスタッフになったと思う。料理人も数人替わり、NY出身のエディ君も辞めたそうだ、そのため英語使用客への料理説明は日本人スタッフが行う。以前居たレセプションの女性も見なかったので、交代したみたいだ。
 初めて座る出入口に近いカウンター手前の席、舞台なら下手前の席にあたり、川手料理長からは遠いが、今迄見えなかったものも見られて面白かった、此処から見るキッチン内は、若い職業集団が活躍する工房と云う印象、ルネッサンス期のフィレンツェ、ヴェッロッキオ工房はきっとこんな感じだったのでは?と想像するが、この中からボッティチェッリやダ・ヴィンチに匹敵する、次代を担う料理人が出て欲しいものだ(笑)。
 この日の料理は以下のとおり 

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・ヤングコーン

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・帆立 昆布
 北海道産帆立貝の昆布締め、ストロングキャビア?、フロマージュブラン

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・鯖 ブルーチーズ
 山口産鯖、湯葉、ジャガイモをブルーチーズのソースで

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・椎茸 バッカス
 大分産原木椎茸のエマンセ、チーズと和出汁のソース

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・鮎 グリーンピース
 身のフリットと骨せんべい、上に山葵菜

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・分かち合う(岩手石黒農場産ホロホロ鳥)

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・牛タルタルとシブレットを添えて

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・ガルニの肉粽

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・新加入のサービススタッフによるドリンクペアリング

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・マンゴー ココナッツ
 宮崎産マンゴーのババロワ、ココナッツのブランマンジェ、上にココナッツを削って

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・贈り物、アマゾンカカオ
 チョコレートのクレープ、中にチョコレートのムース、チョコレートソース

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・山形産佐藤錦のパートフィロ、国産烏龍茶

 まずは足立区出身のとうもろこし売り娘(笑)が、籠に乗せ運んで来るコーングラタンからスタート、続く帆立の昆布締めの皿が今のフロリレージュを表現しているなと思った、オリジンはフランスだが、そこに和が加わった進化を感じさせる。
 鯖とブルーチーズは攻めて来た料理、鯖は青魚、チーズも青カビだから合う筈だと云う発想から始まったそうだが、生湯葉が緩衝材になっていて、これも斬新な一品だった。続く椎茸料理はスープ的な発想で、「香り」がテーマだと思った。鮎は個人的にフランス料理に向いていると思わないが、もし出すならこうしたシンプルな調理がいいと思う。
 石黒農場パンタードは、この店における水戸黄門の葵紋印籠みたいなもの(笑)、私も何回か体験しているが、その度に味わいをガラリと変えているのはさすがだ、ガルニに沿えた牛タルタルと肉粽によって以前とは違う表情を見せる。
 デセール2品も安定して良くなったと思う、特にアマゾンカカオの使い方が、素材を見極め進化していると感じた。
 新しいサービススタッフから「(廣田氏に代わって)私がドリンクペアリングを担当します、宜しくお願いします」と挨拶されたので、やはりそれを注文しない訳にはいかなくなった(笑)。廣田氏は随所にスパイスや珍しい抽出液等を使い凝った器に盛って楽しませたが、その点はまだ大人しい印象、良かった点気になった点を伝えたが、彼が個性を発揮するのはこれからだろう。

 久しぶりのフロリレージュだったが、スタッフは替わっても進化をしている、やはり此処は刺激を貰える店だ。客は座っているだけで、お馴染みの料理が出て至れり尽くせりのサービスを受ける、20世紀型のレストランとは違う、客参加型の21世紀レストラン、美味しい店は他にもあるが、ここまで楽しめる店はそう無いと思う。
 両隣は国籍不明だが英語使用客、一方はたぶん中国系女性の一人客で、グランムニュをスマホで撮影しながら食事、スタッフとの会話も英語で、此処はNYか?と錯覚してしまう(笑)。今東京のレストランスタッフは英会話が必須となり、残念ながらフランス語は料理公用語ではなくなりつつあるようだ。

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 世界に向けて旅立った感のあるフロリレージュ、私はもうそろそろ卒業してもいいのかな?とも思ったが、帰りに見送りに出て来た川手氏に、「また是非来てください、お待ちしています」と念を押されてしまった(笑)。彼はきっとピカソやマイルス・デイヴィスみたいに、常に表現方法を変えるタイプのクリエイターなのだと思う、客は「前の方が良かった」とか勝手な事を言いがちだが、一般大衆の常に先を行くのが天才で、人々が本当の凄さに気付くのは後なのかも知れない(笑)。


