最後の晩餐にはまだ早い


札幌西18丁目「プロヴァンサル・キムラ」(2013札幌食べ続け①)

 約一年振りの札幌、前回はエアドゥの利用だったが、今回は初めてLCCのジェットスターを利用する事に、このため成田空港での出発・到着になった、この「初体験」が結構面白かったので、旅行記の最後に別に書こうと思っている。
 そのジェットスターで新千歳空港に降りたのが午後2時半、そこから何かとお騒がせ中のJR北海道の空港エアポートに乗り、札幌駅到着が3時過ぎになった、大通公園では「オータムフェスト2013」が開催されていて、道内の飲食店や水産業者が出店屋台を連ねていたが、歩いていると足を踏まれそうな程の凄い人出のため早々に断念、ホテルに直行する事に。
 
 シャワーを浴びた後一休みして、今年の訪問第一店目は去年の「札幌食べ続け」の最後の店だった、市営地下鉄西18丁目駅から近代美術館へ向かった先にあるフランス料理「プロヴァンサル・キムラ」、これで「円」が繋がった事になる(笑)、この店では今迄ランチばかりだったのでディナー体験は初めてだ。

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 此処が好きな理由は、木村料理長の料理に私が理想とする1990年代のフランスのフランス料理テイストが思い起こされるからで、最近こうしたキュイッソンがしっかりしてソースが必然に存在する手間をかけた料理が、東京では少なくなっているのが一番、そしてその割には値段が安いので、懐が豊かでは無いが美味しい料理は食べたいと云う、我儘な要望を満たしてくれるからでもある(笑)。
 すっかり見慣れた黄色いファサードを入ると、迎えてくれたのが素敵なワンピース姿のマダムの笑顔、これがこの店のもう一つの魅力だ(笑)。
 この日は札幌在住の友人との久しぶりの会食で、お願いしたのは6,800円のディナー・メニュー、その内容は、

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・旭川ビーツの冷製スープ、白蕪とシェーブルのソルベ、トマトのクラフティ(右)

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・道産魚介の冷製ブイヤベース、オレンジ風味のキャロットピュレ

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・秋刀魚のカダイフ包み焼き、赤ピーマンとロケット菜2種のソース

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・寿都産平目ワイルドライス焼 大根と落葉のソース

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・桃のグラニテ

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・池田町ボーヤファームの仔羊、舌とレバー添え

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・レモンのタルト、プロヴァンス風

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・仁木町産プルーンの温かいアーモンド風味のクラフティ、カラメルのアイスクリーム
・ミニャルディーズとコーヒー

 予約時に「フォアグラやオマールはいらない、出来るだけ道産の食材を使って欲しい」と、煩わしいお願いをしてしまったが、どれも北海道の素材を生かし切った見事な料理だった。
 店名でも判る様に料理長は南仏で料理修業したので、ブイヤベースはこの店のスペシャリテ、今回はあえて冷製で提供された、中身は北寄貝、帆立貝、ボタン海老、ソイだそうだ、冷製にすると魚介の鮮度は判り易くなってしまうが、この店で扱っているものは全く問題ない。
 カダイフ包みは東京でもよく見かけるが秋刀魚は初めて、これは白身魚より合う気がする、魚料理の平目に添えた大根おろしは面白いアイデア。
 そしてこの日の主役が道内池田町ボーヤファームの仔羊、これは過去日本で食べた羊料理の中でも最上位に置きたいもの、この羊は繊細でいながら力強さも感じる肉質で、南半球産に比べても味が濃く香りが良い、東京の有名料理人から引き合いが多いそうだが、やはり輸送のストレスを受けていないので、此の地で食べるのは格別、ココットに入れオーブンでの正攻法調理との事、素材を生かすテクニックがあってこそ生きる食材だと思う。
 デセールが美味しいのも、この店の特徴の一つ。
 
 一年振りだった木村料理長の料理は、やはり私のストライクゾーンにピッタリ合致する(笑)。かつて札幌にあった「メゾン・ド・サヴォア」の料理長で、現在は東京・大崎「おはらス・レストラン」の小原氏が札幌フレンチ料理人の第一世代とすれば、木村料理長は第二世代だと云える、今はその次の第三世代が出現して来た、追う立場より追われる立場になるのは大変だが、この料理ならまだ抜かれる心配は無いと思う(笑)。
 明るいマダムの寛げるサービスもあって素敵な夜になった、この店は恋人同士でもいいし、この日みたいな男性同士でも充分楽しめます(笑)。
 木村ご夫妻、夜遅くまでありがとうございました、今回も素晴らしい「食べ続け」になりそうです(笑)。


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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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