最後の晩餐にはまだ早い


六本木「ル・スプートニク」(2020年5月)

 引き籠り生活と地元の飲食店訪問を暫く続けて居たが、或る日食仲間より「『ル・スプートニク』が18日(5月)から営業再開するので、一緒に行きせんか?」と誘われた。
 このブログでも何回か取り上げている、六本木のフランス料理「ル・スプートニク」は、新型コロナウィルス感染拡大により、4月当初より通常営業を中断、以降は「BOX」と称した宅配の梱包料理セット販売のみで縮小営業を続けていた。感染者数減少に伴い緊急宣言解除前だが営業再開を決めたみたいで、「見切り発車」と思う人は居るかも知れないが、業界内では注目店なので追随する店はある筈、無事通常営業が再開出来るよう、店のファンとしては応援したい、誘いを断る理由はないと賛同する。結果18日にリスタート一番乗り客として参上する事になった、18日以降は席数を減らし、昼夜共通の13,000円ムニュのみで暫く続けるとの事。
 私は千代田線の空いている電車に乗って行ったので、車内でも「密」のストレスは無く、乃木坂駅から歩いて到着、店前に着いたら千葉支配人が笑顔で扉を開けてくれる。
 いつもは角卓を置いている入口右側のスペースに円卓を移動、この席に座った。アルザスのピノ・ブランで乾杯して始まった、全14品のムニュを紹介したい、料理・素材名は私がメモから起こしたので、実際と違っているかも知れません、責は筆者にあります。

・アミューズ(ジュンサイ、とろろ芋、トマトジュレ)

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・スイートコーンのシフォンケーキ、ベーコンの香りを加えた燻製ホイップクリーム

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・右:ファーベ(小空豆)のタルト、左:パテ・ド・カンパーニュを載せたパン・ド・カンパーニュ

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・試作を繰り返したと聞く自家製カンパーニュ系パン、バーミキュラ鍋に入れて焼く

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・滋賀県産天然サクラマスのマリネ、フェンネルとディルを加えて

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・緑茄子を敷いた入梅鰯。

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・牛タンとポーチドエッグを仕込んだスフレ、緑アスパラ。

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・長野県天竜川若鮎のフリット、小メロン、胡瓜、トマティーヨ

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・茄子、フォアグラと穴子

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・甘鯛のウロコ焼き、帆立のポワレとムース、グリーンピースとスナップエンドウのソース、帆立出汁のエキュム

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・北海道白糠町「羊まるごと研究所」の酒井氏が育てた仔羊腿肉のロティ、パブリカを加えたソース

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・苺のパンナコッタ(この上に液体窒素で固めたミントが乗る)

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・甘夏と山椒のスフレグラッセ、甘夏のパウダーとソース
    
・ショコラガナッシュ
・カモミールのアンフィ―ジョン

 全品説明すると長くなるので、特に印象に残った料理を挙げていくと、まずスイートコーンのシフォンケーキ、デザートのルセットに沿った作りで、パティスリー勤務経験のある高橋料理長ならでは、狙いも出来もいい、これ店の新しいスペシャリテになると思った
 そして以前唯一此の店で不満だったバゲットが、自家製のカンパーニュ系パンに変わった、これは秀逸な出来でお土産に持って帰りたい位にグレードが上がった。
 サクラマスはこの時期しか味わえないもので、旨味があり臭みの全くない肉質に、酸味を効かせたソースが鮮烈。
 牛タンのスフレは一品目のシフォンケーキと似ていなくもないが、食べてみるとやはり違う存在感あり。続く鮎は奔りもの、緊急事態宣言下でも季節は進み初夏が近づいている。
 茄子とフォアグラは相性いいが、其処に良質な穴子が加わると、三位一体とも云いたい印象的な料理になっていた。
 続く甘鯛と帆立の皿もよかったが、私はこの辺りで胃と食道が満杯になり、仔羊料理の途中で不覚にもギブアップしてしまう(笑)。
 久しぶりのフルメニューだったので、普段ウォーキングだけの人間がいきなりフルマラソンに出場したみたいな無理感があり、もうかつてのように量が食べられなくなったと悟る。ただ「別腹」のデセールは完食(笑)、和歌山出身の若手パティシェール谷本さんが参入して、見た目も味の方向も少し変わって来た印象、これから期待出来そうだと思った。
 料理全体として、以前は「高橋個人商店の料理」と云う印象が強く、chefに調理スタッフやサービスが追いつけない位のスピードと創作性を感じたが、今は他者と協力して完結する「チーム・スプートニク」の料理に変わって来たように感じる。各料理の波の振幅が小さくなり、優れたムニュとして安定していると思った。
 13,000円のランチと聞くと、高いのでは?と思う人は居るかも知れないが、使っている材料、各料理にかけた手間と時間、什器や六本木の家賃を考えたら決して高いとは思わず、世界の有名店レベルのムニュ価格に比べたら、この料理内容を考えれば安価だと思った位。