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竹ノ塚「キッチン エスプレッソ」

 足立区竹ノ塚にある「キッチン エスプレッソ」は、2016年9月にオープンした洋食店、存在を知ったのはWEB情報からだ、例のレストランユーザー評価サイトに、以下の店PRが書いてあり、読んで興味を覚えた。
 『昔ながらの洋食屋です。竹ノ塚駅から徒歩5分。閑静な住宅街に洋食屋が2016年9月10日にオープン致しました。当店のコンセプトは、安全で美味しい料理をお客様に提供すること。お客様が楽しく過ごせる空間やサービスを心がけることです。ぜひお気軽にお立ち寄りください!』
 特に自店を「洋食屋」と云う言葉で表しているのに惹かれた、イメージは昭和だ。実は祖父の兄、私から見て大伯父にあたる人が洋食の料理人で、昭和20年代に東京日本橋で洋食屋を開業し、結構流行っていた事を父から聞いていた。そのまま続いていたら「たいめいけん」位の有名店になっていたかも知れないが、本人が博打に熱中して店を潰したそうだ、対象を問わず耽溺し過ぎるのは、私を含め一族共通の気質か?(笑)。そんな事もあり、洋食店にはフレンチ以上に親近感を持っている。
 天気のいい日に自転車を飛ばして行ってみる事にした。

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 店の場所は、東武鉄道竹ノ塚駅東口から4号線(日光街道)へ向かう広い道を進み、デニーズの手前で左折直進して右側、隣に居酒屋がある位で住宅地中の目立たない場所。

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 店へ着いたら、丁度開店時間の11時半、店主と思しき若い男性がランチメニューの看板を出している処だった、「もう(入って)大丈夫ですか?」と訊いて入店する。

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 店内はカウンターが6席で、テーブル席が3卓ある。料理人一人の対応つまりワンオペ店、カウンター席に座る、目の前には足利市ココ・ファーム・ワイナリーのボトルがあった。ランチメニューは黒板に書いてある6種類で全て税込800円、何を選ぶか悩んだ末に「ミックスフライ」に決め、オススメ表示のあった「ランチデザート」(200円)とコーヒー(100円)もお願いした。

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・冷製コーンスープ
 時期ものだが、普通に美味しい。

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・ミックスフライ
 内容は右からカレー味ポテトコロッケ、メンチカツ、クリームコロッケ&タルタルソース。ナポリタンが付合せで、レタス・トマト・コーンが同じ皿に乗せてある。
 味はどれも良かった、中身が中身だけに「唸るような美味しさ」と云うものではないが、食べるとこれは肉屋の揚げ物ではなく、プロの料理人の作った物だと納得する味。

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・ブルドック中濃ソース(笑)
 これ堂々と出す事にかえって好感を持った。中途半端な自家製ソースを添える位なら、ブルドックソースの方が美味しいと思う。

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・ご飯
 綺麗に炊けてあり、とんかつ山家のご飯より美味しいと思った(笑)。

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・プリン
 バニラなど加えずおそらく卵と牛乳だけだと思う、ちょっと硬めで昔風な作り、老舗「キャンティ」のプリンみたいな味わいで気に入った、200円なら安い。

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・コーヒー

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 アルドイノとラウデミオのオイルが置いてあり、店主はイタリア料理出身みたいだ、下町では本格派フレンチやイタリアンが受け入れ難い事もあり、洋食店からスタートする料理人は結構いる。昔なら別の洋食店で修業を積み仕事を覚えてから自店だったが、今はフレンチ・イタリアンの料理人を経て開業と云うケースが多い様に思う。
 ワンオペ体制で難しい面はあると思うが、下町では貴重な洋食店として続いて欲しいものだ。同じ洋食系レストランでは、居心地の良さでは、ブログ記事にした亀有の「クリマ」だが、個人的に応援したくなるのはこちらの店(笑)、また来てみたいと思う。

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 帰りは少し遠回りして、4号線近くにある「アトリエ・エデュー」へ、自転車で行ける範囲では一番好きなパティスリーで、どうも私はレストランもパティスリーも、基本一人で作る店に惹かれる傾向がある(笑)。

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 この日買ったのはタルトフロマージュ4号(税込1,200円)で、3種類のチーズ(クリーム、マスカルポーネ、ブルー)を使っているそうで、その配合が絶妙、濃厚でいながら軽やかな味わいが舌と鼻を刺激する、これで1,200円は安いと思った。
 木~日曜日だけの営業、営業時間も短くガトー類の種類も少ないが、ブランドに捉われないスイーツ好きにはお勧めしたい店だ。


