最後の晩餐にはまだ早い


亀有「ティア・ブランカ」(2014年11月)

 このブログを始めた2011年は、3月11日に未曾有の災害である東日本大震災が起きたが、意外にもこの年に開業したレストランが多い。このブログで取り上げている店では、「オー・トレーズ・ジュイエ」「ビストロ・ヌー」「ビストロ・コティディアン」「ピアッティ・カステリーナ」等で、その翌年の2012年では「シック・プッテートル」「グリグリ」「懐石大原」「リアン(札幌)」が開業している。
 実際には震災の影響と云うより、2008年に起きたリーマン・ショック後の外食不況で、旧態然なスタイルを続けていたレストランが閉店になり、それに代わって次の世代の料理人達が登場して来たと云うのが現実だと思う、でも後世振り返ってみて「あの震災年は世代交代の年だった」と云う事になるのかも知れない。

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 この日ランチに訪れた、亀有のイタリア料理店「ティア・ブランカ」も2011年11月の開店だ。
 過去にも書いたが亀有は私の実家があり20年以上を暮らした街、昭和時代の亀有は戦時中軍需工場にもなった日立の大きな工場があり、どこか荒んだ雰囲気の労働者の街で、イタリア料理店が出現するとは考えもつかない事だった。
 平成以降に進んだ街の再開発は一応成功したように見える、特に昼間の人通りが多くなり、労働者の街から人が活動する街になった、人が増えれば外食店に需要が生まれるが、それまでの労働者相手の一杯飲み屋は廃れて、若い人達をターゲットにした飲食店が誕生する、この店もその流れで必然的に誕生したと思う、そして人気店になった。

 訪れるのは7月以来だったので、私の姿を見た福島料理長からは「久しぶりですね~」と言われてしまった、両耳にピアス、ラテン系のノリは相変わらずだ(笑)。11時半の開店直後に入店したのだが、既に6人のママ友?団体と2人客が着席、その後も女性達がやって来て12時前には満席に、相変わらず繁盛している。
 ランチメニューは2種類で、Aが一品料理でBがパスタだが、以前Aは肉か魚かを選べたが、今はどちらかになってしまいこれはちょっと残念、この日は魚だったので、Bのパスタ3種の中から選んだ、出た料理は以下のとおり、

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・豆と野菜のミネストローネスープ

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・パンにオリーブオイル

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・アンティパスト(白いんげん豆のサラダ、ナスのカポナータ、豚肉のパテ)

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・ルッコラと生ハムのパスタ

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・パンナコッタとコーヒー

 これで税込1,300円、「亀有ランチ」では高額な部類だが、まともなイタリア料理店でスープ・前菜・パスタ・ドルチェにコーヒーでこの値段なら格安だと思う、ランチタイムは女性達が押し寄せるのもそれが理由だろう、彼女達は食べ物の値段には実にシビアだ(笑)。
 以前に比べると、アンティパストの定番だったスペイン風オムレツがランチでは出なくなり、ドルチェも小さくなった気がするが、これは原材料高騰中の現状を思うと仕方ない事か、サービスの女性が一人加わったので彼女の人件費も出さないといけない(笑)。その分パスタは豪快、ベーコンを沢山炒めてそこへスパゲッティーを加え、最後にルッコラと生ハムを「これでもか」と乗せていた(笑)、この料理人は前にも感じたが「ちまちまとした事」は嫌いみたいで、要はラテン系なのだ(笑)。

 「石の上にも三年」と云うが、これは「冷たい石も三年座り続ければ、暖かくなる」との意味からで、どんなに苦しくても大変でも、じっと辛抱すれば必ず報われると云う日本人が好きな「おしん」的発想(笑)、でも今の東京で新規開業した飲食店が三年続けば、一応成功と云っていいのではないか?それだけ開店→閉店→開店のサイクルが早くなっている気がする。
 逆に開店三年経って客足が伸びず、店の方向も定まらないのなら、もう現在の営業形態を考え直した方がいい、今の客は遅咲きする花を待ってくれない、それだけ厳しい時代だ。
 この店は下町亀有で花を咲かせたと思う、イタリア料理店では同じ「亀」の字が付く亀戸の「メゼババ」が話題になっているが、これから東京で開業を考えているのなら下町が狙い目だ(笑)。

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 店の前の路地に住み付いた人気猫も健在だった、この猫本当に人間を恐がらない、「ティア・ブランカ」へ行く事があったら探してみてください(笑)。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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