 調理を終えた高橋氏と話をするが、店内営業中断してからは前述のとおり配送中心の料理提供をする事で、スタッフのモチベーション維持にもなっていたそうだ。料理から全く離れていた料理人も知っているが、この差は再開後に現れて来ると思う。またホテルやバンケットの需要減により、行き場の無くなった食材料の生産者にも協力しないといけないと思ったとも話す。
 今年の7月に開店5周年を迎える此の店、料理人も店も成熟して来たと思う、「いつもの店でいつもの料理を味わえる」のもレストランの魅力だが、「今日はどんな料理に出会える?」との期待と高揚感があるのがル・スプートニクの特徴、これからも前衛と成熟を両立させて行って欲しいと願っている(笑)。
「dressing」の取材記事 
「EATPIA」の店紹介
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五反野「酒肴 和ろく」(2020年5月)

 コロナウィルス感染防止における緊急事態宣言も、5月末迄には解除される見込みだが、何らかの形で営業している地元飲食店は応援したいと思い、このブログでも取り上げて来た。忘れていけないのが過去何度か記事にしている、東武スカイツリーライン五反野駅近くの和食「酒肴 和ろく」で、店のFBページで、ランチタイムに「暑いので!!『冷し胡麻ダレうどんとミニ本鮪丼』セット始めました」とあり、興味を覚え訪問する事に。利用する人は減っているfacebookだが、今回のコロナ騒動下で飲食店の動向を知るには、他のSNSより役立った。
 夜利用が多かったがランチタイムは3回目、昼は佐竹氏の奥様が店内サービスを担当する。
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 あらかじめ佐竹氏には行く事を伝えていたが、「(自転車なので)雨降りだと翌日に延期」と、いい加減なお願いだった(笑)。
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 訪れた日は夜の通常営業は自粛中、予約制で酒肴をテイクアウト販売、ランチタイムは通常営業に加え、持ち帰り弁当も用意している。
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 通常のランチメニュー、家では道具や食材の問題で、なかなか旨い焼魚を食べられないから、ランチは過去2回共「焼魚定食」を頼んでいたが、今日は「冷し胡麻ダレうどんとミニ本鮪丼」にすると、来る前にほぼ決めていた。
 12時少し前に入店して奥様と佐竹氏に挨拶、カウンター席の端に座る、一番乗りかなと思ったら既に女性客が一人で食事中、この方も饂飩を注文していた、私の後に4人来客があり、暑い日だったので皆同じセットの注文。
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 そう云えば此の週のTV番組「徹子の部屋」に、佐竹氏の師である道場六三郎氏が娘さんと出演していた、89歳の今でも毎日ではないが自店に出るそうで、姿勢も言葉もしっかりしていた、年下の黒柳徹子さんの方が滑舌よくなかった(笑)。
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 佐竹氏一人で全部作るので時間は少しかかったが、出来上がったランチ全容。
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 冷し胡麻ダレうどん、うどんと表記しているが冷麦麺だと思う、担担麺を思わせる胡麻風味の冷しダレは鰹節と鯖節ベースとの事、具は白葱、筍、温泉卵に自家製ローストビーフが加わる豪華版。何と云っても冷しダレが美味で、丸亀製麺でもこの時期似ている「担々うどん」を提供しているが、出汁のクオリティの違いは歴然(笑)。
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 ミニ本鮪丼、「ミニ」とあるが結構量がある、酢飯ではなく白飯だが、佐竹氏の出身地栃木米はなかなか美味しい、そして鮪が良質、自分でも鮪サクを買って似たような丼を作る時あるが、スーパーではこのレベルの鮪は売っていても一サク2,000円前後だろう、山葵は当然本山葵。
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 添えてある小鉢(鶏肉とじゃが芋煮)と漬物。煮物は濃い目の味だが定食にはこの位でピントが合う。糠漬けは夜だけ店を手伝う奥様の母上製だと思う。
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 デザート(黒胡麻ぷりん)、勿論自家製で美味しい、こうしたものでも手を抜かずにキチンと作るのが、料理人の矜持だろう。
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 この内容で税込1,430円は、下町ランチとしては高めかも知れないが、内容を考えたら十分以上に納得、夏の間は提供するみたいで、画像を見て「旨そう」と思ったら、迷わず五反野まで行く価値あり。
 奥様は以前鉄人の店でサービスの仕事に就いていただけあって、ソフトな客対応で昼の忙しい店内でもいい時間を過ごせる。でも母娘共に鶴のような痩身で、お子さん生んでも、普段何食べても体型の変わらない人が居るのを知る、私には信じられないが(笑)。
 非常事態宣言期間中に行った「おやつ屋マムマル」「ビストロ・ヌー」「酒肴 和ろく」、いい店には何処も素敵な若い夫妻が居た。コロナ騒動で心配しているのが、不安定さを避けて今後若い人達が食業界に入って来なくなる事、でも働いていればこうした素敵なパートナーを得られるチャンスもある(確約は出来ないが(笑))。
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 店からの帰り、五反野駅前のたい焼き屋にいつもの行列がない、学校が休みなので女子高生達が居なかった、これはチャンスと思い、たい焼きを3種類(小豆140円、紫芋170円、チョコレート150円)購入。
 店名が「薄皮たい焼き たいあん」なので、名前のとおり皮が薄い、どの餡はそれ程甘くなく質もいい、なかなか好みのタイプだと思った。五反野行く時は此の店もお勧めしたい(笑)。



