最後の晩餐にはまだ早い


麻布十番「ビストロ・コティディアン」(2013年12月)

 「今年の北半球の冬は、冷え込みが厳しい」と予想されているそうだが、平日休みのこの日も寒い日だった、それで「熱い物、身体にガツンと来るものが食べたい」と思い、また担々麺でも食べに行こうかと考えたが、「熱い」で連想したのが「カスレ」、そうだ麻布十番「ビストロ・コティディアン」のあれが食べたいと、頭の中がカスレで満ちてしまい、他の料理が全部消えてしまった(笑)。
 「満席だったらどうしよう?」と心配しながら電話をしたら、利用OKとの事で満面の笑みを湛えながら(たぶん)、麻布十番へ向かう事に、今年の1月以来になってしまったが、本当に月日が経つのは早過ぎる(笑)。
 麻布十番は「シプレ」「グリグリ」に、この「コティディアン」と、良質なフランス料理店が存在し、イタリア料理や和食にも興味深い店が出現している、街も落ち着いているし、出来る事なら「住みたい街」だが、これは年末ジャンボ宝くじにでも当たらないと、貧乏サラリーマンには無理な話だ(笑)。

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 店へ到着したのは12時過ぎで既に1組は食事中、私の後には更に2組の入店があった。店のスタッフに移動があり、厨房は須藤料理長ともう一人の若い男性が担当、店内はマダムと新人男性だった、人材不足のレストラン業界だが、こうしてスタッフが辞めても次が見つかるのは羨ましい、これも麻布十番の地盤の強さなのかも知れない。
 須藤料理長に挨拶し、笑顔のマダムから渡されたランチメニューを眺めるが、通常メニューの2皿1,800円、3皿2,500円は変わっておらず、食材料高騰が続く中でこの低廉価格の維持は立派だと思う、それに「ビブグルマン・マーク」を貰ったりすると、急な値上げは難しくなりそうだ(笑)。

 前々回に食べたシュークルート(+900円)にも惹かれたが、ここはやはり初志貫徹で、「シェフのおすすめカスレランチコース」(3,500円)をお願いする事にした、その内容は、
  
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・料理長からの内緒?の前菜(笑)「猪とフォアグラのテリーヌ」

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・ラッグドックの赤‘CHATEAU DE CIFFRE 2009 ’(グラス1,000円)

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・ブルゴーニュ風エスカルゴ

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・カスレ

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・ラム酒風味のクレーム・キャラメル

 テリーヌはメニュー外なので、ブログに書くのは止めようかなと思ったが、あまりにも美味しかったので画像を載せてしまう。フランスでは誕生日を迎える側の人間が、友人達に御馳走する習慣があるそうで、きっとこれは「フランス式お祝い」だと思って、ありがたく頂戴した(笑)。
 メニューを聞いた時に、カスレの前菜にエスカルゴでは重いかなとも思ったが、実際に出てきた料理は予想以上に軽く、付け合せのキャロット・ラペの酸味も効き、あっさりしてもっと食べられそう(笑)。
 そして真打登場で出てきたのがカスレ、思わず頬ずりしたくなる太もも、ではなく(笑)鴨肉のコンフィだが、見ただけで「これは旨い」と判る、そして一口食べるとパリっとした皮目と、鴨肉のジューシーさが舌を襲って唸りたくなる美味しさ、肉汁が浸み込んだアリコ(白いんげん豆)の煮え具合もいいし、1月に食べた同店のカスレより更に美味しくなっていると思った。
 そしてこの店はデセ-ルが美味しい、これは同価格帯の店では特筆すべきだ。

 後ろの席では日・仏・英の混合客?が食事中で、始めは仏語と日本語が聞こえていたが、何時の間にか英語だけになった、これは現在の世界情勢を反映している?(笑)。この店のアセゾネ(味付け)は「フランスそのまま」ではないと思うが、フランス料理の基本軸は外していない、普通のフランス人が食べても十分美味しい筈だ。
 食後、厨房から出てきた須藤料理長と話をさせてもらったが、話し方にも余裕が出てきた印象を受けた、麻布十番の地盤にも定着し、これから此の地を代表するビストロになる事は間違いない、マダムの接客や客席の雰囲気も良くて、ランチタイムでも落ち着いて時間が過ごせる。食事中にもリザベーションの電話が何件もかかっていたので、今まで気付かなかった人達にも、気付かれる店になってしまったかも知れない(笑)。

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 美味しくてお腹一杯になり、幸せな午後になった、出来る事なら月に1回位は訪れたい店だが、我家からちょっと遠いのが難、やはり宝くじ当てて麻布十番に住むしかないかな(笑)。
 須藤料理長&マダム、美味しい料理と素敵な時間をありがとうございました。
 
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  2. フランス料理
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  1. [ 編集 ]
  2. 2013/12/29(日) 00:30:12 |
  3. URL |
  4. まいたーん
はじめまして。
いつも楽しみに拝読させていただいております。

こちらの記事を読んで、早速カスレをいただいてきました!
コンフィにした鴨がいい味ですね。
アリコにも味が沁み渡り、期待通りで大満足でした。

是非また後追いさせてください!

Re: コティディアン

  1. [ 編集 ]
  2. 2013/12/29(日) 08:57:50 |
  3. URL |
  4. オンクレ・トシ
コメントありがとうございます。
「カスレ」は本来はソーセージや鴨の足を豆と何時間もオーブンで煮込んで、
表面の焦げを中に混ぜ込んで黒くするものですが、あれをそのまま日本で
出しても受けないでしょうね(^^;)。
この料理人は日本人に合わせて上手く料理を変えていると思います、それで
いて基本軸は外さないので、それが優れたセンスだと思いました。
次は「シュークルート」もお勧めです。


> はじめまして。
> いつも楽しみに拝読させていただいております。
>
> こちらの記事を読んで、早速カスレをいただいてきました!
> コンフィにした鴨がいい味ですね。
> アリコにも味が沁み渡り、期待通りで大満足でした。
>
> 是非また後追いさせてください!

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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