最後の晩餐にはまだ早い


後楽園「七ッ星」

 インターネットの普及により、飲食店の情報はリアルタイムで入手出来るようになり、便利になった反面、弊害もあるなと思う時がある。
 先日、勤め先近くの商業施設に入っている某有名ラーメンチェーン店に入ったのだが、その有名メニューのあまりのダメぶりに呆れた、これは1杯840円の価値なしと思ったのだが、客は次々とやって来ている、単に私の舌がおかしいのかも知れないが、そうでなければ皆は「有名だから来ている」だけではないかと思ってしまった。
 TVで紹介されたから、食べログで高得点だから、星が付いているから、世界ランキングで何位だから、有名ブロガーが絶賛しているから、有機自然野菜を使っているから、有名産地の食材だから等々、あまりにも情報に毒されていないだろうか?勿論これは私自身の反省を含めてだが(笑)、食べる側はもっと食べ物の本質を見ないといけないと思う。

 今回紹介するのは、そのまるで駄目だったラーメン店からもそう離れていない、別の商業施設内にある「七ッ星」と云う名前のラーメン専門店。ビルの5階にある小さなテナントで、以前は別経営のラーメン店だったが、昨年3月に新店舗として開業した。

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 前の店は利用した事あるが、あまり印象に残らないものだった、この「七ッ星」も最初は期待せずに入ったのだが、食べてみて惹かれるものがあったので、以降週一回位で利用を続けている、「懐かしさ香る、優しい一杯。丸鶏スープ+魚介」のポスターが示す様に味はオーソドックスだが、私自身最近「豚骨+背脂」系は極端に苦手になり、殆ど食べなくなった、こうした昔風の鶏出汁ラーメンが何よりホッとする(笑)。

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 カウンター席に座る事が多いがその面積は極狭(笑)、奥行30cm位でないだろうか?でも此処に調味料、ピッチャー&コップ、箸、レンゲ等を上手く配置している、食券制ではなく口頭注文、箸は共用箸、このやり方は個人的には賛成。

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 この店では、オーソドックスなラーメンは醤油より塩味が好みだ、鶏脂と水分がよくエマルジョンされたスープは、あっさりとしていながらコクと深さもある。具はチャーシュー(煮豚)、メンマ、茹で玉子、海苔にネギで麺は細麺、私は細麺支持派だ(笑)。各パーツはどれも突出していが、全体のバランスがいい、ケミカルな味も感じない、ただ普段背脂系に慣れていると「物足りない」と思う人いるとは思う。

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 そして「鶏白湯焼らーめん」(税込1,000円)と云うスペシャリテメニューがある、店の説明では「溶岩石で焼きあげてパリパリになった麺に七時間強火でグルグツ煮込んだコラーゲンたっぷりの鶏白湯スープをぶっかけて召上る新感覚焼きらーめん」とある。

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 席に運ばれて来るのは、丼に入った焼き固めた麺と、その上に乗る具がチャーシュー、メンマ、茹で玉子にネギ、もう一つの丼には鶏白湯スープ、これを客が麺の入った丼に注いで完成する。
 この麺は中国料理店の「鍋貼焼麺」の作り方だ、中国料理では焼いた麺の上に片栗粉で固めた野菜や肉等の具を乗せるが、それをスープに替えている、麺の下には焼いた石が入っているので、スープを注ぐと一気に沸騰する、注ぎ方が悪いと客側にスープが跳ねるので要注意(笑)。

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 注ぎ終わってから食べ始めると、焼いた麺がシナっとした感じになって、なかなか面白い食感、そこへ質の良いスープが絡むので、焼麺とラーメンの中間みたいな感覚だ、メニューにも書いてあるが、店主は開業する前はラーメン店ではなく、横浜中華街の中国料理店で働いていたとの事、その経験から考え付いたのかも知れない。

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 食べ進んで行くと、丼の中から焼いてあった石が出て来る、アイスホッケーのパックみたいに平たく八角形に成形してあった、これも面白いアイディア、この石が熱いので、最後まで冷めずに食べられる。「つけ麺」では付けるスープが冷めたら焼いた石を入れ、再度沸騰させる店があるが、スープラーメン系でこうしたやり方は初めて見た。
 一杯1,000円の値段はたしかに高いが、ベーシックなラーメンと比べるとやはり充実感はある。麺も石も焼いてから提供するので少し時間はかかるが、待つ価値はあると思う。

 店の場所は地下鉄後楽園駅に隣接するビル内、東京ドームにも近いので、野球観戦やコンサートで来る時にはお勧め、ランチタイムにはお得なセットもあります(笑)。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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