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竹ノ塚「雅知」&西新井「桔梗と空」

 緊急事態宣言下、「密」状態が避けられる自転車で行ける範囲の店、それも今迄利用していない店を幾つか回ってみたが、いい店もあったし、そうでない店もあった(笑)。ネット情報全盛時代に「人知れず営業している名店」みたいな処は、もう無いと思った。行ってみて「美味しい、誰かに教えたい」と思うのは正常な感覚で、そうした気持ちがなければブログは続けられない(笑)。
 今回紹介するのは、STAY HOME週間に訪れた区内のラーメン店2箇所、ラーメンは各自の好みを特に反映する食べ物だが、両店は割と万人向けの味で、行ってガッカリする人は少ないだろうと思い、地元店応援の意味を込め記事にしたい。

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 まず一店目は、東武スカイツリーライン竹ノ塚駅西口に在る「らあめん 雅知」で、「がち」と読む。2014年10月の開業、尾竹橋通りに面していて、ブログ記事で紹介したベーカリー「市東製作所」の近く、此の日もパンを買いに行くついでに寄ってみた。
 WEB情報によると『数々の高級中国料理で18年修業した、店主が作り出す渾身のらぁめん』とあり、ラーメン専門店ではなく中国料理店出身の店主との事だ。
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 11時半の開店直後に入店、初回なので無難そうな昼限定の「塩らーめんと肉ごはんのランチセット(税込850円)」を食券購入する。
 店内はカウンターのみで10席程、ひらがなの「ら」の字から上の点「`」を抜いたみたいな、不思議な形の作りと席配置。水はセルフ式だが、コップが磁器製品なのは好印象、どうもプラスチックのコップは好きではない。
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 すり鉢が置いてあり、これで「でか盛ラーメン」(2,680円)を提供する、30分以内に一人でスープを含め完食すれば代金無料(笑)、反対側の壁には完食者の名前が記録と共に連ねてあるが、中には10分台の完食達成者が居て、多分人間ではなく河馬ではないかと思った(笑)。
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 塩らーめん到着、見た目や具もシンプルそのもの、スープの味わいも見た目と同じで淡くアッサリ系、塩分もそんなに強くない。スープも麺も普通に美味しかったが、もう一息コクと云うかパンチが欲しいなと云う気もする、中国料理出身の料理人とラーメン専門店の料理人が理想とするラーメン味のベクトルは、少し違うのかも知れないと思った。
 私みたいな年寄ならこれでもいいが、若い人達には少し物足りなく感じるかも知れない。
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 肉ごはん、これもほぐしたチャーシューと葱だけのシンプルなもの、ご飯の質も悪くなく普通に美味しい、塩らーめんが軽めなので、併せて食べれば満腹感が丁度いい。

