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  • 2017_06

最後の晩餐にはまだ早い


金町「喝」(2015年1月)

 私の勤め先近くのとんかつ店が、ここ2年程で続けて3軒店を閉めてしまった、1軒は店主が死去、もう1軒は店主が高齢で後継者が居なかったからと聞き、もう1軒は居酒屋に業態変更した。今街中から個人経営のとんかつ店が姿を消している。
 とんかつは揚げる技術も勿論関係あるが、それ以上に、いかに調理に適した豚肉を仕入れられるか、それを値段は幾らで提供するかで勝負が付いてしまう、豚肉が高騰していると共に、ヘルシーで健康志向な食生活が注目される風潮では、個人経営主のとんかつ店が生き残るのは、とても難しくなっていると思う。
 以前のブログに書いたが、私の一番の好物はそのとんかつだ、実はフランス料理やコンビニスイーツより好きだ(笑)、でも家の近くにはとんかつ屋がない、昔は街には必ず1軒はとんかつ屋があっただけに、とても寂しい事だ。

 平日休みのある日、特に用事がなく、井之頭五郎的に「俺は今何を食べたいんだ?」と自問自答したら、頭に浮かんだのがとんかつ(笑)、我家から自転車で行けそうなのは、どれもブログに書いた店だが、チェーン展開している綾瀬「かつ敏」か、亀有の「有馬」、ちょっと無理をすれば金町の「喝」、こう思ったら、久し振りに「喝」へ行ってみたくなった、遠いがチャリの大敵である風もあまり吹いていない、とんかつ摂取カロリーは自転車走行で消費できる?と(笑)勝手に思い込んで、出かけてみる事にした。
 この店のランチタイム営業は11時からだが、少し早めに着いてしまったので、近くのスーパーで時間を潰し、11時10分位に入店した、入口のプラカード?は前回同様だが、以前あった「就活よりとんかつ」の名フレーズは無くなってしまった(笑)。

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 民芸調の木の扉を開けて奥へ着席、居酒屋みたいな雰囲気は全く変わっていない(笑)、メニューを見たが、最後に利用したのは一昨年の8月で、ランチに関しては殆ど値上げしていなかった、前回はヒレ、前々回はロースだったので、今回はロースランチ(税別1,300円)を注文する事に。

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 まず運ばれて来たのが、おしぼりとポメリーの空瓶に入れた箸、これが毎回謎だ(笑)。

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 続いては大きなビアグラスに入った水と突き出し?チーズとキムチとヒジキの煮物と云う、不思議な取合せも前回同様。 
 此処のとんかつは低温で長時間揚げるタイプなので、出来上がりに時間がかかる、その間は女性店員が持って来てくれた「danchu」を読んでいた。

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 暫くして、運ばれて来たのが、麦ご飯と赤だし椀、勿論白いご飯も可だが、食べる機会の少ない麦ご飯でお願いする。

     150213-5.jpg
 続いて登場したのがロースかつ、肉厚で衣が白いのは低温油で揚げたからだが、この調理法は、昭和の始めに上野御徒町にあった「ポンチ軒」が発祥で、考案者は宮内省大膳部出身の島田信二郎とされている、そのポンチ軒の流れを継ぐのが「かつ吉」で、この「渇」の店主は「かつ吉」出身なので、正真正銘の正統低温派と云う事になる(笑)。

     150213-6.jpg
 まずはソースも何も付けないで、真ん中の一切れを食べる、肉自体は美味しいが、以前に此処で食べたロースと比べると、ちょっと熟成が足りないみたいな印象で旨味が薄い、とんかつ単体で考えたら十分美味しいのだが、記憶にあるこの店のとんかつにしては、肉質が今ひとつ追いついていないと思った。
 後で調べたら前回のロースランチ体験は、2013年の5月で1年半前、その間に豚肉は2割値段が上がっている筈だ、値上げしないで提供するには、制約が大きかったかも知れない。
 金町は東京理科大学が一部移転して以来、若者の街に変貌しつつある、学生に対しては出来るだけ低廉なものを提供したく、値上げはしたくなかったのだろう、そこを「味が落ちた」とか簡単に言うのは酷と思う、上質なものを食べたかったら、ランチメニュー以外を頼んだ方がいい。
 例えばフレンチやイタリアンなら「今日のランチメニューは、豚肉が高いから鶏にしよう」と、メイン食材の差替えは可能だ、反面鰻やとんかつみたいな単品食材提供店は、食材値上げの影響を直に受けてしまう、この辺りが街中から「うなぎ屋」「とんかつ屋」が減り続ける理由の一つだと思う。

        150213-7.jpg

 食後は甘味が欲しくなって、「店主の自信作です」と書いてあった、杏仁豆腐(350円)をお願いする事に、お酒(杏露酒?)が効いた大人の味でした(笑)。
 とんかつから様々な事を考えてしまったが、決して美味しくなかった訳ではなく、勿論また来でみたいと思う。
 個人店主には厳しい時代が続くが、これからも下町の名店として続いて欲しいと願って止まない。

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  2. とんかつ・洋食
  3. / trackback:0
  4. / comment:2

  1. [ 編集 ]
  2. 2015/02/13(金) 22:29:59 |
  3. URL |
  4. 田中郁子
昔、大阪、道頓堀に「ぼんち」という
白いトンカツのお店がありました。
祖母のお気に入りのお店で
たっぷりキャベツも印象的です。

  1. [ 編集 ]
  2. 2015/02/14(土) 12:01:48 |
  3. URL |
  4. トシ・オンクレ
田中さん
情報ありがとうございます、その名前は聞いた事があったので、調べてみたら、
「昔、道頓堀で80年続いたとんかつ店で、20年以上前に閉店したが、当時を知る料理人が『ぼんち』と云う名前を継ぎ、天満橋で店を出した、低温で揚げるタイプは『ぼんちかつ』と云う名で特別メニューで出している」
どうやら、こんな物語みたいです。大阪人は短気な人が多いので、時間がかかる低温カツは、人気にならないのかも知れませんね(笑)。

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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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