最後の晩餐にはまだ早い


銀座「TOSA DINING おきゃく」(2016年8月)

 東京・丸の内の出光美術館で開催中の「東洋・日本 陶磁の至宝」展を観に行こうと思い、ついでに近くでランチ処はないか?と調べたら、暫く行っていなかった、高知のアンテナショップ内の「TOSA DINING おきゃく」を思い出した、ブログを調べたら前回訪問から2年近く経っている、料理長とはFB繋がりの友人でもあるので、ご無沙汰のお詫びも含めて伺う事にした(笑)。

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 陶磁展は名品揃いで充実し、陶磁好きには見応えのあるものだった、観ていると日本人と中国人の美意識の違いを感じる、日本人は自然と共存しようとするが、中国人は自然を克服しようとする、竹林の中から竹一本だけ皿に描くのが日本、空を飛び回る龍でも壺に閉じ込める様に描くのが中国、この自然観の違いは興味深い。
 出光グループは現在合併問題で揺れているが、一美術愛好家としては、こうした貴重な文化遺産が公開される機会が、失われない事を願ってやまない。

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 12時から13時までは混むと聞いていたので、「おきゃく」の到着は13時過ぎ、エレベーターで2階に上がると、眼の前が厨房で作業が全て見える、料理長に手を振り挨拶(笑)、左へ進むと客席で手前の2人席へ案内された。

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 土佐と云えば皿鉢料理で知られるが、それに使われた大皿が飾られている、山海の料理を盛り、大酒を煽りながら天下国家を論じた、土佐の男達の心意気が偲ばれる(笑)。

 ランチメニューは数種あり、前回は親子丼と鰹のたたきを選んだので、今回は違うメニューにしようと思い、「さっくり!本日の天丼」(税込1,200円)に決めた、そしてデザート欄が増えていたので、中から「土佐茶と四万十コーヒーのケーキ」(550円)を追加でお願いした。
 店内は昼のピーク時間が過ぎても結構賑わっている、隣席は年配の男性二人連れ、高知出身者だろうか、階下のアンテナショップで買ったらしい高知の酒を眺めている。銀座に急増している外国人観光客は、さすがに此処までは来ていないと見える。

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 やがて運ばれて来た天丼、内訳は鱧、四万十鶏、ウルメイワシ、高知茄子、赤ピーマン、ししとう、かぼちゃの7種類で、全て高知食材との事だ。

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 天丼種としてはウルメイワシが珍しい、東京の天丼ではあまり青魚は使わないが、意外に美味しかった、関東なら穴子だが代わりに使った鱧もいい。全体的に関西風の薄味仕立て、胡麻油を使って揚げた天ぷらを、濃い醤油ダレにくぐらせる江戸前天丼とは基本的に違う、手前は小鉢でししとうの和え物。

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 サラダ、味噌汁に、一口デザート(高知のカステラ?)、味噌汁も味が濃くなく私好み、お替わり可なのでお願いした(笑)。ご飯(高知米?)も美味しかったし、全体的に満足な天丼だった。ただこれが正調高知の味なのかは、高知に行った事の無い私にはコメント不能(笑)。

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 そして天丼以上に本格的な出来と驚いたのが、フランス料理店で使われるラドワーズ(黒板)に乗ったデザート。まず全体のビジュアルが秀逸、「美味しい物は美味しそうに見える」は本当(^^;)。緑茶のスポンジにコーヒーと緑茶のムースを重ね、味のバランスがいい、周りの炒ったアーモンドパウダーと酸味あるムースソースも効いている、これ550円なら安いと思った(笑)、料理長はフランス料理出身なので、さすがの完成度だ。
 支払いは1,750円、サラリーマン&OLランチとしては豪華版だが、銀座でデザートも含めてこの値段なら、内容を考えれば十分納得だった。
 夜限定だが、高知食材を使ったフランス料理メニューもあるので、これは一度来てみたいと思った(笑)。

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 食後は一階の「まるごと高知」で高知食材を数点購入、中でも「土佐のしょうがごはん」は炊いた白米と混ぜるだけで、和食店でも出そうな立派な変わりご飯になる逸品、此処へ来たらお勧めです、「塩けんぴー」も食べ出したら止まらない、癖になる美味しさだった(笑)。
 高知県は気候が温暖、三方を海に囲まれ海へ注ぎ込む川があり山もある、食材には恵まれた土地で、食に関してもっと注目されていいと思う、今迄はセールスがあまり上手くなかったのでは?と感じる(笑)、このアンテナショップ&ダイニングから、高知の美食情報を発信して行って欲しいものだ。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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