最後の晩餐にはまだ早い


麻布十番「シプレ」

 この日の平日ランチは、前から一度行ってみたいと思っていた、麻布十番のフランス料理「シプレ」を初めて訪れる事に。
 麻布十番は以前交通のアクセスが悪く「陸の孤島」状態だったが、2000年に東京メトロ南北線と都営大江戸線が開通してからは、近くの六本木や広尾に比べて家賃が安かった事もあり飲食店が急増、特にフランス料理とイタリア料理店が増えた。
 この「シプレ」も2003年の開業、オーナー料理人は「ホテル西洋銀座」や大使公邸料理人等を務めた後独立したと聞く、店名の「Cypres」は店主の名前が小杉なので仏語の「杉」から取ったとの事だ、ただ仏和辞書でCypresを引くと「糸杉」とある、ゴッホが南仏で描いた縦に細長い杉で、日本にある杉の木はフランスには無いらしい。私ならもっと小さな店にして、「Petit Cypres」と洒落るかなと、詰まらない事を考えた(笑)。

 店の場所は商店街から細い路地に少し入った地下にある、一階が持帰り専門の弁当店なので、地下にこんな空間があるとは少々意外な感じがする、入口の向いには不思議なギャラリーがあっていい目印になっている。客席は24席との事だが地下でも明るく狭苦しさは感じない、予約した名前を告げ着席、マダムから料理の説明を受けるが、三種類あるランチから真ん中の3,000円のものを選ぶ事にした。

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・プチシュー

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・帆立貝のムースを詰めた煮穴子のガランティーヌ、新ゴボウとクスクスのサラダを添えて、ポートワインのソース

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・桜エビと筍、ルッコラのタリオリーニ

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・岩手白金豚のグリエ、粒マスタードのソース

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・アメリカンチェリーのタルト、レモンのソルベ

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・ミニャルディーズとエスプレッソ

 この値段でアミューズからミニャルディーズまで出るのは立派、デザートもエスプレッソもいい出来だ。
 料理は以前にこの店を利用した人から聞いていて、その情報と同じく野菜の使い方が上手く、力技系ではなく繊細で綺麗な料理、ホテル内厨房や公邸料理人の経歴によるものか、料理の実力と幅の広さを感じた、東大前にあるフレンチ「アン・プティ・トゥール」の料理と少し似た印象を受ける。フレンチなのにパスタが出る理由をマダムに質問したら、これは何度か訊かれた事があるみたいで、「シェフはイタリアンにも居た事があり、手打ちパスタも作っていた、日本人はパスタ好きなので(スープ替わりに)加えている」と淀みなく返事が返ってきた、このマダムが明るく素敵な人で、話し易く好感が持てる。

 食事の開始は貸切り状態だったが、途中に常連らしきOLさん?(バッグを持たないので)が一人で入店して来た、どうやらこの後にも一組来るみたいでそれでも3組、値段の割にはいい料理内容だと感じ、もっと客が入っても良さそうな気がするが、地下の店なのでランチでもフリでは入り難いだろうか。
 退店時には料理長が厨房から挨拶に現れた、カイゼル髭とまではいかないが特徴的な髭を生やし、饒舌タイプでは無く結構職人気質な料理人と見た。 
 私の好きな店のカテゴリーに入る、夫婦二人でやっている素敵な店だ、厳しい外食不況下でも何とか続いて欲しいと思うし、是非また来てみたい。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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