 地元店探訪もう一店は竹ノ塚の隣駅、西新井駅西口側に在る「らーめん 桔梗と空」。
 2019年4月の開業、変わった店名の由来は不明だが、桔梗が淡麗醤油味で、空が濃厚煮干し味を表し、2種類の味わいが選べるのが特徴の店。
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 店の場所は竹ノ塚駅西口からすぐで、以前ブログで紹介したカレー店「王子ムルギー」の並び、同じ細い道沿いに在る。
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 こちらも食券方式だが、味わいが2種あると悩む、此処も初回なので無難そうな「特製淡麗醤油らーめん」(税込1,050円)にして、コロナ太り進行中のためご飯物は止めておいた(笑)。
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 カウンターだけの8席でL字型に並んでいる。店は新しいので綺麗だ、左端の「しょうゆすこ」はバルサミコ酢、薄口醤油、ハラペーニョを混合した万能辛味調味料。
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 箸は割箸、水はセルフでプラスチックコップ、これとガラス製が多く最近増えているのが真空断熱カップ、「雅知」の磁器使用は珍しい。
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 出来上がった「特製淡麗醤油らーめん」、奥に大きな薄く切った煮豚と海苔が3枚ずつ立っている、長葱と水菜、手前に味玉と白い四角状の物は餅で、これが珍しい。
 スープは始めに魚介の香りが来る、4種類の醤油をブレンドして使っているそうで、全体的に味わいは濃い目、「淡麗」を謳ってはいるが結構濃厚だ(笑)。麺はストレートな中細麺、歯応えあり好きなタイプの麺。餅が意外な程にラーメンスープと合う。
 具が多いので完食すると結構食べ応えある、店主は別のラーメン店で働いていたそうで、一杯で満足できる充実感は「雅知」とは違うと思った。あくまでも個人的な嗜好だが、両店の中間ぐらいの味わいが丁度いいのかな?とも思った(笑)。
 ネット上で書かれているが、サービスはとても感じがいい、特に小柄なオバサマの接客は、この種の店では珍しい位に心温まるものだった。
 「雅知」「桔梗と空」共にとても真面目に作ったラーメンだと思う、それぞれの駅に行った時には、寄ってみて多分残念だと思わない筈だ。


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御茶ノ水「ビストロ・ヌー」(2020年5月)

 緊急事態宣言期間は延長されたが、STAY HOME週間は昨日で一旦終わった筈と勝手に解釈して、御徒町アメ横に珈琲豆を買いに行くが、生鮮食品を売る店は殆どシャッターを閉め、その前に簡易な露店を作りマスクや消毒薬を売っている、いつものアメ横とは違うシュールな光景だった(笑)。
 ついでに何処かで昼飯と思ったが、ラーメンやカレーは地元で営業している店もあるので、急にヨコメシのフレンチ系が食べたくなった、「たしかFBページで、ビストロ・ヌーがランチのみ営業していると書いていた筈」と思い出し電話してみたら、磯貝chefの奥様が営業しているとの返事で向かう事に。いつもなら歩いて行くが、引きこもり生活で足が弱っている(笑)、念のため銀座線に乗り末広町から歩いた。
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 店は遠目で見ると、リアルな緑とフェイクの緑が混ざり、なかなかいい雰囲気の外観になって来た、道路を挟んで目の前にある有名な路麺店が閉店していたのに驚く、これもコロナの影響か?
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 此の日は5月7日だったが、引き続きランチタイムだけの営業、この後12日よりディナー(17:30~20:00)を再開した。
 正午前の入店で奥様に挨拶するが、既に3人が食事中だった、それも一人客ばかりで皆リピーターと思われる人。考える事は同じで、家食や弁当にはもう飽きたのかも知れない(笑)、此の店も一部料理をテイクアウト販売している。
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 メニューは前菜+メインで1,275円(税別)、通常は他に2種類のおまかせコースがあるが、食材調達の関係だろうプリフィクスの選択になる、作り立ての料理が食べられるだけでありがたい(笑)。少し悩んだ末に、前菜盛り合わせに豚バラ肉ソテー、デザートにガトー・ショコラをお願いした。

