最後の晩餐にはまだ早い


大崎「おはらス・レストラン」(2013年4月)

 この日は以前からお付き合いさせてもらっている、高知在住の食関係の友人が東京に来るのに合わせ、日曜日のランチを一緒にする事になった、実はこの前週の日曜はフランス人の食業界人と一緒だったので、私の交友関係も実にグローバルになった(笑)、これも全てネットのおかげで、行った事のない地方に友人が出来るのは、ネットが無かった昔では考え難い事だ。

 この日選んだ店は大崎のフランス料理「おはらス・レストラン」、私は今年2月に続いて2回目の訪問となる、実はこの店の事をブログに書いたら、友人がそれを見て「この店、是非行ってみたい」と思ったそうで、私自身も今年行った中では一番再訪したい店だったので意見が一致した(笑)、私が書いた文章で、誰かに「ここ行ってみたい」と思わせる事が出来たとしたら、これはブロガー冥利に尽きる(笑)。
 JR大崎駅で待ち合わせ店へ向かったが、予約していた12時より15分程早く着いてしまったので、「大丈夫かな?」と心配したが、笑顔で快く迎えてくれたのはドイツ人マダム、これで緊張が一気に和らぐ。ちなみに今回同行した友人は、以前中央線の某駅にある有名老舗レストランで同じ場面になり、予約しているにも関わらず「まだ入らないでください」と怒られたとか(笑)、こうした店が「名店」として持ち上げられているのだから困ったものだ。

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 地下ながらドライエリアからの採光が良く明るい店内、2月は壁際の角テーブル席だったが、この日は入って左側の丸テーブル席に案内された、前回は大雪の予報が出ていた平日昼だったので、貸し切り状態だったが、今回は我々の他に3組の利用客があった、客の年齢層は青山「フロリレージュ」あたりと比べると高い、提供する料理もサービスも、この店は「酸いも甘いも知り尽くした」大人のレストランと云う感じがする。
 前回と同じく、選択肢の多い5,250円のプリフィクスメニューから私が選んだ料理は、

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・シャラン産鴨のテリーヌ、くるみ風味

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・冷製、羊蹄山麓京極町産人参のスープ

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・大山地鶏腿肉の赤ワイン煮

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・苺のケーキ、フランボワーズのソルベ

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・チュイール、ショコラオランジュ
・エスプレッソ

 以前、知人の料理人から「料理人の実力は、テリーヌやパテ・ド・カンパーニュを食べれば大体わかる」と聞いた事があり、この日は鴨のテリーヌを前菜に選んでみた、運ばれて来た皿を見た時に、思わず「古い」と口走りそうになったが(笑)、今の若い料理人ならここまでガルニ(付け合せ)は使わない、でも実際に食べてみると理由が判った、テリーヌ自体の味は良いのだが、焼きが強く乾いていて、これだけだと少々味が単調、しかし野菜や胡桃と一緒に食べると味が複雑に変化して何度も楽しめる、これはテリーヌとの相乗効果を狙った皿だ。
 「人参のスープ」はクリーム分がしっかり感じられるトラデショナルな味、前菜とメイン料理を上手く繋ぐ、いい「セットアッパー」になっている。
 「次来る時は、これを食べよう」と決めていたのが(笑)、「大山地鶏腿肉の赤ワイン煮」、これは手間と時間がかった料理だ、いわゆる「コック・オ・ヴァン」だが、日本のレストランで見る事は少ない、手間の割にはお金を取れない料理だからと思うが、しっかり作った定番料理は美味しいという実例、これを食べるためだけに再々度訪問したいとも思う(笑)。
 唯一残念だったのは、デセールが前回と同じ苺のケーキだった事、これは是非他のものを食べてみたかった(笑)。

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 マダムとソムリエールのサービスは、日本的な「痒くないところまで掻いてくる」様なしつこさ?はなく、欧州的にドライなもの、でも客の事は見ているし、慣れたら余計な気を遣わないので気が楽(笑)、グラスワイン等飲物類は良心価格だ。
 前回も思ったが、この店はもっと早く来るべきだった、その後悔からマダムに「(この店)まだ続けてくれますよね?」とお願いしてしまったが、まだ暫くは大丈夫そうだ(笑)。退店時には恰幅の良い小原料理長も挨拶に出てきたが、本当に素敵なご夫婦だと思う、此処は大人が楽しめる本物のレストラン、この日も美味しくて楽しい午後を過ごせました。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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