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最後の晩餐にはまだ早い


鎌倉「イル ノード(IL NODO)」(2020年7月)

 去年2月に初訪問、鎌倉野菜と地の魚介を食材の中心に、秀逸な多皿料理を堪能させてくれた、鎌倉駅小町通り近くに在るイタリア料理「イルノード(ILNODO)」、行ったのが寒い日だったので、「次は暖かくなった時期にまた来たい」と思っていた。今年は3月か4月にと考えていたら、コロナ感染禍により緊急事態宣言が出て、長時間の電車移動は止めた方がいいだろうと見送っていた。
 ようやく宣言解除されて行く機会を狙っていたが、皆考える事は同じで昼間の席が埋まっている日が続いていた。ある日何気なく店のFBページを見たら、珍しくランチタイムに「〇」の記号が付いている日がある、「よし行こう」と重く痛い腰を上げる事にして予約をお願いした、「東京から伺うが、宜しいか?」と事前確認、念のため検温もして行く事に(笑)。
 我家から鎌倉まで片道約2時間、東京駅を出発した「のぞみ」なら、名古屋を過ぎて京都の手前まで行っている(笑)。去年の小町通りは中国系観光客で賑わっていたが、今年は全く居なかった、道を歩く人より来店を呼びかける店員の方が多い気がする。
 「イル ノード」が入っている建物は小町通りの脇道奥で、住居もあり急に静かになる地域、見覚えある螺旋階段を昇ると目の前に店が在る。
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 入店して松井料理長に挨拶しカウンター奥席に座るが、9月で開業2年でもキッチン内は汚れ一つない、清掃はオープンキッチンの基本だが出来ていない店も多い中、ワンオペ店なのに凄いなと感心。
 既にもう一組の中年カップルは食事中、現在は昼夜共二組だけの席提供に留めているので、特に昼は直近では予約が取り難くなっている。当日の料理は以下のとおり、

‘CORSO IL NODO IN ESTATE’~鎌倉で感じる 初夏の畑と海~
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・小坪漁港・かず丸さんより 旬の鱧フリット 畑のナスとオカノリ

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・トスカーナMantellassi Scalandrino Vermentino2018
 料理人はドラえもんみたいな手をしている人が多いが、松井氏の手はとても格好いい(笑)。

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・天城 下山さんの20ヶ月アマゴ 再構築 ピーマン、胡瓜と八木下さんの柑橘

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・天城 下山さんの3年アマゴ 0年黄金いくら 天城本ワサビ 畑のコリンキー

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・小坪漁港のイサキとフレッシュヒジキ ホワイトアスパラ

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・小坪漁港の愉快な仲間たち(真鯛、蛤、浅利、ワカメ)とふだん草、ズッキーニ

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・SPAGHETTI ALLA CHECCA ローマ伝統の常温パスタ トマトとウニ

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・天城・山本さんより頂いた夏鹿ロース 藁 畑の新玉ねぎ 万願寺唐辛子(ココット仕立)

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・同 皿盛りにして

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・畑の胡瓜が色々 ココナッツと共に

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・宮崎県五ヶ瀬の有機和紅茶(しょうが)

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・ゴボーネ・・・イタリア・ピエモンテ郷土菓子カカオプリン“ボネ”とゴボウ

 料理全体の印象から書くと、店のコンセプトである「其の日提供出来る新鮮な鎌倉野菜と近港(小坪)の魚介をメインにした料理」は変わらず、各料理の構成は緻密になり、全体に起承転結が感じられ、味付けもメリハリが増し、自分の料理スタイルに自信を持って提供していると感じた。
 まずは松井氏自ら骨切りした鱧のフリットを珍しいオカノリと合わせたセンスがいい、続く静岡県天城で養殖されたアマゴ(ヤマメ)は、幼体と成体を調理した皿を続けて出し、美少女と美熟女が現れたみたいで、私はどちらも好きです(笑)。
 小坪漁港の魚介と近隣野菜を合わせた二品は松井氏が最も得意とするもの、今年は長雨なので採れる野菜に制約があるが、選択と調理に迷いは感じられない。
 肉の前に入れるパスタはシンプルな乾麺を使うトマト味、割と太麺だが茹で加減はジャストで、素人料理との格の違いを見せつける。
 「今日の一品」を選ぶとすれば次の夏鹿か、仔鹿の柔らかく弾力のある肉質は、自分が既に失った若さと輝きを思い出させてくれる(笑)、新玉葱との相性もいい。
 ドルチェ2品も文句ない、特に胡瓜を使った皿がユニークで印象に残った。

 松井氏が全てワンオペでやっているので、まるで自分だけのために専属料理人が作ってくれるような、満足感と畏れ多さがある。一人調理ながら料理の出が遅い訳でなく、飲まず早食いの私にもいいタイミングで出て来る、これは調理経験が豊富で当日の料理手順を頭の中で整理出来ているからだろう、彼の料理IQは高い筈だ(笑)。
 野菜の葉を乾燥させた物等は事前に用意するようだが、あと殆どの料理を作り置きせず、イタリア語で何と云うのか知らないが、フランス語なら「ア・ラ・ミニッツ」な全9皿の料理、これが4,800円(税別)で味わえるとは、往復4時間で約2千円の電車賃を出しても行く価値ある。余計な事を書いてしまうと「情熱大陸」の店も、ランチ4千円台の時代に訪れているが、その時の料理印象と比較してしまうと、こちらの方を採りたいと思った。
 松井氏の見送りで店を出るが、雨の中螺旋階段の下で私の姿が見えなくなる迄立っていて恐縮してしまう、次は秋冬の料理を体験してみたいと思う。自分が利用できなくなるのは困るが、9月からは従業員を雇って提供席も増やす意向みたいだ。
 「今、東京以外で行くべき店」の一つだと、自信を持って云える店(笑)。


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プロフィール

オンクレ・トシ

Author:オンクレ・トシ
人はそれぞれに「見方、感じ方、考え方」が違います。私が美味と思ってもそう思わない人が居て当然です、味覚とはそれだけ不安定で不完全なもの、あくまでも筆者個人の嗜好による感じ方である事を承知の上で読まれてください。
出没地域は地元の東京足立・葛飾周辺、上野、秋葉原、たまに赤坂、麻布十番等。
混雑電車が苦手で加齢による朝型人間化のため、ランチ行脚がメインです。更新は週2回が目標。
ブログの品位を維持するため、コメント欄は承認制にしています。

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