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千駄木「イル リストパスティフィーチョ ダ アッカ」

 私は2年前まで文京区内に勤めていたので、同区の飲食店特にヨコメシ系の店は結構知っていた、実際に行かないまでも「何かの時には利用しよう」位の気持ちで、ネット上で場所や値段等をよくチェックしていた(笑)。
 今回行く店は2016年5月の開店なので存在を知らなかった、この日千駄木近くに用事があり、ランチ場所は何処がいいだろう?とネット上で調べている時に発見した。千駄木では駅至近の場所で20年以上続いたイタリア料理店が閉店している、谷根千(谷中・根津・千駄木)地区は国内外の観光客に人気だが、2年間での飲食店の入れ替わりは激しいようだ。

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 今回訪れる店の名前は「イル リストパスティフィーチョ ダ アッカ‘IL RISTOPASTIFICIO da H’」で、場所は千代田線千駄木駅から不忍通りを根津方面へ5分程歩き、道に面した左側、小さな店なので通り過ぎそうになる。左側のガラス窓は手打ちパスタを作るスペース、生パスタに特化した店で、昼夜共に前菜+パスタの提供が基本。

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 店内に入ると一列にカウンターのみ9席が並ぶ、この店造りは「ラーメン店みたいだな」と思った、水ピッチャーまで置いてある、キッチンは勿論フルオープンスタイル。
 中にはコックコート姿の若い男性、この方がオーナー料理人みたいだ。ネット上ではワンオペ対応みたいに書いてあったが、この日は他に男性がサービスにあたっていた。

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 まずはランチメニューを見る、ランチはパスタ3種からの選択で、前菜+メインパスタ+自家製パンで1,600円(税別)、ドリンク、ドルチェは別料金になる。

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 文字だけでなく、パスタの実物も見せてくれた、手前がウンブリチェエリ、右がフェットゥチーネ、奥がスパゲットーニでこれだけが乾麺。生パスタ2種で悩んだが、結局「手切りのフェットゥチーネ 黒胡椒を効かせた牛ホホ肉のラグー」に決め、ドルチェとエスプレッソを追加した。
 「カッペリーニではない、カペッリーニと呼べ」と力説する人が居たが、日本でフェトチーネと呼ぶパスタもフェットゥチーネが正しいみたいだ、もっともアルファベットの羅列をカナ表記する事自体に無理があるのだが(笑)。

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・モルタデッラハム 古代米と野菜のサラダ添え

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・自家製パン

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・手切りのフェットゥチーネ 黒胡椒を効かせた牛ホホ肉のラグー

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・ババ(ナポリ風?)

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・蕎麦猪口?に入れたエスプレッソ

 前菜のモルタデッラハムは日本では「ボローニャソーセージ」と呼んでいる物、豚肉を細かい挽き肉にして、賽の目状に切った豚の脂身を加え蒸して作る。これを下に敷いて、乗せたのは古代米を使ったサラダ。全体に塩気を抑え優しく爽やかな味わい。
 一人厨房ながら自家製パンは立派、そして主役のパスタは今風に非対称に盛り付け登場、あまりイタリア料理店に行かないので偉そうな事言えないが、フェットゥチーネの出来は歯応え粉の香り共に文句なし、ラグーソースも胡椒が効いて味わい深い、上にかけたチーズは確かモンタージオと聞いたが、これも香りが濃厚。
 ドルチェのババはフランスだけと思っていたが、ナポリでも名物だそうだ、この屈託のなさはイタリア的かも知れない(笑)、エスプレッソはさすが本家で美味しい。
 パスタだけだと「もう少し食べたい」とも思うが、ドルチェ&エスプレッソ追加で丁度いい腹具合になる感じだった。

 空いている時間だったので料理人から話を聞く事が出来た、まず長い店名は「リストランテ」と「パスティフィーチョ(製粉・製麺所)」、自分の名前の頭文字「H」を繋ぎ合わせた造語との事、イタリア人に見せたら意味が通じたそうで、日本なら「うどん食堂~」みたいな感じか?(笑)。
 前菜とパスタだけの店にしたのは、一人厨房で出来る仕事量や時間的な制約を考え、通常のメイン料理を省略する形態に行き着いたとの事。
 料理人の風貌は若そうに見えるが、イタリアや日本のイタリア料理店やフレンチでも働いていたそうだ。

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 水ピッチャーに加えて、カトラリーもテーブル上に数組置いてあり客が自ら取る、この形はラーメン店の箸入れに似ている、あと食券自販機があれば完全だが(笑)、おそらく店を始めるにあたりオペレーションを参考にしたと思う。
 この日はサービス担当が居たが、もしワンオペ体制になっても対応可にする、飲食人材不足の中で、店側も嘆いてばかりいるのではなく、こうした工夫が必要になりそうだ。
 我家からのアクセスも良く、特に一人でも気兼ねなく利用可なので、また来てみたいと思った。ラーメン感覚で本格派の生パスタが食べられる嬉しい店だ。


