最後の晩餐にはまだ早い


千石「トレカルム」

 雑誌「料理通信」で紹介されていたのが、文京区千石に2014年10月にオープンしたパティスリー「トレカルム」、今はなきホテル「西洋銀座」のパティスリー部門にいた若手パティシェが開いた店との事で、興味を覚え勤め帰りに寄り道をして訪れてみる事にした。
 店の場所は、都営地下鉄三田線千石駅を出て、白山通りと不忍通りの交差点を巣鴨方面へ向かい、一本目の道を左折してすぐ、以前にブログで紹介したカウンターだけのフランス料理店「モン・プチ・コションローズ」から近い。

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 住宅街を歩くと白く塗られた外装の店を見つける、文京区内の若手パティシェールの店となると、春日の「アヴランシュ・ゲネー」と比較したくなるが、あちらが遠くからでも目立つ派手な赤い外装なのに比べ、地味で目立たず控え目な印象、個人的にはこちらの方が周りの景観と合っていて好感が持てる(笑)、店名の「TRÈ CALME」は直訳なら「とても静か」だが、そんな雰囲気だ。

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 入口ドアを開けると正面がケーキを並べたガラスケース、右手には焼菓子類、左手にはカフェスペースがあるが満席だった、種類は少ないながらパンまで売っている。

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 パティスリーに来ると、毎回「何を買うべきか」悩むのだが、あまり悩んでいると後から来た客に先を越されてしまう(笑)、特に人気店では直観に頼るしかない。
 WEB情報では「ミルフォイユ」(この店ではこう表記されていた)が美味しいとあったので、それを含めて三種類を購入する事に。
 対面販売で相手してくれたコックコート姿の男性、どうやらこの店のシェフ・パティシェールみたいで、40歳前後だろうか?店内撮影を快諾してくれて、私がレジ横にあった「料理通信」を見て、「これ読んで来ました」と云ったら、「そうですか、ありがとうございます」と笑顔で応えてくれた(笑)。

 以下は購入したケーキの紹介と食べた印象、

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・ミルフォイユ・ノワゼット(税別560円)
 ノーマルタイプの「ミルフォイユ」は残念ながら売切れ、ノワゼット(ヘーゼルナッツ)のチップとクリームを使っているが、パートフィユテ部分の作りがとても繊細、文字どおり「千枚の葉」になっている。個人的には梅島「ラ・ヴィアンレーヴ」みたいな、レストランデセール的な力強いタイプが好みだが、これはこれで良く出来ている、優秀なパティシェの技量がわかる。

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・シシリー(480円)
 思わず「これ抹茶ですか?」と聞いてしまったが(笑)、上に乗るのはピスタチオの粉末、その下にはピスタチオのムース、さらに下にはチョコレートとピスタチオを使ったスポンジと手が込んでいる。当然だが全体がピスタチオ風味なので、好みが別れる処かも知れない。

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・エクスキ(500円)
 今回はこれが一番気に入った、‘Exquis’は仏語で「魅力的な」の意味、詳しい素材は不明だが、ミルクチョコレートとキャラメルの味がする、ムースの中に入れたチョコレートスポンジがいいアクセントになっていた、全体的に滑らかな仕上がりで、コーヒーにも、酒好きな人にはコニャック等にも合いそう。

 全体的には小振りながら、見栄えが良く繊細な作りのケーキで、さすがは名門ホテル出身だなと思う。「西洋銀座」出身は、谷中の人気パティスリー「イナムラ・ショウゾウ」と同じだが、あちらより都会的で洗練された印象を受けた、世代的な違いも大きいだろう。
 「アヴェランシュ・ゲネー」との比較なら、リキュールやスパイスを積極的に使い、店造りも含めて、大人のパティスリーを感じさせる「アヴェランシュ・ゲネー」に対して、オーソドックスながら、普通を極めて洗練された美味しさの「トレカルム」と云った感じだろうか?どちらも秀逸なパティスリーなので、交互に買うのも面白い(笑)。

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 都営三田線は、春日に前述の「アヴェランシュ・ゲネー」、白山には「パパ・ダニエル」の後を継いだ「エリティエ」、千石にはここ「トレカルム」、さらに巣鴨でも仏アルザスのパティスリーでシェフを務めた人が開業している、ここ数年で「地下鉄パティスリー線」になった気がする(笑)、スイーツ好きは取りあえず巡ってみて、この中から自分好みの一店を見つけては如何でしょう。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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