最後の晩餐にはまだ早い


表参道「パン・オ・スリール」

 地下鉄表参道駅を出て地上に上がると、国道246号と表参道通りの交差点があり、「東京有名な交差点」の一つだと思うが、その近くに「246コモン」(現在は「コミューン246」に改名)と云う名の不思議なマーケットがある。ビルの取り壊し後みたいな空き地に食スタンドが数店並び、軽食やパン等を売り客は露天の椅子に座って飲食が可能、ヨーロッパ的な常設オープンマーケットだ、その中にあったのが「パン・オ・スリール‘Pain au Sourire’」で、森小屋みたいな小さな建物内にパンを並べ対面販売、天然酵母使用の自然派田舎風パンで、パン・ド・カンパーニュを買い、なかなか美味しかった記憶がある。
 その店が渋谷寄りに本格的なブランジェリー&カフェを開業し移転したと聞き、一度勤め帰りに寄ってみたのだが、時間が遅く残念ながら殆どパンが売り切れていて、場所だけ確認して帰った、今回青山にあるレストランでのランチに行く前に、遠回りしてやっと買う事が出来た。

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 店の場所は、表参道駅から246号を渋谷方面に進み、閉鎖中の「こどもの城」、「青山ケンネル」を過ぎ、帽子店がある角を右折、2本目の道を左に曲がると目の前。間口が広く、広いガラスから店内のパンが見える、移転開業は2014年3月で3年近くになるそうだ。

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 営業時間は朝8時から夜の8時だが、前述のとおりパンを買う目的なら早い時間に行った方がいい、結構賑わうカフェスペースもある。

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 看板では「森の酵母 パン・オ・スリール」と謳っている、店のWEBページによると、店主は独学でパン作りを学び、東北白神山地の腐葉土から発見された「白神こだま酵母」と自家製天然酵母、国産小麦を使用、長時間熟成による無添加で美味しいパンを作る事を心がけているそうだ。
 店内も木材を多用し、カフェスペースで使用する食器も極力木製、この食器は販売もしている、パン作り同様にこだわりを感じさせる。
 パン購入はトレーと対面販売の折衷式(笑)、買ったパンとその印象を以下に記したい。

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・全粒粉100%カンパーニュ(税込1,040円)
 店に入って真っ先に目についたのがこれ、ナマコ型のカンパーニュだが、クープの付け方等綺麗な美人系(笑)。ズシリと重く家で測ったら約700gあった、粉の香り、旨味、焼き上がりの香ばしさ、微かに感じる酸味等バランスよく美味しかった、カンパーニュ系が好きな人にお勧め。

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・フィグ(280円)
 赤ワインでコンポートしたイチジクの入ったハード系パン、生地にはクルミとレーズンが含まれている、美味しいがサイズが小さいので外側と内側のバランスがもう一息、ハード系パンはある程度の大きさで焼かないと難しい気がする。

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・ブラックオリーブとハーブ(230円)
 ベーグルに見えるが、自家製ブドウ酵母生地を使ったライ麦粉を含んだパン、4種類のハーブを使用しているが、ハーブ臭さはあまり感じない、食事パンとしていいと思う。

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・パンオショコラ(220円)
 スイーツ系も食べてみたく買った、クロワッサン生地に刻んだチョコレートを入れた定番パンだが、焼きが強く他店の物とは見かけからして違う、上品ではないが食べ応えのある美味しさ。

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・「笑顔の入ったパン」を表現か、見ていて心和む袋(笑)。

 パン全体の印象は自然で余計なものを感じさせず、粉と酵母の旨味、長時間熟成としっかりした焼きで好感を持った。
 店造りも含めて、自然派で天然酵母使用のブランジェリーとなると、同じ渋谷区内で1984年創業の老舗、富ヶ谷の「ルヴァン」を連想してしまうが、あちらがより伝統的で重厚な味わいなら、「パン・オ・スリール」はもう少し現代的な感覚、軽さも取り入れている印象を受けた、どちらも今時珍しいくらいに時間をかけ、丁寧なパン造りに取り組んでいる店である事は間違いない。
 なおカフェにもランチプレート等の惹かれるメニューがある、この店の近くに住んで居る人が羨ましくなるが、また機会を作って寄ってみたい。店名の通りに「笑顔の入ったパン」をこれからも提供し続けて欲しいなと思う(笑)。
 便利さからコンビニでしかパンを買わない人も多いが、伝統的に手間をかけた本物のパンの味を知りたかったら、一度行かれる事をお勧めしたい店。
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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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