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・ALSECE Veilleue de Nuit Riesling2016 (グラス920円)
ヒノキ花粉が終わらないので一杯で止めておく(笑)。

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・前菜盛り合わせ(+700円)
 右上から時計回りで:自家製ピクルス、紫キャベツのマリネ、鶏胸肉の冷製、パテ・ド・カンパーニュ、生ハム、チョリソー、キノコマリネ、ラタトゥイユ(真中)。
 どれも店の定番料理なので安心して楽しめ美味しい。特にパテ・ド・カンパーニュはこの価格帯の店では抜き出ていると感じる。始めて此の店へ来たら、まずこれを注文してみたら如何だろう。

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・自家製パン
 製菓専門学校出身でブーランジュリー勤務経験ある奥様製作のパン、料理に合っていて美味しい。

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・豚バラ肉のソテー
 此の店のランチタイム定番料理、塊の豚三枚肉を約6時間低温で加熱調理して、注文の度にスライスして両面を温めソースと付合せを添える、安心できる味と云うか、トンカツとはまた違った豚肉の旨さが味わえる。

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・ガトー・ショコラ(+500円)
 これも定番のデザート、丸型ではなくテリーヌ型で焼いた長方形のケークをスライス、キャラメルのアイスクリームを添えている、ランチタイムは市販業務用のアイスを使う店も多い中、此の店は自家製それも注文の毎にパコジェットを回して作るので、新鮮度抜群で美味しい、反面作動ノイズが気にならないでもないが、旨いものを食べたいなら我慢しましょう(笑)。

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・コーヒー
 メニューの品数は絞っていたが、久しぶりのフランス料理だったので、家での食事とは気分が違うから嬉しい(笑)。私はフランス料理自体も好きだが、同時に料理を提供する店、人間、そして店を目的に集まって来る客が醸し出す雰囲気、フランス語なら「アトモスフェール(atmosphère)」が好きなのだろう、これは家食では望めない事だ。
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 開店9年を過ぎ、来年3月に10周年を迎える此の店、今とてもいい状態になっていると感じる、いい店にはいい客が集まって来るものだ、同じカウンターに座った女性客は、以前にも会った事あり、毎週ランチに来ている人だと思う(笑)。
 同じ「ビストロ」を名乗っても、私が毎年伺っている大阪・玉出「ぽたじぇ」の伝統的料理とは違った新鮮感覚の料理だが、色々なアプローチがあって正解は一つではない筈。
 磯貝家の若き御曹司?にも会えたし、急な訪問だったが行けてよかった。
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 帰りに中央通りに出てみたが、こんな人の少ない秋葉原は初めて見た、いつも角々に立っているメイド姿のお姉さん達も居ない。車も少ないので、信号の無い処でも平気で横断出来る。人で賑わってこその秋葉原なので、早く以前の景色に戻って欲しいものだ。


