最後の晩餐にはまだ早い


御茶ノ水「ビストロ・ヌー」(2015年12月) 

 年末は第九(勿論ベートーヴェン作曲の交響曲)を聴いて、紅白を見てフレンチへ行く、これはもう日本人に浸みついたDNAになったのかも知れない(笑)。第九については先日、黒柳徹子さんがTVで興味深い事を話されていた、年末に第九を頻繁に演奏するのは、ヘルプで合唱団を務める音大生達が、お金がない年末を乗り切るため、自分が出演する第九演奏会のチケットを親類や友人達に売り、幾らかの収入を得るため続けて来た習慣でもあるとの事だ、一種の慈善事業の側面もあった(笑)。
 それでいくと、年末のレストランに人が集るのは、業者等への支払いが出来る様、店への慈善事業でもある、などと書くとレストラン経営者からお叱りを受けるかも知れない(笑)。
 それはともかくとして、12月は急に「フランス料理を食べに行きたい」と思っても、なかなか席が確保できない、人気店になると平日ランチでも予約で満席が続くので、当日思い付きで利用するのは難しい、こうした時には予約なしで行っても、カウンター席があり一人ならまず大丈夫で、もし駄目でも近隣に飲食店があって代替が可能な店が狙い、ブログでも何回か取り上げた、御茶ノ水(秋葉原)の「ビストロ・ヌー」、この日思い付いたのは此処だった。

 開店時間の11時半を狙って一番乗り(笑)、磯貝料理長に挨拶し、いつものカウンター席に座らせてもらう、その後は次々と予約客、予約なしの客が来店し、テーブル席は満席に、東京メトロの人気広報誌にこの店が紹介された事もあり、客入りは昼夜好調みたいだ、自分が「この店は流行る」と予想した店が、そのとおりになるのは嬉しい反面、自分が行きたい時に利用できないのは困るなと、つい勝手な事を考えてしまう(笑)。

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 最近ランチメニューの構成が変わり、プリフィクスの黒板メニューに加え、「おまかせメニュー」を2種類提供する様になった、これは面白いと税込2,700円の方をお願いする事にした、内容は以下のとおり、

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・金時人参のポタージュとパン・ド・カンパーニュ

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・グラス提供ワインメニューの黒板、後ろに写っているのが、美人セルブーズの彩さん(笑)。

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・ペイドック・シャルドネ(税別680円)

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・広島産牡蠣とレンズ豆のサラダ

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・サーモンのミキュイとムール貝、ディル

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・森林鶏のバスク風

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・ミックスベリーのタルト、バニラアイス

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・コーヒー

 人参ポタージュはフランス的に乳脂も使いしっかりした味付け、フランスで働いた料理人はレンティーユ(レンズ豆)をよく使うが、此処の磯貝料理長も同様、私は豆好きなので嬉しい(笑)。続くサーモンは店のスペシャリテだが以前より洗練された印象、鶏料理は働いていたパリのビストロがバスク料理の店だったので、こうした料理をよく作っていたそうだ、安定した美味しさだ。
 そしてこの日最も感心したのがデセール、定番のタルトもいいが上に乗ったグラス(アイス)が飛び抜けて美味しかった、何でも間違いで最高級のタヒチ産バニラビーンズを注文してしまい(笑)、それを使ってみたとの事だ、パコジェットで作った直後だったのも美味しい理由だと思う、辻静雄は「本当に美味いのは、機械から出てきたアイスクリームをその場で食べるに限る」と、たしか何処かに書いていたが、時間と共に味は劣化するものだと思う。

 料理は以前より洗練度が増し、味の構成もデザインも良くなっていると感じた、2015年はこれが2回目の訪問だが、もっと来るべきだった(笑)。
 誰かに「今、東京のフレンチは何処がいいの?」と訊かれたら、まず「フロリレージュ」や「ル・スプートニク」の名前を挙げるが、自分の薄い財布で無理なく日常に通いたいのは、アクセスも含めて考えると、此処や稲荷町「キエチュード」、浅草「エ・ヴ?」辺りになりそう(笑)。
 料理に関しては進化上昇中の店だ、喫茶店みたいな外観と内装(実際に以前は喫茶店だった)は、フランス料理店らしい「ときめき感」はないが、磯貝氏はいずれ改装も視野に入れていると思う。
 これからも通うのが楽しみな店だ、秋葉原見物や買い物のついでにお勧めです(笑)。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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