最後の晩餐にはまだ早い


浅草「ブラカリ」

 このブログの記事カテゴリ別では、フランス料理が圧倒的に多い、筆者の好みと云うより「偏愛」を表しているのだが(笑)、たまには他ジャンルの店も書かないといけないと反省、今回は浅草のイタリア料理店を食仲間を誘いランチ訪問する事に。
 店は浅草馬道交差点近くにある「ブラカリ(BRACALI)」、この店は以前「イル・セレーノ」と云う名前のイタリアンだったが、昨年5月にスタッフ全員が替わり、店名と共にリニューアルしたと聞く。WEB上では「特に手打ちパスタが美味しい」との情報があり、行ってみたいと思っていた店だ。
 店が在る「馬道」の由来は諸説あるが、知られているのは、昔浅草寺境内に馬場があり、僧侶がそこへ行く際にこの道を通ったので、馬道と呼ぶ様になったとの事、今は車を運転する坊さまも、昔は馬に乗っていた(笑)。

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 料理人は斯波順一氏、国内では「アカーチェ」「ラ・コメータ」「ジャルディーノ」、「ラ・ヴィータエベッラ」(川奈)、その後イタリアに渡り、トスカーナ地方の二ツ星「BRACALI」でスーシェフに就任。日本へ帰って今回「BRACALI」を名乗る事を店から許された。

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 「イル・セレーノ」を利用したのは5年以上前だが、店前に立つと少し記憶が蘇った、大きな窓前にはメニューの黒板と鉢植えの緑を置き、店内を少し隠している。
 サービス担当女性に予約名を告げテーブル席に案内される、既に2組食事中で、この後にも2組来客があった。客の会話で「今日は空いているね」と聞こえたので、いつもランチタイムはもっと混むみたいだ、今浅草への観光客は国内外含めて、昔より信じられない位に多くなった。

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 ランチメニューは4種類だが、せっかくだからと「本日の季節のコース」(3,500円)をお願いする事にした、パスタを乾麺4種と手打ち4種の8種類から選べるのが悩める処だが、今回は「生は珍しい」とトマトソースのペンネを選ぶ。
 料理は以下のとおり、

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・アンティパストミスト
(よく見えないが一番上は帆立稚貝のグラタン、時計回りにセリモナのニョッキ、ヒラマサのカルパッチョ、プロシュート、プロシュートとバルサミコのサンドイッチ、真中にリーフサラダ)

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・自家製フォカッチャとパン(美味しい)

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・ミネストローネ

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・サルシッチャとトマトのペコライヤ風リコッタアルフォルノかけ“生ペンネ”で

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・アンガス牛のタリアータ、バルサミコ風味、ルッコラとパルミジャーノ、下に白隠元豆のトマト煮

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・ドルチェミスト
(右からアメリカンチェリーのタルト、バニラのジェラート、キャラメルのパンナコッタ)

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・エスプレッソ(美味しい)

 料理全体の印象は、見栄え重視の派手な処がなく、どれも伝統的な料理をベースにしたもの、インスタグラム映えはしないかも知れないが(笑)、何処か懐かしくて安らぎを感じる美味しさ。
 生ペンネを使った料理はアラビアータみたいな辛みあるトマト味がベース、毎日食べ続けられそうな家庭的な親しみ易さがあるが、これはプロでないと出せない皿だ。
 タリアータはイタリア料理店ではポピュラーな料理だが、下に白隠元豆のトマト煮込みを敷いているのが日本では珍しい、豆をよく使う料理人は大体本場欧州で働いていると思って間違いない。
 パンもドルチェも美味しかった、最近はフレンチでもイタリアンでも、この二つで各店の勝負が決まる感じがする(笑)。エスプレッソも外れない。

 サービスの女性がとてもいい接客で印象に残った、眼鏡をかけおっとりとした口調の話し方が、青山にあったフランス料理店「アテスエ」に居たサービスの女性を思い出す。
 彼女の話では、この店のオーナーは以前から浅草の靴問屋で、その関係で地場産業である製靴業の人達が訪れるそうだ、彼らが「この店の料理は、自分がイタリアで学んでいた頃の料理を思い出す」と話すとの事。たしかに青山、六本木辺りのミラノ系北イタリア料理とは一線を画すと思う。
 最後に斯波料理長が挨拶に出てきたが、「自分がやりたいのは(イタリアの)地方料理です」と話してくれた、リニューアルしてまだ1年なので、これから楽しみな料理人だと思った、特にランチタイムで自家製生パスタを出す店は少ないのでありがたい。
 また来たいと思える店だ、浅草に行く時あれば、寄ってみる事をお勧めしたい。
 
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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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