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お花茶屋「おやつ屋マムマル」の「おこもりセット」

 家籠り用食材第二弾の紹介は、このブログでも記事にした、葛飾お花茶屋のパティスリー「おやつ屋マムマル」の限定販売、その名も「おこもりセット」(笑)。
 販売を知ったのは、マムマル店主菊池さんの夫君の店、乃木坂「TABLE MOTOH」のFBページ。どうやら菊池chefも製作に関わっているみたいで、二人以上の協力で作るテイクアウト商品は他店にもあるが、夫婦それぞれ別店舗の店主同士で作るのは珍しい、早速申し込んで指定の日時に自転車で引き取りに伺う事に。
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 マムマルの店舗自体は連休中営業自粛で、3日間このセットのみ予約販売をしている。
 菊地さんに挨拶したら夫君も出て来た(笑)、訊いてみたら「TABLE MOTOH」も営業中断しているので、予想どおり今回スイーツ以外の部門を担当したとの事、料理とスイーツの専門家の合作なら期待は高まる(笑)。
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 自転車なので動かさないよう静かに家まで運んで来たセット、要冷蔵品は箱内、乾きものは紙袋の中、現在不足気味のプラスチック容器を使わない工夫をしているのは好感持てる。STAY HOME週間中、我家のある集合住宅でもごみ排出が増えている、回収者の負担を増やさないよう考えたいものだ。
 中身は11種類で、全品を紹介したい。

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・ベーグル(クランベリークリームチーズ)
 食事部門(以下同じ)、割と柔らかめなベーグル生地(奥様作)の中に、クランベリーを混ぜたクリームチーズを挟んでいる、軽い味わいだが、次のスープと一緒なら一食で完結できる(笑)。

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・じゃがいもと新玉ねぎの冷たいポタージュ
 これはプロが作るお金が取れるレストランの味、いい器を使いたくなり、京都で作陶する宮本秀樹作のトルコ釉鉢を。

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・キッシュ(サーモン、ほうれん草、キノコ)
 菊池chefの渾身作、焼き上がりを見ただけで美味しいのが判った(笑)、これに生野菜を添えコーヒーを付ければ1,000~1,200円、+スープなら1,500円、デザート付なら2,000円ランチになる。

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・ベーコンチェダーチーズスコーン
 ベーコンにチーズと云う黄金の組合せ、美味しくない筈がない、食事と云うより店名どおりの甘くないおやつとして食べたい。

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・スーパーバナナケーキ
 スイーツ部門(以下同じ)、何故か今バナナケーキが流行っているそうだが、プロの作ったものは一味違う、確認してないが、黒糖かブラウンシュガーを使っているのでは?砕いたクルミも効いている。

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・バスクチーズケーキ
 今回のセット中最も気に入ったもの、バスチーは過去何店かで買ったが、Best3に入れたい出来、甘さ抑えめでチーズの香りが感じられる、もう一度食べたいので店売りでも出して欲しい。

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・スコーン
 これも甘さ控えめで朝食に最適、気分だけ英国貴族だが、貴族は自分で皿は洗わない(笑)。

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・トリプルチョコレートマフィン
 上部が少し崩れたのは私の責任、以前此の店で買ったマフィンは美味だったが、これもいい出来、焼いた菓子類は此の店の真骨頂だと思う。

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・ラスク
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・アーモンドクッキー
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・チョコフィナンシェ
 袋入りの焼き菓子はどれも秀逸、STAY HOME週間に少しずつ食べようと思っていたが、美味しいので其処迄持たなかった(笑)。

 これで税込3,500円はかなりお得な内容だ、ただこれは皆で分けて楽しむより、一人で隠れて全部食べたいなと思った(笑)。期間限定販売なので既に終了してしまったが、また何かの機会に企画して欲しいと願っている。
 コロナウィルス感染終息後は私達の生活も変わらざるを得ない、在宅勤務や在宅学習の機会が増えて行くと云われているが、こうした家で楽しめるアイテムも今後商機がありそうだ、大手資本も今以上に参入してくる筈だが、私はやはり個人商店の味方をしたいと思ってしまう(笑)。



