最後の晩餐にはまだ早い


人形町「シェ・アンドレ・ドゥ・サクレクール」

 ブログを続けていると、どうしてもブロガー根性?みたいなものが生じて、店を選ぶ際も料理のクオリティよりも話題性に注目してしまう、その方が読んでくれる人が多いのではないかとの、俗っぽい期待があるからだ(笑)。
 この日の昼に訪れたのは人形町の「シェ・アンドレ・ドゥ・サクレクール」、WEB上で読んだ店の来歴にとても惹かれたからだ。店の成り立ちについてはこの記事が紹介している、
http://www.nihonbashi-tokyo.jp/enjoy/gourmet/201204/
 人形町で働いていたフランス人女性が、食事に行った日本蕎麦屋の二代目?と出会いやがて結婚、蕎麦屋の若女将に就くが、やがて女性の実家だったパリのカフェをこの街に再現しようと思い始める、そのために夫はフランス料理を一から学び、その甲斐あってこの店が生まれる、私がもし作家なら小説にしたい様な物語だ、NHK朝の連続ドラマにも使えると思う(笑)。
 店の場所は地下鉄人形町駅から近い、鳥料理と昼の親子丼で有名な「玉ひで」のある通りで、その近くの老舗洋食店「小春軒」の道を挟んで斜め前、2階建ての建物で規模は小さいながら、何処から見てもパリのカフェそのまま。これは建材等の内外装には相当こだわったと思う。

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 ランチは予約を取らないみたいで、開店時間の11時過ぎに入店したのだが、既に2卓客が来ていた、パリそのままの黒いベストにタブリエ姿のギャルソンに一人である事を告げると、「お好きな席へどうぞ」との案内だったので、入口から見て右奥の椅子席へ座った。

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 店内は本当に細部までこだわったパリ仕様、テーブルや椅子までフランス製ではないか?と思った、違うのは店員と客が全て日本人だった事位で、フランス人マダムは後から出てきた。
 昼のメニューは「本日のランチ」(1,050円)の他に、サラダランチ、グラタンランチ等がある、日替わりランチは「ローストポーク、オレンジソース」だったので、それをお願いする事にした。

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・先ず運ばれて来たのはバゲット、味は普通だがこの籠の使い方がフランス的(笑)、なくなると追加を出してくれる。

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・ローストポーク、オレンジソース
 塊で出てくるのかと思ったら薄切りにしてあった、オレンジピールが乗っていて見た目は「豚の生姜焼き」を連想してしまった(笑)。肉・ソース共にオーソドックスな出来で間違いない美味しさ、付合せのポテトピュレも良かった。

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・食後はやはりデザートが食べたくなり、デザートセット(750円)をお願いする事にした。

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・選んだのはファーブルトン
 本場ブルターニュで食べたものとは違い、どちらかと云えば「フランケーキ」みたいな感じだが、これはこれで結構美味しかった、中に入っているのはアプリコット。

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・小さなシュガーポットや極小角砂糖など小道具にもこだわっている。

 入店時は居なかったフランス人マダムも登場、恰幅がよくて明るい「肝っ玉母さん」みたいな印象(笑)、日本語も達者だ。
 正午が近づいてランチ客が次々と入店して来た、中にはフランス人客もいてマダムとフランス語で挨拶をしている(当たり前ですね(笑))、2階にも客席がありグループは2階へ案内するみたいだ。1階だけでもサービス陣は3人体制で皆感じがいい、特に男性は丁寧な接客で私がレストラン経営者ならスカウトしたい位(笑)、人材不足の東京でこれだけスタッフを揃えられるのは、おそらくマダムの人柄によるものだろうと思う。

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 インテリアも実にフランス的、マダムの実家はパリ・モンマルトルで同名のカフェを営業していたが、現在は人手に渡りその名前のカフェはなくなったそうだ、少女時代を懐かしんで遠く離れた日本の人形町で復活させたのだから、夫君の協力があったとは云え、客入りが安定するまでは気苦労も多かった事だろうと思う。此の地で長く続いて欲しいと願わずにいられない。
 一つのレストランには一つの物語がある、百のレストランには百の物語があると云う事だ、料理だけでなくそうした背景まで探る事が出来るのなら、このブログも読んでもらう価値があるかも知れない(笑)。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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