最後の晩餐にはまだ早い


神楽坂「オー・トレーズ・ジュイエ」(9月)

 今年初訪問したフランス料理店の中では、私のストライクゾーンに一番合致したのが、牛込神楽坂駅近くの「オー・トレーズ・ジュイエ」、この店の4,800円の夜メニューはリーズナブルながら内容充実、技術も味のポイントも焦点が合っていて、これはいい店だとすぐ再訪問したが、この店のランチメニュー2,300円も一度体験してみたくなり、平日休みに訪れる事にした。
 最近は「労多くして益少ない」ランチタイムに営業しない店も増えている、特に平日はお酒を飲まないランチマダムが中心になるので、2~3千円のランチメニューで水だけ飲む客だと正直言って店側も辛い処だ、だからと言って昼間店を閉めてしまうと、店周辺地域の活性化に繋がらない、この辺りの判断が難しい。ただ平日休みのある私にとっては、昼に営業してもらえる店は嬉しいのだが(笑)。

 今年は本当に暑い、9月に入っても30度越えの日が続いている、ただこの店は都営地下鉄の駅からは歩いて2分、東京メトロの神楽坂駅からでも5分なので、炎天下にあまり歩かないで行けるのはありがたい(笑)。
 佐藤料理長と最近入店したばかりと聞く若い男性スタッフに挨拶し、席に着いて今月のランチメニュー(2,300円)をいただく事に、

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・アミューズ(北海道産仔羊の胃トマト煮込)

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・スモークサーモンとパンツァネッラのタンバル、オレンジのヴィネグレット

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・オーストリア産HIEDLERは「皇女エリザベート」を思わせる様な気品ある白ワイン

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・蟹と鮮魚(函館で獲れた「ハゴトコ」)のシューファルシー、トリュフ風味のジュ

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・若鶏(大山地鶏)のクレソンソース

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・梨とドライフルーツのクルスティヤン

 佐藤料理長の料理の特徴は、繊細なフランス的エスプリと野菜の使い方の上手さだと思うが、このランチでもそれが十分感じられた、勿論この値段では高級食材は使えない、例えば「パンツァネッラ」はパンを使った「パンサラダ」みたいなもの、「ハゴトコ」は北海道沖にいるアイナメの仲間で、地元では通常は食用にしていないそうだ、こうしてあまり高価では無い食材を上手く利用している。2,300円でもちゃんとしたフランス料理を作れる技術のある人が、8,400円のランチを作れないと云う事は無い筈(その逆はあっても)、この料理も蟹をオマールに、大山鶏をブレス鶏に変えれば4~5,000円取れるし、それを花や絵に囲まれた天井の高いダイニングで、黒服のイケメンサービスが笑顔で皿を運べば6~7,000円になる(笑)。

 食後、料理長と話をしたが、彼はフランスで働いた後、日本に帰って来てすぐに雇われ料理長を任されたためか、あまり日本の料理界事情を知らず知己もそれ程多くないみたいだ、でも料理を食べてみて、それがかえって良かったのではないかと思っている、「厳しい師匠の下で何年働いた」とよく書かれるが、良い部分も吸収するが悪い部分も受け継いでしまった料理人に出会う事もある、佐藤氏にはそうした誰かの影響は感じられなかった。

 このランチはかなりお得だ、これはメニューが変わる毎(一ヶ月)に訪れてみたい気もする、安月給の私でもランチなら毎月通えそうだ(笑)、でもこの日も予約なしで現れた女性客もいたので、やがて人気店になりそうな気がする。

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オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
一般的に云う「グルメブログ」ではありません、店の点数評価等はしません。食の現場に集まる「人」を描きたいと思っています、もし読んで何か不快になる事があったとしたら、筆者の表現不足によるものでしょう。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに表参道、麻布十番等。
混雑電車が苦手なのと現在失業中によりランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
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