最後の晩餐にはまだ早い


神楽坂「カリーナカリーナ」

 私はサラリーマン生活が30年を超え、日本の平均的サラリーマンの財布つまり経済状態は一応知っているつもりだ。まず平日のランチに使う金額は、今500~700円が平均値ではないか?ランチ1回に1,000円以上使うのは女性だけだと思う(笑)。同様に夜の食事となると、一人一回あたり1万円を超える支払いが出来る人は、かなり限られた層で、私の職場を見渡しても百人に一人いるかどうか、つまり1%以下だと思う(笑)、お金を持っているか否かではなく、「外食」を生活の中でどう位置づけているかで、普通のサラリーマンが今思い切って出せるのは、7、8千円位ではないかと思っている。

 この日、以前の職場仲間で集まろうと云う話になり、いつもの如く店選びを任されたのだが、「職場から離れていない」「仕事の都合で全員一斉スタートが無理」と云う条件があった、それでいて前述の予算内で納まりそうな処となるとこれが難しい、悩んだ末に選んだのが、神楽坂に去年11月にオープンしたトラットリア「カリーナカリーナ」だった。
 この店のオーナー兼サービスは大原易裕氏、和歌山「アイーダ」出身の料理人で、西麻布「カステリ-ナ」のオーナーシェフ就任後、神楽坂に第2店「ピアッティ・カステリーナ」を開店、ここでは女性料理長を起用し自分はサービスに回る、そして昨年末には、より気楽に使えるトラットリアとしてこの第3店を開業、現在は主にこちらでサービス担当に就いている、料理人から経営者へ転身して成功した稀な例だ。

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 店は神楽坂のメインストリートに面しているが、「うなぎの寝床」(見た事はないが(笑))みたいに間口が狭く奥に長い造り、この日は金曜夜と云う事もあるが、19時の入店時は満席に近く、この後も次から次へ客がやって来て、席待ち客も出る盛況だった。
 料理は事前に一人3,800円の大皿メニューをお願いしていた、プラス1,100円で「飲み放題」にもできるが、時間制限があったので飲物は別にお願いする事に、出てきた料理は、
(一皿の料理は3~4人分)

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・豚肉のパテ・ド・カンパーニュとコルニッション

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・ブリのカルパッチョ

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・大山地鶏と温泉玉子のサラダ

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・ピッツアマルゲリータ

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・鶏手羽先のスパイシーグリル(これは取分け後)

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・浅利、タコ、イカの白ワイン煮込みのスパゲッティー(これも取分け後)

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・肉のグリルミスト(甲州ワインビーフ、豚肩ロース、玉葱)

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・ドルチェは別料金で「キャラメル風味のセミフレッド」(550円)

 料理は予想以上に良かった、こう書くと失礼かも知れないが、上質な「コンビニフーズ」みたいに、とても判り易く万人に受け入れられる味だと思う、これは揶揄しているのではない、私はコンビニフーズ&スイーツを結構評価している(笑)。
 月に1回、いや2月に1回でも、居酒屋ではないこの手の店に来る普通のサラリーマンにとって、高いだけで量の少ない上品系料理や、解釈に難しい理屈がいるIQ料理?は必要ない(笑)、この日みたいな料理なら「美味しかった、お腹一杯になった、楽しかった」と殆どの人が言う筈だ、そこへポイントを絞った店として成功していると思う、現に60席あると云う店内は満員だ、飲食店はどんなに料理人が有名でも、主役の客が来ない事には始まらない(笑)、この店の賑わいは、まるでフランスの繁盛ブラッセリーに居るみたいな雰囲気だ。

 サービスはオーナーの大原氏以下4名程なので、満席になると目が行き届かない事もあるが、呼べば必ず応えてくれるので不満は無い、形態からしてベタベタなサービスを期待する店ではないと思う、厨房は見えなかったが料理人は3、4名か?
 「今、客がレストランに求めているのは何なのか?」を判断し、出店を成功させてきたこのオーナーのセンスは只者でない、この盛況なら「俺の~」グループにも十分対抗出来ると思う。
 大原氏が前の店に居た時に、「どうして料理人からサービスに回ったのですか?」と単刀直入に聞いた事があるが、その答えは「一日中厨房に入ったままだと、客の反応が全然判らない、客を楽しませ自分も楽しめる事をしたかった」だった。
 「自分の料理は、判る人だけが判ればいい」と、カウンター席だけの紹介制システムにするのも一つの行き方だし、彼みたいに複数店の経営者へと転身する行き方もある、まさに「人生いろいろ、料理人もいろいろ」だ(笑)。
 
 この日の支払いは食べて飲んで一人7,000円弱、サラリーマンにはありがたい価格設定だ、どちらかと云えば若い人向けだが、神楽坂で数人グループが集まれる場所を探しているなら、お勧めしたい店だ。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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