最後の晩餐にはまだ早い


綾瀬「手打ち蕎麦重吉」

 前記事で「老後は一人静かにお得なフレンチランチを巡る生活がしたい」と書いたが、それと同時に、いやそれ以上に実行したいと思っているのが蕎麦屋巡りだ(笑)。
 勤め人時代にもランチ時は蕎麦を食べていたが、路麺や街場の平均的な蕎麦店が多く、手打ち蕎麦店は少なかった、値段面や摂取カロリー効率を考えると、本格派の蕎麦店はどうしても分が悪い。
 手打ち蕎麦店巡りは老後の楽しみに取っておこうと、以前から思っていたが、どうやらその老後が近づいてきた、これから近場の足立や葛飾の蕎麦店中心に廻るつもりでいるが、ただ私は殆ど自転車で出かけるので、飲酒運転?ご法度につき、昼蕎麦が中心になると思う(笑)。
 まずは自分の中での「標準原器」を作る意味で、味を確認しておこうと向かったのが、このブログでも取り上げた事のある、千代田線綾瀬駅近くの「重吉」、自転車で行ける範囲では最も蕎麦が美味しいと思っている店だ。

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 元ミュージシャンでドラマーだったと聞く、異色の経歴を持つ店主が毎日昼夜2回打つ蕎麦は本格派、今では綾瀬を代表する名店として、雑誌やWEB記事でよく紹介される様になり、土日に店の前を通ると、外で順番待ちをしている客も居る。
 私は以前二ヶ月に一度位は訪れていたのだが、ブログを始めてからは、定番の店より新規訪問店の方が記事に書き易いと云う、邪悪?な動機もあり一年以上訪問していなかった、それに身近な名店は「いつでも行けるから」との安心感があって、意外と行けないものだ。 
 この日は平日昼、開店時間すぐに行ったので、一番乗りかな?と思ったら甘かった(笑)、既に2組4人の客が着席していた。

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 2人席に座り献立を見る、以前より少しだけ値上げしていたが、東京で本格的な手打ち蕎麦なら良心的な値段ではないかと思う。やはり目が止まったのが、「平日お昼のみ」とことわりのある4種の「お昼のセット」、この店は丼物も結構美味しいのだ(笑)、結局蕎麦だけのつもりが「親子丼セット」(税込1,080円)を注文する事に。

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 まず運ばれて来たのが、蕎麦屋ではお馴染みの蕎麦茶だが、この店のものは特に香り高くて美味しい。
 暖簾がかかっていてよく見えないが、厨房内には店主夫妻二人以外にもう一人男性の姿がある、これが足立地域本に載っていた店主の息子さんか?今、飲食店の後継問題は難しい事多いが、まずは手伝いから始めるのは、子供にその意思があるからと思っていいのだろう、しっかり続けて欲しいものだ。

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 暫しの待ち時間で先に出てきたのが、親子丼と漬物と蕎麦ツユで、蕎麦が来るのを待てず先に食べてしまう(笑)。

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 以前と変わらずに、蕎麦ツユに使う「かえし」の効いた濃口の味、「そう、これが重吉の丼味だった」と、脳の記憶回路が反応する、そして箸が止まらなくなる(笑)、自分でも親子丼を作る事あるが、どうしても味が薄くなってしまう、この味が出せない。

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 私は「早食い」なので(笑)、親子丼がなくなりつつある頃に「せいろ」蕎麦が運ばれて来た、何処の蕎麦を使ったのかは客から見える場所に掲示しているが、この日は京都と鹿児島の蕎麦を使っているとの事。
 この店では田舎蕎麦以外は二八割だったと思う、まずは何も付けずに蕎麦だけを食べてみるが、ブログ記事にした「舞扇」の蕎麦とはあきらかに違い、味も喉越しも柔らかな感じ、大阪「荒凡夫」で食べた福井の蕎麦を使った二八と似ている。
 続いてツユを付けて食べるが、江戸前の醤油風味の強いツユが鼻に抜ける、もしかしたら過熱をしない「生がえし」を使っているのか?とも思ったが、これは未確認。
 蕎麦切りの技法は江戸時代に確立したらしいが、それまでは殆ど蕎麦掻き状態で食べていた蕎麦粉を、小麦粉等で繋いでから延ばし、包丁で切り醤油ツユを付けて食べる事を考案した先人達の知恵にあらためて敬服、ラーメンからつけ麺が生まれた経緯みたいに、「そこにあるもの」をより良く改良するセンスは、昔から日本人の最も得意とする処か(笑)。

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 蕎麦湯はベジポタスープみたいなドロっとしたタイプ、これは茹で湯に後から蕎麦粉を加えていると思う。
 
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 久しぶりの重吉の蕎麦はやはり美味しかった、これを私のスタンダードとして他店を廻りたい、判断にブレが生じたら、またこの店へ帰って来たいと思う(笑)。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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