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浜松「本格派ハム工房レッカーランド」のソーセージ

 新型コロナウィルス感染防止のため、4月25日から5月6日迄は「STAY HOME週間」との事で、外食好きな私でも電車やバスに乗っての移動は控えようと思った。そこで家籠り用に調達して秀逸だったものを、今回と次回の記事で紹介したいと思う。
 まずは静岡県浜松市に在る「本格派ハム工房レッカーランド」のドイツソーセージの宅配、初回の取り寄せで気に入り、これが3回目になる。
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 この店を知ったのは通販サイトの楽天で、良さそうなソーセージの通販はないかと探している時に見つけた、惹かれた理由は豚血入りの黒ソーセージ「ヴルートヴルスト」が「お試しセット」に含まれていたのと、セット価格が送料込で3,067円と、他店に比べても割とお得な印象があったからだ、ヴルートヴルストについては後述する。
 WEBページより会社概要を引用させてもらうが、創業者は福川幸志氏、工業大学卒業後実家の精肉店を継ぎ、ハム・ソーセージ類の肉加工品を作り始め、勉強のためドイツを訪れ本場の肉加工を学ぶ。1994年オランダの肉加工品コンテストで金・銀・銅賞受賞、浜松市内に専門店を開業し通販も開始、専門誌等で紹介され現在人気店になっている。
 「~ドイツ紀行~重厚な味のグルメセット」と名付けられた組物の内容と食べた印象は以下のとおり、
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・ヴルートヴルスト
 これが入っているから、セットを買ったと云っても過言ではない、日本では珍しい豚の血を使ったソーセージ、ドイツ版のブーダンノワールだが、ドイツ人からすればブーダンノワールは「フランスのヴルートヴルストだ」と云うに違いない(笑)。茹でるのではなくこのままか少し焼いて食べる、日本人向けにしてあると思うが濃厚で食べ応えある、レバーが苦手でなければ大丈夫だと思う。
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 前回購入時の画像で、ドイツではザワークラウトやマッシュポテトを添えるらしいが、面倒なので家にあるジャガイモとベーコンを炒め、キャロットラペを添えた。

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・ヴァイスヴルスト
 ミュンヘン名物のソーセージ、独語で「白いソーセージ」の意味だが、ヴルートヴルストとは対照的なあっさり系で万人向けの味、茹でて食べる。
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 本来は表皮(腸)を剥いて食べるそうだが、「勿体ない」と思ってつい中身と一緒に食べてしまう(笑)、中に刻んだパセリがあり、この香りが効いている。

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・ニュールンベルガー
 ワーグナーの楽劇「ニュルンベルグのマイスタジンガー」で知られる、南ドイツの都市名産のソーセージ、燻製はしていないが、日本人がイメージするソーセージに近いと思う、ハーブ類を加えていて、フライパンか網で炙って食べるが、刻んで野菜と炒めてもいい。

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・カルプスレバーヴルスト
 レバーソーセージだが、ペースト状になっていて柔らかく、このままパン等に塗って食べる、バゲットを薄切りにして焼き、これを乗せればフランスの素敵な前菜「タルティーヌ」になる(笑)。

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・ツンゲンアスピック
 塩漬けした豚タンを煮込み、コンソメスープと共にゼリー寄せしたもの。
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 「どうやって切った?」と悩む程の薄さに切ってあるものが3枚入っている、これも前菜向け。
 
 元々ソーセージ、ベーコン類は好きでよく使い通販も利用して来たが、各社玉石混淆と云う印象、このレッカーランドは過去試した中でも、函館のカールレイモンと同じく、リピート購入したいと思った。
 残念ながらドイツには行った事ないので、本場物と同じか違うのか指摘できないが、「美味しいか否か」と訊かれたら、値段を考慮したら美味しく満足できると思った。
 なおWEBページにあるように、全製品が冷凍保存可能なので、上手く使い回せばSTAY HOME週間は何とか乗り切れる(笑)。
※関連サイト
・「レッカーランド」http://www.leckerland.com/
・同 楽天サイト https://item.rakuten.co.jp/lecker/577082_02/?s-id=ph_pc_itemname