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上野広小路「山家 上野店」

 行列で知られる格安とんかつの人気店「山家(やまべ)」は、以前ブログ記事で御徒町店を紹介したが、今回は上野広小路寄りの上野店を利用する事に。
 この日、近くのアメ横でコーヒー豆を買うため出かけ、上野でランチを食べるつもりだったが、行ってみたら何と臨時?休業、それなら何処へ行こうかと考え、頭に浮かんだのが「山家」だった。でも御徒町店は行ったから上野店も利用してみようと、変なブロガー根性が出た(笑)、ただスマホで地図検索して、店の場所と自分の位置が確認出来るから可能な事だ。
 時計を見ると開店時間の午前11時、人気店は開店一番が狙い目なので早足になる(笑)。

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 店の場所は上野よりJR御徒町またはメトロ上野広小路の方が近い、広小路から上野へ向かい、最初の道を右折するとすぐ左側、そのまま進むと「二木の菓子」や「摩利支天徳大寺」がある。白い暖簾は同じで店の外観も御徒町店と似ているが、店内に待ちスペースが少なく店前に椅子を置いているのが違う。

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 この看板も同じ、ロースかつ750円は他店と比べればやはり安い。
 入口の引き戸を開けたらすぐカウンター席がある、一階は調理場とカウンター席のみで既に満席、皆開店を並んで待ってのだと思う、「二階へどうぞ」と云われて階段を上がる、二階席があるのも御徒町店と違う。

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 二階は一階より整然として綺麗な印象、白木のテーブルを始め掃除が行き届いていて、華美では無いが落ち着ける空間、2人席に座るが混んでも相席はさせない方針のようだ、隣席にはとんかつ店には珍しい中年女性4人組、結構賑やか(笑)。
 何を選ぼうかと暫し悩む、私はとんかつはロース派でヒレはまず頼まないが、定番の「ロースかつ定食」(税込750円)は輸入豚使用で、「上ロースかつ定食」(1,200円)は国産豚と聞いた事があり、また御徒町店でも上ロースを食べているので違いも確認したく、それをお願いする事にした。

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 冷茶、高価ではないと思うが、感じのいい器を使っている。

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 シンプルな大根の漬物

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 共有の洗い箸、卓上には醤油、とんかつ用ソース一種、このソースはとんかつに合っている。

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 上ロースかつ
 「上ロースは少し時間がかかりますが、宜しいですか?」と訊かれ、「構わないです」と答えたが、そんなには待たなくて出て来た。
 厚みのある肉だが油ギレ良く綺麗に揚がっている、付合せは千切りキャベツだけ、マカロニサラダ等乗せないのは潔い。

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 断面、中心部は微かにピンク色、おそらく9割位で油上げして余熱で火入れしていると思う、時間がかかるのはそのためだろう。まずは何も付けずに食べてみるが、歯応えあるしっかりした肉味、旨味は抜けていない、ソースをかけると肉、衣、ソースが三位一体になった口福感に満たされる、「ああ、とんかつ美味しい」と思う瞬間(笑)。

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 山家と云えば、この「日本昔ばなし」に出て来るみたいな大盛りご飯だが、「ご飯少なくして」と云う客が多かった、盛りを減らしてもう少し上質なご飯にした方がいいのでは?と思ったが。

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 しじみ汁、美味しかった。

 久し振りの山家だったが、やはりいい店だなと思う。とんかつの美味しい店は他にもあるが、このレベルをこの値段で出せるのが素晴らしいと思う。店内は清潔で整理整頓がされ、従業員の対応も気持ちのいいもの、行列人気になるのも頷ける。御徒町店との違いは味に関しては感じなかったが、あちらは客の背後に待ち客が並ぶので、小心者は早く食べ終えないといけないと焦る(笑)。店のポリシーと云うか、客への接し方は共通した良質なものを感じた。
 上野に来る時には寄る価値ある店だし、飲食店経営者も繁盛店の実例として参考にする事多いと思った。
 なおこの山家の系列店を調べたが、以下の都内6店だと思う。上野・御徒町以外も行ってみたいものだ。
・両国「いちかつ」
・御徒町「山家御徒町店」
・上野「山家上野店」
・蒲田「山家蒲田店」
・高田馬場「いちよし」
・曙橋「山さき」


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
人はそれぞれに「見方、感じ方、考え方」が違います。私が美味と思ってもそう思わない人が居て当然です、味覚とはそれだけ不安定で不完全なもの、あくまでも筆者個人の嗜好による感じ方である事を承知の上で読まれてください。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに赤坂、麻布十番等。
混雑電車が苦手で加齢による朝型人間化のため、ランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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