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西新井「田奈加(たなか)」

 地元の個人経営飲食店で且つ蕎麦店となると、今、二重に街から消える心配のある職種だが、外食危機の今、このブログで紹介する事で、少しでも応援しようと自転車で向かったのは、西新井大師に近い日暮里・舎人ライナー高架下の蕎麦店「田奈加」。同じ区内でも西側となると電動補助のない自転車運行は結構ハードだが、家籠りの運動不足解消にもなると思った(笑)。
 区内で本格的な蕎麦を提供する有名処と云うと、千住大橋「千寿 竹やぶ」、綾瀬「重吉」、六町「松鈴」等と共に名前の挙がる事の多いのが、この「田奈加」だ。
 店の場所は分かり易い、環七を西に向かい、西新井陸橋を過ぎると日暮里・舎人ライナーの高架橋が見えるが、それに向かって進み、高架下まで来たら右に曲がればすぐの場所に店の幟が立っている。一番近い駅は東武スカイツリーラインの西新井大師西駅になる、1979年(昭和54年)頃の開業で、おそらく西新井大師の参拝客御用達の店だったと思う。
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 広い駐車場を備え席数も70席以上ある豪壮な日本家屋の老舗。店前には仏ブルターニュ地方カルナックのメンヒルみたいな巨大な石が立っているが、これどうやって運んだのだろう?(笑)。蕎麦の名産地茨城に近い事もあり、足立・葛飾や埼玉県八潮市にはこうした大箱の蕎麦店が幾つか存在している、中には廃業してしまった店もあるが、ファミレスが一般的になるまでは、蕎麦店が地域の社交場的な役割を担っていたようだ。
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 最近では少なくなったメニューサンプルがある、赤毛氈の上に並べると、外国人が感嘆するようにこれはアートだなと思う、やがてはコレクターズアイテムになるのかも知れない、集めるなら今のうち(笑)。
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 時節を反映して持ち帰りの案内があるが、冷たい蕎麦、丼物、玉子焼だけにしているのは良識だと思う。
 店内は広く、内外装にハリボテ感もなく(笑)お金がかかっている、一番感心したのは床がとても綺麗に磨かれていた事、この床を見ただけで安心感が生まれる。座敷席とテーブル席があるが、腰が悪いのでテーブル席に座った。

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 蕎麦単品の他にランチセットが5種類、初回は此処から選んだ方が無難そうなので、「天丼セット」(税別1,000円)を注文した。
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 唐辛子入れや醤油差し、後から出てくる料理の食器は割と趣味のいいものを使っていた、右端の木の板は何だろう?と不思議だったが、他のテーブルを見たら、古い喫茶店等にある硬貨を入れて使う卓上占い機の置き場で、此処にあった物は壊れたのかも知れない、あれば使ってみたかったのに残念(笑)。
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 天丼セット全容。
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 自家製麺の蕎麦は北海道産との事、蕎麦自体の出来はやや加水多目か、香りはあまりしないが喉越しは悪くない、蕎麦としては普通に美味しい。山葵は本山葵ではなく練りだと思う、ツユは辛過ぎず甘過ぎず中庸な印象。
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 蕎麦以上に良かったのが、この天丼。海老2本と獅子唐で、天ぷら店と違って多めに衣が付いているが、胡麻油の香りがいい。出前だとこの衣がシナっとして、揚げ立てとはまた違う美味しさになるが、あれを思い出した(笑)。丼ツユも辛口で昔の東京蕎麦屋の天丼味、何でも健康志向の現在、こうした濃い味は出会えなくなったが、高齢者の琴線には触れる(笑)。
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 赤い本漆器の湯桶に入った蕎麦湯は、後から蕎麦粉を足していると思う。
 正午に近くなり店内は何時の間にか満席近くなった、家族連れもいるが、殆ど車で来ているみたいだ、席間が広いので「密」は感じないが、蕎麦屋では長居しない方が粋と云うもの、早目に退出する事にした。
 店の規模から六町の「松鈴」と比較したくなるが、蕎麦だけなら「松鈴」、天丼の美味しさで「田奈加」かな?と思った、また天丼を食べに来たい(笑)。
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 帰りは近くに或る西新井大師へ行ってみる、参道が工事中で自転車の置き場が分からず、本殿前でのお参りだが、今は何より悪病が一日も早く終息する事を願ってしまう。
 環七は物流の商業車が多くこの時期でも混んでいる、排気ガスにまみれながら帰るが、往復2時間の蕎麦旅でした(笑)。



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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
人はそれぞれに「見方、感じ方、考え方」が違います。私が美味と思ってもそう思わない人が居て当然です、味覚とはそれだけ不安定で不完全なもの、あくまでも筆者個人の嗜好による感じ方である事を承知の上で読まれてください。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに赤坂、麻布十番等。
混雑電車が苦手で加齢による朝型人間化のため、ランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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